まったり アイマス2

アイドルマスター2 超ライトユーザーのプレイ日記

2977. ジョルダン標準形

2020年02月29日 | 日記

 高次元正方行列の対角化、というのは工学的というか技術的にはしばしば出てきます。なぜなら具体的な立体の対象の表面を三角形で分解する、普通にコンピュータグラフィックスでいうポリゴンは普通に出てくるからです。この巨大行列をどのようにコンピュータで取り扱うかは、今では実用的な筋道ができているみたいで、めったに議論にはなりません。利用者はそれなりの完成したソフトか、プログラムのライブラリを使えばOK、の感じ。

 その対角化にはいくつかの流儀があるらしく、前々回に紹介した、実数のn×n行列の対角化の結果が普通に斜めの実数と、2×2の行列みたいなのが並んで、さらに0が続く、といった分解はあまり知られていないみたいです。
 してみると、私(生物学系)が40年前とかに大学教養で習った線形代数で講義していた数学教授はかなり出来た人みたいです。実用的には単なる拡大縮小+回転の結果の方が扱いやすいですから。

 web検索するとジョルダン標準形と言うのが出てきて、ジョルダン細胞という小行列が対角線に並んだのが、普通に複素係数の行列の対角化の結果みたいです。実用上は係数は実測値ですから、実数が並んだ行列が数学的な操作の結果、虚数が出てきて、これどうするんだ、みたいな感じかと。
 虚数と言うことは少なくとも二次関数が来ている訳で、どこが二次関数かというと回転時の円でしょう。幾何学的には回転は2回の鏡映(反射)なので問題になるはずも無く、ですから代数学というか、数式が出てきて初めて問題になります。微積分(解析学)までは出てこず、しかし群論は出てきます。
 ジョルダン細胞は何を表すのかな。量子力学で言うスピンにいろいろ種類があるのなら、それはそれで興味があります。が、私のささやかな経験から言うと多分、分かってしまえば簡単なことだと予想します。 

 そう、そのジョルダン氏の「置換(群論)と代数方程式の理論」という分厚い仏語の数学書をざっと読み返してみましたけど、肝心のジョルダン標準形の数式は無いみたいです。ええ、私はフランス語はほとんど分からないから数式をだらだらと閲覧しているだけです。どなたか、この時代を画す本を邦訳していただけないかな。もうあるのだったら申し訳ありません。

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2976. イマジン

2020年02月28日 | 日記

 本日は終日出張。とは言っても出張先は我が社の地方事業所。あまりにのんびりしているので、行ったスタッフのほぼ全員が呆れていました。逆に言うと、首都圏も都心に近いような部分は動きが激しい、ということ。

 本社に戻って、帰宅途中のターミナルの近くの広場で、新型コロナ感染症に対するよく分からない団体(?)によるアジ演説かな、みたいなのがありました。内容はよく分かりませんが、私なりに解釈すると、自分たちはパニックになっているので、ぜひ皆さんもパニックになりましょう、みたいな感じ。ううむ、私はフラッシュバック状態に。

 私が大学に入った頃には、いわゆる大学紛争はすっかり収まっていて、学生会館から拡声器を突き出して一人で演説しているような殊勝な人はまだいましたけど、普通の学生は全く関心はなし。いつぞやはヘルメットかぶってマスクしてめがねして角棒持った、いかにも運動家が10人ほど整列していましたけど、通り過ぎる学生は普段通りで、角棒の連中も一回見ただけです。
 私が小学生の頃は近所の私立大学でも学生運動していたみたいで、機動隊のバスが門のすぐ外で待機していたのを思い出します。が、これもたったの一回しか目撃していません。

 つまり、私の歳でも10年以上、学生紛争とは離れています。大学に遺物は残っていましたが、それだけ。
 はっきりした思想はあったのか無かったのか。おそらくですけど、まとめる人がいないので、まとまった表明が残っていない感じがします。
 ただ、ロックやフォークでその頃の文化の香りは今も散見できると思います。もうすっかり姿が変わってしまって、当時の活発な人が見たらあまりに腑抜けなので腰を抜かすと思います。

