黒鉄重工

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京都鉄道博物館を見て回る その8【2017/8/16】

2020-01-29 23:20:38 | 旅行・イベント記

2017年8月16日(水)16時2分
京都府京都市下京区 京都鉄道博物館本館 
車両は一通り見終えたので落ち穂拾いします。
とりあえず2階の吹き抜けに上がります。吹き抜けの上からは500系、583系、489系が見えます。この時間になると人もまばらになってきて、幾分か撮りやすくなりました。



上の展示物を少し見てみる。
これは乗車券の裁断機。


これも乗車券の裁断機。こっちは小さい方。


コンテナの展示。うぐいす色の19Dコンテナの中にパレット積みの貨物が載っているところを展示しています。
コンテナは2014年総合車両製作所和歌山事業所の製作です。銘板にそう書いてあった。

で、他の展示を見ていると、スチーム号の運転が終わったから機関車を車庫に返すやでという放送が流れてきたんで、そっちへ行くことに。


再び梅小路の方へ行くと、8620の8630号機が転車台に乗るところでした。


転車台の上で方向転換します。回る回るよ。


一度別線に入って、今日使った石炭を補給します。


補給を済ませたら再度転車台へ。


ぐるぐる。


車庫へと入っていきました。お疲れさまでした。


本館へ戻ると、この3人組の並びを人が入らない状態で撮影できました。こういう写真を撮りたい時はやはり閉館前だね。


その他展示物。これは日立製の回転変流機。
変電所から来る交流電流を直流に変換する装置です。


第一大堰川橋梁のトラス格点。


233号機。うーん、好き。


EF58とEF81。人がいないとそれはそれで寂しい(←わがまま


最後に二条駅の中を見学します。ここは改装前から変わりませんね。
鉄道模型の展示も今まで通り。これは御存知150形。最近ワールド工芸がNゲージのキットを出しました。近い内に買うつもり。


2120形。いわゆるB6で、こっちの方が通りが良いです。
タンク機だから小さいと侮るなかれ、実機を近くで見ると結構デカい。C11と同じくらいあるんで普通に中型機でしょう。


アメリカ代表、サザンパシフィック鉄道AC-12形。
おいおい機関車の向きが逆だよいい加減な展示だなー、・・・ではなく、これで正解。
トンネルの多い区間を走るための蒸気機関車です。通常の機関車の向きだと、煤煙がトンネル内を走っていると拡散されずに機関士が窒息してしまうので、だったら運転室を煙突よりも前に持ってきてしまおうという発想からこういう形に。
なお2年後にこれの実機を見ることになりますが、それをブログに書くのはまだまだ先の話・・・。


カナダ代表、カナディアンパシフィック鉄道ロイヤルハドソン。
イギリスの国王と女王がカナダを行幸した際の牽引機に指定された、つまりはお召機関車。当該機以外にも同型機は全部その様に呼ばれるようになりました。
なお1年前に実機を見ているんですが、それをブログに書くのはまだまだ先の話・・・・・・。


アメリカからもう1機、サザンパシフィックGS4形。
アメリカ西海岸の平地用の旅客用機関車。アメリカ機にしては派手かなと。
こいつは動態保存されています。しゅごい。

他の国の機関車もありましたけど、ブログではこんなところで。
ビッグボーイが飾られていなかったのは遺憾。


投炭練習機。火室に石炭を投げ入れるにも色々な技術や熟練が必要なのじゃ、というお話。


最後に二条駅駅舎をば。これで以上。
結局閉館間際まで居てしまったな。

またそのうち行きたくなると思います。またその時まで。

話はもうちょいだけ続くんじゃ。



京都鉄道博物館を見て回る その7【2017/8/16】

2020-01-28 21:41:17 | 旅行・イベント記
引き続き京都鉄道博物館の梅小路蒸気機関車館の辺りを歩いていきます。
C58形1号機とD50形140号機。


D50形140号機。
9600形の後継機として1923年に開発された貨物機。主にイギリスを範にしてきた日本機としては珍しくアメリカ流の設計が取り入れられてるとか何とか。
1960年代までにほとんど廃車になってしまったので保存機に恵まれず、わずかに2機だけ。地方線用に軸重低減改造したD60形というのがいますが、これも3機だけ。


C58形1号機。
地方線で未だ闊歩している8620形と9600形の置き換え用として1938年に開発された中型貨客機。なおC58は十分な数を生産できず、8620と9600は蒸気機関車時代末期まで活躍を強いられた模様。
比較的丁度よい大きさだからなのか、動態保存機が秩父鉄道とJR釜石線に存在してます。
お召列車用の装飾がされていますが、1号機はそういう経験は無いようです。謎です。



C55形1号機。
C51の後継機として開発された島秀雄のC54がアレすぎてたった20機足らずで生産終了になってしまったので、それに代わる機体として1935年から62機生産されたパシフィック機。
綺麗にまとまっているので外観がスッキリしていまして、パシフィックの中では結構好きだったり。


パシフィック機としては最後にスポーク動輪を履いていた機体となりにけり。


う~ん良きかな。


1070形1080号機。
鉄道省制式機が居並ぶ中で少数派のイギリス機。いわゆるネルソンと呼ばれる古典機です。
車輪配置は4-4-0Tアメリカンですが、アメリカ製の同配置機とは似ても似つかない外観です。ネルソンは元々テンダー機ですが1070形はタンク機に改造されました。


こういう横並びが見れるのはやっぱり良いですよ。意外とアメリカではこういうところ少ないんじゃないかな?


