鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代前半のオヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその540~世界大博物図鑑

2011-04-11 12:31:30 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、世界大博物図鑑です。

荒俣宏著「世界大博物図鑑 第1巻 蟲類」を購入しました。
「原色牧野植物大図鑑」以来の高価な本の購入です。

著者の荒俣宏は、よくTVに出ている博学なオジサンですが、
実はこんな本を出したスゴイ人だったことを最近知りました。

世界大博物図鑑(全7巻)の執筆は、10年の歳月と1億数千
万円の参考図書購入により成し遂げられたそうです。
驚いたのは監修でも編纂でもなく、たった一人で執筆したこと。
とんでもないパワーです。
平凡社に専用の部屋を用意してもらい、何度も泊り込んで書き
上げたそうで、そうでもしなければ何年かかったわからない
膨大な代物です。

「原色牧野植物大図鑑」の牧野富太郎には、植物に少しでも関わる
資料なら、何でも集めたため、裕福だった家計が破綻したという
逸話がありました。

荒俣宏にも同じような逸話があるそうで、ベストセラーになった
「帝都物語」の印税収入のほとんどを「世界大博物図鑑」のための
参考図書購入にあてたそうです。
中には1冊数百万円、1千万円という書籍もあったそうです。

さて、このシリーズ7巻すべてを購入すると10万円もかかります。
古本で集めても5万円はかかるでしょう。
ところが一昨年で出た電子書籍版なら13000円ほどで全巻揃い
ます。

私は古本でも良いから本物の書籍が欲しいタイプ。
せっかく美術的にも素晴らしい図版をたっぷり載せているのだから
大判の図鑑を手に取りじっくりと鑑賞したいですし、偶然開いた
ページで面白い記事に出会うのも楽しみです。

ところで今回はじめて知ったのは「蟲」の意味。
中国では哺乳類、鳥類、魚類以外を蟲類というそうで、蛇や蛙などの
虫偏の生き物も蟲類に入るそうです。
本書では「両性・爬虫類」を別の巻にしていますが、「腹の虫」から
スタートするなど面白い作りになっています。

荒俣氏の昆虫採集論も子どものころの記憶が蘇り、面白かったです。

このずっしり重い一冊を満喫するのにどれだけの時間がかかること
でしょうか。
もし次に買うなら「別巻2 水生無脊椎動物」が欲しいですが、
いつのことになるやら予定は未定です。

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