黒鉄重工

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北米project 3 ~Encouragement of Canadian Rockies. その4 【2015/07/08~18】

2016-05-31 02:20:23 | 海外旅行記

2015年7月9日(木)10時15分
ブリティッシュコロンビア州ウィスラー 大型駐車場

2日目はウィスラーからスタート!B&Bで朝食を食べたらぼちぼちと出撃。ウィスラーの町の中にある広い駐車場に車を駐めます。
駐車場には観光バスも停まっていたので一応程度に撮影。Prevost H3-45 (3rd generation)です。



フィッツシモンズ川を渡ります。白く濁った川というのはスイスのツェルマット以来ですな。



アッパービレッジを歩きます。



おなじみフェアモントホテル閣下。高級ホテルですので私には縁のない場所です。



リフト乗り場へと到着。ここでリフトのデイパスを買います。



お、マリオゴルフだw
こんなところでNintendo®を見るとは思わなかった。



こっちにはマリカーが。これはベビィパークだね。



地図があったんでついでに説明。
ウィスラーにはブラッコム山(標高2436m)とウィスラー山(標高2181m)の2つの山があります。ウィスラーはスキーリゾートなのでこれらの山はスキー山として使われているんですが、雪の降らない夏場はハイキングやマウンテンバイクなんかを楽しめます。今回はハイキングをしますよ。まあ移動の殆どはリフトに乗ってるだけなんですけどね。
緑の線が今日動いているリフトです。ほとんど休止中ですね。
私達が今いるのがブラッコム山の麓のウィザードというリフト乗り場です。そこからリフトに乗ってジャージークリームまで上り、「ピーク2ピーク」というゴンドラでウィスラー山へ移ります。そしたらウィスラー山頂上へ行くリフトに乗り頂上へ。その後はウィスラーゴンドラというところまで降りておしまい、という流れです。



はい乗りますよ。



上ります。スキーコースって感じの景色ですな。
リフトの柱に巻きついてる黄色いのはスキーの時激突した時の衝撃緩和ゴムでしょうから、冬はこのゴムより下は雪に埋もれるんですなぁ。



途中のソーラーコースターでリフトを乗り換えます。



また上ります。ここで5分間くらいリフトが停止して宙ぶらりんにされましたね、確か・・・(うろ覚え



着きました。
少し周りを歩きます。



森林限界なのか知りませんが、樹木の背が低いです。



ちょっとしたトレイルになっています。やっぱり背の高さが低いですな。



氷の地面が。これは氷河の一部でしょうね。
これでついに氷河の上を歩くという体験を経験しましたね。まあ全く実感が湧かないですし数日後もっと大きい氷河の上に行くんで。



向こうの尾根にも氷河がありますけどだいぶ小さい。地形を見るにここの窪地は全部氷河だったんでしょうけどかなり後退が進んでいますね。



100年前はここまであったんだよという説明。青線の部分が100年前の氷河の大きさです。100年でこれだとあと50年も経てばここの氷河は完全に消滅してしまいそうな勢いですね。
この写真もいつ撮られたか知りませんが、その時よりも現在のほうがやや後退していますし、これは確実に消滅するなと思います。



あんまり深入りすることもないんでゴンドラ乗り場へ戻ります。
で、ここでリスか何かを見つけて撮影しようとカメラのレンズを変えたんですがその時なんと広角ズームを落としてしまいました。岩に直撃で、手にとって見ると中からカラカラと音がして、案の定逝ってしまいました。
俺が何をしたんだという感じになりましたが、父が持ってきていたレンズと互換性があったのでそれを借りて凌ぐことでどうにかなりました。助かりましたが、しばらくはショックでしたとさ。

こんなところで今日はここまで。


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北米project 3 ~Encouragement of Canadian Rockies. その3 【2015/07/08~18】

2016-05-28 00:37:00 | 海外旅行記

2015年7月8日(水)14時42分
ブリティッシュコロンビア州ノースバンクーバー カピラノ吊橋

また吊橋を渡って戻ります。
ダウンタウンは目と鼻の先とは思えない森の深さですね。



次は最近オープンしたと話題の「クリフウォーク」へと行きます。そのまんま、崖歩きです。



崖をよじ登るわけではなく、断崖に取り付けられた歩廊を歩くというアトラクションなのです。
片持ち式の弧状の空中歩廊が目玉です。頼りなさそうですが安全性には十分配慮されています。意外と揺れないですよ。



これは落ちたら死にますね。



遠目から。歩廊はこんな狭さなので一方通行になっています。
ちなみに5日後にこれをもっとデカくした奴の上を歩くので、今見返してみたら大したことねぇなって感じですね。



途中にある一箇所だけ突き出たところ。記念撮影スポットになってます。正面からより横から撮ったほうが危ねぇ感は出てくると思います。



床はご丁寧に格子状ですからね。恐怖を煽っていくスタイル。



水滴の侵食の展示。右から15年間、25年間、50年間水滴を岩に垂らし続けたとなっています。
水滴50年でこれだけ岩を抉るのかと思いますね。なるほどこれは1000年単位になれば地形をも変えるわけだなと。



入口に戻ってきて、そのまま撤退。
うーん、値段高いししばらくはいいや。経営側もそれを見越した値段設定なのかも。



いきなり時間が飛びます。時刻は20時を過ぎたくらい。我々はバンクーバーから約120km北にあるウィスラーにいます。
今回の主攻略目標はカナディアンロッキーですがウィスラーにも行きたいとのことだったので、ロッキーに行く前にウィスラーへと立ち寄りました。
バンクーバーからは99号線を走っていきます。Sea to Sky Highwayの異名を持つ高速道路で、道中約2時間の間に景色が目まぐるしく変わります。実際良い眺めだった。私運転手だったんで写真はないんですけども。




