■ボビーに首ったけ / Marcie Blane (Seville / キングレコード)
所謂オールディズの中には何時しか「ガールポップ」というジャンルが確立されているようで、それは主に1950年代~1960年代中頃までに活躍したポピュラー系の若手女性歌手が出していたレコード等々に拘泥する趣味と言われていますが、その必要十分条件を勘案すれば、シンガーは十代の白人女性であり、歌う楽曲は職業作家の提供、そして出来れば「一発屋」ならば申し分無し!
そんなところでしょうか。
すると本日ご紹介のマーシー・ブレインが歌う「ボビーに首ったけ / Bobby's Girl」は、まさに決定版でしょう。
なにしろ全米では1962年晩秋から翌年にかけての大ヒットであり、我国でも例えば伊東ゆかりが歌う日本語バージョンまでもがウケまくるほどのキャッチーな名曲なんですから、今でも何かのはずみにこの歌が流れてくると、それを耳にした誰もが胸キュンな情感に♪♪~♪
特にボビィ~~ズガ~ル、と歌われるキメのフレーズはオールディズの黄金律とも言うべきポイントであり、また歌っているマーシー・ブレインのアニメ声寸前のボーカルが、これまた絶妙のビート感に溢れているんですから、たまりませんねぇ~♪
しかも前述した「極みのガールポップ」の必要十分条件である「一発屋」という領域において、実は他にも小さすぎるヒットがあるにはあるんですが、「マーシー・ブレイン=ボビーに首ったけ」という公式が、もはや何人も否定出来ない定理になっている事実!
それがあまりにも大きすぎるほど、素晴らしいと思います。
ちなみにそうした実績からして、マーシー・ブレインはありきたりのインスタントアイドルと思われがちですが、確かにそういうところは否定出来なくとも、実は彼女は高校生の頃からバイオリンやピアノ等々の楽器も得意だったそうですし、なによりも芸能界に入る前段として、職業作家のデモテープ作りで歌っていたという音楽的な実力があった事は有名でしょう。
そしてデビュー曲にして最大のヒットとなった「ボビーに首ったけ / Bobby's Girl」がある限り、マーシー・ブレインは決して忘れられないはずです。
ということで、本日は全国的に晴天という、春が来た♪♪~♪
そういう中で楽しむ音楽としては、ガールポップが素敵じゃないか!?
本当にそう思っています。