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2975. クリフォード変換

2020年02月27日 | 日記

 新型コロナ感染症対策として、小中高校の春休みが前倒しされて来月始めからになるとのことです。大学は入試の関係で一般学生はすでに休みでしょうからそのまま。
 時差出退勤の勧告はすでに出ていたか。観測の方もすでに開始しているし。

 例の古典幾何学本の翻訳計画は、英文打ち込みを少し先に進めることにしました。高次元対称図形の所です。日本ではあまり突っ込まない2次形式の話から始まって、どうなるのかなと思っていたら、大学教養時代の懐かしい線形代数の話に似てきました。

 話題は、高次元の対称図形ですから、超球の表面の話で、とりあえず単位球の表面の話。座標を表すのにベクトル表示した時に、どのように一般の回転を取り扱うかの話。一般の座標変換ですから次元×次元の行列となって、性質を調べるために固有値と固有ベクトルを算出。この時、行列の対角化が出てきます。
 ここは線形代数のハイライトの一つで、大学で習った部分です。係数を複素数まで広げると、適切な変換行列によって変換後の座標変換行列は0でない要素(固有値)が対角線に並びます。しかし、実数の範囲だと、最初は数字が対角線上に並びますが、途中から2×2の行列みたいなのが並びます。この2×2の部分は、複素表示ならば固有値が虚数になっているところだそうです。
 さすがに虚数のままだと図形として扱えないので、任意の2つを組にすると回転が出てくるとのこと。要するに大学の時の授業での(2次元平面内の)回転→虚数と逆順序で、虚数→回転の戦略。

 とは言っても、我々の住む空間は3次元なので、一般の変換は3×3の行列となり、回転は一回しか出てきません。2回出てくる最初は4次元です。なので、4次元の二重回転という言葉が出てきました。これがクリフォード変換と呼ばれるものと似ているそうです。
 調べましたが、解説が難解で、私の理解は複素空間での合同変換の事、…らしい。

 しかし、トーラス上の螺旋矢印の解説ですぐに分かりました。4次元の座標を、x, y, z, uで表すと、xy平面で円を描く回転と、zu平面で円を描く回転の同時考察です。このトーラス(ドーナツ形)は3次元空間内の2次元図形として描かれていて、その場合の3次元空間全体(ユークリッド空間)は4次元空間内の4次元超球の3次元の表面(超球面)の投射です。なので、ドーナツの中身と外の空間が同相と考えないといけない。元の4次元に戻すと、ドーナツの中身と外が超球面上を2分した、2本の帯(リングと呼ばれる)で包んでいる感じ。その境界線というか境界面が普通のドーナツ型の表面と同相。で、ドーナツの内外2つの中身がそれぞれ独自に流れて(回転して)いる感じ。だから境界面では平行な流れでは無く、螺旋になります。
 慣れていないと分からないと思います。地図で言う平射図法のコンピュータグラフィックスの計画があったのですが、ずいぶん以前に頓挫したのでご覧に入れることができません。アニメをみたら一発で理解できるほどのものです。いや、絵に描いた餅で無く、実際に私も見てみたい。

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2974. アイマス関連公演の一時中止

2020年02月26日 | 日記

 ふむ、政府通達はどうやらあったみたいです。私のような古狸になると世の中のいろいろが分かってしまって、これはこれでつまらないフェイズに入りますです。こういう時に若い人がうらやましいですが、分かってもらえない方が良いです。今しかできない体験を、どうぞお大事に。何だか自分が妖怪になった気分がします。気のせいでしょうけど。

 大規模なイベントは中止して欲しい、ということのようです。ネットを見ていると、相も変わらずフェイクを垂れ流す連中がいる一方、日本かアメリカか知りませんが、友軍系からの工作活動が目立ちます。いや真相は知りませんよ。私がそう思っているだけです。
 要は数年前から我が国は外交・軍事フェイズに入っている、ということ。で、最近になってやっと世界が動いてきたので世論の制御が必要、ということでしょう。
 まあ、はっきり言ってしまうと我が国のプロパガンダです。若い方々はしっかりと最近の動向を覚えておくのが吉と思います。

