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カナダの航空祭コモックスエアショーを堪能する その8【2015/08/15】

2017-05-30 22:40:37 | 旅行・イベント記

前回に続き、ウィル・アレン Will Allen のピッツ スペシャルS-2 (C-GZPG)がまだ飛んでいました。















展示飛行を撮るのにも飽きてきたのか、遠くにいるCC-177の全体を撮っていました。垂直尾翼デカいなぁ・・・。



ウィル・アレンの演目が終わると、次はカナダ空軍第407長距離哨戒飛行隊 407 Long Range Patrol Squadron ロッキードCP-140オーロラ (140110) でした。



CP-140・・・つまりはP-3C対潜哨戒機のカナダ版です。
対潜哨戒機は海軍が保有運用するのが通例なのですが(自衛隊でもそうなっている)、カナダでは空軍のものになっています。
これは、対潜哨戒の他に洋上監視、救難活動もできる機体に仕上がっていて、活動範囲に陸地も含まれることがあるためだそうな。ちなみにアフガニスタンやリビアに派兵されていた時期もあったんです。
これも更新時期に来ていてボーイングのP-8を購入するらしいですが、最近カナダとボーイングの間で何か揉めているようなので(F-35の代わりに買うはずのF/A-18E/Fをキャンセルするかもしれないらしい)、これもどうなるやら。
カナダの装備品購入っていつも話が二転三転しているような。



主脚を出しながら低速でフライパス。



腹見せ。ソノブイ投下口がよく見えます。



もう一度フライパス。



着陸しました。



次に飛んだのはジェフ・レター Geoff Latter 南昌CJ-6 (C-FGCJ)。中国の昔の練習機です。
扱いやすいのか分かりませんが、北米で結構な数がフライアブルだと言われています。T-6テキサンみたいな扱いかな。以前も取り上げているので詳しい話はこっち



スモーク発生装置を取り付けていました。でもエンジンの排気のような気もします。



背中見せ。
CJ-6はガルウィングや長いノーズが特徴的ですね。



脚を出して低空飛行。



良いロール角度でフライパスしてくれました。
なにせたくさん機体が残っているので、思い思いの塗装で塗られている機体もいるようですが、この機体はオリジナルに忠実に塗られています。



着陸しました。
こういった古典機が展示飛行するというのが北米のエアショーのいい所です。

今日はここまで。


その9へ→

静岡空港と大井川鐵道で撮影 後編【2016/09/09】

2017-05-29 21:31:45 | バス・航空機撮影記

静岡空港から大井川鐵道の新金谷駅へ移動しました。
まずは、数日前に目撃された修復途中の14系客車を線路沿いから見ることに。
この時は1両だけ再塗装がされていました。執筆時点ではそろそろ運行開始が近いですが・・・?まあ多少は遅れるでしょうよ。



逆THE光。
手前2両はまだ手を付けておらず、ここにいない1台がこの時修理の真っ最中ということです。



車両区を覗いてみると、ホキ989がいました。
大代側線で蔦まみれになっていましたが、復活させるつもりだそうです。ただ試運転で問題を起こしたようで、それからどうなったのかは知りませぬ。



ホキ898はE31形に挟まれていました。E31形もめでたく2018年度に稼働開始となる見込みです。2010年の搬入から長かったなぁ・・・。



新金谷から福用に移動して、トーマスを迎撃します。



ぐえー。
すっかり影に入ってしまった。これはさすがに失敗と言わざるをえない・・・。



後続の21001系は無難に撮影します。



下りの16000系は踏切と絡めて。うーん凡作。



いわゆる黒SLことC11形190号機の川根路号は望遠で抜いてなんとか見られる形に。

大井川鐵道は消化不良になってしまいましたので、また撮りに行きたくなったなとこれを書いていて思ったのでした。
おしまいです。

静岡空港と大井川鐵道で撮影 前編【2016/09/09】

2017-05-25 20:20:53 | バス・航空機撮影記

2016年9月9日。
静岡空港で飛行機を撮影してその後大井川鐵道でSLを撮ることにしました。まずは静岡空港の石雲寺展望台へ。
空港の消防隊が放水訓練みたいなことをやっていました。



多少順風でも基本的に南側から着陸してくるので、飛んでるところは撮りづらい。



フジドリームエアラインズのERJ175 (JA07FJ) JH142静岡(福岡発)。
黄色は初めて見たはず。



なんか警察のヘリコプターが着陸してきました。



ちゃんとエプロンの上を飛行するようになっているらしい・・・。



静岡県警かと思いきや香川県警のSikorsky S-76B (JA6766)でした。なんの用だったんでしょうね?



