気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

水仙

2006-09-01 22:00:28 | つれづれ
水仙をたばねてかざるひとところかぎりなく死に近き香りす

鬼ヤンマゆらりと影を地におとしむかしの夏へかえりゆきたり

(朝生風子 短歌人9月号)

想い出のひとつひとつに櫂があり駆け抜けてゆく夏の少年

次の葉を摑みそこねている風の飛沫に君の足音濡れる

(江國凛 短歌人9月号)

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短歌人9月号会員2欄から、心に残った歌。
作者にはお会いしたことがないが、それぞれ名前に魅力がある。