OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

ドキッとさせられる素敵なヒット曲は

2014-04-19 15:41:27 | 歌謡曲

いい娘に逢ったらドキッ / 伊藤咲子 (東芝)

全く曲タイトルどおりの感情に支配されているのがサイケおやじの日常ではありますが、それにしても伊藤咲子が昭和51(1976)年夏に出した掲載シングル盤A面曲「いい娘に逢ったらドキッ」は、良く出来ていましたですねぇ~♪

もちろん阿久悠の作詞が鋭いキモになっている事は言わずもがな、三木たかしの作編曲が実に上手く、美味しいディスコサウンドをアイドル歌謡ポップスに注入しているのですから、これがウケなかったら、ヒット曲の神様は激怒されるにちがいありません。

それはイントロからのツカミになっている、モロにおじさんボイスの低音SE「いい娘に逢ったらドキッ」が最高に効果的ですし、曲展開の基本が当時の洋楽ディスコヒットで流行最先端だった、所謂「ハッスル」物の巧みな導入!?

キャッチーなアレンジのリフ構成やリズムパターン、そしてバックコーラス等々が、ライトタッチでウキウキするヒット曲の要件にジャストミートでありました♪♪~♪

しかも伊藤咲子が持前の素晴らしい歌唱力とソフトでメリハリの効いた歌声を存分に聞かせてくれるわけですよ♪♪~♪

いゃ~、リアルタイムでこれに接したサイケおやじは、無暗矢鱈にアッパーな気分にさせられたわけですが、皆様ご推察のとおり、ここには強力な元ネタがありまして、しかしサイケおやじは不覚にも、それに気がついたのは、既に昭和が平成になろうとしていた頃でした。

そうです、今更説明不要かもしれませんが、件の「おじさんボイス」やアレンジ&曲メロの中核は、その頃に一世を風靡していたミュンヘンディスコサウンドを代表するシルバー・コンベンションが同年初頭に出したLP「ゲット・アップ&ブギー」に収録の「San Francisco Hustle」から、もはや完全にパクったとしか言いようのない真相があったんですねぇ~~~!?!

これについては、実際に聴き比べてもらうのが最良!

と、強く断言させていただく次第です。

ちなみにシルバー・コンベンションは、1974年にドイツで結成された女性三人組というのが一般的な認識ですが、彼女達も実は最初、所謂実態の無いグループであり、スタジオセッションからディスコ向けに制作された幾つかの音源から、1975年になって「Fly, Robin, Fly」が世界的にメガヒットしたもんですから、急遽集められたメンバーは流動的だったと言われています。

しかし、その中にはペニー・マクレーンやロバータ・ケリーという、ソロシンガーとしてもヒットを出した実力派が去来していたのですから、侮れません。

また、当然ながら、シルバー・コンペンションというプロジェクトを手懸けた作編曲家のシルベスター・リーヴァイも、なかなかの要注意人物でしょう。

告白すれば当時、サイケおやじは軽々しいビートと薄っぺらとしか思えなかったストリングスアレンジを多用するミュンヘンディスコは、それゆえに守備範囲外でしたからねぇ~、とてもシルバー・コンペンションのアルバムまでは聴いていなかった盲点を突かれたわけで、それが前述したように昭和から平成に移り変わる時期、折しもドイツでの仕事に勤しんでいたサイケおやじは、そこでようやく「いい娘の逢ったらドキッ」の元ネタに邂逅したというわけです。

つまり当地では、懐メロみたいな扱いで、往年のミュンヘンディスコ系ヒット曲が毎週放送されるラジオ&テレビ番組があって、シルバー・コンペンションの映像&楽曲にも、たっぷり刷り込みが!?

ということで、三木たかしの書いた曲は、なかなか元ネタの探索が困難なところもあるんですが、やはり天才は奥が深いというか、パクリも一筋縄ではいかなかったという凄さには、今更ながら感服しています。

それはガキっちょ向けのレコード、しかもアルバム収録曲から頂戴する「いじましさ」という勘繰りではなく、ウケるものは絶対にウケるという確信に基くものと、サイケおやじは思いたいです。

うむ、ドキッとさせられる音楽は、やっぱり素敵♪♪~♪

コメント (4)
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