南無煩悩大菩薩

今日是好日也

理解の効用

2016-06-08 | 古今北東西南の切抜
(photo/source)

“・・例えば頭頂葉のある場所を損傷すると、重複記憶錯誤という奇妙な症状が生じる。ひとつの場所が二か所以上に同時に存在していたり、別の地点に移動したと思ってしまう。

前頭頂葉外側部に損傷を受けると、順序立てて行動したり、一度に複数の作業を並行することができなくなる。

目のくぼみのすぐ上にある眼窩前頭皮質に損傷があると、フィードバックを行う情動経路が阻害されて認知状態を監視できなくなるため、善悪の判断能力が失われる。行動の抑制も弱まるので、衝動的で強迫的、攻撃的で暴力的な行動が増え、高次認知が機能不全に陥る。

左側頭葉のウェルニッケ野が損傷するとウェルニッケ失語症になり、書かされたり話されたりした言葉が理解できず、自身は周囲が理解不能な無意味なことをよどみなく話す。”
-Michael S.Gazzaniga「<わたし>はどこにあるのか」より-

深く理解すればその対象を愛せる。知見を深めることだ。知らないものを愛することはできない。
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言葉はひとり歩きをする

2016-06-05 | 世界の写窓から
(板垣君遭難之図 / 歌川 豊宣 画)

「おらを殺したち、自由が死ぬるかねや」

と土佐弁で板垣は言ったといわれる。

それが翌朝の新聞には、「板垣死すとも自由は死せず」という漢語調の見出しで報道され、自由民権運動は燎原の火の如く、全国に広がったという。

土佐弁ではきっとこうはいかなかった。

言葉による意訳や形容はオリジナルに対する暴力ではあるが、きらめけば鋭く瑞々しい旅をするものでもある。
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Waltz (Leon Tolstoi)

2016-06-04 | 意匠芸術美術音楽
Waltz (Leon Tolstoi)


子羊を食らう前に泣く狼と、

泣かない狼では、

どちらがより酷いだろうか。

- トルストイ -
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見えないひと

2016-06-01 | 意匠芸術美術音楽
(photo/Valery Simov - Memoirs of an Invisible Man)

透明な人というのは実存するのでしょうか?

存在がないとは言えないだろう、なんせ透明なんだから。

その人のことを君は見えているかね。

Psalmen - Mo�・d�・er, Danielsson, Fresco

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