 話は変わって、今度のクリスマスシーズン直前に発売開始と噂されている新世代家庭ゲーム機のPS5。こちらもフェイク情報がすさまじいこと。どうしても年末に新発売のソニーのゲーム機の性能が知りたいみたいです。PS4の時は発売時まで真の性能は明らかで無かった…、いや、PS4 proに関してはまだ開示されていない部分があって、多分、PS5でも同じ事をやるからだと思います。…、100%が私の妄想ですので本記事の引用はくれぐれもご注意をお願いします。

 そのフェイク情報の数字を信じる私も大概と思いますけど、そう、その数字を素直に外挿すると、昨年(2019年)の夏にソフトメーカーに配られたという、姿は事実上公開のラジエータがV字型のPS5開発機の性能が非常に高かったのだと思います。とてもこれがそのまま製品になる訳が無い、の高性能だったのでしょう。でないと、一部の声のうるさい連中の行動が理解できないです。
 そりゃあ開発機なのだから、余裕の性能は当たり前じゃ無いか、ソフトメーカーの意見を募っているだけだ、と思います。特にVR関連は、具体例を絶賛募集中と思います。何が出てくるかは、本当、楽しみです。

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2973. ZOMOTOOL、余談

2020年02月25日 | 日記

 如月千早のステラステージでの誕生日会は…、うわ、なぜか伝説のPが投稿していたりして。いつもとは違って通常アピールもバーストアピールも出て、フィニッシュも決めていて、いつもに増してすさまじいです。これ一本(約2分の演技)の作成に何時間かかっているのやら。
 私は例によって即興技で。アピールして意図しない絵が出てきても、ぎゃははと一人で笑っておしまい。さすがに不適切な感じの場合はボツにしますが、それだけ。

 新型コロナ感染症に関して、会社では手洗い、アルコール消毒、咳マナーの個人レベルの対応で、本日はビル管理会社からもっと突っ込んだ指示が来ました。おそらく中央政府からの命令です。
 こういう時の官僚(霞ヶ関)の動きはものすごく早いです。具体的な指令が来ると言うことは今回の新型コロナウイルスの特性がある程度把握できて、対策はこれで行こう、と決まったわけで、一部の政治家の発言からもそんな感じがします。ええ、私は直接には関わっていませんから、これ以上の憶測を言うとまずいと思うので、控えます。

 ZOMETOOLのおかげで三連休は吹っ飛ぶは、資金上、不急の家電の購入は見送るわの事態になってしまいました。でも、例の古典幾何学本の関係で、知っておかないといけない図形の具体的な姿が分かったのは収穫です。もちろん、図版上では知っていましたけど、いろいろ角度を変えて見たりするのが良いのです。
 後は、結晶学みたいな大域構造、左右非対称性、双曲空間と関連するかどうかを調べて行こうと思います。面白かったらこのブログで公開します。が、この程度はとっくにどこかで研究されているはずで、探した方が速いかも。

 ついでに言っておくと、私がZOMETOOLを知ったのは20年ほども前で、その時はこんなのもあるんだ、みたいな感じでした。たしか、(その当時は)全ての正多面体が素直に出てこないのは欠点と思ったのかも。ですから、前述の文章は突然出てきた訳では無いです。
 緑棒(G)のおかげで、正三角形、正方形(正四角形)、正六角形の組み合わせは出てきます。しかし、多面体では普通に出てくる正八角形がなかなか出てきません。
 元の青棒(B)でもサッカーボール(正五角形と正六角形の組み合わせ)とその(やや対称性の低い、しかし現実に出てくる)仲間は出てきて、これはこれで驚愕です。

