上り102列車、急行「八甲田」にゴーナナ(EF57)が入る!こんなガセ情報に踊らされて出かけた蓮田元荒川橋梁。盆休みの蒸し暑い日、朝から当時の垂涎の的だったEF57を少しでも多く撮影しようと一人で115系電車に乗った。
現地に到着後、まず姿を現わすのは404列車急行「津軽2号」からで、運よくEF57 5がカーブを切って現われ幸先の良いスタートだったが、本来の目的だった急行「八甲田」の方は、なんとブルーの車体が見えてきてがく然とした。こんな切ない思い出が当時は多かったのだ。45年以上も経過した現代では、もう忘れかけてしまった感情だが、あの時の憎きゴハチが、その後スター街道を上り詰め、国鉄からJRへ移行した今でも、鉄道ファンには絶大な人気を誇る電機となっている。振り返って考えれば、こんな変化の大きい時代に鉄道趣味を継続してきて幸せだったのかもしれない。リアルタイムで栄枯盛衰を感じ、自身のパワーに代えてきたのだから。
ゴハチの大窓もHゴムも解らず、何でも同じように見えて無知だった当時の画像。今だから小窓ゴム無しヒサシ付きのゴハチだと理解できる。よく見ると、犬走に保線員が一人立っているが、現代では考えられない光景となった。
1976-08-13 102ㇾ EF58102 急行「八甲田」 東北本線:白岡-蓮田