粋なオヤジになりたくて

♪一日おきにリリースしています。アップされるのは約5ヶ月遅れです。♪

キリン円熟

2006-04-30 | テレビ番組、気になるCM
『円熟』という名の発泡酒なかなかいけます。小生お酒にはお金を惜しまない方ですが、ピール、発泡酒、その他の雑酒②と並んでいるとついつい発泡酒を買ってしまう今日この頃。(その他の雑酒②というのは安くてもちょっと飲めませんね。)でも円熟ならビールと同じ値段でも買ってしまいそう。それほど味の完成度の高さを感じました。アルコール度6%というのもいいです。ところでこのコマーシャル。小林薫演ずるお父さんが沖縄らしき紺碧の海が見える一軒家に第二の人生を求めて単身でやってくる。そこへ東京から娘がたずねてきて二人で海を眺めるというたわいもないコマーシャルだ。そこに自分の理想の退職後の人生をだぶらせて観ているオヤジも多いのでは。それにしてもオーシャンゼリーゼなんて歌をここに合わせてくるなんて面白い発想ですね。
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アブサン(長文注意)

2006-04-29 | お酒にまつわる話
『あぶさん』というと野球マンガを思い浮かべる人が多いと思うが、今日はその名前の由来となっているアブサンというお酒について。最近まで過去に何度か飲んだアブサンを本物だと思っていたが、実は似て非なるものだということを知った。私が初めてアブサンを知ったのは学生時代に飲んだ『アブジンスキー』というカクテル。これは名前の通り、アブサン、ジン、ウイスキーをそのままブレンドしたというその名も別名『アースクエークカクテル』と呼ばれる強烈に強いお酒。この時独特の香りを知った。これはニガヨモギという植物の成分が含まれているとのことだ。次に飲んだのはギリシャ料理店で飲んだ『ウーゾ』。これは正確にはアニスの香りを持つギリシャのリキュールでアブサンに似ているが、ニガヨモギは含まれていないそうだ。三度目に飲んだのはマルセイユのレストランで食前酒として飲んだ『パスティス』。パスティスはプロバンスでは現在もポピュラーな飲み物らしい。パスティスの名は"se pastiser"(似せる、まがい物の意。パスティーシュと同語源)に由来するらしい。そうパスティスは元々アブサンの代替品として生み出されたのだ。スイスで生まれたという本物のアブサンは幻覚作用があるということでヨーロッパでは1915年にアブサンの製造・流通・販売が禁止されていたのだ。それがポール・リカールによって"ABSINTHE"(アブサン)の製法を改良して現在のパスティスが作られた。ポール・リカールは現在のF1のサーキットにも名を残している。かって世紀末のパリでは多くのアブサニストと呼ばれる芸術家たち(ピカソ、ゴッホ、ゴーギャン、モネ、ロートレック、ヘミングウェイなど)がこのアブナイ酒をこよなく愛し崇めるまでに至った。ちょっと前に80年近くの歳月を経て、にがよもぎに含まれる成分の含有率を制限したEC基準に沿って"ABSENTE"というビミョーな名前で復活した。しかし世の中にはぜひゴッホらが愛したかってのアブサンを飲んでみたいという方がいらしてヨーロッパの各地では現在でも密造が行われているらしい。このお酒、美しい緑色をしている。緑の妖精と呼ばれる所以だ。
飲み方は
 1.グラスに氷を入れる(アブサングラスが最適)
 2.グラスの上にアブサンスプーンを置きその上に角砂糖を乗せる
 3.アブサンを角砂糖の上に垂らすように注ぐ
 4.角砂糖に火を付け砂糖が泡立ってくるまで待つ
 5.砂糖の上からに水を注ぎ火を消す
 6.アブサンスプーンの上の角砂糖をグラスに落としかき混ぜる
美しい緑色がさっと白濁した状態になったところでいただく。強い日差しのアルルの木陰でゴッポもアブサンカクテルを飲んでいたのか、あるいは瓶ごとラッパ飲みしていたのか、いずれにしても酒は過ぎるといけない。
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王子サーブ

2006-04-29 | スポーツ全般
今卓球がおもしろい。連日TVではブレーメンの世界選手権団体戦を放映している。卓球というのはプロスポーツが中心の日本ではマイナーなスポーツかもしれない。日本の3大会連続メダル獲得が確定したということは日本は伝統的に卓球が盛んということになる。福原選手が出てこなかったらここまでの人気にはなっていなかったかも知れない。彼女が卓球界をここまでの人気にしたと言っても過言ではない。その福原選手、しばらく見ない間にとんでもなく成長しているように思えた。バックのスピードやコースを打ち分ける正確性が中国での生活で養われた。幼い頃から有名人ではあったが、それはとても実力ではなかったように思うが今日本のエースと言われるところまできた。人間やる気で継続すればできないことないんだなと励みになる。ところでよく耳にする必殺技の『王子サーブ』。王子さんという有名選手があみ出した技なのかなぁと思っていたが、番組で、実は大阪の下町のあべの王子商店街で八百屋をしながら,「王子卓球センター」で指導してるただ者ではないオジサンがあみ出したと知ってビックリした。福原選手や福岡選手もここで練習したとか。つまり大阪は卓球王国?なんかタコヤキと卓球のタマがダブってしまいますね。
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駅弁グルメ紀行 - 弁松の並六

