バイユー ゲイト 不定期日刊『南風』

ブルース、ソウルにニューオーリンズ!ソウルフルな音楽溢れる東京武蔵野の音楽呑み屋バイユーゲイトにまつわる日々のつれづれを

コージー大内CD発売記念LIVE大盛況!

2012-05-24 | ライヴ報告

先週の土曜日はコージー大内2ndアルバム『X(ばってん)ブルース』発売記念LIVEバイユー編。日頃からコージーを応援しているバイユー、お世話になっているバイユー、気合いを入れてこの日を迎えました。
その気合いに心から協力してくれたのが好漢トミヤマヒロツグ(Drinkin'Hoppys)。打ち合わせにも参加してくれ、小編成ホッピーズでのゲスト出演+賑やかしと~感謝感激のサポートぶりでした。120519_1810 写真は打ち合わせ中のコージー&トミヤマ軍団。トミヤマくん、まだ余裕の笑顔です。いつもと違い、先輩待遇にくすぐったそうなコージーの佇まいが印象的でした。

そして本番。バイユーは満席で熱気十分。暑い!まずはホッピーズ。気持ちよく盛り上げてくれました。普段と違い十分な環境ではなかったかもしれませんがお客さんにはウケてました。サンキュー!

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そしてコージー登場。第一声の「オーイエイ」でいきなりコージーワールドへ!以前からコージー大内は日本屈指の「Oh Yeah!使い」だと思っていたけど、このオリジナリテイは本当に凄い。いまだかつて日本にこんな「Oh Yeah!」を放つ人はいなかった。ガイジンのモノマネのオーイエーイ!を越えた新たな地平がここにありました。

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序盤のMCで「…ずっとやってきた曲で1stの時も今回も録音する候補にあがったけど(原曲に対抗するのが大変で、というような意味を言った)できんやった。…この曲に決まっとろうが!」と『Mojo Hand』が演奏されたくだりにはシビレましたね。

全般に渡ってコージーがここ数年でプロのメインアクトとしての佇まいを獲得したのを再認識させられるLIVEでした。地方に行って自分の曲を知っていて、(聴きたくて)聴きに来てくれたお客さんの前で演奏する新しい日々によって培われた貫禄(つまらない言葉だけれど)のようなものが、色濃く感じられる素晴らしいライヴでした。もちろん、普段は以前とまったく変わらないんだけどステージでONになった時の姿はファーストアルバム発売記念LIVE(バイユーで開催した)の時の彼とはまるで別人でした。

今回のアルバムの看板曲、公民館(家族で暮らしていた)の管理人を務めていた亡き母親を歌った『大鶴村のサイレン』はいつも以上の素晴らしさ。思えばこの曲をはじめてライヴで演奏したのはバイユーだったんだよなぁ…。あの時も感動したけれど、4年間で作品として別次元まで昇華したように感じました。以前からこのブログで書いていましたが、聴くものの心にグッと染み込む楽曲ながら感傷に引きずられたりしないコージーの歌唱、演奏がなんとも気高いものを伝えてくるのです。
『ブルース&ソウルレコード』誌で濱田編集長が「…無粋な直接的な言い回しを選ばずとも、何気ない日常の中の母と子の愛情、家族愛、そして郷愁が歌からにじみだす。ある種のヒット曲が失っている“品”がここにある。」と書いていたけれど、彼は言葉だけでなく立ち姿も(下品な世界の住人ながら)気高いものを感じさせるのです。
ジャンルを越えた普遍性も感じさせます。かつてバイユーのイヴェントで一緒になったShyさんと意気投合して共演ライヴを開催したり、今夜のホッピーズとも芸風は違っても感覚的に同じ人に対しての間口の広さを感じさせるのでした。まぁとはいえ誰とでもセッションできるようなタイプの音楽(プレイヤー)ではないですけどね~(笑)。
と、そんなコージーにバックをつけて彼をバンドスタイルにアレンジするのではなく、彼の演奏に後からウワモノとして乗っかるとうという形で果敢にも共演に挑んだトミヤマ組の健闘は称えられます。「トミタくん!」と呼ばれて登場、吾妻光良さんのかわりにサンタに扮して(CDと同じ)セリフを言う、そして打ち合わせを無きものにされつつウォッシュボードでコージーのブギーに挑むトミートミヤマくん。

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…癒されました。ありがとう!
しかし、方言セリフに関しては上手い下手の前に「あまりにヘタレ!」でした(笑)

でも客席を笑顔にしたトミヤマ組の姿にもなんだか気高いものを感じたよー。ホント、胸が熱くなりました。
初めてコージー大内を聴く人も結構居た熱心な客席から生まれる心からのダブルアンコール。「コージ~、バイユーでレコ発やってよかったやろ~」と自分の手柄でもないのに言いたくなるような素敵な夜でした。お客様に大きな感謝!

そして傑作『X(ばってん)ブルース』が広く、多くの方に受け入れられますように!