バイユー ゲイト 不定期日刊『南風』

ブルース、ソウルにニューオーリンズ!ソウルフルな音楽溢れる東京武蔵野の音楽呑み屋バイユーゲイトにまつわる日々のつれづれを

室高、歴史的初勝利!に大興奮の休日

2007-03-26 | スポーツ
昨日は、現在開催中の春の選抜高校野球に春夏通じて初めての甲子園出場を果たした高知県代表・室戸高校の試合をドキドキハラハラのテレビ観戦。
自分は親の仕事の関係で室戸市で幼稚園と小学校の6年間を過ごしていて、子どもの頃の思い出の大半はこの町でのものであるため漁師町室戸に対する地元意識は強い。選抜出場校決定、というニュースをぼーっと観ていて室高初出場を知ってから、実はとっても気になっていたのでした。とにかく当時は甲子園なんて考えられないような田舎のチーム。放送の中でも触れられていたけれど、遠洋マグロ漁業が衰退し町は過疎化…。クジラ漁も終わり、経済はどん底。高知県の中でもひときわワイルドな気風に溢れ、鉄道も通ってはいない高知県東先端の町、室戸。近年、明るい話題を聞くことなんてほとんどなかったと思う。そんな町から市内唯一の普通高校が甲子園初出場!
自分は中学から高知市に引っ越したのだけれど、当時の友だちの大半が進んだ室高が甲子園に!!出場を知ってからは、密かに冷静ではいられなかったのでありました。野球人気の衰退という声も聞かれる昨今ですが、やはりこういうローカルレべルになると「甲子園」、という言葉の持つ魔力は大きい。地元からはバス数十台の大応援団が駆けつけており、対戦相手の地元兵庫代表・報徳学園より沢山いるように見えた。そして、そのバス組の中に私の父親も含まれていたのでありました。。。
仕事に絡めて室戸市の少年野球の発展に情熱を燃やし、そして仕事以外でも近所に新設されたチームの小さい子どもたちに教えたりもしていた父は日帰りバスによる弾丸応援ツアーに参加していた。一瞬、列車か飛行機で行けば楽だったのに…とも考えたが、室戸の人たちと応援バスで甲子園に乗り込みたかったのだな、と思う。
応援スタンドの空気の熱さが画面越しにでも伝わってくる。室戸での大型スクリーン観戦では初回の攻撃後に両校の校歌が流れた時点で涙を流す人が見られたほどであったとのこと。みんな盛り上がっちゅうねやぁ~。東京でのテレビ観戦にも力が入る。
…情報不足で知らなかったのだが、対戦相手の名門報徳学園は今大会NO.1とも言われるピッチャーを擁して優勝候補にあげられているチームで、地元では大敗を危惧する声もあったほどだったらしい。中継の中でそれが少しづつ判明し弱気になっていくワタクシ。
しかし室高は踏んばった。地味な試合だったのかもしれないがそれゆえに緊迫感のある好ゲームで、まさにに手に汗握りテレビの前に釘付けとなったのでした。ブラスバンドによる『おいらの船は300トン』が聴こえてきた時に胸が熱くなりましたねー。そして終盤、室高がリードするという予想外の展開!!新聞によるとその頃、室戸の応援会場では「きょうは室戸の海もしけちゅう、甲子園もしけちゅう!」。と大騒ぎだったようです。そして結果は2-1で室戸高校が甲子園初勝利!!
かつてマンガ『侍ジャイアンツ』のTVアニメ放送の中で高知県大会の組合わせ表により、対戦相手が室戸高校(実名!)と知った野球部員が「こっりゃまた強いところとあたったのぉ~」と言って笑いあうという場面がありました。
室高甲子園初勝利の瞬間に立ち会うことのできた父から届いた、万感の思いのこもった(嘘)短いメールの更にその一部を(本人の承諾を得ずに)引用いたします
「あの室高が野球名門高に堂々勝ち名乗り!」(!はついてました)
そう、これにつきるのです。あの室高が甲子園なのです。大興奮の日曜日でした。ハンカチ王子なんてもんじゃぁあーりません。
夜、バスで高知市の自宅に帰宅した父と電話で話しました。甲子園のスタンドには、当時通っていた喫茶店の店主や焼肉店店主、更にはワタクシの幼稚園の担任のせんせいの弟さん!などなど大集合だったそうです。
「じっくり観ようと思ったに、周りがあんまりやかましゅうて全然落ち着いて観られんかった。試合中もずーっと大騒ぎよ。ほんまにやかましい(笑)ん?勝った時??泣きよったよった泣きよった、おんちゃんらぁがみんなぁ泣きよった」
もう十分満足したけど、次は木曜日やー。070326070326_1
070326headline09