HAPPY MANIA

おいしい、まいにち。
あじわう、せいかつ。

加山又造展

2009-02-27 07:51:10 | ☆ART☆
国立新美術館で開催中の
「加山又造展」に行ってきました。

加山又造は現代日本画を代表する画家のひとり。

とはいえ、絵画だけにとどまらず、
陶器の絵付けやアクセサリーのデザイン、
はたまた日航ジャンボ機の室内装飾に至るまで
その活動はとても多岐に渡ります。





展示は6章構成になっていましたが、
「本当に一人の画家の作品なの?」と思ってしまうくらい
バラエティー豊かな作品の数々。

西洋画の影響を強く受けた作品があったかと思うと、
花鳥画があり、水墨画があり…

けれど、展示された100点あまりの作品に触れると、
この“多彩さ”こそが加山又造なのだなぁと感じるようになりました。


きっと、
いろいろな絵を描こう、と意図したわけではなくて、
「美」を追求し、その時々でその美の表現方法を模索した結果、
なのではないかしら。

傘をぱんっと開いたみたいに、
右と左の骨の先はひどく遠く見えるけれど、
持ち手は1本だけ、なのでしょう。





これは、絵画に限ったことではないけれど、
何かを追求する、というのは記憶力と根気を要する作業。

美しい、とか、おいしい、とか、素晴らしい、とかいう物事って、
ほんの一瞬、ミラクルみたいにやってくる。
そして、流れ星みたいに、あっという間に通り過ぎてしまうの。


その一瞬を記憶して、再現しようとするのだけど、
それらはするするとこぼれ落ちていくばかり。

こぼれ落ちても、すぐさまぎゅっと掴めるような瞬発力も、
クリエイターには必要なのかも知れませんね。



入ってすぐに展示されているのは、
かつて東京国立近代美術館の吹き抜け壁面に飾られていた
「雪」「月」「花」の3枚の大きな絵。

圧倒される荘厳さ。

このエントランスの3枚の絵を見ただけで、
加山又造が「日本画を代表する画家のひとり」だということが
心で分かった気がしました。



加山又造展
2009年1月21日(水)~3月2日(月)
国立新美術館




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。