南無煩悩大菩薩

今日是好日也

縄のはなし。

2012-09-14 | 壹弍の賛詩悟録句樂帳。
(source)

道を歩いていると縄が落ちていました。

シッタルダ師は弟子たちにそれを拾ってまだ使えるか確認するように言いました。

「この縄は魚を縛っていたもので、とても臭くてとうてい使えません」と弟子は答えまた捨ててしまいました。

道を歩いていると今度は紙が落ちていました。

シッタルダ師は再度同じことを弟子に言いました。

「この紙はお香を包んでいたもので、とても高貴なよい香りがついています」とだいじに胸にしまいました。

シッタルダ師はその後、弟子たちにこう云いました。

「縄も紙もそれまでの交わりを残していたということです。ふたたび役に立つものになるか、使い道のないことになるかの二つに分かれたのです。人の交わりも同じで、まわりにいる人や付き合う人の影響は体にしみこんでしまいます。どんな人たちと交わっているのか、拾われてもまたすぐに捨てられてしまうことにならないよう、よくよく考えてみなければいけないことです」
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする