昨日も帰宅途中でその電子部品小売店に寄ったところ、拡張ボードが売られていたので手を出してしまいました。一昨日買ったマイコンボードの開発学習セットの名は「OAKS32-FullKit (100pin)」で、昨日の拡張ボード名は「OAKS Multi-I/O Board」です。おそらく展示品の入れ替えのための特売の感じでした。
マイコンICは三菱の「M30833FJFP」でシリーズ名は「M32C/83」です。キットは2003年製のようで、この年にマイコン部門はルネサス社に移行したようです。
一応、32bit CPUの位置づけで、ただしレジスタセットは16bitのM16Cと同様の感じです。16bitのレジスタを2個連結して、四則は32bit演算できるので32bitを謳っているようです。アドレスレジスタは24bitですから、16MBのアドレス範囲です。開発システムのC言語のintは16bitのようです。
RAM 512KB(バイト)、RAM 31KBで、最大30MHzで動作します。RISCでは無いので命令実行には2サイクルとかかかります。それでも結構な高速です。
レジスタセットは80286やPDP-11といった16bit機に似ていて、命令はどちらかというとモトローラ社のMC68000 (初代マックのCPU)に似ている感じがします。
マイコンボードは5cm×7cmの基板で、マイコンICなど主要部品は表面実装です。拡張ボードは横15cm×縦13cmで、目立つのは16個のプッシュスイッチと16桁2行の小型LCDディスプレイです。RS-232Cのコネクタが2個あって、1個は開発用で、もう一個にビデオ端末を繋いで欲しい感じです。CANと呼ばれる車載用のLANの物理層ICが載っていて、使えれば便利そうですが私は使ったことはありません。
明らかに組み込み用マイコンで、ROMの書き換え回数は100回保証です。実際にはもっとずっと書き換え可能でしょうけど、書き換え前提では使えません。現在のマイコンは組み込み用でも1000回くらいは書き換え可能で、記録用フラッシュメモリは3万回書き換え可能とかです。今の外付けEEPROMは10万回~100万回書き換え可能とかが普通と思います。
なので、お試しが終わったらさっさといわゆる本番システムを構築しないといけません。今回の目標はポケットコンピュータの再現計画です。本来はRX621のマイコンボードで狙っていたもので、こちらがデバッグに使える拡張ボードが組み立て済みなので、こちらで練習しようという魂胆です。
つまり、PS/2キーボードと小型のグラフィック液晶表示器と、外付けSRAMとEEPROMを繋いで、それらを操縦するための基本プログラムを作ります。ハードマニュアルをざっと見たところでは、ここはクリアできそうです。
さて、計画はよろしいのですが、まずは現在のPCで開発系が動作して、RS-232CでM16Cマイコンボードと通信する必要があります。ここが突破できないと前提が成り立ちません。
マニュアルにはWindows 95/98/2000で開発系が動作すると書いてあって、2000はNT系ですからまず大丈夫のはずだ、と思っています。USB⇔RS-232Cの変換ケーブルは買いました。接続するだけで使えるようです。
あとは肝心の買った20年前の開発・教育用ボードが動作するかどうかで、近々電源を入れてみる予定です。まあ、このボードは動作しなくてもショックは少ないです。もうすでに勉強になったし。