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2972. 千早の誕生日

2020年02月24日 | 日記

 明日、2月25日は765アイドル(仮想アイドル)の一人、如月千早の誕生日だそうです。いつものように有志PがPS4のアイマスゲーム、ステラステージの新着PV欄にお祝いのPVを上げるはずです。

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2971. ZOMETOOL、その4

2020年02月24日 | 日記

 ZOMETOOLの練習のために作った立体例などを紹介します。
 プラトン立体のキットで正多面体が出てくるのは当然なので省略。

▼ ケプラー・ポワンソ多面体

 正多面体に含めることがある正星形多面体は4種あって、少なくとも小星形12面体、大12面体、大星形12面体はそれっぽい骨格が組めます。B1やB2の棒がたくさん必要なので、完成できる方は限られているでしょう。見応えのある形が出てくるはずです。
 大20面体は辺の交差点のみにノードを置くと小星形12面体と見分けが付きません。面の交差線に棒、交差点にノードを置け、というルールを取ると(大12面体では可能)、外から見える分だけでも難しそうなので、時間が取れたら検討します。

▼ 準正多面体

 半正多面体、つまり13種のアルキメデスの立体の中でも対称性が高い2種は準正多面体と呼ばれていて、正多面体により近いと考えられています。その2種のどちらもが作成可能です。

 立方八面体は緑(GまたはHG)の棒で作れます。青で立方体を作ってから、表面の正方形の辺の中点を結ぶ45°傾いた正方形を6枚作れば完成します。青の立方体のガイドが無ければ、組み立ては困難と思います。
 12・20面体は青(B)の棒で作成できます。マニュアルにある平面正10角形を作り、一つおきの5つの辺の上に正三角形を立て、隣り合う正三角形の頂点を結んで正五角形を作れば出来上がります。

▼ 正多面体の辺を面に広げた立体

 菱形12面体は黄色(Y)の棒で作ることができます。内接する立方体を青(B)の棒で追加することができます。表面の菱形は1:√2の白銀比です。
 菱形30面体は赤色(R)の棒で作ることができます。こちらも青の棒で遊ぶことができるようです。表面の菱形は1:(1+√5)/2の黄金比です。

▼ ゾーン多面体

 菱形30面体が作れることが分かりました。ZOMEボールは平行移動しているので、菱形30面体の側面をぐるっと回る菱形の対辺(平行)の連続による帯(ゾーン)を取り除いて上下をくっつけることができそうです。で、実際にできます。
 出てくるのは菱形20面体という形で、この手の図形は平行四辺形で表面が覆われたゾーン多面体と呼ばれる一群の図形です。明らかに扁平に見えると言われていますが、本当にそうでした。
 菱形20面体からさらにゾーンを取り除くと、菱形の対角線が黄金比版の菱形12面体が出てきます。これも扁平です。
 さらにゾーンを取り除くと、平行6面体になります。鈍角平行6面体と鋭角平行6面体の区別があって、両方とも作れます。
 鈍角平行6面体と鋭角平行6面体の面の形はいろいろできて、黄色の棒で白銀比版の作成も可能です。

 なお、12・20面体や菱形30面体などを完成するには棒がたくさん必要です。私はHyperdoを持っていて、そのキットの部品で作りました。Creator 1やプラトン立体のキットでは途中までしか作れない立体があると思います。

棒の長さ比較
 
B1、Y1、G1、HG1の長さ
 
ケプラー・ポワンソ多面体 (の、ごく一部)
 
準正多面体。12・20面体と立方八面体
 
菱形12面体と菱形30面体
ゾーン多面体
 
菱形12面体、鈍角平行6面体、鋭角平行6面体
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2970. ZOMETOOL、その3

2020年02月23日 | 日記

 ZOMETOOLのボールは正式にはノード、つまり節(せつ・ふし)と呼ばれ、棒はストラット(支柱)と呼ばれています。見たままですが、ここしばらくはZOMEボールと棒の表現で行きます。

