一般向け数学月刊誌で数学の概念の解説特集があって、いくつかは私の興味の範囲なので面白く読ませていただきました。ただ、一般雑誌の特集なので概要のみです。詳しくはその方面の教科書を読んでください、の姿勢です。
集合論では無限が公理になっているとのことで、やはりそうだったか、でした。
ただ、上記の理由により展開が速いので肝心なところが通過駅になってしまったというか。集合の要素に要請される特性です。
集合の要素には著しい特徴があって、別の要素は識別できないといけない、つまり個々の要素はユニークである、という要請があります。ここは触れていただきたかった。
たとえば、{1, 2, 3, 4}は集合ですが、{1, 2, 2, 3}は集合ではありません。なぜなら要素の2が重複しているからです。
ということは、自然数の集合に新たな自然数を追加することはできない、となるはずです。無限の場合は議論は難しそうですが。
おそらく数学の用語としては反射律が相当するはずです。ええと、それだけで良いのかどうかが関心事でしたが、今回はそのままでした。
なお、小中高校に通う良い子は算数・数学の授業中に上述の話題を出して授業を止めないようお願いします。このあたりは大学の数学科の数学基礎論で取り扱う話題で、普通の授業でやっても実りのある議論は期待できませんから。