「来年のことを言うと鬼が笑う」っていうが、30代の最終コーナーを廻り始めた私は、既に、50代のことを考える。
大前氏は最初「嫌いな部類」の方であったため、一切本を読んでいなかったが、最近、なんとなく、共感するところがあり、好んで読んでいる。
集中的に読むので、読み加えていくにつれ、氏の考えていることが、分かってくるようになった。
基本的には、私と似た考えの持ち主だった。
この本の中で、特筆すべき箇所はP.204~の「資格ではメシは食えない」というところ。
P.205には「資格の取得の勉強よりも、母校に学士入学するとか音楽大学に通う、ということの方が、精神的な満足度は高いのではないか」とあり、なんだか、現状の自分のことを指しているようである。
P.173の「やりたいことは先に延ばすな、今すぐ始めるべきだ」とか、感性は相似形である。
大きな違いは、現状を「リセットする」=「成仏する」という点。=「オールクリアする」ことを氏は薦めているが、私には、そんな華麗な転身など、似合わない。
今の現状にあって、コツコツ努力することが、幸せなのである。いずれ、その努力が役に立ってくれるなら、それで、十分である。
ただ、この努力が、未来永劫役に立たないことが明らかになったら、そのときは、そのときで考えよう・・・