アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

20系「ゆうづる」黄金時代~EF80

2020-08-24 19:00:00 | 国鉄時代(カラー)

アントンKの趣味活動も、今年は世の中に従って自粛ムードが支配している。仮に何処かへ出かけたとしても、何事にも最小限を心掛けてしまうだろう。家族のこと、親戚や友人たちのことまで考えると、軽率な行動は慎んでしまうのである。これは自分自身のためでもあるから、気持ちが収まるまでは仕方がないことだ。

あの震災の時がそうだった。それまで何十年と鉄道撮影は何かしら継続していたが、あの3月11日を境に約3か月間撮影していない。自粛というより、カメラを持つ気持ちにはなれなかったというのが本音だろう。もちろん甚大なる被害に遭った東北地区へ向けて、全国のDD51が集結され、ガソリン輸送する臨時列車の運転など、心を熱くするシーンが数多くあったのだろうことはわかっていたが、やはりどうしても、そんな列車にはカメラを向けることが出来なかったのだ。悔いがないと言えばウソになるが、今でも同じように、撮影する時の原動力は、自分の素直な正直な気持ちを一番に考えたいのである。

さて、アントンKが最も鉄道撮影に熱くなった時代の画像を掲載しておく。当時EF80も好んで撮影していたアントンKだが、ブルトレ「ゆうづる」のシーンを撮影しようと初電で日暮里界隈まで行った。何往復も設定されていた「ゆうづる」だが、上り列車の客車列車は上野到着が早く、この時は推進回送を撮らえるだけで精一杯だった。ヘッドマークも東北スジにはすでに未装着となっていて、東海道スジに比較すれば寂しいが、それでも、こうしてEF80に続く20系客車は、毎度のことながら優雅で美しいスタイル。ハチマルにもベストマッチではないか。

推進回送だから、このナハネフ22が先頭でゆっくりやってくる。今思ってもとてもユニークなシーン。

1976-09-26 回5018ㇾ  EF80 2          東北本線:西日暮里にて


夏の終わりに走った「駒子号」~EF5861

2020-08-23 20:00:00 | 鉄道写真(EL)

相変わらずの猛暑が続き、心身ともに疲労感倦怠感を感じることが増えつつある。今年は、特に感染症の影響もあり、マスク着用の外出。これが思いのほか辛いのだ。9月の声を聞けば、もう少し落ち着くだろうから、それまで耐え凌いでいく他はない。

そして来月になれば、いよいよ演奏会のシーズンでもあり、いつもならスケジュール調整が楽しい時期でもあるのだが、今年は全くと言っていいほど決まってはいない。コロナによる大幅な変更は、どのオーケストラでも発生してしまい、業界は大惨事になっているはず。海外からの演奏家の招へいは白紙となり、演奏曲目も変更。アントンKも楽しみにしてチケット入手していた演奏会も、早々に中止や変更を食らった。もちろん誰もがこんな経験はもたないだろうが、この逆境を何としても乗り越えて、平和な日常を取り戻したい。

ちょうどこの時期、上越線に「駒子号」が走った時代がある。川端康成生誕100周年として生まれたこの列車、翌年まで運転されたが、3年目には廃止されるという短命に終わっている。見ての通り、雑形3両編成であり、撮影するにはおさまりが悪いが、上越国境を越えていく旧客はやはり魅力的に映り、アントンKも足を運んでいる。ただ今さらながら、この列車には乗車して楽しんだ方が良かったと思い返している。旧客の窓を大きく開けて、上越のループ線を感じながら、清水トンネルを抜け、そしてゴハチの走行音を楽しむ。無いものねだりだが、こんな列車、また復活しないだろうか・・・

1999-08-26  9730ㇾ  EF58 61    駒子号 JR東日本/上越線:岩原スキー場前付近


格調高いボンネット特急「ひばり」~485系

2020-08-21 19:00:00 | 国鉄時代(モノクロ)

先日、151系特急電車の模型を手にする機会があった。1/87のモデルだったが、とても精密に表現されていて、直接手で触ることもままならないような出来。昔三鷹のトリオ商会や西荻のニットー教材に行き、よだれを垂らしながらウィンドーを見ていたモデルとは全く別次元の製品だった。車内設備はもちろん、窓枠の縁取りにまで色が入っていてびっくり。高価な値付けも納得してしまった。この歳になって、色々周りから刺激をもらい、小さな野望がいくつか出来てしまったが、鉄道模型も捨てきれぬ夢の断片。いつか現実になるものだと信じて前を見ていきたい。

