本日もまた一日出張で、設定上途中の休憩時間が長くなったので、反変・共変ベクトルの解説のところを吟味していて。
双対の概念なので、線形代数の言葉で言うと(順)行列と逆行列で互いに変換できます。が、添字の順序の都合上、逆行列の転置行列を使います。なので、線形代数の添字の順序と部分的に違いがあって…、そう、少し前の記事で群論の書き方と変換行列を並べて書いたら私が混乱してしまったのと同じ事が起こっています。
現在の線形代数はとても合理的で、計算順に間違いが起こらないように慎重に設定されている感じ。ベクトルとその変換に使う行列のことです、念のため。
しかし、応力の解析や一般相対性理論ではテンソル解析が出てきて、反変・共変が出てきます。しかも、2階のテンソルは形が行列と同じです。
最近出たとある科学啓蒙書で一般相対性理論の数式を何とか理解しようとする物語があって、2階テンソルと行列がやや混交しているのが気になりました。上述のように、計算順が微妙に異なるようなので、混同すると最悪の事態に陥りかねません。
うむ、なぜごく最近になって高校数学での行列の授業が消極的になってきたのかの理由は、どうやら最近になって重要度が増してきたテンソル解析との関係があるからのようです。
こうした事情は、どこかでまとめて欲しいのですが、まだ固まっていないのかも。私も状況が分かったら、再び取り上げると思います。