黒鉄重工

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【ファインモールド】飛行船艦ゴリアテ(天空の城ラピュタ)【プラモデル製作】

2022-09-30 06:03:14 | ロボット・SF模型製作記
今回はファインモールドの飛行船艦ゴリアテを作ります。金曜ロードショーの常連「天空の城ラピュタ」に登場する飛行船です。大砲と装甲で武装した非常にかっこいい架空兵器です。


まず作るのはゴリアテと同じ縮尺で彫られた飛行船タイガーモス号。先にこういう小物を作っておくとモチベを維持できます。


ゴリアテはスナップフィットモデルとして設計されていることもあって、複雑な部品分割ではないので、組み立てはさくさくと進んでいきます。今回の製作でも基本的に素組で作っています。
その中でひとつ気になったところがあって、船体にたくさん付いている舵の部品です。つるつるの表面でちょっとさみしいです。


そこで、伸ばしランナーを使って極細の線を舵に貼り付け、情報量を増やしました。


伸ばしランナーを何本も作って同じように貼り付けるので、修行じみた作業になりました。ちょっと大変でした。ただしやっただけのことはありました。


ゴリアテを置く台座もキットに入っています。これは、銀を吹き付けた上にクリアブルーを上塗りしたキャンディ塗装にしました。そうです、飛行石をイメージしました。


みんな大好きムスカ大佐を塗装します。部品は肌色一色成形なのですが、部品が大きめで塗り分けが複雑でないので、塗装するのは難しくないです。


サングラスを掛けているので難しい目の塗装をショートカットできるのも良い点です。


スーツのシワや影になる部分は墨入れします。


スミ入れ塗料を拭き取ってこんな感じに。


うまく出来ました。


ゴリアテの塗装です。ここは思い切って、オリジナルの塗装にしました。RLM76ライトブルーを全体に吹き付けました。


迷彩柄は筆塗りで塗ります。説明書を参考に迷彩柄の輪郭を描いた後、内側を筆塗りしました。使った色はRLM74グレーグリーンです。ちまちまと少しずつ塗っていきます。


プロペラの先端にも塗ります。


つや消しクリアでトップコートをしたら全体を組み立てて完成です。
艦首は黄色で塗っています。このオリジナル塗装はWWIIのドイツ空軍風の色にしてみました。ゴリアテは複数隻存在するとか劇中で撃沈後に同型艦が急遽建造されたとか、そういう設定がありますので、これはその2番艦という設定にでもしましょうか。
手前にタイガーモス号があるので、大きさの対比ができてゴリアテの威容が分かりやすいものです。





多数配置されたプロペラによって意外にも立体物として密度の濃い造形になっています。





ムスカ大佐もニッコリ。

完成品はギャラリーにて。

<使用塗料>
船体:C117 RLM76ライトブルー
船体迷彩柄:H68 RLM74グレーグリーン
船首:C113 RLM04イエロー
プロペラ先端:N60濃緑色
艦載機:N56ミディアムブルー
艦載機エンジン:N38赤鉄色
タイガーモス:H37ウッドブラウン
台座下塗:C104ガンクローム
台座上塗:H93クリアブルー
<ムスカ大佐使用塗料>
肌:N44薄茶色
スーツ:N47レッドブラウン
ボタン:N84マホガニー
シャツ:BN1ベースホワイト
メガネフレーム:H2ブラック
メガネレンズ下塗:N61明灰白色(三菱系)
メガネレンズ上塗:N95スモークグレー
靴:N2ブラック
髪:H79サンドイエロー
スカーフ:BN4ベースイエロー


 
 
 

【1/100】GT-9600ガンダムレオパルド(機動新世紀ガンダムX)【ギャラリー】

2022-09-28 07:29:00 | 模型ギャラリー

キット:1/100HG GT-9600 ガンダムレオパルド(バンダイ)
製作記はありません

機動新世紀ガンダムXより、1/100ガンダムレオパルドを作りました。長いこと積んでいたキットでしたが、アクリジョンの在庫処分の名のもとに選ばれました。もうアクリジョンでのエアブラシ吹付けはやらないことにしているので、これは筆塗りで仕上げました。
製作にあたってはほぼ改造箇所のない素組です。いつも通りです。シリーズ共通のしょぼい手だけは、ビルダーズパーツHDの物に置き換えました。ビルダーズパーツも最近は再生産してくれないので入手困難になっていますが、手パーツが枯渇気味なのでちょっと今後困りそうです。


1/100縮尺なのにHGとはこれいかに。当時はまだHGブランドの位置づけが定まっていなかったというところでしょうが。
塗装色は原作の緑系を踏襲しつつ、暗い色に振って落ち着いた感じというか兵器色を出すようにしました。というか白状すると、前に作ったグレイズ用に起こした塗料のあまりの流用です。でもいい感じでしょ?