拠点となるB&Bにチェックインしてウィスラーの町へ。まだまだ明るいです。活動時間が長くなるので本当に良い。
町並みはとても綺麗。2010年のバンクーバーオリンピックの会場のひとつだったので、それに合わせて整備されたんだと思います。



夕飯にします。サーモンのサラダ。



バッファローチキンウィング。こっちでは定番の料理で、酸っぱくて辛くて美味しいんですよねぇ。



プルドポークサンドウィッチ。プルドポークはバーベキューソースに漬けて長時間加熱した豚肉の塊をほぐしたもの。これも定番メニュー。美味い。



すっかり満足。
店の隣りにあったオリンピックシンボルのモニュメントを見てこの日は終了です。翌日へ続く。


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北米project 3 ~Encouragement of Canadian Rockies. その2 【2015/07/08~18】

2016-05-26 01:58:13 | 海外旅行記

2015年7月8日(水)13時35分
ブリティッシュコロンビア州ノースバンクーバー カピラノ吊橋

バンクーバー空港で両親と合流した後はレンタカーを借りて北上、ノースバンクーバーにあるカピラノ吊橋へとやってきました。
バンクーバーの観光名所のひとつで、カピラノ川が形成した渓谷に架かった吊橋が名物なのです。
余談ですがここは入場料を取るのですがお値段約$40と、カピラノ吊橋最大の特徴とも言えるくらい高いです。高いのは吊橋だけで十分なんだよなぁ。名所なんで観光客はたくさんいますし、さぞやウハウハでしょう。



とりあえず昼飯。入場料で痛手を負ったので(?)質素なものです。



ハイ吊橋ドーン!すごい眺めだ、森の上を歩いているみたい。
橋の長さは137m(450ft)、川からの高さは70m(230ft)、耐重量は90t(20万lb)となっています。橋に人間を隙間なく詰めても大丈夫そう。



別の角度から。



渡りますよ。



ヒエッ!
70m以上あるんじゃないのこれ・・・?



遠景。
川の流れは緩やかで河口からも直線距離で3km程度と、下流のような穏やかさなんですが地形はこのように急峻。相当な年月を経て侵食された地形なんでしょうな。



渡り切りました。



たぶんベイマツ。ここはベイマツの森なのかな?和名こそ松ですが日本人の想像する松とは違います。モミの木に近いですな。



コマツグミ American Robin。クチバシに咥えているのはハチか何かの虫です。人に慣れているのか警戒心は比較的薄かったです。
今旅行では動物が色々出てくるのでお楽しみに。



ツリートップ・アドベンチャーに乗り込みます。文字通り木の上を練り歩くのだ。



木と木の間は吊橋で繋がってるぞ。吊橋好きねぇ。



いい眺めですよ。涼しいですしね。











降りてきました。適当に歩きながらまた吊橋のところまで戻ります。



アメリカフクロウ Barred Owl。これは飼われている鳥ですな。



モモアカノスリもしくはハリスホーク Harris Hawk。うーんピント。



枝の上で佇んでいるのを見つけてビビったオオアオサギ先輩 Great Blue Heron。今までも何回かお会いしましたね。
こいつは置物なんじゃないのと思うくらいピクリとも動かないんだよな。気配も薄いですしね。



反対側から。
北米固有種を撮影出来て満足です。

今回はここまで。


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北米project 3 ~Encouragement of Canadian Rockies. その1 【2015/07/08~18】

2016-05-24 02:19:37 | 海外旅行記

2015年7月8日(水)7時29分
ブリティッシュコロンビア州ノースサーニッチ スワーツベイ・フェリーターミナル

遥か昔にダイジェスト版を書いた北米P3が、ようやく&ようやく連載開始!
私の両親がカナディアンロッキーへ旅行に行くと言うので、これ幸いとついて行きました。旅行期間は11日間と、2012年の欧州Projectの17日間に次ぐ長さです。
両親とはバンクーバー空港で合流する手はずなので、まずはそこへと向かいます。とりあえずはビクトリアからバスに乗ってBCフェリーのターミナルへ。飛行機は高いんで相変わらず乗りません。



8時発のツワッセン(バンクーバー)行きに乗船します。ついでに船内で朝食とします。
トーストとソーセージと目玉焼き、あとコーヒー。欧米人というのは本当に朝食に野菜を食べないですね。サラダは別売りであるんですけどクソ高いし・・・。



食べ終えたらちょうどフェリーが離合する頃合いなのでデッキに出て撮影。
MVクイーン・オブ・ニューウェストミンスターでした。1964年進水の古参船です。搭載量も多くないですし、たぶん波動用なんだと思います。
なお私が乗っているのはMVコースタル・セレブレーションでした。



航路のビクトリア側半分はガルフ諸島の島嶼の間をすり抜けながら航行するので、見ていて楽しいです。ビクトリアへ旅行にいく時は片道はフェリーに乗ると面白いと思いますよ。
前も書いたかも分かりませんが、フェリーが離合するのは出港してからおよそ45分後、行程のちょうど半分の時です。これも覚えておこう。



もうすぐ港に着くぞというところ。各航路からフェリーが集結してきます。
こちらはMVクイーン・オブ・ナナイモ。



MVスピリット・オブ・バンクーバーアイランド。



MVクイーン・オブ・アルバーニ。
クイーンシリーズが多いですけど、いくつかのクラスにまたがって名付けられているためクイーンシリーズが全部同型船というわけではありません。今日見た3隻のクイーンシリーズも、それぞれ設計が異なる別物です。