ボンネット特急ということで、また古い画像の中から東北特急「ひばり」を掲載しておく。「ひばり」という名は、現在は残っていないようだが、当時東北線の代表特急列車は、「ひばり」ではなかったか。最大15往復の大所帯だった列車だが、新幹線開業とともにあっけなく廃止され、思い出の列車となった。「ひばり」も、全てがボンネットということはなく、クロ先頭のボンネット編成もあれば、貫通型200番台、非貫通型300番台、耐寒構造の1000番台までバリエーションに富み、毎時運転されていたにもかかわらず飽きることが無かった。今でもアントンKは、485系電車では、このボンネット型でシンプルな文字だけのマーク掲出がお気に入り。いつ見ても気品があり格調が高かったのである。

1980-03-27  1001M ひばり1号  Tc481-20  東北本線:北白川付近


その気にさせたブルートレイン~EF66

2020-08-19 20:00:00 | 鉄道写真(EL)

相変わらずの猛暑が続き、動きが鈍いアントンKだが、思う事あって久々に撮影に出かけてきた。もちろん撮りたい列車を求め遠征したが、気持ち半分は東京を一時的でも離れてみたかったのだ。思えばここ数か月は、蚊帳の中生活で、何もかもが閉鎖的に思えてしまう。行動も考えも内向き。これでは良い時間は過ごせない。今の社会情勢に自分を慣らしていく他はないが、もう少し時間がかかりそうだ。

掲載写真は、ブルートレイン特急「あさかぜ2号」。この時代は今より数倍良かった。撮影に出ても、それに集中して時間を楽しむことが出来ていたように思う。カメラと向き合い、そしてレンズやフィルムのことも考え撮影に挑んでいた。失敗も多いが、なぜか今より楽しかったように感じてしまう。決して自分自身は変わっていないと思っても、やはりそれだけ時間が経った、経験が増えたということなのだろう。増してや、機材も列車も激変したから、なお更なのか・・・

この時は、新しいレンズを導入した時期で、良く晴れた日は線路端に立っていた。モータードライブ付きで連写するのは、今とあまり変わりないが、マニュアルフォーカスだから、何枚もシャッターを切っても意味がない。自分の切り位置で撮影出来るかが勝敗の行方。こんな感覚も今は忘れつつある。

1990-06-17  12ㇾ EF6643    あさかぜ2号 JR東日本:東海道本線:湯河原付近


人気今一つだった157系御召電車

2020-08-17 19:00:00 | 国鉄時代(モノクロ)

大井にある東京総合車両センターでEF5861号機が公開されてから早2年。ついこの間のことのように感じるのはアントンKだけではないだろう。あの時の静かなる興奮は、今思い出しても心が熱くなる。別に本線上を動くわけでもないのに不思議と熱くなった。十何年振りの再開で、目の前に現れたロクイチは、あの時のまま。今にも動き出しそうなたたずまいだった。しばし機体を眺めていると、当時の仲間内との撮影記が次々と思い出され、胸が一杯になったことを思い出す。と同時に、もう動かないでくれ!とも感じていた。かけがえのない時間は、人生においてほんの一瞬であり、永遠ではないのだ。

アントンKは、当時の鉄道撮影のお仲間のおかげで、何度かEF5861号機の牽く御召列車の撮影が叶った。今考えても、鉄道撮影の中では群を抜いてスペシャルであり、思い出多き撮影記が記憶に残っている。いずれ書き残しておきたいが、今回は、御召電車の話題としたい。現在は、最新型のE655系電車で御召列車の運転があるが、国鉄時代まで遡ると、電車での御召列車は、157系電車だった。クロ157形を間にはさみ、両端にクモハ+モハを連結して運転されていた。ファンには圧倒的人気のEF5861の御召に対し、157系電車の御召は、まるで人気が無く、沿線に出ても当時は、ほとんどファンには合わなかった記憶が蘇る。157系が引退し、その後183系1000番台や、185系に引き継がれるが、やはり客車御召の時のような騒ぎにはならなかった。

掲載写真は、EF57狙いで沿線に撮影に出ていて、偶然に遭遇した157系による御召電車。この時、初めて電車御召という物を撮影したが、正直あまりピンとは来なかった。後でわかったことだが、毎年那須の御用邸までの運転があったようで、この後も、何度か撮影する機会に恵まれている。

1976-08-13  御召電車 Mc157-1     東北本線:白岡-蓮田