分類:観 鹿島町を見て歩こう (89) いわき市鹿島町久保字里屋 里也橋の由来は、里橋也 (さとのはしなり) からきている この橋は、旧・鹿島街道と江名港⇔湯本線(県道48号)が交差する七本松の近くにあって、目の前に「クリニックかしま」があります。 単なる橋ではなく、地元の人たちには愛着のある橋として代々、子供たちに受け継がれてきた話が残っています。 《鹿島街道旧道の蔵持川に架かっている現在の里也橋で、左に見える建物はクリニックかしま》 〈昔ばなし〉 昔、鹿島の久保村から欅(けやき)の巨木を伐り出して、蔵持川に橋を架けることになった。その巨木はさすがに重くて人夫が押しても引いても簡単には動かすことができなくて難儀した。 そこで、蔵持に住む「さと」という歌の上手な美少女を呼んできて木遣りの音頭をとらせたところ大木は歌に合わせて少しずつ動き出して、目的の所に達して工事を無事に終わらせる事が出来たという。橋は、その「さと」の名にちなんで「里也橋」と名付けられた。
《里也橋の車道とは別に側道(歩道)橋も設けられている》 資料によっては美少女ではなく「寡婦」ともあり、巨木の伐り出し場所が「蔵持の榎(えのき)」であったり、橋名も「里屋橋」になったりしますが、お里によって出来た橋というのが最も信ぴょう性があるので、「里也橋」の方を採用しました。但し、実際の地名や橋名は「里屋」になっています。