愛知学院大学青木ゼミのブログ

愛知学院大学商学部青木ゼミの活動を報告するためのブログです。

10日経過

2014年04月14日 | Weblog
愛知学院大学名城公園キャンパスにおいて,授業開始から10日経過しました。実際に学生が通学し,教員が授業を行うことによって,色々な運用上の利点と問題点が浮かび上がってきています。私が一教員として感じた利点と問題点,今後のあり方を整理してみます。

まず,利点は,何と言っても,アクセスの良さです。名古屋市営地下鉄名城線の名城公園駅出口からわずか1分でこのキャンパスに到着します。名古屋駅から名城公園駅までは20分足らずで到着します。学生もこの点を高く評価しているようで,日進キャンパスへの通学と比べて,半分の通学時間になったと喜ぶ学生が何人もいます。

また,ICT環境が整っている点も利点です。全教室,研究室から無線LANに接続可能です。大教室ではすべて最新のAV機器が備わっていて,小教室用には多数の貸出用プロジェクターが揃えられています。学生用の貸出パソコンも数十台揃っています。日進キャンパスは,残念ながら,他大学と比べて,ICT環境は遅れていますので(あくまで私の主観),名城公園キャンパスでやっと追いついたと感じています。

セキュリティーにも配慮がなされています,IDカードがなければ,施設の入場や利用ができないように設定されています。さらに,監視カメラがあちこちに設置されています。安心を提供してくれていると感じています。

キャンパスから名古屋城や名古屋駅のビル群が見えることも利点です。今月初旬,名古屋城公園の満開の桜を一望することができました。

ただし,問題点もあります。都市型キャンパスなのでやむを得ないことですが,私も学生も感じるのが,空間的余裕のなさです。教室や研究室は,日進キャンパスとほどではないにしろ,十分な数と広さがあるのですが,それら以外の余裕はありません。学生は,授業の合間,時間つぶしする場所がないと嘆いています。

それと関連して,学食が混んでいて,昼食がとれないと学生が不満を漏らしています。時間つぶしする場所がないため,学食に長居する学生が多く,このことが客回転を悪くして,学食混雑に拍車をかけています。学内や周囲のコンビニも昼食時混雑しています。日進キャンパスでは,弁当類の販売所があちらこちらにあるのですが,名城公園キャンパスではそれらがないため,少数のコンビニに学生が殺到してしまっています。

空間的余裕のなさについては,残念ながらどうすることもできません。これを解決するためには,都市型キャンパスのあり方を見つめなおす必要があります。

都市型キャンパスというのは,大学施設だけで機能が完結せず,周囲の様々な施設と連携して一つのシステムと化して,完結するようになっています。大きな大学になると,大学が中心になって,その周囲に飲食店や小売店が立ち並び,さらに住宅が建ち,公共施設が存在して大学街を形成します。その大学街が一つのシステムとして機能しています。例えば,東京の御茶ノ水,早稲田,三田などが典型例です。

ちなみに,郊外型キャンパスはたいてい,キャンパス内に必要な施設を丸抱えするのが通常です。周囲との連携は希薄です。キャンパスが独立国のようになります。本学の日進キャンパスもそうなっています。名城公園キャンパスは日進キャンパスとはあり方が違うと意識する必要があります。

名城公園キャンパスにおいては,教職員と学生は周囲の施設の活用を意識する必要があるようです。時間つぶしする場所や飲食する場所,課外活動を行う場所などを,学外に獲得すべく努力するのです。今後重要になるのが,大学から300メートルほど離れて存在している商店街です。現状では,衰退してしまっていて,学生のニーズに対応できるとは思えない商店街ですが,今後学生が積極的にその利用を意識するようになれば,商店街側にとって改善のインセンティブが与えられることになります。もちろん,学生数が2千名程度という規模や,商店街側の店舗構成等を考えると,簡単に改善が実現するとは思えません。しかし,大学の施設拡張が困難な状況では,その方向を模索するしかないように思えます。

空間的狭隘さに不満を持つうちの学生には,大学施設にいるだけでなく,とりあえず,周囲の探検に出て欲しいと思います。

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