OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

夢のような夢のディープ・パープル

2012-03-19 15:04:01 | Pops

夢のディープ・パープル / Nion Tempo & April Stevens (Atoc / 日本ビクター)

さて、本日ご紹介の「夢のディープ・パープル / Deep Purple」もまた、サイケおやじの子供心に刷り込まれた名演名唱のひとつです。

というか、「夢のディープ・パープル / Deep Purple」は本来、古い歌物スタンダード曲であって、このシングル盤で演じられたバージョンとは別物に聞こえるほど!?

つまり如何に突飛(?)なアレンジが用いられたか、そしてそれゆえにR&Rの影響下にある白人ポップスがすっかり大衆音楽の主流となった1963年に大ヒットしたのか、その理由も後付けながら納得されるのですが……。

まあ、とにかくニノ・テンポとエイプリル・スティーヴンスの姉弟によって演じられた「夢のディープ・パープル / Deep Purple」は、その邦題どおり、フワフワとした気持良さが満点♪♪~♪

ですから我国のラジオでもリアルタイムの当時から昭和40年代には、何かにつけて流される事が多かったので、曲名は知らなくとも、メロディや歌声は必ずや一度は耳にされた皆様も大勢いらっしゃると思います。

そしてサイケおやじは、その頃に我が家に下宿していた叔父がこのレコードを持っていて、時折に鳴らしていた事から、もうすっかり少年時代から虜になっていたというわけで、このシングル盤も元々は叔父の所有物を永久貸与された1枚です。

肝心のニノ・テンポとエイプリル・スティーヴンスは、このシングル盤ジャケットには写っていませんが、殊更エイプリル・スティーヴンスはハリウッド芸能界にスカウトされたほどの美貌とスタイル抜群のルックスで、しかも甘くてセクシーな声質とイヤミの無いメロディフェイクの感覚も含めて、完全にサイケおやじのストライクゾーンにど真ん中!

結論から言うと、この「夢のディープ・パープル / Deep Purple」のキメになっている絶妙の「語り」は、ここで射精してもOKって感じですよねぇ~~♪ もちろん、それすらも「歌の上手さ」の一部であることは説明不要と思います。

一方、ニノ・テンポはサックスやクラリネット等々のリード楽器奏者として、ジャズやポピュラー音楽の世界で少年時代から活動していたらしく、あのフィル・スペクターの仕事も手伝っていたところから、アトランティックレコードのオーナープロデューサーだったアーメット・アーティガンとコネが出来たようですが、実はアーメット・アーティガンは既に人気のあったエイプリル・スティーヴンスがお目当てだったと……。

まあ、そのあたりの真偽はさておいて、とにかくレコーディングされた「夢のディープ・パープル / Deep Purple」のアイディアとアレンジはニノ・テンポによるものだったのですが、デモテープ作りの段階で偶然(?)に録音されたエイプリル・スティーヴンスのナレーションが好感触♪♪~♪

そこで二番目を歌うニノ・テンポのパートに被せる形で彼女の語りを入れたのが、やはりヒットの秘訣だった事は否定出来ないはずです。

ちなみに実際のマスターレコーディングは10分間ほどだったという逸話は有名で、サイケおやじも以前にラジオの深夜放送でDJの糸井五郎が喋った事の受け売りではありますが、ダラダラやっても決して良いものは出来ないという証明になったわけですよね。

ということで、これは良い「曲」というよりは、良い「バージョン」というべき傑作です。特に今頃の、もうじき春という季節には、その到来を待つ嬉しい予感、あるいは春だけのウキウキ感が、まさに夢のようにリスナーを包んでくれる事が必定♪♪~♪

最後になりましたが、エイプリル・スティーヴンスは本当に素敵な女性歌手で、ここには掲載出来ませんが、ぜひとも皆様にはネットで検索し、彼女の魅惑的なお姿に接していただきとうございます。

また、結局は果たせませんでしたが、個人的にはエイプリル・スティーヴンスのコンプリートコレクションも、ある時期にはやっていた事を告白しておきます。

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