中国東方航空のA320-200 (B-1636) MU2871静岡(南京発)。
やはりこれは撮影していて面白くない塗装優勝候補ですねぇ。社名の書体にやる気が感じられない・・・。特別塗装は気合が入っているように見えるんですけどね。



FDAのJA07FJが離陸。JH153新千歳です。



全日空のB737-800 (JA67AN) NH1262静岡(新千歳発)が着陸。ここに飛来する中では一番大型。



FDAのERJ175 (JA03FJ) JH144静岡(福岡発)。
ピンクは初めてです。



JA03FJがエプロンに入るとB-1636が滑走路へ。こちらはMU2872南京です。



ちょっと撮影地点を変えることにしました。空港の南側に展望台があるのでそこに行きました。途中、中々の山道を走るので楽しいことになります。すれ違いの車が来なくてよかった。
駐車場もあるので車でも大丈夫。ていうか車じゃないと来る気が起きない。



FDAのJA03FJ JH133鹿児島が離陸していきましたが、真下過ぎました。これじゃあちょっと。



・・・と思ったら?



あれ?



なんで戻ってきたの?しかも脚出してるし、着陸する気か?
写真はまあよさげなのが撮れたけれども。



カツい写真も撮れました。
結局なんだったのかは分からず。忘れ物でもしたのかな?

飛行機撮影はここで切り上げて、大井川鐵道沿線へと向かいます。


後編へ→

四季島の甲種輸送を見に行く【2016/09/07】

2017-05-24 21:34:32 | 鉄道撮影記

2016年9月7日。
四季島の電車が甲種輸送されるんだ、ふーん、暇だし行くかと早起きして行ってきました。場所は確か草薙駅のあたり。
執筆時点では既に総合車輌製の車輌を組み込み、試運転も終えて、営業運転も始まっているので、今更感がいつにも増してすごいです。



あ、来ましたね。



牽引機はEF66形115号機。



前頭部。窓ガラスがやたら大きいのを除けば割りと素直な形状だと思います。251系みたいだなぁとなんとなく思いました。前照灯のケースはなんだかミニバンのテールランプみたいだなと思いましたが。



形式写真は一応全部撮りましたが今更ここで並べることもないのでこれだけ。窓がすごい(コナミ
電車はE001系と呼ぶそうですね。



後追い。
結局執筆に至るまで再会していないですが、いつまた見かけるかしら。

今日はこれでおしまい。

北米project 4 ~Is the order a warbird? その15【2016/03/04~10】

2017-05-22 20:50:51 | 海外旅行記

売店を出るとそこは主甲板後部でした。第3砲塔がお出迎え。



主甲板後部はヘリコプターが着艦できるようになっています。ただし、USSアイオワには艦載機は無かったはず。
博物館船になった今では、ここで貸切パーティができるみたいです。広さは十分ですからねぇ。
船をパーティ会場にするという手法は、維持費の貴重な財源になるのか、どの船でも行われている感じです。



対岸を見てみると台湾の長栄海運のコンテナ船Ever Smart (IMO 9300403)がコンテナの積み下ろし中でした。ガントリークレーンが壮観。
船体のEver Greenの文字と色にどうも見覚えがあると思ったら、台湾のエバー航空と同じフループ会社なのでした。



主砲を真正面から。やはりこの画ですよ!もっと遠くから望遠でぶち抜きたい。
本当は艦首から見たかった。



斜めから。なんだかんだ言ってもこれだけ見た目で訴えてくる迫力のある兵器というのは今後そうは現れないでしょう。
それにしても、砲塔の中に入れなかったのは残念。



右舷側を歩きます。各射撃指揮装置がよく分かります。



エロ光に照らされて。
なるほど鉄(くろがね)の城とはよく言ったもので。新造時は5inch連装砲が今の倍あって、対空機銃もハリネズミのごとく付いていたので、更に物々しい姿だったでしょうね。
いよいよ下船します。どうにか開館時間内に回り切れましたね。ちなみに16時59分。閉館1分前でした。



撮影角度がアレで今の今まで触れてきませんでしたが、第1煙突の真上に追加で取り付けられている魚焼き網みたいなのが、AN/SPS-49対空レーダーです。・・・ってここからでもあんまり良く見えなぇな。もういいや。



これでUSSアイオワとはお別れです。
博物館になった軍艦を見学したのは横須賀の三笠に続いて2隻目でしたが、三笠よりも原型を留めていて、やはりこうでなくては・・・と思いました。
また見てみたいなぁ。艦の全体を写し損ねてるからね。
でも他のアイオワ級も見てみたいしなぁ。アイオワ級は4隻中4隻が残っているので(本当によく全部残せたと思いますよ・・・)、全艦見て回るのが優先度は低いですけど密かな夢です。一番難しいのはUSSウィスコンシンですねぇ。

後ろ髪を引かれつつ車に戻って、次の目的地へと向かいます。



2016年3月4日(金)17時51分
カリフォルニア州サンペドロ サンパシフィック・ビレッジ

USSアイオワから車で3分。サンペドロという町にあるサンパシフィック・ビレッジという所にやってきました。ここで夕飯にします。この後チノまでちょっとしたハイウェイドライブなんですが、恐らく途中で飯を食べるタイミングはないと思ったので(そしてそれは当たった)、ここで済ましておこうと思ったのです。時間もちょうどいいし。
本当の目的はここの向かいを走るむか~しの路面電車だったのですが、観光路線ということもあって夕方になると営業を終了してしまったようで、姿を見ること無く終わりました。まあ見れたらいいな程度の話だったので無問題。

で、このサンパシ(略)はレストランなわけですが、なんだか胡散臭い雰囲気を出しています。入口にデデンと建っている門が既に怪しいわけですが、日本じゃないな・・・韓国か中国のイメージといったところでしょう。でも中を覗いてみると行き交う言葉はスペイン語・・・なんだもうぐっちゃぐちゃだな。アメリカらしいけど。
この中には数軒のレストランが同居しているのですがどこも似たような感じなので、意を決してアラスカ・シーフード&スシ Alaska Seafood & Sishi という屋号からして国籍ごっちゃごちゃな店に入りました。
いけすやトロ箱に魚や蟹や貝が並べられていて、それでいて注文はフードコートのような方式で、先に注文してからお金を支払い、出来上がった料理を受け取って席で食べるというもの。なんだか不思議なところでした。



初日から豪勢に行くのも今後が心配なので(元々今回食事に関しては節制するつもりだった)、比較的質素なコンボを。
ディープフライド・フィッシュ・コンボみたいなそんな感じ。値段は覚えていないですが、$8~15くらいだったかな?
主菜はティラピアの素揚げ。見た目は獰猛ですが食べてみると美味しいんですなこれが。ちょっと油が臭かったけどな・・・。
主食はトルティーヤ数枚。温めてあったのが高得点。
左奥は豆スープ。真ん中はメキシカンライス。右はメキシコっぽいサラダ。酸っぱくてぴりりとくる。

という風にメキシコ料理ですね、これ。通りでスペイン語を話す人が多いわけだ。メキシコ系御用達のお店だったのね。その中に中国人と思われてるかもしれない日本人が1人だけいるのはちょっと怖かったですが。
ただ地元民がよく来るお店を当てられたのはよかったと言えますね。味も良かったです。



さてここから、今夜の宿のあるチノへ向けて進軍します。
ホテルまでは53mile (85km)あります。まあまあな距離よ。
ほとんどをハイウェイを走るのですが、そこはさすが自動車大国アメリカの大都会ロサンゼルス、ハイウェイが網目状に延びていて分岐が数km置きに出てきます。
しかもハイウェイの車線は脅威の4~5車線。うまいこと車線変更しておかないと別の分岐に行ってしまいます・・・。
案内はスマホ常駐のグーグルさんにしてもらいましたが、おちおち画面も見れずに音声だけでひとり走るのはキツイものがあり(そのために大船のやきうのお兄ちゃんを招集したのだが)、何度か道を間違えました。
しかも、よく考えたら前日の夜は寝ておらず、そのままほぼ起き続けたままここまで来ていますから、睡魔さんとも戦わなければならず・・・。
初日にして今回一番キツかったところでした。