メンゴメンゴと謝るトランスリンクのNFI XDE60の620系統に乗り換え。



終点のブリッジポート駅に着きました。
Chevrolet 4500+ElDorado Aerotechを撮影。ここで見たのは初めてですね。BCトランジットの小型バスとは使っているシャーシが同じなのでパッと見はそっくりです。



スカイトレイン・カナダ線の列車も撮影。カナダラインとは大仰な名前を付けたと思いますw
電車は例によって形式名は無いです。100形とでもしておきます。



ブリッジポート駅はちょうどバンクーバー空港の北側滑走路の延長上に建っていて、風向き次第でこんな風に駅のホームから飛行機を撮影できます。空港内には展望デッキがないので、ここは結構穴場だと思います。
これはエアカナダのERJ-190(C-FHJJ)です。ただこれはちょっと真下過ぎるな・・・。



というわけで場所移動。
バンクーバーからやってきた電車はブリッジポート駅で空港方面とリッチモンド方面のふた手に別れるのですが、リッチモンド方面の電車に乗って1駅のアバディーン駅で降ります。
ここは南側滑走路の延長上にある駅で、やはりホームに居ながら飛行機の撮影ができるというところ。便利ですな。
電車の撮影にもいい所で、アウトカーブからの撮影が可能。電車の半分は空港に行ってしまうので本数は半減ですが。



この日の南側滑走路からは離陸機を撮影出来ました。
エアカナダ・エクスプレス(ジャズ航空)のDHC-8-300(C-GMON)です。書くまで気づきませんでしたが、カモメが被ってますねぇ。差し替えるのも面倒だしこのままでいいや・・・。



エアノースのB737-500(C-GANJ)。ユーコンのホワイトホース空港を拠点にしている会社です。うーん、聞いたこと無い。今時ウィングレットの無い737も珍しいですね。
ちなみにオーストラリアにも同名の会社があります。カナダのエアノースは"Air North"とブランクがあるんですがオーストラリアの方はブランク無しという、(特に日本語で書いた時に)違いとはいえない違いがあります。まあ就航先は被ってないし大丈夫。



エールフランスのB777-200ER(F-GSPI)。
あんまり長居もしていられないので、ぼちぼち空港へ。



電車の中で見かけたアイスランド航空のB757-200(TF-FIR)。おおぅ、会社も機材も初めて見ましたよ。
757はボーイングらしからぬエアバスっぽい出で立ちをしていて却ってそこが好きですね。

この後空港駅に着いて、無事に両親と合流したのでした。今回はここまで。


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エスクイモルト海軍博物館オープンハウスへ出撃 【2015/07/04】

2016-05-19 23:39:25 | 日常記

ビクトリアにはエスクイモルト基地海軍軍事博物館 CFB Esquimalt Naval and Military Museumがあるというのは遠い昔に書いたんですが、オープンハウスが開かれるということを聞きつけたので行ってみました。
まず基地のゲートに行って入れてもらいます。



ゲートを入って左側には何だか大砲が置いてありました。あれ、こんなの前には見なかったな・・・。最近置かれたってわけでもなさそうですし、単に見落としてただけですな。
これは7インチ70口径Mk.6連装砲。イギリスのヴィッカーズが開発した対空・対水上用主砲で、カナダ海軍のレスティゴーシュ級護衛駆逐艦とマッケンジー級護衛駆逐艦に搭載されました。
Mk.69射撃指揮装置と連携して運用され、連射速度は90発/分、射程は約17km(10.5mile)でした。砲身の摩耗や整備性を無視すれば120発/分まで連射速度を上げられたようです。



対潜ロケット「アスロック」ランチャー。お馴染みのアレですので詳細は省略(手抜き
護衛艦のランチャーとは微妙にランチャー開口部が違うんだな~とか思ってたんですがよく考えたらこれ後ろ側だ。なんでケツ見せて置いたんだ・・・?
これは改レスティゴーシュ級護衛駆逐艦に搭載されていたランチャーのうちのひとつだそうな。



最後に3インチ50口径Mk.33連装砲。
アメリカが開発した大型艦用の対空砲ですが、駆逐艦の主砲にも用いられました。カナダ海軍でも駆逐艦の主砲として採用、対水上用にも使われました。駆逐艦とはいえ主砲としては弱っちい感が否めないです。



ゲートをくぐる時に守衛に基地内の船を撮影していいか訊いたら「ええんやで」と返されたので堂々と撮影。特に撮影制限されてるわけではないようですが、一言断っておいたほうがいいですね。
広大な領海を持つカナダですがその大半は草も生えない北極圏なので、カナダ海軍の艦艇は意外とショボいです。海軍基地も太平洋側のエスクイモルトと大西洋側のハリファックス、あとはケベックシティの海軍本部だけ。艦艇も主力はフリゲート約10隻と潜水艦数隻で、海上自衛隊と比べると隔絶の感が。昔は空母まで持ってたのにね。

で、写真の艦はHMCSイエローナイフ(MM-706)。キングストン級沿岸警備艇7番艦です。警備艇ですが掃海能力も備えているため艦種記号はMM (mechanical minesweepers)となっています。他にも演習や救難救助も行うマルチロール艦といえます。



もう1隻、HMCSホワイトホース(MM-705)。ちっちゃい船なんですね。可愛らしいですよ。
カナダ海軍艦艇の塗装は青っぽい灰色で特徴的です。やはり日本とは海の色が違うんですかね?