2006-04-28 | 首都圏グルメ
東京のサラリーマンで一番ポピュラーな出張先は大阪ですね。小生大阪に行く場合には実は飛行機が多いです。新幹線では振動のせいで2時間半で疲れがたまるし、携帯電話やオバチャンのオシャベリが耐えられません。でも新幹線で行くと駅弁という楽しみがあります。小生の場合は大丸の地下で駅弁を買うのがお決まりです。いづうの鯖すしなんかもありますが、小生の定番は弁松のお弁当です。お赤飯とオカズが別々の折り詰めに入っている並六が定番です。甘からくて濃い味付けのヘルシーな煮物などがはいっています。あまりにハマって、正月のおせちも弁松総本店で買ったことがあります。おせちでもメニューはほぼ同じです。ひとつひとつのオカズが長年の研究の結果完成されているという印象なんですね。いかにも老舗という味わい、機会があったらぜひお試し下さい。
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純情きらり

2006-04-27 | テレビ番組、気になるCM
NHKの朝の連ドラはもう何年も見ていなかった。いまどき朝のひとときを連ドラで過ごすのが習慣の家庭は減っているのではないだろうか。代わってワイドショーが好奇心を満たす世の中だ。そんななかで先日たまたま『純情きらり』を観てハマってしまった。物語は昭和初期の岡崎が舞台だ。女学校の生徒である主人公がジャスにあこがれて東京の音楽学校を目指すというストーリーだ。ピアノやジャズが題材ということもあり興味深い。ヒロインもなかなかかわいいが、脇役の配役も素晴らしい。寺島しのぶさんは芝居に頑張っていて大好きだ。お笑い芸人だと思っていた劇団ひとりさんが芸名どおりの秀逸な演技をみせる。私の好みはメガネをかけた厳しい音楽の先生デス。この連ドラは毎朝BS2、BS-hi、地上波の順番で放映され、再放送は昼だけ。それでは録画しないと普通のサラリーマンは観ることができない。始まった頃に史上第二位の低視聴率と書かれていたが、それはドラマの質のせいではないだろう。ぜひ深夜の再放送もお願いしたい。こんな時代からハノンやバイエル(高価であっただろう輸入楽譜)だったんだぁといろいろ楽しい観方もできますよ。
(追記)
笛子と斉藤先生が訪れた当時ハイカラだったと思われる喫茶店で流れていた渋いブラームスの間奏曲118-2は私の次回のピアノ発表会の候補曲です。喫茶店のテープルに置かれた角砂糖入れは実家で昔から使っているものと全く同じデザインでした。
(追記)
桜子が吹き替えでなく実際にピアノを弾いているシーンが初めて放映されました。(普段は手だけが映っています。)ハノンの最初の曲ですが、よくみると音と指があっていませんでした。よくでてくるトレモロの練習曲は役者さんが練習してすぐにサラッと弾ける曲ではありませんが最初の曲でも大変なんですね。
(追記)
オープニングのアニメ素晴らしいですね。なんというか奥行きのある感じで色彩もとても丁寧に作られていますね。
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若き天才ピアニスト

2006-04-26 | ピアノ
先日TVで偶然、小学生の女の子がモーツァルトのピアノ協奏曲を弾いているのを見て度肝を抜かれた。今までもネットでは彼女がショパンエチュードを弾いているのを見たことがあったが、TVでは更に上をいっていた。小林愛美さん10歳。名前だけは聞いたことがあったが、ここまですごいとは。だいたい足が届かないので補助ペダルを使って弾いています。彼女はややハイフィンガー気味の指使いで片手弾きの時にはもう一方の手で拍をとる余裕があった。そして音楽に集中している様子がわかる。すでに7才でオーケストラと競演、9歳ではカーネギーホールにも出演しているそうな。末恐ろしい。でも私は私のピアノをやっていこうと自分を慰めたのでありました。
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初めての調律