2016年3月4日(金)20時27分
カリフォルニア州チノヒルズ ホテル・チノヒルズ

1時間で着くところが2時間掛かったけど、どうにか着いたぞ今夜の宿!
チノ・ヒルズ Chino Hills というところにありまして、ごちうさ難民的には長野県茅野市と共に外せない土地ではないでしょうか?
普通のホテルスタイル。今回泊まった中で2番目に良かったです。



てっきり大船のやきうのお兄ちゃんが来るつもりでいたので部屋はツインです。でも実際に使うのは一人。もうひとつのベッドは荷物置きにしかなりませんでした・・・。
この先泊まるホテルのフロントでいちいちもう一人は来ねぇよと説明しなければならないと思うと気が滅入る。ツインを1人で使うのも背徳感がある。

そういうわけで、ようやく初日が終了しました。
書き始めたのいつだと思って遡ってみたら1月初めでした。1日分の記事書くのに4ヶ月以上もかかってんじゃん・・・(呆れ
次の日は航空機まみれなので、これも先が思いやられますね。

今日はここまで。翌日へ続く。


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北米project 4 ~Is the order a warbird? その14【2016/03/04~10】

2017-05-21 20:22:48 | 海外旅行記

上部構造から階段を降りて主甲板へ。そこから4度目か5度目の艦内への順路を進みます。

入るとすぐに船員の部屋が出てきました。たぶん下士官の部屋。
部屋が共同なのは当たり前。3段ベッドは荷物棚みたいで、高さは腕立て伏せするのがやっと。ていうか大部屋で、パーテーションらしいものも見当たらない。
・・・というような環境で、今まで見てきた将校用や士官用の部屋とは天国と地獄ほどの差です。
下士官は人権が無さ過ぎだし、将校は軍艦の割には無駄に贅を極めていると思いましたね。



ベッドの裏は収納スペースになっているようです。
自分だったらそんなことよりベッドのクッションを厚くしてくれよと思いますが。ここに荷物を入れないと収まらないほど他の収納スペースが無いということかしらん。



その後に出てくる偉い将校さんの個室。格差を見せつけていくスタイル・・・。



食堂。今までで一番大きいのと下士官部屋に近いことから下士官食堂なのかも。
ということは一番最初に見た食堂は士官食堂だったのかしら・・・?



パン工場。
USS。アイオワが建造された1940年代のチャンピオンという会社の機械が退役まで使われていたんだよ、ということが書かれていました。マジか。
でも毎食焼きたてのパンが食べられるのは大事ですよねぇ。



右が冷蔵庫で、左はパン生地の練り機ですかね?



その手前にあるトレイの棚とどっかのホームセンターで売ってそうなポップコーン製造機。



ここに限らず艦内のどこもそうでしたが、天井は配管だらけでした。配管の設計したやつも大変だなぁ、これ。
こんがらがって仕方ないので、どの配管がどの向きに流れているかというのが書かれています。



アメリカ海軍の軍艦と言えばアイスクリーム製造機です。
船員の士気を上げるためにアイスクリーム製造機がどの艦にもあったなんて話は有名だったはず。潜水艦にもありましたからね(潜水艦はその任務の過酷さから、食事に関しては水上艦よりも優遇されていたようです
アメリカ海軍では乗艦中の飲酒が禁止されているため、せめてもの代用としてアイスクリームを好んでいたそうな。帝国海軍の間宮羊羹みたいなものだったんでしょう。
他にも本土で製造したアイスクリームを冷凍保存して運ぶための船を100万ドルかけて建造したとかしなかったとか。



食堂。う~ん、簡素。という感じ。
椅子が片持ち式になっていて、床掃除がしやすそうだなぁ~とは思いました。



USSアイオワの模型。
このあたりは売店がありました。

今回はここまで。次回でようやく初日が終了するよ。


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【ギャラリー】大日本帝国海軍 特型駆逐艦「綾波」(1941年)【1/700】

2017-05-20 19:48:05 | 模型ギャラリー

■使用キット:ヤマシタホビー 1/700特型駆逐艦綾波
■仕様:1941年開戦時

【製作記】



おなじみの駆逐艦です。今、戦艦の模型をだらだらと作っていますが、駆逐艦くらいの規模が私にはちょうどいいですね。
いつも通りの素組み+張り線仕上げです。



たまにはと思い、主砲と魚雷発射管を右舷に向けました。







マストから垂れ下がる張り線は今回は比較的うまくいったと思います。



そういう気分だったのでウェザリングもしました。ちとやりすぎたか?