 今回は棒の方の紹介です。
 以下で黄金比がよく出てきます。1:1.618...の比で、この小数は正確には(1+√5)/2です。短辺と長辺がこの比の長方形は古代から均整が取れているとされ、いろんな場面で見いだされる、…と言われています。この比は正五角形の辺と一つおきの頂点を結んだ線分の長さの比で、こちらは直角では無く斜めに交わっています。
 ですから、正五角形の対称性を元にしたZOMEボールからは自然にこの比が出てくる、と言う塩梅。なので、解説書ではこの定数をτ(タウ。ギリシア文字の小文字)で表しています。改めて書くと、
 τ = (1+√5)/2 ≒ 1.618...
で、この逆数と2乗が小数で表現すると面白くて、
 1/τ ≒ 0.618...
 τ^2 ≒ 2.618...
と、小数点以下が一致している冗談みたいな事になっていますが、しっかりとその数学的根拠はあります。

 もちろん、直接の棒の長さでは無く、両端にZOMEボールを接続したときの、ボールの中心点間の距離が問題です。その距離が棒の長さで決定される、ということ。
 ボールの形は一種類だけですが、形が複雑なこともあって、棒の種類は基本10種、さらに6種が追加されています。

 まず、長方形の穴を繋ぐ青(B)の棒は3つの長さが用意されていて、隣接する球間の距離は、
 B0: τ^0、 B1: τ^1、 B2: τ^2
の比だそうです。ZOMETOOLの世界では拡大・縮小したときに黄金比になるので、シリーズになっています。B0による球間の距離は46mm程度、B1は75mm程度、B2は121mm程度です。
 つまり、B0による球間の距離がこの世界の単位となります。

 ところで、46mm + 75mm = 121mmになっているのは偶然ではありません。黄金比はいわゆるフィボナッチ数の極限であり、
 φ(n+1) = φ(n) + φ(n-1)
の関係があります。ZOMETOOLの棒はいずれも直線に配置できるので、隣接する長さのペアを持っていれば、いくらでも拡大が可能、ということ(途中にノードが来ますが)。公式などの巨大モデルは、この原理で作成されているようです。

 次は正三角形の穴を繋ぐ黄(Y)の棒。こちらも長さは3つで、
 Y0: τ^0×(cos 30°)、 Y1: τ^1×(cos 30°)、 Y2: τ^2×(cos 30°)
ここで、
 cos 30° = (√3)/2 ≒ 0.8660...
ですから、同じ番号の黄色の棒は青の棒よりも少し短いです。
 ただし、この説明ではB1による立方体の対角線が、直線で繋いだY1の2本で繋がることは分かっても、正五角形対称であるZOMETOOLとの関係ははっきりしません。
 正12面体の外接球の半径と辺の比は、(√3×τ)/2なので、隣接する正三角形のY1による球間はB0で正確に繋ぐことができます。こちらが多分、設計の意図です。

 正五角形の穴を繋ぐ赤(R)の棒は4つの長さが用意されていて、
 R00: τ^-1×(cos 18°)、 R0: τ^0×(cos 18°)、
 R1: τ^1×(cos 18°)、 R2: τ^2×(cos 18°)
ここで、
 cos 18° = (√(5+√5))/(2√2) ≒ 0.9510...
なので、同じ番号の青の棒よりは少し短く、黄色の棒よりは少し長いです。R00はHyperdoと呼ばれるセットでは大活躍しますし、プラトン立体のセットにも少し入っています。
 cos 18°はτを使っても表すことができます。
 cos 18° = (√√5×√τ)/2
 こちらの表現は正20面体の外接球の半径と辺の長さの比で出てきます。つまり、隣接する正五角形のR0による球間はB0で正確に繋ぐことができます。

 元々の考えではここまで、つまりCreator 1で完結だったのだと思います。しかし、前述したように、これだけでは正四面体と正八面体が組めません。そこで、緑(G)の棒が用意されました。まず、距離ですが、
 G0: τ^0×2×(cos 45°)、 G1: τ^1×2×(cos 45°)、 G2: τ^2×2×(cos 45°)
ここで、
 2×cos 45° = 2×1/√2 ≒ 1.4142...
ですから、素直にBnの√2倍です。つまり、青の棒は直角に配置できるので、その対角線を繋ぐ棒です。