2006-04-16 | ピアノ
GPが届いてから二週間。だんだん調律の狂いに気がつき始めた頃、サービスの初回無料調律の電話が。やってきたのは三谷幸喜似(ゴメンナサイ)の調律師さん。どんな音が好みですかということで、明るい音でお願いした。ピアノの弦は一音が3本のワイヤで構成されているが、よく見ると一本のワイヤはピンで折り返して2本として使われている。当然1本のワイヤで隣り合った二つの異なる音程を受け持つこともある。それがディアパソンやベーゼンではワイヤが一本ずつになっているということも教わった。3x88本のワイヤの調律をするのは大変で約二時間かけて楽しいお話をしながら調律してもらった。調律後に弾いてみると音の狂いはもちろんなく、キーの沈みがやや少なくなりタッチは軽くなり、弱音のコントロールがしやすくなった。従来のクラビノーバと違って調律という作業が必要なのとその費用が今後も続けて必要なことを改めて認識。(一回17000円程度)これからやってくる梅雨も心配。これからは毎日早く帰って弾きたくなる。いま、弾きにゆきます。
(注)奥の壁一面に柔らかいアビテックスの吸音材(天井材)が貼られています。
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ベロフのスーパーピアノレッスン

2006-04-14 | ピアノ
スーパーピアノレッスンもアントルモン、ルイサダ、トラーゼときてミッシェル・ベロフ先生が登場となった。小生は若き日に若きベロフ先生の演奏する『ドビュッシー』の前奏曲集のLPを買って持っている。当時はイケメンだったなぁ。日当たりのよい明るいレッスンルームもフランス音楽を意識してのことか。ベロフ先生はよくしゃべる。ベルフ先生の注意を直ぐに演奏に表すには難しい表現もある。フランス音楽を体得するのは難しそうだ。普段はあまり挑戦する機会のないフランス系だが、じっくりTVでも観て今後の曲選びをしたいところだ。この後はシューベルトらしいが、バッハやリストもぜひお願いしたい。
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東京グルメ紀行 - 日本橋『千とせ』

2006-04-13 | 首都圏グルメ

 オヤジの昼飯は和食がふさわしい。体を気遣って揚げ物を避けたい場合に最も注文するが焼き魚定食だろう。そんなオヤジ向きの店が日本橋の『千とせ』だ。場所は日本橋の裏通りの昔からの飲食街の横丁の一角。小料理屋風で店先には何も書かれていないし、店内にも張り紙は何もない。ここは昼は焼き魚定食のみ。銀ダラの味噌漬け、サバ塩、赤穂鯛のなかから銀ダラをチョイス。例によってオヤジが大切にしている食事の基本条件を満たしている。すなわちメシがうまく、具沢山の味噌汁がちゃんとしている。更に土地柄か佃煮もついていてこれだけでもゴハン一杯いけちゃいそう。銀ダラの焼き加減、脂の乗りも申し分ない。さらに追加で『半刺し』を注文。マグロの厚切りが4枚ついていた。トロのような脂がのっていて大変ウマイ。これでゴハンおかわり自由で合計1300円は大満足。



 後日、再度入店して同じメニューを注文した。鮪の半刺し300円はボリュームアップしていた。定食は1100円に値上がりしていたが味は十分満足できるものであった。
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Don't stop me now

2006-04-10 | テレビ番組、気になるCM
Queenの『Don't stop me know』のシャウトに合わせて梨花やナイナイの岡村が踊りまくるあのCMは一度観てマイッタと思った。商品をイメージしたブルーのモノトーンの色調が新鮮だし、タレントが本業では見られない激しい自己流のダンスを見せる。梨花などあまりの目力の凄みに引いてしまいます。岡村は最初はスタントかと思っていたのでMakingをみて大変驚いた。メーカーのよるとテーマは日常生活を開放的にリフレッシュしていく"LIFE SPARKLING"ということだそうです。これは個人的には今年のCM大賞です。

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The Man from UNCLE

2006-04-09 | 若き日の思い出
我々の世代が子供の頃はテレビには今よりもっとアメリカから輸入された番組があふれていた。今から思うと占領地政策の一環だったのだろうか。カーツーンなら『ポパイ』や『トムとジェリー』、『バックスバニー』なんかだ。ドラマなら『スーパーマン』『ニューヨークパパ』『ルーシーショー』『パティーデュークショー』あたりか。特にTVで観るニューヨークのマンハッタンの摩天楼はいつか行ってみたい憧れだった。そんな憧れを更にわかりやすい形にしたのが『0011ナポレオンソロ(The Man from UNCLE)』というスパイ物。かっこ良くビシッとスーツで決めたソロと相棒のイリヤが国連ビル近くにあるアンクル(U.N.C.L.E)本部にオープンカーで現れる。クリーニング屋の秘密の入り口が自動的に開くとそこには本部が。ネオンのようにランプの輝くコンピューターがあったものだ。こんな番組を観て育ったのが今の自分に繋がっているように思えてならない。羽田空港から今はなきパンナム(UNCLEにマークが似ています)に乗って初めてJFK空港に降り立ったのは今から30年近く前。初めて行ったマンハッタンはビル観も街も巨大だった。それからマンハッタンを訪れる度にビルも街も少しづつ小さくなっていくように感ずる。しかし一番好きな街であることに変わりはない。そして帰る時にはまたいつか帰ってくるんだという予感がする。
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久々のターナー

