OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

懺悔、女性ボーカル篇

2007-03-18 18:04:58 | Weblog

最近は女性ジャズボーカルブームなんでしょうか?

ちょっとCD屋へ行ってみたら紙ジャケット仕様のブツがいろいろと復刻されていました。まあ、このジャンルはジャケットも含めた魅力がありますからねぇ、紙ジャケット復刻もたまりませんね♪

実は1980年代の私は、女性ジャズボーカルに耽溺していました。ジャケ買いはもちろんのこと、曲買いとかアレンジャー買いとか……。

しかも当時の私は海外での仕事が多かった所為もあって、シングル盤にまで手を出すという地獄巡りをしています。

それは全く知らないボーカリストが、知っている曲を歌っているというだけで、入手しなければ気が済まないという病気でもあります。

ご存知のように海外のシングル盤は、真ん中にラベルが見える穴の開いた紙の袋に入っているだけですから、歌手の名前を見ても、白人か黒人かの区別もつかず、もちろん年齢不詳、どうにか女性だろうとわかる程度のブツが多数あります。

で、期待して買ってみると、ほとんどがハズレなんですねぇ……。

ジャケ写があれば、美女に気持ち良くだまされて云々という納得も出来ますが……。

そんなこんなの積み重ねで、手元には膨大な量のレコードが残りましたが、いつしか、これでいいのか? と自問自答して、この道から足を洗いました。まあ、経済的にも精神衛生的にも決してオススメの道ではありません。

このブログで女性ボーカルを封印していたのも、そんな理由からです。

そして時が流れ、本日、CD屋で紙ジャケット仕様の復刻盤に出会い、なんとアニタ・オディのヴァーヴ時代のアルバムを発見し、全買いしてしまったです……。しかも、アニタのCDは1枚も持っていないからなぁ、と自分で言い訳まで繕ってしまったという、ていたらくです。ハハハ、自分で情けなくなりましたですねぇ――

Anita O'day Swings Coll Porter With Billy May (Verve)

アニタ・オデイは白人女性ボーカリストで、しかもジャズっぽさは最高だと私は思います。

実はジャズボーカルという分野は線引きが難しく、ジャズボーカルの定義なんてあるんだろうか? という疑問がいつもあるんですが、アニタ・オデイは間違い無くジャズを感じさせてくれます。それは緩急自在のノリであり、嫌味の無いメロディフェイクであり、時に豪胆、またある時は繊細な歌詞解釈による歌の味付け……等々、とにかく上手く歌うというよりも、その場の感情とか空気で歌ってしまうようなフィーリングが私には感じられて、大好きなのです。

さて、このアルバムは何を隠そう、私がジャズの分野で最初に買った女性ボーカルの、多分、オリジナル盤です。内容は有名な作曲家であるコール・ポーターのソングブックであり、伴奏がビリー・メイ楽団です。しかも録音が1959年4月2&9日という全盛期ですから、悪いわけがないという畢生の1枚です――

A-1 Just One Of Those Things 
A-2 Love For Sale
A-3 You'd Be So Nice To Come Home To
A-4 Easy To Love
A-5 I Get A Kick Out Of You
A-6 All Of You
B-1 Get Out Of Town
B-2 I've Got You Under My Skin
B-3 Night And Day
B-4 It's Delovely
B-5 I Love You
B-6 What Is This Thing Called Love

という演目は、ジャズ者にとっては説明不要の名曲揃い♪

ダイナミックで繊細なバックのアレンジも申し分なく、原曲のメロディが良く知られていますから、アニタ・オディ独特の節回しとか歌詞解釈におけるアクセントの微妙なニュアンスがモダンジャズを感じさせて、なかなか楽しいところだと思います。

ちなみに私の所有アナログ盤はモノラル仕様ですが、今回の復刻CDはステレオ仕様なので、やや音作り全体に隙間が感じられますが、リマスターは秀逸です♪ まあ、このあたりは十人十色の好みかと思います。しかし、アニタ・オデイの歌にハズレなしですよ♪

CD全買いさせてしまう魅力満点なのでした。懺悔……。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする