チエちゃんの昭和めもりーず

 昭和40年代 少女だったあの頃の物語
+昭和50年代~現在のお話も・・・

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しょむ

2011年10月04日 | チエの玉手箱
先週のことだ。あわただしく煮物をこしらえた。

「ごめん、ごめん。時間が足りなくて、まだ大根に味がしみてないみたい。」

「あ、ほんとだ。まだしょんでないな。」

「??? 今、なんてったの?」

「しょむか?」

「それ、何処の言葉?」

「福島に決まってるだろ。」

「ウソー! ウチの村じゃ言わない。ちゃんと、“しみる”って言うもん。」

「違う、違う! “しみる”っていうのは凍る『凍みる』のことだろ。こっちは、『しょむ』!」

「ええ~、“しみる”は『しみる』だよ。『しょむ』なんて言わない!初めて聞いた。それ福島弁じゃないよ、絶対!」

「いや、俺は昔っから使ってるぞ。それに『しみる』と『しょむ』はニュアンスが違う。」

「もう30年いっしょにいるけど、今まで一度も聞いたことなかったもん。ヒロシの家だけが使ってるんじゃないの?」


へへ、我が家は平和でしょ!
まあね、同じ福島なんだから、そのニュアンスとやら なんとなく解るけどね。
けど、絶対に私は聞いたことないから!