粋なオヤジになりたくて

♪一日おきにリリースしています。アップされるのは約5ヶ月遅れです。♪

Carol Sloane - My Foolish Heart 1989

2023-02-06 | ジャズ
 例によってNYTimesのHead Lineを眺めているとCarol Sloaneが85歳で亡くなったという訃報を見つけました。CDはたった一枚しか持っていなかったけど、私のお気に入りのJazz Singerです。特に艶のある唄いまわしでバラードを得意としています。追悼の一曲としてMy Foolish Heartを。 Pianoはヴォーカルとの絡みを得意としているKenny Barronです。
R.I.P.

The night is like a lovely tune
Beware, my foolish heart
How white, the ever constant moon
Take care, my foolish heart

There’s a line between love and fascination
So hard to see, on an evening such as this
For they both give the very same sensation
When you’re lost in the magic of a kiss

(*)
His lips, are much too close to mine
Beware, my foolish heart
But should our eager lips combine
Then let the fire start
This time, it isn’t fascination
Or a dream that will fade and fall apart
It’s love this time, it’s love my foolish heart
(repeat *)

(歌詞はCarolの唄ったものを書き留めています。)

For they both give the very same sensation = love and fascination

(追記)
世田谷図書館で検索したところ、彼女のCDは2枚ありました。予約したところ、すでに先客がいました。やっぱりね。

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Dee Dee Bridgewater - People Make The World Go Round 1974

2022-11-10 | ジャズ

 このアルバムはDee Dee Bridgewaterが来日した時に日本で録音されたもの。当時ジャズ喫茶で聴いてすぐに買った思い出がある。
"People Make The World Go Round"はこのアルバムのラストを飾る曲。それから40年以上経ってもこの曲のことを時々思い出す。その理由のひとつはその特異なコード進行。まるでマイルスのモードのよう。これはピアノのローランド・ハナがアレンジしたのだろうか。原曲は1971年のスタイリスティックスの変拍子の異色作品だが、その曲のリズム感とも大いに異なる。よく聴くと歌詞も原曲から微妙に変えていますね。ニューヨークの喧騒の雰囲気の日常が目に浮かぶような曲。

Trashmen didn't get my trash today
Oh, why? Because they want more pay
Buses and Taxies want on raise in fare
So they can help pollute the air

But that's would make the world go round
The ups and downs, a carousel
Changing people that's around
Go underground, young man
People make the world go round

Wall Street losing now on every share
They're blaming it on longer hair
Big men smokin' in their easy chairs
On a fat cigar without a care

But that's would make the world go round
The ups and downs, the carousel
Changing people that's around
Go underground, young man
People make the world go round

But that's wouldmake the world go round
The ups and downs, the carousel
Changing people, they'll go around
Go underground, young man
People make the world go round

carousel = Merry-Go- Round
なるほど回転木馬ではそれぞれが上下に動きながら全体は地球のように自転している様を表わしています。
longer hair = 若者のことか

Dee Dee Bridgewater - People Make The World Go Round
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Off Minor - Bud Powell 1961

2022-10-25 | ジャズ

 バド・パウエルは晩年はパリで音楽活動を行っていたのだが、よく言えばその頃の円熟の境地を知ることができるアルバム"A Portrait of Thelonious"のA面の一曲目に入っているのがこの"Off Minor"だ。このアルバムは先輩であるセロニアス・モンクの作品を扱ったもので、その特異な曲想をバド・パウエルなりに聴きやすく解釈したものと言えそうだ。小生がこのアルバムを購入したのは大学生の頃と記憶しているが、ルースト盤の超絶技巧の炸裂とはまるで違う演奏に驚くとともにどこか暖かみを感じさせるホッコリするこの盤も愛聴盤である。

 ルースト盤では録音が悪くてよく聴こえなかったベースがここではとてもいい味を出している。調べてみると"Pierre Michelot"という人で例のジャック・ルーシェとやっていた人だった。そりぁうまいはずだ。。