 なのですけど、この方向の穴はZOMEボールにはありません。しかたが無いので、近くの正五角形の穴を借用します。なので、緑の棒は端の首のところが少々傾いています。
 なぜ正五角形の穴かというと、正三角形の黄色の棒(√3系)と共存することが多いから干渉しないように、だと思います。
 ですから、この緑の棒には正しい方向、というのがあって、そうでないとどうにもはまりません。補助線みたいに青の棒で直角を作り、その中間の45°に向かって伸ばすのが分かりやすいです。変形立方体みたいな左右非対称性があるかどうかは、しばらく考えてみます。

 さらに面心立方格子の面心の部分に球を持ってくるために、半分の長さシリーズの、
 HG0: τ^0×(cos 45°)、 HG1: τ^1×(cos 45°)、 HG2: τ^2×(cos 45°)
というのが用意されているようです。ただし、私の手元にあるキットでは、G0、G1、HG1だけがあって、その他は持っていません。HG1の2本で3つの球を直線で繋ぐと、G1一本で繋いだ2つの球の距離と(正確に)一致します。

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2969. にゃにゃにゃの日

2020年02月22日 | 日記

 本日はなぜか西暦2020年2月22日と、十進数の2が並んでいるので、PS4の最新アイマスゲーム、ステラステージのPV新着で小祭りになっています。次は2年後ですか。
 馬鹿馬鹿しいですけど、お付き合いします。祭りというのは、本来はこうした縁起物と思います。無理矢理な劣情と絡めるのは邪道と分類すべきでしょう。

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2968. ZOMETOOL、その2

2020年02月22日 | 日記

 その由来から簡単に想像できて、ZOMETOOLには大真面目で詳しい数学的な解説書があります(英文)。この調子ですと、日本語でもすでにネットで詳しく詳しく解説されているでしょうから、本ブログでは買うかどうか迷っている方のために、数学的基礎の解説を試みてみます。その詳しい解説書はまだ届いていません。この段階であれこれ想像して、当たった外れたと楽しむのが目的ですので、引用はご注意ください。

 まずボールの方から。直径は2cm弱で、一円玉の直径と近いです。白色が本来のようで、しかし、デザイン上の配慮のために各種の色ボールが用意されています。
 正12面体(12個の正五角形で囲まれた正多面体)、正20面体(20個の正三角形)、菱形30面体(対角線が黄金比の菱形30個で囲まれた多面体)を合わせたような感じで、それらの面の位置に穴が空いています。つまり、正五角形の穴が12個、正三角形の穴が20個、長方形の穴が30個です。
 全体としては半正多面体(アルキメデスの立体)の一つ、菱形12・20面体というのに似ていますが、菱形12・20面体は正三角形、正方形、正五角形で覆われています。正方形で無く長方形にしたのはわざとで、2回回転軸というのを再現しています。それと、おそらくですけど、棒の強度の都合上、三角形と五角形の面積を近づける意味もあると思います。なので、このZOMEボールには幾何学的な名前は付いていないと思います。以後、区別が必要な場合はZOMEボールと表記します。

 穴の形は長方形が2回回転軸ですから幾何学で言う正二角形のつもりのようです。素直に描くと辺というか線分になってしまいます。結晶学では楕円かアーモンドみたいな形の図形を採用しているようです。正三角形は3回回転軸で、3回の部分回転で一周(360°)となります。正五角形は5回回転軸を表します。
 もちろん、穴と穴との中心角の関係が重要です。いわゆる正20面体系の対称性を持っています。
 と言うことは、双対の概念を知っている方は、正五角形の穴を繋ぐと正20面体が、正三角形の穴を繋ぐと正12面体が出てくると、私みたいに直感的に思った方もおられるでしょうけど、ZOMETOOLではそうはなっていません。
 正三角形の穴同士を繋ぐ黄色の棒の両端はもちろん正三角形の形をしていて、しかし、向きが半回転、つまり180°ひねられています。正五角形の穴を繋ぐ赤色の棒も両端で180°回転。正二角形、ここでは長方形の穴の方は平行ですけど、長方形ですから180°回転したのと同じです。