奥にも何かいますが一部しか見えません。
ハリファックス級フリゲートと、一番奥の煙突2本のがプロテクチュール級補給艦かな?
補給艦の方は退役済みだそうな。



前回も見た「リンボー」対潜迫撃砲。



ドックがありますね。エスクイモルト基地には大小1基ずつのドックがあって、こちらは大きい方のドックです。
微妙に見づらい角度なんですが、今まで間近で見ることはなかったので興味深い設備です。
地図で測ってみたら長さ300m、幅30mくらいはあったので歴代カナダ海軍の艦は全て収容できる広さですね。



ちょうどハリファックス級が入渠中です。艦は建物だと言われるのがよく分かる作業現場ですね。



そんなこんなで博物館に着きました。今のドックはここの横から見えます。
ところでこの建物、初めて来た時は何かの建物を転用したんだろうと思いつつも元が何かわからなかったんですが、元は海軍病院とのことでした。基地にある4つの国定史跡のうちの1つです。



屋外展示品にフォードM37ジープ(1946年製)がいました。
LT. ゼネラル・アッシュトン・アーモリー博物館所蔵の車両で、ここの物ではありませんが、軍事博物館のイベントなので出張してきたんでしょう。戦後型であるデメキンのM38よりもやっぱりこっちの方が好きですね。

大戦期型のジープはウィリスとフォードが生産していたんですが、元々はバンタムという聞いたこと無いような会社が開発したものでした。聞いたことがないのも納得の規模の小さな会社で、これじゃ生産能力足りないよと考えたアメリカ陸軍は設計図を勝手にウィリスとフォードに公開してしまい、バンタム含めた3社に改良案の提出を命じたのでした。バンタム怒っただろうなぁ。その後3社はそれぞれ1500台の発注を受けることになりました。
でもよく考えたら3種類もジープいらないよ1種類に絞ろう、となった結果ウィリスMBが選ばれたのでした。バンタム悔しかっただろうなぁ。
そしてアメリカも第二次世界大戦に参戦するようになると、ウィリスだけでは需要を捌けないことから大量生産ならお任せのフォードでも生産が始まりました。その27万台のうちの1台がこれというわけです。ウィリス製とフォード製は同一仕様車となっていて、見分けるポイントは皆無です。あったら教えてほしい。この個体も左に見切れている解説板が無ければどっち製だか分かりませんでした。
ちなみに冷や飯を食わされたバンタムは、他の車両の生産を任されていました。さすがに陸軍も不憫に思ったのかも知れません。




シボレーカナダCMPトラックC-15A(1943~44年製)。カナダ生まれの多目的トラックです。製造年が跨っているのは特定が出来なかったからかな?
派生型がいくつもあるトラックなんですが、これはシボレーカナダのC-15Aシャーシ(4x4輪駆動、ホイールベース2.57m、搭載量15CWT≒762kg)を搭載したタイプです。キャブはNo.13タイプ。
CMPトラックもシボレーとフォードの2社で生産されましたが、ジープと違い判別が可能です。シボレーはグリルが菱形に交差していて、シボレーの十字ロゴマークが入っています。対してフォードはグリルが十字に交差していて、ロゴは無しとなっています。



非牽引式の給水車もありました。



本当に水が出る!
普通の飲料水で実際に飲んだんですが、なんだか飲んだ気がしませんでした。綺麗なんでしょうけど容器と蛇口がなぁ・・・。見てくれってのは大事。



式典の時間になったんで集合します。お話の後にテープカットをしました。めでたいめでたい。
この後ケーキが振る舞われました。コストコで売ってるような超でかいシートケーキだったんですが、申し訳ないけどアメリカらしいクソマズケーキでした。砂糖が飽和してんじゃないのかってくらい甘かったです。二度と食うか。



博物館の奥の窓から船が見えますね。前は気付かなかった。



それでも微妙に見通しが悪い・・・。
HMCSカルガリー(FFH-35)です。カナダ海軍の主力艦です。趣味的にはちょっと寂しいなぁ駆逐艦クラスは持ってほしいなぁと思うんですが、これもまあ予算の都合もあるんでしょう。



ただビクトリア級潜水艦を撮影出来たのは収穫でした。英海軍アップホルダー級のお古で、カナダでは2000年から4隻が再就役しています。
4隻のうちのどれかは艦番号が無いので分かりませんです。HMCSシクーティミ、HMCSビクトリア、HMCSコーナーブルックのうちのどれかです。



オルカ級巡視艇。1番艦のオルカ(PCT-55)と2番艦のレイヴン(PCT-56)です。動物が艦名の由来になっているんですね。
この巡視艇、もはや軍艦ではないのか艦船接頭辞のHMCSを付けないようです。



館内は前回見たのと一緒なので省略しますが、別室が公開されていたんでこちらを見ていくことに。



女性軍人の活躍の間。
女性用軍服だとか通信士として働く女性だとか。???「カービィ将軍、テレックスに緊急メッセージが!」



傷痍軍人の間。
片腕でポーカーやってるマネキンがいました。器用なことしますなぁ。



寝床の間。
艦内をイメージしたセットでしょうかね?そりゃまあ狭っ苦しいのだ。



100ポンド電気触発機雷。1900~1906年に使用(or製造)されたものだそうな。

この後ものんびりと過ごして頃合いを見て撤退しました。
おしまいです。

今日もクルーズ船を見に 【2015/07/03】

2016-05-18 23:45:34 | バス・航空機撮影記

この日はなんとなくクルーズ船を見にオグデンポイントへ行きました。
今日のクルーズ船はノルウェージャンクルーズのノルウェージャン・ジュエルです。ほんと、よく転覆しないよな。