以上、駆逐艦「綾波」でした。

【1/700】駆逐艦綾波 製作【ヤマシタホビー】 

2017-05-17 21:45:45 | 艦船模型製作記

久々に船を作りました。ヤマシタホビーの綾波です。
吹雪から始まった特型駆逐艦の第3弾で、主砲や吸気口の違いなんかがちゃんと再現されています。他がどうなっているのかはよく知りません。



ランナー構成はこう。小さい枠がいくつも入っています。散らかりやすいのでちょっと苦手なんですよね。



艤装をある程度まで組立ててから塗装します。



ハイ完成。途中の写真は何も撮っていなかったのだ・・・。
船体の塗料にはアクリジョンの軍艦色2を使ったのですが、撹拌が足りなかったのに気づかないまま塗装してしまったので、なんだかノリが悪いなぁとか思いながら何度も吹いているうちにぐちゃぁとなってしまいました。まあ遠目から見る分には大丈夫よ・・・。
アクリジョンは匂いがほとんどしないしので良いのですが、溶剤で薄める時の比率がラッカーよりシビアだったり、撹拌が大変だったりなのが難点ですねぇ。それでも便利なので水性塗料から順次取り替えるようにしています。

というわけで完成写真はギャラリーにて。

カナダの航空祭コモックスエアショーを堪能する その7【2015/08/15】

2017-05-15 22:20:57 | 旅行・イベント記

次の飛行展示は、スーパー・デイブ・マシソン Super Dave Mathieson のMX航空機のMX2 (C-FMYA)です。
離陸した直後にこのナイフエッジという演目を披露してくれました。機体を90度ロールしながら水平飛行するというもの。
主翼から発生する揚力を利用できないので、エンジンの推力で飛行する格好になります。なので、やや斜め上に機首を向ける必要があります。そういうわけで、斜め上を向きながら水平飛行するという少しおかしな機動を見せてくれます。
逆さまに飛行するのは、まだ対称翼などで揚力を得ることは出来ますが、ナイフエッジだとそれも出来ないので、難度はかなり高いと思います。



こういう機動ですね。よくやると思います・・・。こんな技は初めてで、今回一番驚いた演目でした。



急降下。これの演技はキレッキレなものでした。



MX2というのはエアレース用に開発された機体です。なので速そうで軽そうなのです。



急上昇。



からの降下。



次はウィル・アレン Will Allen のピッツ スペシャルS-2 (C-GZPG)。1944年初飛行の曲技飛行用の機体です。
演目に使う音楽にこだわりのあるパイロットなんだそうですが、写真だけじゃワカランチン。



離陸。



それぞれの演目が切れ目ないので、このままだとお昼を食べる時間もないと思って、この人の曲技飛行はここら辺でブッチして昼飯を買いに行きました・・・。
でも屋台はどこも大混雑で、これに並んでいたら絶対何人かの曲技飛行は見逃すなと思って何も買わずに席に戻りました。結局最後まで飲まず食わずでしたとさ。



ちなみにこんな演技をします。



今日一番のキチガイ、ジーン・ソーシー Gene Soucy のウィングウォーカーです。機体はグラマンG-164アグキャット (NX7699)。1957年初飛行の農薬散布用の農業機です。農業(=アグリ)ネコだからアグキャットなのです。グラマンお得意の猫シリーズだね。
最初はまあ、普通の複葉機の曲技飛行だと思ったんですよ。



!??!??!!?
主翼に人が立ってるぞ!?ウッソだろおい!?

離陸前に降り忘れたわけではなく、演技するマンマンだそうです。ヤバいな、普通転げ落ちるだろ。



人を機外に立たせたまま普通に曲技飛行している・・・。
ほかの曲技飛行と比べると動きにキレはないですが、それでも普通に宙返りやロール運動をやっているのですよ。
立っている人は主翼の間、パイロットの風防の前にしゃがんでいます。パイロットの前見えないじゃん・・・。



宙返りしてるぅ~~~。
よく振り落とされないなと。



(なんかよじ登ってないかアイツ・・・?)