2006-04-07 | 洋画・絵画

 小生は絵が好きだ。というより若かりし頃に絵の好きな彼女とつきあっていたということもあり、今だに絵には興味がある。そんな彼女が大好きだった画家がターナーだ。ターナーは英国を代表するロマン派の風景画家だが、このたびターナーがイタリアのベネチアを描いた1841年の油絵が、ニューヨークのクリスティーズでオークションにかけられ、3200万ドル(約37億6000万円)で落札されたそうだ。英国の画家というとターナーくらいしか知らないので、そのなかで過去最高の落札価格になったというのもうなずける。ターナーの絵を見たかったらロンドンのNational Gallery of Art かマニアなら Tate Gallery まで足を伸ばすことになる。小生もかってリビングルームにはロンドンで買い求めたターナーの『雨 蒸気 スピード グレート・ウェスタン鉄道』や『解体のため錨泊地に向かう戦艦テメレール号』の複製画がかかっていた。初期の風景画はとても写実的で、後期の絵は光と影を追求したというのが画風だろう。ここ十年くらいは名前を忘れていたがターナーより若かりし頃の懐かしい日々を思い出したというところだろうか。感謝。

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激情のラプソディー

2006-04-06 | ピアノ
現在取り組んでいる最新の曲はBrahmsのRhapsodyOp79-2である。演奏会などで取り上げられるのはOp79-1の方が多いと思う。この曲に出会ったのはGlenn GouldのCDだ。当時Gould最後の録音として発売されたものだ。今でもこのデイレクターズチェアーに座ったCDジャケットが気に入っている。余談だがGouldは古いピアノイスにこだわりをもっていて自分のイスを携帯していたらしい。Gouldがこの曲を演奏した録音風景を公開しているサイトがある。試行錯誤で音楽を作り出していくプロセスが面白い。これくらいあふれる激情を自由に表現できたらいいのだが。
(公開サイト)
http://www.collectionscanada.ca/glenngould/m23-700-e.html
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あなどれないユニクロ

2006-04-04 | ジャズ
先日娘の買い物に付き合って渋谷のユニクロに行った。そしてMENSの売り場をうろついていて粋なものを発見。ECMレーベルのJazzのCDジャケットがプリントされたマニアなら即GETとなるTシャツだ。ピアノのキースジャレットのBLUE NOTE SESSION('94) やギターのパットメセニーの As Falls Wichita, So Falls Wichita Falls('81) を購入。 キースなら『生と死の幻想』あたり、パットなら『アメリカンガレージ』あたりのジャケットが綺麗なんだけどなぁ。 いや贅沢は言うまい。ユニクロなかなかどうしてセンスいいじゃないですか!今度はもっと古い Miles/Coltrane もお願いします。





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ついにグランドピアノが我が家に。。。

2006-04-03 | ピアノ
ピアノをやっている人なら誰でもGPが欲しいはずだ。GPは最低条件と考えている人もいるだろう。にもかかわらず音大を目指すならともかくピアノを習っている人の多くは自宅にGPがない。ピアノというものはよっほど日本の住宅事情に合っていないのだろう。音が大きい、場所をとる、床が荷重に耐えられない、部屋に入らない等々。家族からの理解がなければアップライトで充分じゃないのなんて言われることもあるだろう。賃貸住宅ならピアノお断りが多いだろうし、よほどの田舎の一軒家でない限り、あるいは完全防音室でない限りはたとえ近所からの苦情がなくても、なかなか思い切って演奏に集中はできないだろう。でも監獄のような防音室では気分も乗らないというのもの。そんな限られた環境でもGPを弾きたいと熱い思いを持ち続けない限りはGPの購入は決断できないだろう。GPはその金額以上にその価値判断を購入者に問いかけてくる。そんな思いを持ち続けた結果、五年の歳月を乗り越えてGPはやってきた。

運送業者のトラック到着からエレベーター経由で2階の拙宅の書斎にセットが完了するまではトータル約40分のあっけないほどの早業だった。実際部屋の中心に据えるとGPは予想以上丈があり圧迫感を感ずる。販売店でみた時にはもっと小さく感じたんだけどなぁ、部屋全体が黒い怪物に占拠されたようだ。

どれどれ早速弾いてみる。生もサイレントもよく締まった硬質の音だ。GPでないと得られない独特のタッチとペダルを踏むと前面から出てくる倍音のいっぱい詰まった音がシャワーのように溢れ出るのがイイですね。バイクのステンレス・マフラーに焼き色をつけるかのようにこれから自分好みの音に仕上げていけるのだろうか、この年になって大きな楽しみができた。
(写真はいずれ)

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