入港するまでの間バス撮影。ウィルソンのNFI C40LFがいました。天然ガス車で、このタイプは初見でした、ラッキー。



ズラッと6台並んだMCI MC-9軍団。壮観ですよこれは。



AD Enviro500シャトル車。



そしてノルウェージャン・ジュエル入港。

今日はこれだけで終わりです。

カナダデイにバスを撮影する 【2015/07/01】

2016-05-17 02:16:27 | バス・航空機撮影記

毎年7月1日はカナダデイという祝日になっています。イギリスの植民地だったカナダが1867年7月1日に自治権を得たことが由来で、建国記念日に相当します。
この日はカナダ各地でイベントが催されるのですが、ビクトリアはビクトリアデイのパレードに全力を出してしまったのか、州議事堂前での野外イベントと夜に花火を打ち上げるくらいの大人しいものでした。
なんですが、この日バスは行き先表示器に特別な表示を出すんじゃないかと思ったのです。いつかのクリスマス前にはHappy Christmasの表示を出していましたし、あり得るんじゃないかな。
なのでBCトランジットを撮影しにダウンタウンへ出撃です。手始めにAD Dart SLF+Pointer2。これは表示なし。



すぐに来ました。NFI D40LFです。
目論見通りHappy Canada Dayの表示を出していました。やったぜ。国旗付きというのがまた良いですね。



D40LFとNova LFS。運転手の気分なのか全車が表示しているわけじゃないようです。



AD Enviro500の特別表示。



通りがかったFord E-450+ElDorado Aerotechエアポートシャトル。



NFI DE40LF特別表示。国旗が両側に掲示されているタイプ。



LFSの特別表示。
だいたい回収できたのでこれにて撤退としました。

北米project 2 ~Major Leaguers und Jäger.  最終回 【2015/06/24~26】

2016-05-16 01:47:59 | 海外旅行記

2015年6月26日(金)12時43分
ワシントン州シアトル ダウンタウン

バルマーヤードからバスに乗ってダウンタウンに戻ってきました。
帰りのフェリーの出港時刻までおよそ2時間といったところ。



パイクプレイスマーケットに行くのもアリかと思いましたが、結局乗り物を撮影して暇をつぶすことに。
とりあえずシアトルセンターモノレール。青編成をまともに撮影したのはこれが初めてだったかな?



シアトルストリートカー。車両はチェコのInekon Trams社(イネコン?...読めない)製12-Trio形。ただこれはメーカーのブランド名なので(A-Trainやsustinaみたいなもん)、この車両固有の形式名はというと・・・たぶん無い。
固有の番号であるロードナンバーはつけるんですけど、日本のように○○系だとか✕✕形みたいなグループとしての形式名は付けないのがアメリカの慣例みたいです、どうも。これって調べるときに結構面倒なのでやめて欲しいんですけどね・・・。
この路面電車の編成番号は303なので便宜上300形とでもしときます。



301編成も抑えておきます。
ちなみにこれはサウスレイクユニオン線なんですが、2016年1月にファーストヒル線が開業したそうな。チャイナタウンの辺りに敷かれてたあの線路らしい・・・って書いても私以外ピンと来ないか。



地下のトランジットトンネルに潜ってここでも撮影。一昨日撮れなかった電車とバスの離合のリベンジです。
まあ、あっさりと撮れました。何度見返してもすごい光景ですな。



なおバスは4台が団子になってた模様。



サウンドトランジットのNFI DE60LF。サウンドトランジット重点。



勾配を駆け下りるキング郡メトロDE60LF。



ひっきりなしにバスと電車がやってきます。
たまたま撮ったこのバスの広告が面白かったです。マリナーズの広告なんですが、これスコアボードになっていて、ちょうど系統番号の表示器のところがマリナーズの得点になってるんですね。
相手のスコアは信じられないことにゼロで、一方マリナーズは255点というこれまたもっとマシな嘘をつけと思うくらいの大量点を入れてます。圧勝ってレベルじゃないがな。
バスの系統番号も、0系統のバスなんて無くて一番若い番号でも1系統から始まる性質上、どうやってもマリナーズは勝つあたりも上手い広告だなと思います。



リンクライトレール100形。100形ってのも便宜上勝手に付けた名前。
被られそうになったんで構図がグチャグチャ。



今日はサウンドトランジット重点なので再び地上に戻りサウンドトランジットの撮影。NFI D60LFR。



同じくD60LFR。こっちは屋根カバー無し。やっぱりカバー付きのほうがカッコいい思いますん。



停車中のキング郡メトロGilling Phantom。坂道の角度がすごいですな。



反対側からも。



ボルトバスのPrevost H3-45 (2nd generation)。
ボルトバスといえば最低運賃$1~というアレな運賃設定が有名(有名だと思う)。まあこれは客寄せであって、この運賃で乗るにはかなり前からの予約が必要で、設定されてる便も少ないらしい。大抵の場合は相場と同程度のようです。
運賃もあんまり安いと却って不安になってしまうんですけどね・・・。



そろそろフェリー乗り場に向かわねばならないので撤退。道中で見かけたサウンドトランジットNFI DE60LF。



中型車のOrion Orion VII 07.501 EPA10 HEV。これは割と好きなバス。



NFI D60LFの99系統でフェリー乗り場へ。休止中の路面電車の代行バスです。これで終点まで乗っていきます。



バス停を降りてから船着場までの間には踏切があるんですが、運悪く引っかかってしまいました。とっとと通り過ぎるだけでも時間がかかるのに、なんと超徐行運転をし始めておっとマズいぞこれは乗り遅れるぞとなりました。
周りを見たら幸いにも跨線橋があったのでこれで線路をまたぎました。その時ついでに写真を撮っておきました。手前に写ってるのが私を足止めした列車ですが、側線に入ろうとしてますねこれ。そりゃ速度落とすわな・・・。
奥の列車は対向が側線に入るのを待ってるんですかね。ていうかあの機関車、ウォーボンネットのリバイバル塗装機なんだけど・・・。さっき見たのと同じ機体かとも思いましたが違ってました。複数台が塗装されてるんですね。