 おそらく"Off Minor"という題はMinor(短調)からの脱出という意味だと推察され、短調で始まる曲は途中から長調へと華麗に転調するわけで奇才モンクらしいハーモニクスの面白い曲想ですね。

Off Minor - Bud Powell
 

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John Coltrane featuring Pharoah Sanders - Kulu Sé Mama (Juno Sé Mama) 1965

2022-09-27 | ジャズ
 
 NYTimesにPharoah Sandersが81歳でLAで亡くなったという記事を見て今まで生きていたんだと驚いた。Coltraneの晩年期に共演したことで知られていたが、65年当時は25歳と若手だった。 追悼で一曲となると、やはりColtraneとの共演盤ということになり、一番聴きやすそうな(?)クル・セ・ママを。

 圧倒的アフロビートが迫ってくる。アフリカだ、ジャングルだ。こんな曲はジャズ喫茶のバックロードホーンの大音量で聴きたかったなぁ。

Kulu Sé Mama (Juno Sé Mama)
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Julie London - Cry me a river 1955

2022-08-28 | ジャズ
 
 小生がまだ高校一年生だった頃(68年かな)、当時同じクラスに古めのジャズに詳しい奴がいて、今のようにYouTubeもないし、深夜ラジオでもほとんどかかることもないような"Glenn Miller"がいいとか"Julie London"がいいとか熱弁していたのを聞いた記憶がある。小生がBig Bandの良さや女性ジャズヴォーカルの味わい深さを知るのはずっと後のことだが。。

 ひょんなことでMiles Davisの"It never entered my mind"を想い出して元々の歌詞はどんな内容なんだろうかと調べているうちにJulie Londonに行きついた。ここでは彼女の1955年のデビューアルバムから "Cry me a river"を取り上げたい。女優からジャズ歌手になったという経歴の持ち主。実はそれほど歌自体はうまくなかったりして。。バーニー・ケッセルのギターにのせて切々と歌う女心というところか。

Now you say you're lonely
You cried the long night through
Well, you can cry me a river, cry me a river
I cried a river over you
Now you say you're sorry
For being so untrue
Well, you can cry me a river, cry me a river
I cried a river over you

You drove me, nearly drove me, out of my head
While you never shed a tear
Remember, I remember, all that you said
You told me love was too plebeian
Told me you were through with me and
Now you say, you say you love me
Well, just to prove you do
Come on and cry me a river, cry me a river
I cried a river over you
I cried a river over you ... 

shed a tear = 涙を流す
plebeian = ありふれた
be through with = 終わらせる
cry me a river, I cried a river over you = 大泣きすればいい、かっての私のように 

親切なTAB譜まであります。ちょっとやってみたくなりますね。。

Barney Kessel & Julie London - Cry Me A River - Gill&Jazz Transcription



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Richie Beirach - Sunday Song 1978

2021-12-26 | ジャズ
 
 最近、長期に渡るマンション・リフォームの過程のなかでやっと書斎にオーディオセットが復活した。学生時代から使っていたサブスピーカーのクライスラーCE-5aIIとかアーム、ターンテーブル、カートリッジとパーツを揃えて組み上げたLP Player。スピーカーコードは新しいものを買って、それらを苦労して繋げてやっと音がでた。まずはCDでは所有していないLPのみの音源を懐かしく聴いてみる。

 久々に針を落としたのは1978年ECM録音のRichie Beirachのソロピアノ集Hubris。ジャケットにはSam Goody'sのステッカーが貼ってあるから米国出張中に購入したものらしい。当時はLPレコードが一枚7~9ドルの時代でした。彼の作品では断トツでEONが好き。チックコリアとの類似性もあるけれどコード進行とか転調の感じとかが独特でいいですよね。同年出張中にNYCまで足を延ばした際にたまたま聴いた彼のコンサートが想い出されます。

