いわき鹿島の極楽蜻蛉庵

いわき市鹿島町の歴史と情報。
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時折、プライベートも少々。

いわき市鹿島町を歩こう44

2015-08-28 07:04:30 | Weblog
                                            分類 : 歴
 いわき市鹿島町を歩こう    44
     空洞になっている岩薬師の山     所在地:いわき市鹿島町久保字反町

 鹿島町久保と船戸の境にある岩薬師は、その名の通り岩山の壁面に4体の磨崖仏(まがいぶつ)が彫られています。
 長い年月の間、風雨にさらされて風化されていく危険性はあるものの、当所からの原形は保たれているものとし、平成21年(2009)4月に市指定文化財に指定されたのは既報の通り。 (関連記事=2015・8・5付)
 本来、この地には薬師堂(元禄年間頃)があって近村の人々が厚く信仰していたようですが、やがてお堂が朽ち果ててなくなってしまうと、いつの頃からか地元民は岩薬師というと、岩質が凝灰岩で出来ているこの山全体を呼ぶようになりました。


                   《石が切り出された跡が残っている岩薬師》

 岩薬師の凝灰岩は薄い黄色味を帯びた白で、比較的風化されやすい質で細工には向いておらず、切り石の形で用いられていました。
 今でも古い家屋の土台石として使用されているのを見かけますが、その他にも石塀や漬物石などに使われたようです。
 この岩の中から、石工が石切りをしたり、石をチェーンで巻き上げたりしている音が空洞に共鳴して大きく響き、通り道まで聞こえてきたのは昭和30年代前半頃まででした。

                
        《山の表面にはこのような薬師像が4体彫られている》  ▲左端が鹿島街道

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