 この構造のため、ZOMEボールは常に平行移動してしまい、回転しません。そう言われると、webで見られるZOMETOOLの組み立て後の写真が以前とは違って見えてきます。ZOMEボールが平行移動を保つのは、もちろんわざとそうしています。これをやらないと、たちまち大混乱となる、と思います。

 ちなみに、正20面体も正12面体も、長方形の穴を繋ぐ青色の棒で実現できます。意外なことに立方体も青の辺で組み立てることが可能です。反面、正四面体と正八面体はそのままでは無理です。なので、プラトン立体のセットには緑の棒が用意されています。

 それでは、正五角形の穴を等しい長さの赤色の棒で繋いで行くと何が現れるかというと、菱形30面体です。この菱形の対角線の比は黄金比(1:1.618...((1+√5)/2))になっています。
 正三角形の穴を等しい長さの黄色の棒で繋いで行くと、何と、正八面体系の菱形12面体が出てきます。こちらの菱形の対角線の比は黄金比では無く白銀比(1:1.4142...(√2))です。
 って、Creator1の1キットだけでは棒の数が足りません。しかし、容易に想像で補える程度までは組み立てられます。

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2967. ZOMETOOL、その1

2020年02月22日 | 日記

 なんだかLEGOの解説みたいに、ある特定の商品の説明になってしまいますが、幾何学的要素があるので続けます。

 ZOMETOOL(ゾム・ツール)は直径2cmほどの穴の空いたプラスチックのボールを、接続用の色の付いたプラスチックの棒で繋いでいって、主に空間対称図形を楽しむ知育玩具です。
 精度は高く、良く工夫されています。というのも、元々が数学論文の図録に掲載するための模型だったからです。
 分子模型に似ていて、分子模型を扱った方なら操作に迷うことは無いと思います。

 最初に注意点を言っておくと、まれにですが、精度上、かなりきつくはまってしまうことがあって、引き抜くのに苦労します。私は棒をキッチンペーパー4枚重ねで保護してペンチでつかみ、まっすぐに引っこ抜いています。ここで曲げたりねじったりすると容易に棒の頭部が折れてしまうと思います。ボールの方は再利用できますが、棒は壊れます。部品は個別に販売されていますが、国内で手に入れるのは結構な値段になる(LEGOほど数が売れるものではありません)と思います。丁寧に扱いましょう。

 最初に買うのは「Creator 1」(クリエーター1)というセットが適切みたいです。というのは、ZOMETOOL全体の説明書(Manual 2.3)というのが同梱されているから。適切で簡潔な解説が見られます。特に棒の長さがどうなっているかは(設計意図)、これを見ないと分かりませんでした(幾何学に詳しければ、組み立てられた模型を見るだけで正体は分かります)。
 ただし、何となく1シーズンで飽きる予感のある方は、もっと簡潔なセットをお勧めします。私が最初に買ったのは「Crazy BUBBLES」(驚異のシャボン玉)と呼ばれるセットですが、他にもありますからお好きに、と言ったところ。これでしばらく遊べるのなら、その手のデザインや数学の才能があると思います。

 ところで、「Creator 1」に入っている棒は基本的な青(B)、黄(Y)、赤(R)の3種のみです。他にZOMETOOLには緑(G)と半緑(HG)の2種の棒があって、これの存在は知っておく方が良いです。そのためのセットは「Platonic Solids」つまりプラトン立体作成のキットが適切と思います。ただし、こちらはボールや棒の色が数学的(座標というか代数的)な分類では無く、幾何学的な要素の分類になっていて、最初の青、黄、赤の棒を知っていないと、多分、混乱します。
 最終的にはHyperdoと呼ばれる豪華キットが欲しいところですが、高価です。
 私には多少の因縁があるキットが2つあって、買ってしまいましたが、どれがそうなのかは言いません。買ってしまって損した気分にはならないはずです。

