いわき鹿島の極楽蜻蛉庵

いわき市鹿島町の歴史と情報。
それに周辺の話題。
時折、プライベートも少々。

いわき鹿島の昔ばなし42

2013-05-27 08:03:19 | Weblog
                                           分類:歴
       小坊主の菓子もらい

 昔、ある所のお寺の話だけども、そのお寺には何人もの小坊主がいたんだと。
 お坊さんが出掛ける前に言い付けていった仕事を済ませたところさ、お坊さんが帰ってきた。
「おう、おう綺麗に片付けておいてくれたか」お坊さんは満足そうに頷いて、檀家さんから頂いて来たお菓子を、小坊主たちに分けてあげようと思ってみんなを集めた。
 そこで、ただ上げたんでは面白くないから「どうだ、いまから話の中に 『か』 という言葉が入ったら1つに付きお菓子を1個あげることにしょう」と言った。

             
              《まんが「一休さん」から》 ※本文と直接的な関係はない

 そうしたら小坊主たちは真剣になって 「か」 の付く言葉を考え始めた。珍念が一番最初に手を挙げて「棺おけ」と言ったから、お坊さんは棺おけの『か』か、と頷いて珍念に早速お菓子を1個あげた。
 他の小坊主たちも 「かんざし」 「刀」 などと言ってはもらったが、その内に徳念が「かんかん照りの日に亀が甲羅干し」と言ったから、お坊さんが 「うん、うん、そうきたか」 と感心しながら3個やったんだと。
 さっきから考えていた究念が手を挙げると 「いまから言うので指を折りながら数えておいて下さい」 とお坊さんに言った。
 お坊さんは 「分った」 というような顔をして、ニコニコしながら指を折る用意をした。
「それでは言います。神田鍛冶町の角の乾物屋で買ったカチ栗固くて噛めない返して帰」と言って、究念はいっぺんに10個のお菓子をもらうことが出来たんだとよ。

 
コメント
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