B20形10号機。
本来なら車籍を持たないような小型入換機ながら、突如としてうっかり制式機の仲間入りしてしまったやつ。
専用線で使うような規格品の産業用機関車っぽい見た目で、鉄道省っぽくないです。よくこれが残ったなという。


C62形1号機。
御存知銀河鉄道999のアレ。
貨物機D52のボイラーを流用して、足回りは旅客用に新しく造ったのを合体させたもの。D51の次に認知度が高いんじゃないかと。本線走行の話が浮いては沈むを繰り返してますよね。


D51形1号機。御存知デゴイチです。説明不要でしょう(手抜き)
傑作機と言えるかと言うと微妙だけど、日本中で親しまれた名機ではあろう、というのがまともな評価じゃないかな。


C11、9600、D51。


9600形9633号機。御存知キューロク。
1913年に開発された貨物機。8620形とほぼ同期で、最初期の日本独自設計の機体です。
小型ながら高馬力を出すので特に地方路線で重宝されて、結局蒸気機関車時代の最末期まで使い倒されました。使い勝手が良かったのもあるかもしれませんが、どちらかと言うと9600と同じ特性を持つ直系の後継機がいなかったのが要因な気がします。


C11形64号機。テレビ露出が一番多い形式ですね(新橋の292号機)
中型で扱いやすいので大井川鉄道を始め全国各地で動態保存されています。よって説明不要(手抜き)


C61形2号機。
D51のボイラーを流用して改造した旅客機。車輪配置は4-6-4ハドソン。従輪が増えて伝統のパシフィックを脱した形ですが、これ火室の大型化じゃなくて軸重低減が目的ですよね、きっと。
これは動態保存機なので、時々スチーム号を押したり引っ張ったりしています。


松葉スポーク車輪の森。
4つ置いてありますが、どれもスポークの形状が少しずつ違うのだ。私はやはりオーソドックスな右から2つ目の車輪が好きかな。


これはキハ58の車輪。差動装置がくっついたまま。


扇形車庫の梅小路の看板が降ろされたり建て替えられたりされなかったのは良かったです。


梅小路も見終えたのであとは落ち穂拾いです。



ビクトリアの沿岸要塞跡地を見学する その2【2016/3/16】

2020-01-26 22:42:41 | 日常記
ロッドヒル要塞(フォート・ロッドヒル)の上部砲台陣地の中を歩いています。
一番奥まで歩くと、砲台陣地が見えてきました。
真ん中に大砲が1門あって、その周りにコンクリートの防御壁が囲んであるという構造。さらに地下には弾薬庫等の部屋があります。要塞って感じですね。
なおここの陣地にある大砲はこの1門だけ。大層な設備の割に攻撃力が弱くないっすか、と思わんでもない。


大砲のところ。この大砲は、普段は地面にあるんですが、射撃時は腕を介してガションと防御壁の上にせり上がるという超かっこいいギミックが仕込まれているのです。今は腕が展開されている状態ですね。なのでこの階段と足場も観光地化された際に後付されたものです。
白く塗られた壁の地面にあるへこみは、砲弾や装薬を収納しておくためのもの。


展開の機構の図。この防御壁は海岸線の盛土の稜線に高さを合わせて造られているので、海上から見た場合にはただの丘にしか見えないんですが、その裏にはこの陣地があり、いざという時はこの大砲を上に上げて稜線から射撃するのです。素敵やん。


腕の部分はなんかハリボテに置き換えられています。オリジナルは消失してしまったか?


大砲の先を見る。
今は木が生長してしまって視界が遮られていますが、現役時はさすがに刈払されていたんだと思います。


これは6インチ砲なので、つまり155mm砲です。巡洋艦の主砲級ですね。ただ長さが短いんで射程距離が無さそう。実際、この陣地は旧式だったようで。後で見る他の陣地はこれよりも近代化された設備です。
陣地の地形が稜線沿いになっているのにも注目してください。ここの説明書きには敵艦からの砲撃時に大砲とその要員をこの稜線と防御壁が保護する機能がある・・・とありますが、艦砲射撃って射程を最大化するために山なりに打つもんなので砲弾は上から降ってくるはずで、それだとこの構造はあんま役に立たないんじゃないかと思います。19世紀の艦砲射撃は人に拳銃を撃つみたいに直線に撃っていたのかしらん。


大砲はダミーじゃろと思ったんですが、なんか刻印が彫られていて戸惑う。本物?落書き?


陣地の脇には地下へ続く階段が。ダンジョン感があってステキ。


階段を降りたところ。
壁はレンガ積みになっています。窓の上辺はアーチ状になっているのがささやかなおしゃれか。レンガはイギリス積みとフランドル積みの混在になっていて、なんだか不思議な感じ。
右側の部屋はランプ小屋、左側は兵士の待機部屋でした。
壁に書かれている数字は要塞内の番地を示している気もしますが、1896というと単にこの陣地の竣工年かもしれません。


地下にはこういう小部屋がいくつかありにけり。これは道具の物置部屋。


弾薬庫の展示もあり。こっちは砲弾です。こんなにこしらえて、戦争でもする気かしら。
砲弾の違いは特に説明されていませんでしたが、たぶん黒い弾は胡椒入り、黄色い弾はからし入りの弾丸だと思います(名推理)


弾薬庫へ入る前にある中間の部屋。こっちは装薬を置いておく部屋です。装薬はつまるところ火薬なものですから、扱いには厳格な手順が必要でした。壁の貼り紙はそのマニュアルを複写したもの。
左側の壁にある格子は、その中に明かりを収めてありました。明かりには火を使っていたようなので、格子の中に入れる辺りさすが火の元の管理はしっかりしていたんですね。


その貼り紙。部屋の真ん中に仕切りがあって、その右側(ひとつ上の写真でいうと手前側)で普段着ている軍服や靴を脱いで、そしたら仕切りを越えて左側(ひとつ上の写真でいうと奥側)に移って弾薬庫用の服と靴を着用するというものです。