無事線路を突破。跨線橋がなければ死んでた。ちっとも踏切が開かず、道路は大渋滞でした。こりゃ厄介扱いされるわ。



乗船手続きを済ませて乗り場へ。行きと同じビクトリアクリッパーフェリーです。
乗った船はVictoria Clipper IV。一番新しい船です。



いつもの航跡。今日は虹が架かりましたよ。
乗船時間は3時間弱なんですが、さすがに3回目になると暇ですねぇ。



下船して入国審査を受けます。その時にビザの書き換えを申請します。このためのアメリカ渡航だったのです。この3日間はその前段階に過ぎなかったのです。
30分ほどで申請が降りて無事入国。ただいまビクトリア。既に実家のような安心感すらありますね。

というわけで北米project2はこれで終了です。連載長引いちゃったなぁ・・・。
少し間を挟んでまたすぐに北米P3があるんでお楽しみに。


おしまい

北米project 2 ~Major Leaguers und Jäger.  その18 【2015/06/24~26】

2016-05-12 02:04:03 | 海外旅行記

2015年6月26日(金)11時37分
ワシントン州シアトル BNSF鉄道バルマーヤード

引き続きBNSF鉄道の機関区兼操車場のバルマーヤードを覗いていきます。
手前には雑多な貨車を連結した貨物列車、奥には機関区、とても良い眺めです。貨物列車を趣味にするとしたらアメリカが世界最強の環境でしょうね。



GE Dash9-44CW形BNSF4809号機+GE ES44C4形BNSF6859号機。重連のユニットを組成する時は大抵の場合互いに背中合わせに連結してユニットの両端に運転台を確保し、どちらの進行方向にも対応できるようにしています。日本の2車体連結機関車(EH500形、EH200形)みたいなものですかね。
これを基本に、貨車の量によって3~6重連あたりまでに増結、あるいは列車の中間か後ろに補機を付けて対応しています。中補機というのが独特ですよね。
実質片運転台のアメリカンディーゼル機関車ですが、ローカル線での軽量貨物列車の運転などでもない限り、原則として重連から貨物列車を牽引します。であるならユニット組成時に両運転台になるように連結すれば片運転台でもあんま問題ないんじゃない?って感じなんだと思います。



BNSF4782+BNSF4567+BNSF6677(Dash9-44CW+Dash9-44CW+ES44C4)。
まあ何事にも例外はつきものなんで、こういう組成も・・・。機関車3両のユニットですがどれも同じ向きに連結されています。
向きが揃っていてカッコいいんでこっちの方が好きなんですけどね。



機関車の群れ。本当にいい眺めだ。
ちなみに北米のディーゼル機関車は伝統的に電気式ディーゼル機関車です。ディーゼルエンジンで発電機を回し、それで得た電気でモーターを動かす方式です。なので自力で電気を得ることの出来る電気機関車とも言えます。
日本のディーゼル機関車は液体式が主力。エンジンの出力を液体変速機を介して車輪に伝える方式です。



EMD GP38-2形BNSF2269(ex-BN2269)号機。これもバーリントン・ノーザン塗装のまま。



GP38-2形BNSF2340号機。GP38形は4軸機関車の決定版なのか知りませんが、割とよく見かけるイメージですね。ちなみに本線用ロードスイッチャーは6軸機です。
これの塗装はアメリカン湘南色ことヘリテージ1。この色はバーリントン・ノーザンの前身のひとつグレートノーザン鉄道のものを継承したんじゃないかなぁと思います。



Dash9-44CW形BNSF4163号機。
これはヘリテージ2塗装。



ES44C4形BNSF8333号機。
これはヘリテージ3塗装。これが現行塗装なんでヘリテージ(遺産)もクソもないんですが、たぶんここでは伝統って訳したほうがいいのかもしれないです。伝統的塗装3号みたいな感じか?伝統的塗装2号ことヘリテージ2からロゴを現在使用しているものに変えただけっぽいですね。



BNSF8333の後ろ側。
屋根から出っ張ってるのはラジエーターです。これが車体幅いっぱいにはみ出てるのが最近の機関車の特徴です。これ絶対運転室から後ろ見えないと思うんだよな。



BN塗装のGP38-2形BNSF2334号機。ボンネットにロゴでなく警戒ストライプが描かれた機体。



で、BNSF2334の後ろにいるコレ。な、なんじゃこりゃ!?客車じゃん・・・。
鉄道会社が独自に旅客車を保存してたまにイベントで走らせてるなんていうのは話には聞いてましたが、なんとまあ。
電源車ですかねぇこれは。ロードナンバーは不明ですが固有愛称は"Stampede Pass"だそうな。



BNSF67 "Trinchera Pass"。
座席車にしては窓の間隔が一定じゃないし、寝台車なのかしら?



うわぁなんだこいつキモい・・・。
最後尾のBNSF32 "William B. Strong"。客車愛称はATSFの元社長から来ています。
オブザベーションカー、いわゆる展望車です。後ろに向かって段々高さの下がってる小窓とかシャッターが閉じた展望窓とか、なかなかゲテモノくさい外観をしておられます。シャッターはちょっとアレでしょう・・・。



編成全体。イベント列車か、役員用列車オフィサートレインの客車だと思いますけど詳しいことは不明。意外とそういう情報は転がってない・・・。
なんにしても、こういう旧型客車を残しているとはアメリカの鉄道も底が知れませんな。



EMD SD39-2形BNSF1655号機。GP38形かと思ったら6軸のSD系でした。しかもSD39形は50機しか製造されなかったそうなんで、これはまたレアなものを。