 このECMのピアノの音がどこまで華麗に再現できるかが、これからの小生のオーディオ道楽の鍵でしょうね。

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Money Jungle - Duke Ellington 1962

2019-08-19 | ジャズ

 ジャズはずっと聴いてきたし、結構詳しいつもりではいたけれど、こんなアルバムがあったなんて知りませんでした。デュークエリントンのピアノと言えばコルトレーンとの共演は愛聴盤だったが、そのちょっと前に録音されていたのがこのアルバム。エリントンを尊敬して止まないミンガスにマックスローチという曲者トリオ。

 このアルバムタイトル曲はミンガスの挑発的なピッキングから始まりローチが乗っかったところでエリントンの不協和音がドーンと来る。もしこれがもし40年代の演奏だったら革新的だったろうな。エリントンの演奏を聴くとセロニアス・モンクや大西順子までエリントンの影響下にあることがよくわかる。まさにマニア向けのアルバムというところか。

Duke Ellington - Money Jungle


 このCDは図書館で借りたものだったが、たまたま一緒に借りたベンチャーズのCDに偶然にも共通した曲が入っていた。それはCARABAN。この曲の仕上がりも素晴らしい。演奏は全然違いますけどね。
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Darn That Dream - Thelonious Monk 1971

2019-05-02 | ジャズ

 これは1971年にロンドンで録音されたセロニアス・モンク最後のスタジオ録音2枚組の再発です。この録音が行われた頃に大学生だった私は下宿の隣人が持っていた自動小銃を肩に掛けてピアノに向かう異様なジャケットを見せてもらった記憶があります。当時からバド・パウエルが好きだった私はパウエルが出したモンクへのトリビュートアルバムを買っていました。

 さてこのアルバムのモノクロのジャケットも凄みを感じさせる印象に残るものです。ジャケットに影がついているのはすごい汗?さてこれがモンクのラスト・レコーディングと聞くと感慨深いものがありますが、この中から一曲取り上げるとしたら"Darn That Dream"でしょうか。この曲は何度か録音されていますが、ソロピアノだからできる独特の間やモンク特有の不協和音が聴かれます。こんな音を出すにはきっと大きな手をしていたんでしょうね。歌詞を知るとモンクのピアノも切々と迫ってきます。まさにモンクの白鳥の歌。

Thelonious Monk - Darn That Dream - The London Collection - Rare...
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Polka Dots And Moonbeams - The Bill Evans Trio 1962

2018-06-03 | ジャズ

 なにか秋の夜長に聴くのに丁度良さそうな感じがするこのアルバム。実はその出会いは80年頃に当時の彼女が持ってきたレコードだった。その時にはビル・エヴァンスでもマイナーな部類のこのアルバムのしっとりとした良さがイマイチわからなったのだが、近年になって心に滲みわたります。ジャケットの粗いテイストの写真も秀逸ですよね。元々はジャズヴォーカルの名曲だったが、今頃になってその歌詞を初めて知った。

A country dance was being held in a garden
I felt a bump and heard an “Oh! , Beg your pardon”
Suddenly I saw Polka dots and moonbeams
All around a pugnosed dream
The music started was I the perplexed one
I held my breath and said “May I have the next one?”
In my frightened arms Polka dots and moonbeams
Sparkled on a pugnosed dream
There were questions in the eyes of other dancers
As we floated over the floor
There were questions but my heart knew all the answers
And perhaps a few things more
Now in a cottage built of lilacs and laughter
I know the meaning of the words “ Ever After”
And I’ll always see Polka dots and moonbeams
When I kissed the pugnosed dream

Polka dots and moonbeams = 彼女の鮮やかな水玉模様のドレスを月明かりが照らすさま
pugnosed dream = 獅子鼻の可愛い子ちゃん。そのままパグ犬のような顔を連想。上と韻を踏んでいるんですね。

