AD際族

コロナ共存の広告表現の近未来観

声帯模写と無断模写

2015-09-08 18:26:10 | 今そこにあるメディアのリスク



若かりし頃、家電品メーカの「ラジカセ」のラジオCMでタレント賞をいただきました。
賞用ですので、オンエアー用と賞用の長さがありました。演じたのは若かりし、団しんやさんでした。(Zooの関さんと考案したものです。)大橋巨泉が司会で、寺山修司、野坂昭如、無着成恭
先生などなど。当時は音楽録音用のマルチトラックに入れていくのです。確か16チャンネルだったか、、、。スタジオは笑いの渦、ミキサーもクライアントも、団しんやさんも笑って録れないのです。この演じられる諸先生方にもちゃんと許諾を取らないといけないのですね。単なる物真似ではなく、クライアントがいらっしゃるのですから、、、。大変だったのは、無着先生でした。。「あのね、、。どんなに真面目に作ったとしてもね。私の喋りが面白いから使うんでしょうが、、、。そういうの、、、。私は許しませんよ、、、。」と仰っておりましたが、何度も日参してご納得頂いた事を思い出しました。況や、佐野研二郎先生のエンブレム他のトレース疑惑から多摩美術大学が批判にさらされております。
卒業制作作品で、いわさきちひろさんの作品を模写したり、銘菓「ひよこ」のピアスを作ったり、販売したり。いわさきさんの模写は原画の構図と同じですから、いわさきさん側に許諾を得ることは出来ないでしょう。問題はそこに書かれた制作趣旨です。いけしゃあしゃあと企画意図 制作意図が書ける事が不気味です。



(いわさきちひろ先生画)


(銘菓ひよこ)

ひよこ」はこのクライアントに許諾を得ていたのであればある程度は許されますが、販売したとなると、「ひよこ」さんとの契約になり、通常売り上げの%を納めるような契約書取り交わしするのが筋です。もしも勝手に「ひよこ」側に了解も取らずに作品発表 販売した場合は、著作権法違法となり、最悪は訴訟となります。ここいらの事を先生方は教えていないのでしか、、、。そうなると学生の「希薄さ」と指導教官の「甘さ」としか言いようがありません。
芸大をはじめとするデザイン メディアを教える先生方は、その作品の質同様に版権の問題を掘り下げていくべきでしょう。
声帯模写でも無断はありえないのですから、、、。