うわぁ、奥にも展望車が、しかもドーム付きじゃん。客車何両持ってんだろうな、BNSF・・・。



DTTX27705。
現代のアメリカの鉄道の主役とも言える2段積みコンテナ車ダブルスタックトレイン。米帝パワーの象徴とも言えます。
アメリカ国内で完結する輸送はもちろんですが、太平洋や大西洋航路からやってきた国際貨物船のコンテナをアメリカ各地へ輸送したり、さらには太平洋~大西洋航路を連絡する動脈としても利用されています。スエズ運河は何かと情勢に左右されやすいしパナマ運河は貨物船の大きさに制限があるし運河の輸送量は飽和状態だしで安定した大量輸送には少し不利で、そこに目を付けたのがアメリカの大陸横断鉄道だったのでした、というわけです。実際パナマ運河経由よりも鉄道経由のほうが速いらしい。



CRLE11955。
一方で有蓋車を始めとした雑多な貨車も現役なのがアメリカの鉄道の魅力的なところですな。
大容積のハイキューブ有蓋車 Hicube boxcarが現在の主力です。車体のアスペクト比は何やら日本のワム80000とだいたい同じに見えますが、寸法は段違いです。
この貨車だとたぶん車体長は50ft級なので、車体の長さ約15mX幅約3mX高さ約4m。容積は6339立方フィート≒180立方メートル。
ワム80000の車体が長さ約9.6mX幅約2.9mX高さ約2.6m、容積が52.8立方メートルなんで、まあ当然ですが圧倒的ですね。



操車場もそろそろ終わりですね。行きのバスに乗る時渡ってきたマグノリア橋が見えてきました。
最初は昨日レンタカーでやってくるつもりでしたけど、結局操車場の端から端まで歩いてしまいましたので結果的に今日歩きで来て正解でした。
歩きならここから最寄りのバス停まで行けばいいですけど車だとまた同じ道戻らなきゃいけませんからね。これがダルい。



橋をくぐるとクルーズ客船が停泊していました。あらこんなものが。
ダウンタウンからはちと離れてるんですが、そこはまあ送迎バスとかあるんでしょう。




最後に、経路はこんな感じに操車場西側の道路を歩いて南下してきました。
私の土地勘が正しければこのまま南下していけばマグノリア橋に突き当たり、路線バスの走る道路にたどり着けるはずでして、結果はドンピシャでした。無事にElliott Ave W & W Galer Stバス停に着けたのでした。
この後19系統のバスに乗ってダウンタウンへ戻ったのでした。


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北米project 2 ~Major Leaguers und Jäger.  その17 【2015/06/24~26】

2016-05-10 02:40:29 | 海外旅行記

2015年6月26日(金)10時19分
ワシントン州シアトル 3rdアベニュー&ユニオンストリート

時間通りに9時までにレンタカーを返却し、その後ホステルで朝食を食べ(既にろくなものは残ってなかった(悲))、ダウンタウンへ繰り出します。
フェリーの出港時刻まであと4時間半ほどですがまだもう一箇所くらいはどこかにいけるので、昨日行こうと思って行けなかったところへ行きましょう。
そこへはバスで行くので、乗るバスが来るまでバス撮影。まずはキング郡メトロNFI D60LF(緑)。連接車かっこいいよね。



トロリーバスのGilling Phantom(緑)。執筆時点では新型車のNFI XT40が投入されていて、初期導入車はほとんど廃車になったらしい。たぶん数年後には全廃になってるかも。



NFI D60LF(青緑)。ツーステップ車ですな。今時ステップ付きなんて古いんでこれも廃車が進行中。



NFI DE60LFR。急行バス「ラピッドライド」専用車で、路線バスのくせにWi-Fi飛ばしてるすごい奴。黄色と赤の組み合わせはカッコいいよね。



アメリカンキュービックことBreda ADPB350(緑)。これも置き換え対象。
ていうかバス来ねぇな。



Breda ADPB350(青)。アメリカにもフルカラーLED表示器のバスがいるんですね。



ようやくバスが来たんで乗ります。乗ったのは(たぶん)33系統。



(たぶん)22nd Ave & Gilman Aveバス停で下車。歩いてすぐのところにあるのはBNSF鉄道の機関区バルマーヤード Balmer Yard。アメリカの機関区を覗いてみたかったんだよね。
本当は昨日、FHCに行く前に寄るつもりだったんですが迷ってるうちに通り越してしまったんで今日に持ち越し。今回はこのバルマーヤードを丸裸にしてやります。



とりあえず機関車を片っ端から。
GE Dash9-44CW形BNSF5458号機。
BNSFの塗装は何種類かあると遠い昔に書いたんですが、これはヘリテージ2というパターンです。オレンジと黒の基本塗装に黄色の帯、BNSFの文字とロゴが書かれたやつです。現行塗装のひとつ前の塗装ですが、まだまだたくさん見られます。



Dash9-44CW形BNSF4713号機。おおぅ、これはリバイバル塗装じゃないか!
BNSF鉄道は何社かの鉄道が合併して出来た鉄道なんですが、そのうちのひとつがアッチソン・トピカ・アンド・サンタフェ鉄道ことサンタフェ鉄道(ATSF)でした。日本でも名前が知られている方の鉄道だと思います。
そのサンタフェ鉄道の旅客用機関車の塗装が「ウォーボンネット」と呼ばれるものでした。ボンネット部は赤、それ以外はシルバーの塗装で、ボンネットには丸と十字で囲まれたSanta Feのロゴが特徴でした。このロゴはBNSFの旧塗装にも引き継がれてます。
これが有名な塗装になったためか、BNSFに合併後も一部がウォーボンネットにリバイバル塗装的に塗られたようです。まさかこれを見られるとは。
塗られた機体は極一部だろうし運用範囲もバカみたいに広いし、これっきりだろうなと思ったんですが、意外とこれ以降も見かける機会は何回かあって、見かける時は見かけるんだなぁと。ただ、まともに写真を撮れたのはこの時だけでした。