ひえぇ~見ているこっちが怖くなる~~~。
上側の主翼によじ登って機体から伸びている磔みたいな棒に寄りかかりながら飛んでいます。スリルは最高潮だろうな。勇敢というか無謀というか。



それにしてもどのパイロットも低く飛んでくれますねぇ。撮影がやりやすい。






磔にされたまま機体を180度ロール。拡大してみてみると、足を台に固定して飛んでいるようです。他に磔にも何か拘束具があるんだと思いますが。






今度はお前が逆さまになるんかい!と、逆立ちして飛行しています。
もう本当に恐れ入りました。



こんな感じの演目でした。ウィングウォーキングは1920年代から行われている歴史ある曲技なのですがこれまた初めて見たもので、本当空を飛ぶ男たちは命知らずです。
今回もいいものを見させてもらいました。



これも動画があったので貼っておきます。

今回はここまで。


その8へ→

北米project 4 ~Is the order a warbird? その13【2016/03/04~10】

2017-05-13 22:45:05 | 海外旅行記

いつ終わるんだと思うUSSアイオワ編。アイオワの艦橋を出て、上部構造を歩いていきます。
SRBOCチャフ散布装置。SRBOCというのはSuper Rapid Bloom Offboard Countermeasuresの頭文字で、日本語だと超高速展開艦上対抗装置・・・かな?
前回出てきた電子戦装備のAN/SLQ-32(V)3による妨害が失敗してしまった時に使う最終防御手段です。これを使うような事態ということはほぼほぼこの艦はもうおしまい。
レーダーを狂わせるチャフ、赤外線探知をあべこべにするフレア弾など、比較的原始的なものがこの筒の中に詰まっています。
AN/SLQ-32(V)3の管制下に置かれている・・・というのも前回書きましたが、これはどうも、AN/SLQ-32(V)3が妨害に失敗しちゃったよテヘペロとなった時に自動的にこのSRBOCを展開させるというプログラムになっているんだそうで。



前回も見たMk.37射撃指揮装置。これは4つあるうちの左舷側に配置されているものです。
ちなみに射撃指揮装置が開発され始めた時はレーダーはまだ形もなかったんですが、そのうち実用化されるやろと見越して箱の上面はレーダーが載せやすいように平面にしてあるとのこと。先見の明あるなぁ。



第2煙突。後ろ側にある方です。第1煙突はレーダー塔の後ろにあって、近代化改修の際にレーダーを載せた櫓の下に半ば隠れてしまっています。



対地ミサイル「トマホーク」を収めた箱・・・のはずなんですが、なんだかチャチだな。たぶんハリボテでしょう、これ。
なのでここは軽くスルー。



第1煙突。上記の通り、近代化改修で追加されたレーダー櫓と半ば一体化してしまっています。さすがにレーダーの置き場所に困ったと思える。



御存知ファランクスCIWS。CIWSはClose In Weapon Systemの頭文字で、近接兵装装置、ですかねぇ?なおアメリカ人は形が似ているからとR2-D2と読んでいる模様。スターウォーズ党および無党派層の人たちはそれでいいんでしょうけど、スタートレック党の皆さんもそう呼んでいるんでしょうかね?
20mmガトリング砲を装備した対空兵装で、こっちにやってくる対艦ミサイルを撃ち落とすためのもの。射程距離は400~1700mほどで、超高速で殺しにかかってくる対艦ミサイルを撃ち落とすには迎撃可能時間が結構シビア。それを確実に仕留めなければならないので、こいつの白い筒にはコンピューターやらレーダー(警戒用と射撃管制用の2種類載っているのがミソ)が載っていて、それで自律攻撃してしまう素敵兵器です。

なおCIWSは、これも最後の防御手段となりますので、より遠い距離でミサイルを仕留めるのが良いのですが、1700mよりも遠い距離を撃てる兵装というと5inch砲くらいしか無く・・・(直接的に打撃しないならSLQ-32がありますが
しかし5inch砲は人力で、射撃指揮装置は朝鮮戦争から進歩していないとなると、ミサイルを相手にするのは無謀と思われ。
アイオワさん、実は対空防御力は低い相当んじゃないか・・・と思います。USSアイオワの周囲に展開する護衛の駆逐艦がいないとまともに行動できなかったんじゃないかな。