この歌詞を知ってメロディーラインも相まってピンと来た。これはかの大瀧詠一のあの曲(FUNx4)の原案になった曲だったんだ。。。あまりに変わってしまっているし、両方の曲とも知っている人が少ないので気付く人は少ないと思うが興味がある方はそちらも聴いてみて下さい。

Polka Dots And Moonbeams - The Bill Evans Trio
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Kenny Drew & Niels-Henning Ørsted Pedersen - I Skovens Dybe Stille Ro 1973

2018-01-29 | ジャズ

 社会人としてのスタートを慣れない湘南の地で迎えた小生が会社から帰宅してしんみり聴いていた記憶のあるアルバムの最初の曲です。古いデンマーク民謡を一躍有名にしたのがペテルセンです。ずっしりと染み入るベースをお聴き下さい。

Kenny Drew & Niels-Henning Ørsted Pedersen - I Skovens Dybe Stille Ro
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Jutta Hipp - Take Me In Your Arms 1956

2016-11-28 | ジャズ


 ニューヨークの52丁目と言えば50年代頃までジャズクラブが集結していた通りだった。 "52nd Street Theme"なんて曲もあったくらいですからね。今では完全なオフィス街となってしまってかつての面影はないようです。ユタヒップは当時まだ珍しかった女性ピアニストでドイツ出身。このアルバムがライブ録音されたヒッコリーハウスはステーキを食べながらジャズを聴くようなお店で、客の拍手もまぁそこそこといった感じなのだが、なぜか演奏には聴き入ってしまう。

 バリバリにテクニックがあるという感じではないのですが、なかなかボキャブラリーが豊富な感じがします。2曲目のDear old Stockholmもしんみりするのだが、ノリの良い1曲目を推しておきます。

Take Me In Your Arms (Live At The Hickory House,1956)

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Dizzy Gillespie / Charlie Parker - Town Hall, New York City, June 22, 1945

2015-11-11 | ジャズ
 元々ピアノが好きで、ピアノ中心にジャズの世界に足を踏み入れた小生にとって、ハービーマンやマイルスが管楽器への扉を開いてくれたわけですが、一方でビバップの魅力にはまったのは大学生時代に聴いたバド・パウエルがきっかけでした。小生が生まれる前からこんな世界があったんだと感慨無量でした。そしてチャーリーパーカーやデイジーガルスピーを聴いたのは25歳の時にアメリカの片田舎で買ったトロント録音のマッセイホール盤が最初でした。(1953年録音のマッセイホール盤では一般的に皆がもうピークを過ぎた演奏と言われています。)

 最近になって2014年のジャズ批評『これがビバップだ!』を読んで古い時代の演奏をYouTubeなどで聴いていたところ、この盤に巡り合いました。1945年6月といえば第二次大戦末期の戦時下。ルーズベルト大統領がなくなっていたもののナチスドイツが降伏して、日本では沖縄決戦の末期、アメリカには戦勝感が漂っていたと推察されます。そんな時期にニューヨークのタウンホールで行われたコンサート。2005年に初めて陽の目を見たそうですが、まだ20代の若きジャズ・ジャイアント達が繰り広げる"聴かせるジャズ"の時代の始まりです。

 実はこのCDは輸入版しかありません。TSUTAYAやディスクユニオンを回りましたが、レンタルや中古は見つけることができず。アマゾンで買うほど待てなくて、結局ハロウィ-ン一色の渋谷をタワーレコードまで行って買い求めました。(2600円もしました。)

Groovin' High

 
 このなかから小生の好きな『 Groovin' High 』を。若き日のマックス・ローチ(ズドン!というバスドラの入れ方が印象的です)やアル・ヘイグもいい味を出していて、当時としては一曲7分という長めのアドリブが予想以上に良い音で楽しめます。通しで聴くと1曲目の途中で遅れてやってきたパーカーが参加というのも今となっては一興です。
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Unsquare Dance - Dave Brubeck 1961

