ビットマップファイルへの線の描画の話に移る前に、多少準備を。じらしている訳では無く、現在の観点からビットマップ時代を振り返ると、やや特異な感じが私はするからです。
というのも、PC-6001時代からこの方、フルハイビジョン、つまり2Kまではドット絵が有効だったと思いますが、4Kともなると細かすぎて、いわゆる直線や曲線は、画面に偶然くっついた髪の毛みたいになります。だから、幅を持たせないといけなくなります。
面積のある2次元図形と言えば、三角形、正方形、長方形、円などです。現在の3Dはポリゴンで、その表面は三角形で覆われていますから、2次元でも(一般の)三角形が4K時代には基本図形となるのは目に見えています。
「点」はどうなるかというと、円を描くことになるでしょう、普通は、と思います。
円の方程式は、x^2 + y^2 = r^2ですから、ある点の園内に入っているかどうかの判定は簡単です。繰り返しますが、乗算は加算程度の時間しかかからない、というのが今の計算機の感じ。ドットを塗りつぶすには境界を算出すると高速になりそうで、その場合は平方根の計算が必要となります。つまり、y軸に沿って半径の範囲を探りながら、x軸方向の境界を算出します。
平方根の計算は、今は大抵のCPUでハード化されています。
ところで日頃、平方根って使います?。電卓にはなぜか入っていることが多いです。斜辺の長さとか、標準偏差の算出とか。技術計算ではおそらく、距離の計算、つまり極座標の算出に出てくるから高速化されていると思います。
C言語では言語そのものには組み込まれておらず、ライブラリ関数の呼び出しの形式となっていますが、サブルーチンでは無く、平方根などの算術の基本要素は直接、機械語に翻訳されてしまうのは、半ば常識です。つまり、普通はめちゃくちゃ速い演算になります。ですから、速度の点なら気にせず、どんどん使いましょう。