分類 : 歴
いわき市鹿島町を歩こう 44
空洞になっている岩薬師の山 所在地:いわき市鹿島町久保字反町
鹿島町久保と船戸の境にある岩薬師は、その名の通り岩山の壁面に4体の磨崖仏(まがいぶつ)が彫られています。
長い年月の間、風雨にさらされて風化されていく危険性はあるものの、当所からの原形は保たれているものとし、平成21年(2009)4月に市指定文化財に指定されたのは既報の通り。 (関連記事=2015・8・5付)
本来、この地には薬師堂(元禄年間頃)があって近村の人々が厚く信仰していたようですが、やがてお堂が朽ち果ててなくなってしまうと、いつの頃からか地元民は岩薬師というと、岩質が凝灰岩で出来ているこの山全体を呼ぶようになりました。
《石が切り出された跡が残っている岩薬師》
岩薬師の凝灰岩は薄い黄色味を帯びた白で、比較的風化されやすい質で細工には向いておらず、切り石の形で用いられていました。
今でも古い家屋の土台石として使用されているのを見かけますが、その他にも石塀や漬物石などに使われたようです。
この岩の中から、石工が石切りをしたり、石をチェーンで巻き上げたりしている音が空洞に共鳴して大きく響き、通り道まで聞こえてきたのは昭和30年代前半頃まででした。
《山の表面にはこのような薬師像が4体彫られている》 ▲左端が鹿島街道
いわき市鹿島町を歩こう 44
空洞になっている岩薬師の山 所在地:いわき市鹿島町久保字反町
鹿島町久保と船戸の境にある岩薬師は、その名の通り岩山の壁面に4体の磨崖仏(まがいぶつ)が彫られています。
長い年月の間、風雨にさらされて風化されていく危険性はあるものの、当所からの原形は保たれているものとし、平成21年(2009)4月に市指定文化財に指定されたのは既報の通り。 (関連記事=2015・8・5付)
本来、この地には薬師堂(元禄年間頃)があって近村の人々が厚く信仰していたようですが、やがてお堂が朽ち果ててなくなってしまうと、いつの頃からか地元民は岩薬師というと、岩質が凝灰岩で出来ているこの山全体を呼ぶようになりました。
《石が切り出された跡が残っている岩薬師》
岩薬師の凝灰岩は薄い黄色味を帯びた白で、比較的風化されやすい質で細工には向いておらず、切り石の形で用いられていました。
今でも古い家屋の土台石として使用されているのを見かけますが、その他にも石塀や漬物石などに使われたようです。
この岩の中から、石工が石切りをしたり、石をチェーンで巻き上げたりしている音が空洞に共鳴して大きく響き、通り道まで聞こえてきたのは昭和30年代前半頃まででした。
《山の表面にはこのような薬師像が4体彫られている》 ▲左端が鹿島街道