この4本の筒は対艦ミサイル「ハープーン」。敵艦絶対殺すマン。
これを片舷に8発、計16発と贅を尽くした搭載量となっています。これが実装されて以降、対艦戦闘の兵装はこれになりましたから、主砲なんてものは対地攻撃で使う程度のただの飾りになりました。残当。
ハープーンそのものは入っていなくて、ミサイルを収めておく筒だけ。しかも、これもハリボテなのでじっくり見ることもないです。雰囲気作りとして大事なのは分かるんですけれども。ただし、筒を固定する土台は本物のようでした。



再びトマホークの箱が。これは本物ですね!
某菊池が放ったことで知られるサジタリウスの矢こと32 BGM-109「トマホーク」は対地ミサイルとして使われます。元々は核ミサイルだったんやで・・・。
この箱型のランチャー(ABL; Armored Box Launcher・・・装甲箱型発射装置)には1つにつき4発のトマホークを装填でき、ランチャーは片舷4基あります。つまり全部で32発のトマホークを搭載しているわけです。これが晩年のアイオワ級の最大の売りでした。
トマホークは1984年の近代化改修で実装されたものです。実装後の対地攻撃はこれが主兵装となり、ハープーンと同じくやはり主砲はただのお飾りに。主砲の存在意義なんて最早海軍の象徴でしかなかったのかもしれません・・・。

発射時にはこの箱が上にせり上がって斜め上を向いた状態から発射されるようになっています。



ミサイルは入っていませんが、どう入っているのかはわかりますね。



前回説明しなかった、Mk.38射撃指揮装置、測距儀、Mk.13レーダー。これは主砲の射撃管制を行うもので、艦の前後に1基ずつ、計2基あります。
ここからの向きだと後ろを写している恰好なのですが、前からは撮れなかったのです。



横に伸びている四角い棒状のものが測距儀です。左右の覗き穴を覗いて目標までの距離を測るためのものです。三角関数の知識が必要になってくるので無学な筆者には分からないのですが、測距儀左右の覗き穴の距離が長いほど精度が高いのです。大和型戦艦なんてのはカンザシみたいな15mもの特注の超巨大測距儀を搭載していました。
一方、USSアイオワのこれは10mくらいがせいぜいで、既に何度か言っていますが測距儀で射撃管制するつもり無かったでしょうと思います。

じゃあ何でやっていたかというと、その上にあるゴマ粒みたいな断面をしているMk.13射撃管制レーダーです。元々アイオワ級では輪投げの的のオバケみたいな形をしたMk.8射撃管制レーダーを使っていましたが、使い勝手が悪かったので堅実で使いやすいこのMk.13に換装したという経緯があります。それが1945年です。
レーダーだと測距儀で見るより正確な敵の位置がわかるわけですが、当時はまだレーダーのノイズがひどかったらしく、超便利な兵器というわけでもなかったのが実情のようです。

Mk.13の下、測距儀に串刺しにされている円筒状のものがMk.38射撃指揮装置です。Mk.37射撃指揮装置と同じく艦内にあるMk.1アナログコンピューターと連動していて、射撃指揮装置の要員が割り出した諸元をコンピューター付きの要員が計算して、各主砲に伝達、主砲の要員はコンピューターの指示により主砲を操作、最後に戦闘指揮所の指揮官が引き金を引くみたいな流れです。

で、驚くべきはこの一連の装置、第二次世界大戦からほとんど全く進化していないまま最後まで運用されていたと思われます。湾岸戦争で主砲を発射したアイオワ級の写真は有名ですが、あれの主砲が向いている方向と同じ向きにこの射撃指揮装置も向いているのです。
本当、よくもまあと思います。海軍もどこまで本気でアイオワで戦闘する気だったのか分かりませんね。やっぱり象徴でしかなかったのかなぁ。



5inch連装砲。やっぱり連装砲ちゃんに見える。
副砲にも星印のフタがされているのですね。



トマホークランチャーとレーダー塔。



上部構造から一気に主甲板まで降りてきたところで今日はここまで。
アイオワ編もあと数回で終われそうです。


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