ここしばらく道徳教科書について勉強しており、その関連で見つけた『中学生の教科書―美への渇き』(2000年発行)のなかで、大橋良介が「道徳」について、吉本隆明が「社会」について書いている。 . . . 本文を読む
私たちはこのようなご都合主義的な歴史観によって過去を解釈し、エセプライドを形成し、ふたたび侵略戦争の時代を招き寄せようとしている自由主義史観と対決しなければならない。そのためには渡部昇一の『決定版日本史』を事実に拠って粉砕する必要がある。 . . . 本文を読む
本書はアキヒト美化・美談の書である。著者はこれまで、沖縄基地政策や日米安保を批判する著書を出しているが、アキヒト発言を極右安倍に対立する「平和のメッセージ」として受けとめ、国民の安倍批判を天皇制に収斂していく役割を果たしているようだ。 . . . 本文を読む
大串さんは金沢市都市樹木害虫防除検討会の座長で、アメリカシロヒトリの調査をしている関係から面識もあり、大串さんの学問的到達点よりも、人生と人生観は那辺にありやと、関心が湧き、『日本の短い夏』を読んだ。 . . . 本文を読む
2002年に発行された『戦下のレシピ』が復刻されました。題名が「戦時下のレシピ」の方が適切じゃないかと思いつつ読みましたが、最後の最後に、「先の戦争下における人々の暮らしは『銃後』でも、『戦時』でもなく、『戦』そのものであった。だから『戦時下』ではなく、『戦下』のレシピなのである」とその理由が書かれていて、納得しました。
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世界中の右も左も「テロ」非難の大合唱のなかで、ヒトラー暗殺を積極的に検討対象として措定する本書が、日本で翻訳・出版されたことに、快哉を叫びたくなる。まさに、海外での武力行使を合法化したいま、1932年 1月李奉昌による天皇暗殺未遂事件、同年4月尹奉吉による上海爆弾事件を近代日本史の中にしっかりと位置づけ、これから始まろうとしている戦争と弾圧の時代をたたかうために、本書が届けられた。 . . . 本文を読む
今、どこの書店へ行っても『天空の蜂』(東野圭吾著)が入口に平積みされ、モニターから同名の映画の宣伝が流されている。4年前の福島原発事故直後にこの本を読んだが、読み終えたあとに不快感を感じたことが記憶に残っている。 . . . 本文を読む
最終章で、「あなたは右翼ですか、左翼ですか」と質問して、締めくくっているが、著者自身にはこの設問を投げかけていないし、答えてもいない。しかし、中身を注意深く読めば、著者は正真正銘の右翼であることが容易に判断できる。 . . . 本文を読む
マスコミはマララ・ユスフザイさんがノーベル平和賞を受賞したニュースで沸いている。ノーベル平和賞は、かつて、佐藤栄作が受賞したし、バラク・オバマも受賞した。このような基準で授与されるノーベル平和賞など、わたしにとっては石ころと変わらない。 . . . 本文を読む