2012-12-09 | ジャズ

 白人ジャズミュージシャンの草分け、デーブ・ブルーベック氏が亡くなったというニュースが流れてきました。おそらく多くの人が知らず知らずのうちに聴き覚えのある曲が多のではないでしょうか。例えば旅チャンネルの居酒屋紀行のテイク・ファイブやテイク・テン、あるいは『こんばんは、油井正一です。』で始まるアスペクト・イン・ジャズなんかが思い浮かぶわけです。

 小生が思い出深いのは当時ほぼ毎日聴いたFM番組の『富士フイルム・ミュージックスコープ』のテーマ曲だったこの曲です。この番組はCBSソニーの宣伝番組でしたね。デーブ・ブルーベックというと変拍子で、それまでのジャズのノリとは一風変わった変拍子の作品が多いのですが、この曲も単純コード進行ですが4分の7拍子です。最後まで聴いたことがなかったのですが、最後は笑いで終わっていてスケッチ的な作品だったのかもしれません。

RIP, Dave.



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Bill Evans Trio - Isn't it romanctic? 1963

2012-10-22 | ジャズ

 録音はもう50年ほど前となるレコードを初めて聴いたのは名古屋のとあるジャズ喫茶だったと思う。場所は定かではないのだが、その店のスピーカーは当時憧れだったアルテックの銀箱だった記憶がある。さて最近まで小生はこれはシェリー・マンの名前がついたホール、シェリ-マン・ホールでのライブ録音だとばかり思っていた。それは考え方としては間違ってはいなかったのだが、実は正確な店の名前は Shelly Manne Hall ではなく Shelly's Manne-Hole(あのマンホールをもじったもの)だったことに気付いた。ビル・エバンスがロスに行くことは希だったろうと思うが、なんともリラックスしたそれでいてよく唄う演奏が心地よい。またドラムのラリー・バンカーは飛び入りだったというから面白い。

Bill Evans - ISN'T IT ROMANTIC


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Junko Kimura - Ricordo di Cairo 1975

2012-04-28 | ジャズ
 
 これまた世間ではあまり話題になりませんでしたが、小生の忘れられないアルバムです。木村純子というジャズ・ピアニストは同じくジャズ・ピアニストの菅野邦彦の奥さんで、そういった縁で実兄の菅野沖彦氏製作のオーディオ・ラボというレコード会社からアルバム"JUNKO"が出されました。菅野沖彦という人はオーディオ評論家としては雑誌等では有名な重鎮でJBLとマッキントッシュの礼賛者です。音へのこだわりからついにはレコードの録音まで手がけてしまったわけですね。

 さてこの純子さんのピアノのスタイルですが、速弾きとかテクニックとは対極にある演奏です。シングルノートの連打が特徴的な演奏スタイルです。無器用な語り口といったら怒られてしまうでしょうか。そこに絡むドラムスのドナルド・ベイリーの色々な小道具を使って、くり出すラテンの香りがまたいい。彼は大変いい仕事をしています。

 私がこのアルバムが忘れられないのは中音域がしっかりしている音の良さもさることながら、このアルバムのトップに収められている"Ricordo di Cairo"というボサノヴァ風の曲が気に入っています。最近まで『カイロのリカルド(英語でリチャード)』と男性名だとばかり思っていましたが、正しくは『カイロの思い出』のようです。(かってF1ドライバーだったリカルド・パトレーゼの表記は"Ricardo Patrese"でした。)

 ところでこのアルバムですがCD化もされずネット上にも音源は存在しません。しかも『カイロの思い出』という曲でも音源が見当たりません。たしか何年か前にマイルドセブンのTVCMで流れていた記憶がありますが名曲のわりに他の演奏者もいないようでお伝えできずに残念です。ひょっとすると純子さんのオリジナルなのかもしれません。


(追記)

ごく最近音源がアップされました! ありがとう! 懐かしさでいっぱいです。


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