もう1機珍しい物が。バーリントン・ノーザン鉄道塗装のEMD SD60M形BNSF1403号機。
BNSF鉄道の前身のひとつがサンタフェ鉄道(BNSFのSF)なのは今書きましたが、もうひとつがバーリントン・ノーザン鉄道なのでした(BNSFのBN)。BN鉄道は緑と黒の塗装が特徴ですぞ。
これはリバイバルではなく、BN鉄道時代に製造されてそのままBNSFに継承されて以降塗装はそのまま、って感じらしいです。キャブのロゴのBNSFへの書き換えとロードナンバー変更(BN9212→BNSF1403)以外は原型を留めているっぽいです。この角度だと見えないですがボンネットのBNロゴも残っているようですね。
あんまし塗装の塗替えに積極的ではないようですね、アメリカさんは。こっちとしては好都合なんですが。



整備工場っぽい区画。
手前の物置に掛けられているのは大量の連結器です。他には貨車の車輪だとかスイッチャーだとか色々。逆光なのがつらい。



ここは貨車の整備工場かな?
貨車の運用や検査周期は前から謎に思ってるんですが、本当にどう回してんだろう?会社間の貨車の貸し借りなんて当たり前だし、あの貨車はいまどこにいて次の検査まであと何日かなんて果たして把握しているのかしら?



車輪を利用したベンチ。2人座るにはきつそうですが(デブだと1人専用か...)これは面白いですね。大井川鉄道でも似たようなものを見た気が。
ここはインターベイ車両工場と呼ぶんですね。インターベイというのは地名です。



機関区の他に操車場も兼ねてるみたいで、編成済みの貨物列車が何本かありました。
これはタンク車GATX9588。GATXは貨車のリース会社らしく、車両の報告記号(GATX)がそのまま社名になってるというやつ。

報告記号(Reporting mark)について、まだ書いてなかったような気がするんでこの機会に簡単に説明しておくと、鉄道会社を識別するための記号です。
2~4文字で構成されていて、これでどの会社の車両なのかが分かるようになってます。BNSF鉄道ならばBNSF、バーリントン・ノーザン鉄道だったらBN、カナダ太平洋鉄道だったらCPといった具合です。
機関車など車両のロードナンバーを書くときには報告記号+数字と書くのがこっちのスタイルらしいんで、そう書くとそれっぽくなるぞい。

ちなみにXで終わる報告記号は、列車の運行は行わずに車両だけ持っている会社です。運行は他の会社に委託するか、リースしているか、あとは個人や博物館が持っているっていうパターンだそうな。
運行を委託している会社のひとつがシアトルの通勤列車「サウンダートレイン」です。これの報告記号はSDRXで、ちゃんとXが入っていますね。リースの方は今書いたGATXみたいなやつですな。
他にZで終わる記号、Uで終わる記号にも意味がありますが省略。



ホッパ車の群れ。これは風雨に曝されないクローズド・ホッパ車です。個人的にはホッパ車といえばこの形です。
何運んでるのか分かりませんが、どうも薬品系らしいです。



ここのヤードには転車台と扇形車庫が現役で使われているんですが、貨車が邪魔で全く見えないですな。
アメリカのディーゼル機関車は両運転台ですが、実質片運転台車です。後ろに進むのは入換するときか支線での短距離運転くらいです、確かそうです。
なので場合によっては向きを変えてやる必要があるわけで、そういった場合に備えて転車台が今も現役なんだと思います。まあアメリカの場合土地が広いんで、デルタ線で済ませることも多いようです。お値段もデルタ線のほうが安いでしょうし。



DWC627484。これは一体何を運んでいるのか、初見では恐らく見当が付かないだろう貨車のひとつ。私は教えてもらうまで全く分からなかったです。
これはセンタービーム・フラットカーという貨車です。長物車の一種ですが名前を出してもよく分からないな?
正解を言うとこれの積荷は、材木です。材木はかつてただの長物車に載せて運ばれていたんですが、もっとガン積みしようぜってことになってまず長物車に妻板をくっつけたバルクヘッド・フラットカーというのが現れます。
フラットカーって床が歪まないように台枠を丈夫に造ってあるので見た目の割に重いんですが、このバルクヘッド・フラットカーを軽量化させようぜ、という経緯で誕生したのがこのセンタービーム・フラットカーです。
積荷は2x4か4x8の材木なんだから床の真ん中に桁を通しても問題ないよね?って感じに床の真ん中から妻板の高さまで仕切壁が、それが車両全体にわたって伸びています。
これにより強度を向上させながら貨車の軽量化が出来、結果積み荷の積載量が増えたのでした。とてもめでたし。



積荷状態の貨車(DWC626649+WC37643)も連結されてたんで比べてみましょう。
材木は風雨に曝されると困るんで殆どの場合ビニールで梱包されています。なので積荷状態のセンタービーム・フラットカーを見ても中身が分からず、貨車の正体が掴めませんでした。この状態で積荷が材木だって初見で分かる人はいないと思いますよ・・・。教えてもらった時は目からウロコだったもんなぁ。ちなみにこの梱包シートは製材メーカーによりけりなんで、趣味的には奥が深いのです。
固定する時は桁から延びているワイヤーを使います。これは車体に予め用意されているようです。さらに床は仕切り壁に向かってわずかに内側に傾いていて、荷崩れ防止に役立っています。
なんというか合理化の極みみたいな貨車なんですね。姿が特異なんで模型でも集めてみたい貨車です。

こんなところで今日はここまで。


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