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2966. ZOMETOOL追加、続き

2020年02月21日 | 日記

 本日は終日主張、と。昼食時に間が空くことは分かっていたので、ZOMETOOLの考察開始。

 Hyperdoの解説書に簡単な由来が書いてありました(英文)。元々、論文用に作成された模型らしく、その時は写真撮影しただけだったようです。この時に、正120胞体(の3次元空間への正射影)が組み立て可能なことが分かったそうです。
 後に知育用模型として商品化されました。正120胞体の模型は非常に複雑なのに、この模型を使うとわずか数時間で組み立てられるのが知られ、たちまちこちらに関心のある数学関係者の評判になったようです。
 ですからHyperdoは原点の一つです。とはいえ、このセットには部品が多く、高価です。どれから初めて良いかは目下検討中です。ええ、もう少し分かったら解説予定です。

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2965. ZOMETOOL追加

2020年02月20日 | 日記

 少し前に書いたZOMETOOLについて書こうと思ったのですが、意外なことに棒の種類が多くて、追加注文しています。結構高くついてしまいました。
 Amazonの評欄にあるように、見るからに精度が厳しく、私のキットでもペンチで抜かないといけない場合がありました(実際にやる場合は、キッチンペーパー4枚重ねなどで棒を覆い、傷つかないようにする)。ただ、まっすぐに力を入れている限りは、壊すことは無いと思います。

 つまりは、図形好きなら結構遊べると言うこと。長さの関係は少しずつ分かってきて、ボールの穴の角度とともにとても重要です。

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2964. 真の中の人の誕生日

2020年02月19日 | 日記

 本日、2月19日は765アイドルの一人、菊地真の声優、平田宏美さんの誕生日だそうです。いつものように、PS4のアイマスゲーム、ステラステージのPV新着で有志Pがお祝いのPVを上げています。

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2963. 連続群

2020年02月18日 | 日記

 本日も昼食と称して職場近くの量販店へ。switchの品不足はまだ続いています。新型コロナ感染症の影響とのこと。携帯機のライトの方は普通に売っています。
 隣接する大型書店へ。数学雑誌の新刊が出ていて、本日は速読してしまいました。面白い領域のはずなのですが、最新の部分は難しいはずです。これ以上はしっかり読んでから書きます。

 例の古典幾何学本は先の章の英文の打ち込みをやっていて、対称性E8のところがいともあっさりと解説されていてびっくりしました。E8は対称性なので、具体的図形には別の名前が付いていて、それの構成の話。結局、表面が(7次元ですが)正四面体系と正八面体系で覆われた8次元半正多胞体みたいです。で、その次の節が大切で、現在打ち込み中。
 多面体とか(同じ図形の繰り返しの)結晶とかは離散群と対応しています(群論の最初の解説は普通はこちら)。普通の空間は連続群で、この本は幾何学と言っても多面体などの対称図形、もっとはっきり言うと結晶学に接近しているのでここまでは出てきませんでした。
 まあですから、あれこれ想像しながら打ち込んでいて、その私の想像の方の話。内容がしっかり理解できたら、改めて紹介する予定です。

 自由な空中では音波はどの周波数でも普通に伝えます。しかし、笛やラッパなどでは特定の周波数の音が選択される。つまり量子化みたいなことになっていて、この性質をもたらすものを数学ではコンパクトと称していると思っているのですが、まだ自信が無い。
 群論に微積分を導入したのがリー群と呼ばれるもので、日本の数学書ではそのまま連続群で走って行くパターンが多く、これで特殊相対性理論などの分野に沿う内容が出てきます。しかし、どうやら20世紀後半~21世紀初頭で流行した有限単純群などの話は、この連続群を加工して離散群にした話で、この話題に触れた部分に来た、ということ。実は私が知りたかったのはこの部分で、翻訳を申し出たきっかけの最重要項目。慎重に進める予定です。

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