アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

新製50系客車お披露目試運転

2020-06-08 22:00:00 | 国鉄時代(モノクロ)

メーカーで発注され、生まれ立ての車輛が我々の前にお目見えする新製車車両回送。機関車けん引の列車が激減した現代の鉄道事情では、こんな列車も鉄道ファンの間で話題となる。その新製車両が電車であれ客車であれ、機関車けん引となれば、貨物列車とは一味違った被写体と感じるもので、かつて魅力的に感じていたジョイフルトレインと機関車との組み合わせと同じような思いでカメラを向けられるのである。毎月のようにある新製車両の回送列車は、甲種回送列車と呼ばれ、発注量の多い地下鉄車両はお馴染みになっている。

ただちょっとへそ曲がりのアントンKだから、こんな列車の記録は楽しい被写体だが、時間が経った後、改めて見返した時、当時の想いは薄れてしまい熱くはなれなかった。単純に比較出来はしないが、やはり日常の列車たちの被写体としての奥深さを感じざるを得ないのである。

掲載写真は、栃木県の富士重工で落成した50系客車の試運転。新製車両がそれぞれの配置区へ回送される前に行う試運転で、確かいつも宇都宮と黒磯往復だったと記憶している。もちろん当時はまだEF58がその任にあたり、真新しい真っ赤な50系客車をゴハチが牽く事だけで話題となった。下り列車は時間的に撮りづらく、この時もいい加減な対応になっているようでお恥ずかしい。もっとも機関車も、そして客車ですら無くなってしまった現状を思うと、ちょっと複雑な気持ちになってしまう。

1982-03-25 試9557ㇾ  EF58153     50系6両  東北本線:矢板-片岡