ガラーンとしてます。装薬の展示は無かったですが、説明書きから見るに布袋なんかに詰められていたと思われ。


地上に出る。これは弾薬を湿気させないための換気扇でしょうな。
その左側に移っている曲がった鉄の棒は、先端に輪っかが付いています。地下の弾薬を地上に持ち出すための巻き上げ機だったかも。


陣地の端にある小屋。中には探照灯が入っていて、夜間の射撃時に使いました。これは2号探照灯小屋で、1902年建築。
要塞の探照灯小屋は他にもう3基あって、そのうち1号探照灯小屋は現存しています。残りの2基は対岸のエスクイモルト基地にあるので見学不可。現存も未確認。
1号と2号は役割が異なっていて、それは照射範囲の違いです。ここにある2号は照射幅は広いが照射距離が短く、別の場所にある1号は照射幅は狭いが照射距離が長いという特性を持っています。ちなみにエスクイモルト基地の2基は両方とも2号寄りの特性持ちです。



中はがらんどう。さすがに探照灯は残っていないか。でも窓が小さくない・・・?

探照灯の照射範囲の図。


ここにも小さな大砲が入りそうな窪みがありにけり。
ただしこれは大砲ではなくて射撃管制する指揮官が入り込むところ。
でもその割には壁に砲弾入れがあるし、謎の3本の柱は大砲の土台っぽいし、昔は砲台があったのを転用したのかもしれませぬ。

というところで今日はここまで。



ビクトリアの沿岸要塞跡地を見学する その1【2016/3/16】

2020-01-25 22:30:38 | 日常記

2016年3月16日。
長大な北米project 4も書き終えて、ようやくカナダ編の時計の針を進めることが出来ました。その翌週に訪れたのは、ビクトリアの西部にあるコルウッド (Colwood)という地区にあるフォート・ロッドヒル (Fort Rodd Hill)・・・つまりロッドヒル要塞というカナダの国定公園。
訪れた時はあまり理解せずに行ったので中に入って驚きましたが、ここは沿岸部に建てられた軍事要塞の跡地です。どういう要塞なのかはこの後説明していきます。
が、あまり深入りするとまた執筆が長引きそうなので、ここでは軽めに済ませます。 もう少し掘り下げるのは同人誌でやろうかなぁと思います。まあいつ書けるようになるのか今の所未定なんですけども。

ロッドヒル要塞へは、路線バスのBCトランジットに乗ってColwood Exchange - Westshore Rec Ctrで下車します。ビクトリアのダウンタウンからだと#50系統、#61系統のバスに乗ればよいかと。
そこからは歩いて行きます。私は自転車に乗って行きましたが。



要塞の入り口には対空砲が鎮座しています。アハトアハトかしら・・・いや違いました。
これはアメリカ製のM1 90mm高射砲です。最大射程高度は3万ftで、発射間隔は22発/分。
1950年代にカナダ陸軍が使用していたものです。この要塞では使っていませんでしたが、ビクトリア・エスクイモルトでは実際に使われていたようで、これはそこのお古でしょう。




足ですね。



砲の向きや角度を調整する的なハンドル。



ここに兵士が座るのだ。
高射砲は複数台をまとめて1ユニットとして運用していたはずで、しかもそのユニットは1つの射撃管制の下で指揮されていたはずなので、高射砲は管制に指示されたように砲を調整していたんだと思います。自分勝手には撃てないのよ。



諸元が表示される的な表示盤だと思います。



これ、引き金ですかねぇ(適当)



とりあえず色々な角度から写真を撮っていました。


ロッドヒル要塞は、この位置にあります。要塞の北側は湾があり、その入口はちょっとした海峡になっています。この湾の東側はカナダ海軍の太平洋側の基地、エスクイモルト基地になっています。そのさらに東側にはビクトリアのダウンタウンがあります。
という地勢からして、この要塞は海軍基地およびビクトリア防衛のために建てられたのだということが読み解けるわけです。
ロッドヒル要塞は1897年に竣工して1956年まで使用されていました。
この要塞1箇所だけで防衛できるのか?という話ですが、ここらへん一帯には大小の砲台陣地が点在していました。その一部は今も跡地として残っています。そのうちの1箇所は後日訪れます。
で、その中で一番規模の大きいのがロッドヒル要塞なわけです。


地図です。今は地図の下側にある赤い屋根の受付の建物にいます。そこからまずは地図右側の塀で囲まれた砲台陣地へ行きます。そしてだんだん左側へと進んでいく感じですね。


コンクリートで出来た塀にある門を通って砲台陣地内へ。物々しいのですよ。
ロッドヒル要塞には3基の砲台陣地が保存されていますが、最初のここは上部砲台 (Upper battery) と呼ばれるものです。


塀の高さがめちゃ高いです。陸からの侵入対策でしょうけども。
塀の真ん中あたりに空いている縦長の穴は、そこから銃を出してやってくる敵を撃ち殺すためのものです。日本の城の塀によくあるアレと同じです。


門の脇にある守衛室。


中は普通に事務所みたいに使われていたようです。


家具も残されています。


守衛室裏側。謎の出っ張りがありますけど、なんだこれ。


守衛室から砲台までの道は開けた草地になっています。こういうところはなんというかカナダらしい雰囲気を出しています。日本だったら草木が生い茂っている印象しかないですよ。

というところで今日はここまで。



京都鉄道博物館を見て回る その6【2017/8/16】

2020-01-23 21:00:10 | 旅行・イベント記
本館の1階を全て見終えたので、次は扇形車庫の館・・・つまり旧梅小路蒸気機関車館の区画へ移ります。
本館2階の連絡通路から移動できます。途中では扇形車庫を上から眺めることが出来ます。何度見ても壮観です。


新しく建てた蒸気機関車の検修庫には、官営幌内鉄道の義経号が入っていました。蒸気機関車ではこれを一番に見たかったのですが、ガラス越しとは残念です。また来よう。


遊覧鉄道のスチーム号も運転しています。今日の機関車は8620形8630号機でした。大正期の機関車ですが、蒸気機関車時代の末期まで残ったり九州で動態保存機が走っていたりで、えらく物持ちが良いなという印象です。
見た目のバランスも美しいので好きな機関車です。Nゲージにあまり恵まれていないのが玉に瑕。


休憩室になっている50系客車オハフ50形68号。
たぶん休憩室に丁度よいからと特に深い理由もなく選ばれて連れてこられたと思うんですけど、今や基調な50系となっています。塗り直されてつやつやになっていますね。


蒸気機関車がずらずらと並び圧巻であります。


C51形239号機。アメリカのアルコ社から輸入した8900形の改良型というかそれを国産化したもの。こう見えてバリバリの大正期の機関車。
8900形は車輪配置4-6-2、いわゆるパシフィック形で、広い火室を動輪の後ろにある従輪で支持するという構造。鉄道院は元々4-6-0テンホイーラー形を発注していたのだけれども、これが想定外に良好だった、ということでしょうかね。以降の幹線用蒸気機関車は軒並みパシフィックですし。


8900形からC51形への改良点として動輪直径を1,600mmから1,750mmに拡大したことです。この直径は以降の幹線用制式蒸気機関車の標準となりC62形まで続くのです。
日本形蒸気機関車の基礎を築いたという意味では意義深い機関車なのです。


唐突ですがDE10形1118号機。梅小路の入換機でしょうね。


御存知C62形2号機。これは動態保存機で、スチーム号で動くことがあります。
今書いたように動輪直径はC51と同じなので、足回りの規模に大きい違いは無いのです(従輪が4輪化してるけど)。なのでこれの巨大さとか威圧感はボイラーの太さと長さからなのだろうと。


C53形45号機。正面の見た目がなんか独特なやつ。
鉄道省製制式蒸気機関車で唯一の3シリンダー機ですね。増加する輸送量や重量級の鋼製客車の前にC51形では出力不足ということで、3シリンダーを採用して出力増強を図ったものです。
いきなり3シリンダー機を自力で作るのも無理な話なので、研究目的でアルコからC52形を6機輸入してそれを模倣して国産化したものです。ちなみにC52形はアメロコの臭いを全身から放っていて好きなのですが、残念ながら1機残らず解体されています。研究用だから特に残す意義も無かったんやろなぁ。南無。


3シリンダーのうち2つは普通の蒸気機関車と同じで左右についていますが、3つ目はと言うとその間、中央にあります。
C52から色々いじくった設計が色々とダメだったようで、いい話は聞きません。大人しくC52をコピーしておけば・・・?
ちなみに設計は東京大学を出たばっかりの島秀雄だったそうな。
・・・戦闘機の話なので直接は関係ないんですけど、三菱の堀越二郎も川崎の土井武夫も東大出のエリートでした。一方でP-51の設計者エドガー・シュムード、スピットファイアの設計者レジナルド・ジョセフ・ミッチェルは独学でした。
ハインケルだったかカプローニだったか、設計に必要なのはセンスだ、と言っていたような。だからなんだという話でしか無いですが、何だか考えさせられるなぁ、というのを思い出しただけです。


C59形164号機。
島秀雄のC53がアレだったので、2シリンダーでなおかつC53よりも強力な牽引力を持つ蒸気機関車として1941年に開発された機体。C51から歩んできた鉄道省制式パシフィック機の最終形です。性能や整備性は良好だった模様。
東海道・山陽筋の優等列車用なのですが、戦後になるとその路線は電化されて蒸気機関車は九州へ追い出されることに。なので九州での活躍が目立つ機関車です。いくつかは軸重を減らして地方路線へ走れるよう改造したC60というのがいますが、梅小路にはいません。仙台に1機だけ現存しています。まだ見に行ったことはない。
1960年代からのいわゆるSLブームが来る頃にはほとんど姿を消していたので、保存機にもあまり恵まれていない運が低いやつです。


れんこんの輪切りみたいなボックス動輪が後期のパシフィックの特徴です。


D52形468号機。
D51を上回る日本最強の牽引力を持つ1943年登場の貨物用蒸気機関車です。戦時中の粗悪な製造で欠陥機扱いされることもありますが、素地は良かったので粗悪な部分を直せばまともに戻ったようで。
御殿場線での活躍が有名で、現存機の大半は御殿場線沿線かその周辺に集中しています。山北駅に保存されている70号機は圧縮空気による自走が可能な動態保存機です。見に行きました。


貨物機なので動輪は4軸。2-8-2ミカドですな。


というところで今日はここまで。



【告知】こみっく★トレジャー35(1月19日4号館エ27b)頒布内容とメロブ通販のお知らせ

2020-01-16 23:26:31 | 日常記
(2020-1-16 頒布内容更新しました)

先日お知らせした通り、弊サークル「黒鉄重工」はこみっく★トレジャー35にサークル参加(初参加)することになりました。


配置場所は1月19日(日)4号館エ27bです。正確にはこみっくトレジャー内の交通・旅行系オンリーイベント「のりものだもの」の中のスペースに配置されています。
会場は大阪の「インテックス大阪」です。黒鉄重工の関西初進出です。
一応、東方紅楼夢で行ったことはあるので全く知らない場所ではないです。といっても久々ですが。


そいでは、頒布内容のお知らせです。
といっても、コミケが終わってすぐなので頒布物はその時とほとんど同じです。



新刊「アメリカ飯備忘録~アメリカ旅行で食べた料理の数々」頒布価格300円
こみトレ35新刊です。昨年5月のアメリカ旅行で食べた料理をつらつらと載せていく予定です。
B5サイズ、20頁(表紙含む)、本文グレースケール印刷、コピー本です。
先述の通りコミケ直後なのですが何も新刊作らないでイベントに臨むのもどうかと思うので、今回は軽めにこういうのを出そうと思います。
料理本なんて初めてだし当時もそのつもりで写真撮影していたわけでないので、多少不安がありますがどうにか形にしました。


新刊「荒野の大陸横断鉄道~アメリカ大陸横断鉄道開通150周年~」頒布価格1,000円
一応まだ新刊扱いにさせてください(汗
C97新刊で、アメリカの大陸横断鉄道に関する内容です。
B5サイズ、グレースケール印刷、52頁(表紙含む)です。
ちょうど150年前の1869年5月10日にオマハ~サクラメント間にアメリカで最初の大陸横断鉄道が開通しました。アメリカ史の中でも大きな転換点となっているこの大陸横断鉄道開通の鉄道建設の構想や計画から開通までの流れについて概説しています。


さらに、鉄道の開通式が行われたユタ州プロモントリー峠は現在は国定史跡に登録されている歴史的重要性の高い場所なのですが、そうなるまでには紆余曲折がありました。開通から現在までのプロモントリー峠の移り変わりにも突っ込んでいます。ここがこの薄い本のウリですかね。
最後は、2019年5月10日に行われた記念すべき150周年祭に我々が実際に現地に赴いて見てきた様子を書いてあります。
計画構想時から遡れば、実に180年分の歴史をこの一冊にまとめてあります。表紙にもそういう意味を込めています(上が1869年、下が2019年)。

鉄道分野以外にもアメリカ史等にも少し明るくないとキツい部分もありまして(主に南北戦争)、調べるのはしんどかったです。いま出せるだけの力は発揮できたと思います。どうぞ現地でお手にとって見てください。



既刊「北アメリカの路線バス車両 2014年~2016年」頒布価格2,000円
C96新刊です。北米のバス車両に焦点を当てました。大別して路線バス、高速/観光バス、スクールバスに分けることが出来ますが、今回は路線バスについてまとめました。例によって、カナダ在住時に撮りためたバスの写真を体系的にまとめたものです。
内容は、B5判、68頁(表紙含)、フルカラー印刷です。




既刊「VIA鉄道のステンレス車両」頒布価格1,300円
C95新刊です。カナダの国営旅客鉄道「VIA鉄道」で活躍している1950年代製の初期のステンレス製車両に焦点を当てました。
製造から60年以上経過しながら未だに第一線で活躍する化石のような客車の各車種の解説、列車ごとの編成例や経歴などを収録しています。
内容はB5判、40頁(表紙含)、フルカラー印刷です。


新刊+既刊コンボ 頒布価格2,500円
新刊「荒野の大陸横断鉄道~アメリカ大陸横断鉄道開通150周年~」と既刊「北アメリカの路線バス車両 2014年~2016年」を同時に購入すると値引き価格で頒布します。
よければこちらもご検討くださいまし。

頒布内容は以上です。


次に通販のお知らせ。
同人誌なんかを売っている「メロンブックス」で黒鉄重工の同人誌販売を委託しました。
当日C97会場にて、同人誌を回収してメロンが委託販売するっていう営業が来たものですから、せっかくなので当日売れ残った分を数部ずつ委託してみました。
会場に行けそうにないという人はこちらからお買い求めくださいまし。リンクは下記から。



告知は以上です。
それでは当日インテックスでお会いしましょう。

京都鉄道博物館を見て回る その5【2017/8/16】

2020-01-12 21:03:31 | 旅行・イベント記
2017年8月16日(水)13時15分
京都府京都市下京区 京都鉄道博物館本館
京都鉄道博物館の見物にやってきた話です。本館の主な展示は見ましたんで、次に本館の端にある車両工場の館へ。
車両工場のピット線みたいな造りをしていて車両部品などを展示していますが、ここの真骨頂は現役の鉄道車両を引き込み線を介して呼び込んで博物館内で特別展示出来るというものです。
普段目にすることのできない事業用車や引退間近の機関車、果てはDMVまで、本線上を走れる車両なら何でも呼んできているという具合です。面白い展示の仕方です。
大宮の鉄道博物館にも同じような展示線があるんですけど、あれは完成したての頃に何度か使ったきり放置されているような状態だったと思います。というか最近展示線があったあたりが増築されたんで、今はもう撤去されてるかもしれません(最近行ってない)
そこでEF58の青大将を見ることが出来たんで、私にとっては良かったことだったんですけども。今思えば屋根がなかったのがまずかったかもね。

閑話休題。
で、この時に特別展示されていたのがJR貨物のEF210形310号機です。東海道線の貨物列車ではおなじみのEF210形ですが、この300番台は山陽本線の急勾配区間(セノハチというのだ)を登る貨物列車を後ろから押し上げる補助機関車です。側面の黄帯が見分ける点だぞ。


補助機関車としての専用装備は連結器に集中していて、走行装置なんかは普通のEF210形と同じです。
台車はEF66なんかと比べるとだいぶすっきりしたのねと。

EF210の後ろにはコキ107形1828号が連結されています。コンテナ貨物列車とはなんぞや、という展示に使われています。1828号ってもうそんなに造っていたのと思ったら今は既に2,000台以上使われているんだそうな。そりゃコキ50000いなくなるわな。


コキ107に積まれている2つのコンテナ。これは49A形コンテナ(49A-38069)。
31ftコンテナで、この長さはちょうど10tトラックの荷台と同じ容積を持ちます。つまり、長距離トラック輸送の転換を狙ったコンテナなわけです。昨今はトラック運転手不足から来るモーダルシフトが起きているので、このコンテナは需要が旺盛だそうです。
側面は跳ね上げ式のいわゆるウィングコンテナで、妻面は観音開きになっているのもウィングトラックの代替を狙っているのが読み取れまする。


もう1つはおなじみの19D形コンテナです(19D-49755)。JR貨物では標準の12ftコンテナです。最近生産された個体っぽく、JRFマークの付いていないやつです。
これは扉が開けられていて積載時の様子が展示されています。積み込まれているのは月桂冠の日本酒です。
12ftコンテナは基本的に側に扉を付けています。妻面に付けたほうが積み下ろし時に荷役場にトラックをたくさん付けられるのでは?となんとなく考えていましたが、こういうパレット積みだと側から積み下ろしする方がフォークリフトが動かしやすいのだなと気づく。ちゃんと考えられているのだな。


空中の足場に登って車両の屋根を見る通路もあるのです。
これは49Aの上側。なるほどウィングコンテナなのだ。


EF210の屋根。めちゃくちゃ真新しいのだけれど、もしかしてまだ運用入り前だったのかしら。


続いて車両工場の館の常設展示。
これはみんな大好きネジ式連結器と緩衝器。鎖の中央部分がねじになっていて長さを調節できるからネジ式連結器なのだ。
日本では明治・大正期の鉄道車両のアイコンのひとつです。1925(大正14)年に自動連結器に交換されているので絶滅しています。ヨーロッパでは今更交換しようにも交換できないので今もこっちが主流です。


奥が自動連結器、手前が密着連結器。
自動連結器はアメリカで生まれました。日本の発明品じゃありません。我が国のオリジナルです。
連結器同士を接触させるだけで自動で連結できるから自動連結器。連結を外す時はテコを動かして錠を解放してやれば外れるのだ。映画でよく列車強盗が拳銃で解放テコを撃って連結器を外すシーンがありますね?
連結作業が楽だし安全だしで日本では上述の1925(大正14)年にネジ式連結器から一斉交換されました。

密着連結器は、自動連結器の簡便性はそのままに連結器同士の隙間を無くして密着させたもの。だから密着連結器。
自動連結器には連結器同士に遊びがあるので発進時などに衝撃のある時があり乗り心地が悪いので、密着させるのだ。
隙間なく密着させているので、ついでにブレーキ用の空気管も通しています。
JRの電車は全てこの連結器です。気動車も最近製造されたやつはだいたいこれですね。

あとは電気連結器やジャンパ連結器の展示もほしいなー。


次は集電装置。よくパンタグラフというけれどもあれは集電装置のいち形態に過ぎないのだ、というのが分かる展示。
これは路面電車用のトロリーポールです。先端はU字状の溝の滑車になっていて、そこに空中を走る架線に接触させて集電するというもの。
そもそも外れやすいという欠点があり、それゆえ高速化や長編成化には向かないので、鉄道用は今では主流から完全に外れていてほぼ絶滅しています。一方トロリーバスでは未だにこれがほとんどです。


第三軌条方式というやつ。車輪を乗せる線路とは別に集電用の3本目のレールを使うから第三軌条方式。
このレールに電流が流れていて、それを電車の台車に取り付けられた集電靴で集電するのだ。
架線を張るよりも建設費が安くなるのが利点。地下鉄ではトンネル断面を小さく出来るので特に有利。
ただし線路のすぐそばに集電レールがあるので誤って感電してしまう危険がありますね。なのでこれも基本的に今では古い方式で、昔に建設された地下鉄の銀座線や御堂筋線なんかで使われているに留まります。今更トンネル掘り返して架線を張るわけにもいかんので。ヨーロッパやアメリカでも古い路線では今も現役です。


ビューゲル(左)とZ型パンタグラフ(右)。
ビューゲルはトロリーポールの発展型。架線との接触が点だったトロリーポールと比べて、横幅を持たせることで面で接触できるようになったのだ。でも高速走行すると離線してしまうこともしばしばで、結局トロリーポールよりはマシ程度に過ぎませんでした。低速走行の路面電車ではよく見られるものでした。
Z型パンタグラフは、ビューゲル本体の上部を折り曲げたやつ。途中で折れているので本体が上下に揺れた時に、揺れ動く長さが短く済むのと、比較的追従性が良いので離線の恐れがビューゲルよりも若干減るのです。それでもビューゲルよりはマシ程度でしたので、これも専ら路面電車用でした。


集電装置の完成形のパンタグラフ。由来は写図器から。架線と接触する摺板を押し上げる力が強いので追従性が良くて離線しないのが魅力。
これは最初に登場した菱形とよばれるやつ。中でもこれはPS15という種類。PS14よりも枠を狭くして軽量化と追従性向上を図ったものです。EF58等に搭載。
後に登場する下枠交差型やシングルアーム型と比べると大型で部品点数も多いので、日本では近年の新造車両にはまず搭載されていません。長い目で見れば菱形は絶滅してしまうかもしれませぬ。


下枠交差型パンタグラフ。下側の枠を交差させることで台座と折りたたんだ時の専有面積を減らして小型化を狙ったもの。他に軽量化、追従性向上も達成。
日本では0系新幹線が最初の採用例です。軽量化が目的だったようですが、パンタグラフからの騒音を防ぐ防音カバーを付ける際にも下枠交差型の小型さが役に立った模様。
他には、当時実用化されて間もない鉄道車両用冷房装置を屋根に積みまくってた私鉄でも省面積化のために採用が相次ぎました。特に関西私鉄で顕著でしたね。

これはPS22。JRの電気機関車に搭載されているのが代表的。


シングルアーム型パンタグラフ。形状的にはもうパンタグラフじゃないんだけどね。
さっきも書きましたが、Z型パンタグラフの発展型で、菱形とはなんというか、系譜が異なります。
なんと言っても部品点数が少ない点が挙げられ、これは省面積化、軽量化、騒音低減や経済性に有利なのです。いい事尽くめなのでわざわざ菱形からこれに交換する例も多数。

これはたぶん700系新幹線用のWPS205(説明が書いてなかった)。騒音絶対なくすマンなので、枠に付随するイコライザー類は全部枠内に収めてしまって、台座のばねも覆いをつけてしまい、摺板の左右から伸びているホーンは穴を開けています。騒音源を徹底的に潰しているのです。


500系新幹線用のWPS204。翼型パンタグラフという500系にしか採用例のない特殊なやつです。翼型という名前の由来がよくわからんですが、断面形状から来ている・・・?
2つの筒状の構造体で上下伸縮することで架線に追従するもので、通常のパンタグラフのように関節を持っていません。パンタグラフの面影がないですが、もう集電装置=パンタグラフみたいな感じなんですねー。
これも新幹線用なので騒音絶対殺すマンです。特徴は筒の表面に凹凸が付いていて、これが渦流生成器(横文字で言うところのボーテックスジェネレーター)の役割をします。意図的に乱流を発生させて風切り音を減らすのが目的なのです。フクロウが音を立てずに飛ぶところから着想を得たのは有名な話。
後にWPS205のようなシングルアーム型でも同じ性能でしかも安価に使用できるようになったので、翼型は500系だけで途絶えてしまいました。


次は台車。これはTR11。ナハ22000系やオハ31系でおなじみ、明治・大正のボギー台車の代表的型式。典型的イコライザーがステキ。
当時議論されていた狭軌から標準軌への改軌論の影響で、車軸が標準軌へ対応できるよう長かったのが特徴。この角度からだと分からんですが・・・。


住友が製造していたFS345。いかにも私鉄っぽい風貌ですがその通りで阪急2000系が履いていました。ミンデンドイツ式の軸バネを持っています。くわしくはググって(手抜き)


TR23。TR11含むTR10系で使っていた形鋼材が調達できなくなったので起こされた新型式。
ペンシルバニア形軸バネ式台車というやつ。見た目にはイコライザーが無くなったのが特徴ですな。


KS50。汽車会社製の日本初の空気バネ台車の試作型。京阪電車の1700系の中の1台で実用試験をして、それの量産型になったのがKS51となり、特急車の1810系に採用されたのです。圧力計がついているのが試作っぽさを出しています。
KS50は空気バネ台車といっても枕バネじゃなくて軸バネが空気バネになっているのが特徴です。ですが試験結果、軸バネより枕バネを空気ばねにしたほうがイイネということが分かり、量産型のKS51ではそれが反映されています。
当時は「台車の京阪」と呼ばれるほど台車の技術開発に精力的な京阪らしい台車なのです。
脱線しますが、川崎のefWINGは画期的な台車ですが、京阪は特に関与しなかったのは時流の変化でしょうかな。


最後に車輪。D51蒸気機関車の動輪とみんな大好き松葉スポーク車輪。
松葉スポークは明治期の貨車、客車の車輪の特徴です。スポークが2又になっているのが松葉に見えるからですね~。


おまけ。
この時車内公開されていた583系の中に入りました。すげー混んでる。
外観は国鉄時代ですが車内はJRの引退時のまんまですね。


半分は寝台、半分は座席という、プルマン寝台あるある展示。
着席禁止なのは、大宮の鉄道博物館の教訓を活かしているんだろなぁと。
この座席見るとサイコロの旅を思い出していやだなぁ(本家の方じゃない自分たちがやった方)


というところで今日はここまで。


【1/200】ボーイング767-300ER DHL【ギャラリー】

2020-01-05 22:01:54 | 模型ギャラリー

キット:ハセガワ 1/200日本航空 ボーイング767-300ER w/ウイングレット
仕 様:DHL (G-DHLE)

ハセガワのプラモデルに海外のDRAW製デカールを組み合わせて作りました。
DHLは仕事でたまに使うので、そういう縁で作りました。窓埋めが大変でした。


黄色い胴体に大きいDHLの文字が空港でもよく目立つと思います。実機は見たことないんですけどね。
貨物機なので通常客室になる空間も貨物室になっています。ここは大きい貨物扉をぶち抜いて(Hの文字のあたり)そこから出し入れしています。


今どき防眩塗装も珍しいのだ。





以上767-300ER DHLでした。

【1/200】ボーイング767-300ER DHL 製作【ハセガワ】

2020-01-04 21:57:56 | 航空機模型製作記
旅客機のプラモデルを作るということで、ハセガワのボーイング767を選択。
1つはキットそのままANA仕様にして、私が初めてカナダに飛んだ時の機体に作ろうと思いました。ただしこれは取り返しのつかない失敗をしてお蔵入りになりました。いつか再挑戦したいですが、今回は割愛します。
もう1つのJALのキットは、成形品はそのまま使いますがデカールはかなぐり捨ててサードパーティ製のデカールを使います。作るのは貨物航空会社のDHLです。


ハセガワの古い旅客機のキットは側窓の穴が空いていますが窓ガラスが付いていないです。かっこ悪いんで埋めてやる必要ありです。ハセガワもそこら辺は自覚しているようで、窓を埋めた上に貼る窓のデカールは付いています。金型改造して窓を埋めたっていいのよ?
ちなみに胴体は凸モールドですがこれは彫り直さずにそのままでいいにします。


窓の埋め方は色々あるんですが、私は裏から瞬間接着剤で埋める方法を。
まずは窓の表側をマスキングテープで蓋をします。


そして裏側から瞬間接着剤を垂らして窓を埋めます。使ったのは百均に売っているような普通の物。一度にこれほど大量の瞬間接着剤を使うこともないです。
この時に小さい気泡ができやすいので丁寧に取り除いてやります。さもないと表に気泡の跡が残って整形に苦労します。
垂らし終えたら乾燥するまで数日間放置します。


固まったら表のマスキングテープを剥がします。テープと接着剤がくっついているのでテープは完全には剥がれませんがこの後整形する時に一緒に取り除くので問題ないです。


固まった接着剤は胴体表面よりも少し出っ張っているので、その分を削ってツラにしてやる必要があります。ヤスリがけしてゴリゴリ削っていきましょう。
一通りやっていい感じかな?と思ったらサフを吹いて表面を確認してみましょう。たぶん一度で完璧になることはないと思います。表面の整形が不十分なところはやり直しましょう。出来たらまたサフを吹いて・・・を満足行くまで繰り返します。
根気がいります。面倒です。やりたくないです。


貨物機なので余分な扉も埋めます。これはラッカーパテを盛って凹モールドを埋めます。DHLの767の場合、左舷前方の扉以外は全て埋めてしまいます。

胴体の表面処理を終えたら、透け防止のために内側を黒で塗ります。遮光できればなんでもいいので、私は余っていたミッドナイトブルーを塗りました。


途中の写真を撮り忘れました。いきなりもう完成です。すんません。
主翼と尾翼、エンジンは加工もせずに素組です。基本塗装もとくに捻りはないです。

デカールですが、DRAW Decalというところのものを使いました。これは日本では流通していないやつなんでeBayを使って海外から個人輸入しました。だいたい1,500円前後(送料別)。
既製の大判デカールに印刷しているので、自分で必要な大きさに切ってやります。日本みたいに大雑把に切り出して水に漬ければデカールの部分だけ分離するわけではないです。
デカールの品質は解像度はやや悪いので細かい文字は不利ですが、レジ番くらいまでならばはっきりと判読できます。
デカールシートはとても薄いので段差は目立たないです。一方で薄い分シートにコシがないので、よれたり折り重なったりすると修復が大変です。胴体の赤帯を真っ直ぐに貼るのは大変でした。

というように、日本製プラモデルに付属するようなデカールとは性質が違います。まあ慣れるしかないですね。
全体的には満足行く品質ですので、次も使ってみたいと思いました。



最後のトップコートは、クレオスのプレミアム半光沢にしました。旅客機模型のミニカーみたいなテカテカの光沢はあまり好きでないので。
ちょっとツヤを抑えすぎたかもしれませんが、1/200縮尺くらいの小ささならこのくらいでもいいねという感想ももらえたので、まあいいでしょう。

旅客機はきれいに作ろうとすると結構大変で、今回も完璧とは言えない出来になりましたが、軍用機にない派手さや明るさが魅力なんで今後も作っていきたいと思いました。

では完成品はギャラリーで。

<使用塗料>
胴体黄色:C329 イエローFS13538
胴体赤色:C327 レッドFS11136
胴体内側:H55 ミッドナイトブルー
エンジンブレード:N18 黒鉄色
排気ノズル:N76 焼鉄色
主翼:C315 グレーFS16440
主翼前縁:N8 シルバー
タイヤ:N77 タイヤブラック

 
 
 
 

【令和2年】謹賀新年

2020-01-03 23:59:18 | 日常記
明けましておめでとうございます!!


毎年目標に掲げつつも遅れの縮まらない旅行記の掲載ですが、いまのところカナダ編が46ヶ月遅れ(前年比+12ヶ月)、国内編が28ヶ月遅れ(前年比+8ヶ月)です。あかん。
カナダ編はどうせ無理なんで、国内編の前年比をマイナスに持っていきたいです。がんばるぞー。

一昨年から毎年行っている海外旅行ですが、今年はどうしようかなーと思案中です。今の所まだ確定はしていません。近場のアジアでいいから行きたいですけどね。

プラモデルは今年も20作製作を目標にしたいと思います。
それ以上にですが、買い込むプラモデルの数を減らすことが肝要です。物欲を滅せなければなりません。とか言って今日も駿河屋でひとつ買ってきてしまったけど。

今年はそんな感じです。


前年の話ですが、コミックマーケット97のご報告をば。
新刊の荒野の大陸横断鉄道は、多すぎず少なすぎず概ね想定内の数を買って頂けました。今月にまたこみトレに参加するんでその分まで売り切ってしまったら正直困ってしまうところでしたが、読み勝ちです(ドヤァ

それと、今回のコミケでメロンブックスが会場で通販用の同人誌をその場で回収していて、せっかくなので会場で売れ残った分を預けてみました。
メロンブックスの通販で弊サークルの同人誌が買えるようになると思います。たぶんまだ正月なので、いまのところ反応がないですが。体制が整ったらまたここでも告知します。

次回のサークル参加ですが、先日から申している通り1月19日大阪で開催の「こみっくトレジャー35」となります。間が短すぎるので流石に立派な新刊は用意できませんが、軽めのコピー本は書こうと思います。
なお、5月開催のコミックマーケット98への参加は見送りました。次回は99の予定です。予めご了承ください。
ここらへんはまたちゃんと告知します。

それでは本年も黒鉄重工と六丸三をよろしくお願いいたします。