左右非対称のガンダムも珍しいです。


後ろ。


上半身。


下半身。


グレネードランチャーです。





武器の蓋を全部開いた状態。全身ミサイルかガトリング砲でできているのです。


背中の大型ガトリング砲は左腕に装着して射撃体勢を取ることができます。しかし装着すると左腕はこの状態から動かすことが出来ないので、却って狙いをつけられないです。当時のバンダイの設計能力の限界だったのかもしれないです。作るのが上手な人はここの可動域を上げる改造をするんでしょうけども。


お決まりの全弾発射です。

以上、ガンダムレオパルドでした。




北米project 5 ~How do you like Canada? その20【2016/6/15~22】

2022-09-25 11:11:00 | 海外旅行記
HMCSハイダの続きです。艦橋からの眺めはこんな感じです。


次は艦橋から後ろへ進みます。艦橋のある階層から後ろを眺めてみるとこう見えます。


ボフォース40mm単装機関砲です。第二次世界大戦期の連合国側艦載対空砲の定番装備です。弊ブログでも過去に数度登場しています。HMCSハイダ新造時は20mmエリコン機関銃を装備していましたが、近代化改修時にボフォースへ置き換えています。
ボフォースの砲身は-10度~70度まで向けることが出来ます。-10度というのがミソで、これによって朝鮮戦争に派兵された時は海面を漂う機雷を破壊するのに非常に役立ちました。
HMCSハイダにはこれが4門装備されています。


右舷側のボフォース。


弾の大きさはこんな感じ。弾丸よりも薬莢のほうがずっと大きいのね。


右舷側の細い空中廊下を進みます。上部構造物の間を行き交うには便利です。


第二煙突に掲げられている赤い楓の葉。言うまでもなくカナダを示すものです。


上から見下ろすことのできる四連装魚雷発射管です。HMCSハイダにはこれが1基装備されています。再装填装置は無し。
第二次世界大戦期の実物の魚雷発射管なんて初めて見たので、大変興味深いです。戦艦や空母にはありませんものね。


後部構造物へ来ました。ここには船の操舵輪があります。あれ、操舵ってここから行うんですか?
しかし説明書きを読んでみると、ここは緊急用の操舵輪なのでした。うん、艦橋が露天だからって操舵まで露天なことないよね。
メインの操舵室は今立っている構造物の下の階層に装甲された部屋にあります。やっぱり操舵は重要区画なので駆逐艦でも扱いが厳重です。



エンジンテレグラフです。左右に1つずつあって、2軸あるプロペラの制御をそれぞれできるようになっていたんだと思います。


いやしかし、ここも露天ですか。キャンバスを張れば雨は防げるかもしれないですけど、風や波を受けることはしょっちゅうでしょうから、これは過酷でしたでしょう。


側面と天井に窓の付いている四角い箱の中が主操舵室です。なんだか一見わからないような所にあります。ここからだと外の様子ましてや前方は見えないので、艦橋からの指示を受けて操舵します。


この部屋は武器の修理工房です。妙に現役感が漂っていて、今でもちょっとした修理はここでやっているんでしょう。


湖の方を見る。海みたいな広さですけど湖ですよ。タグボートが何艘か係留されていました。


3.5インチ砲の弾薬庫です。200発以上収納できるそうな。弾薬のキャニスターは連結されていて、転がりまわるのを防止しています。
弾薬庫として使うからには頑丈でないといけないので、ゆえに砲兵の待避所としても使われたそうな。


艦尾に1基据えられている主砲は、艦首側の物と違いMk.33 3.5インチ連装砲になっています。これも近代化改修時に装備されました。
朝鮮戦争派兵時に、沿岸を走行する北朝鮮側の補給物資を積んだ列車の機関車を攻撃する時にこれで射撃しました。
砲弾が命中して機関車を破壊すると「列車撃破部」(Train Busters Club)に加入できるという国連軍側で人知れずできた非公式の決まりがありました。動員された駆逐艦乗りはこのクラブに入るために競争していたようです。こういう勲章的なクラブは他にもたくさんの種類があったみたいです。退屈だったのかなぁ、しらんけど。
HMCSハイダが鉄道に攻撃を加えたのは1952年12月19日アメリカ海軍の駆逐艦とともに操車場を攻撃したときでした。その2週間後に列車に砲撃する機会に恵まれましたが、その時は列車が隧道に退避して失敗しました。列車の機関士も鴨撃ちのようにただ狙われているだけではたまらないので、隧道に隠れたり昼間は走らなかったりして砲撃を避けていました。
年が明けて1953年1月29日に列車への砲撃が成功して、晴れてHMCSハイダも同年5月26日に列車撃破部への加入が認められたのでした。その後も機関車1台とその積み荷を破壊、またその後に機関車には逃げられたものの貨車は破壊しています。


正面側。


艦尾にはスキッド対潜迫撃砲が2つ。潜水艦を攻撃する爆雷を投射するための装備です。イギリスで開発されたもので、英連邦の艦に搭載されました。
艦の後方に落とす形で運用されていた従来の対潜爆雷と違って、前方へ向かって投射できる点が特徴です。目標の動きを先読みして行く手に先回りして爆雷を落とす必要がなくなり、目標を見つけたら即座にそこへ向けて爆雷を投射することができるのです。
スキッドは艦のソナーと紐づけ・管制されていて、潜水艦が迫撃砲の射程内に入ると自動で発射されます。爆雷は一辺40mくらいの三角形の形になるように着水して、潜水艦のいる水深で起爆します。潜水艦至近距離での爆発による水圧で潜水艦を破壊するのです。


FEAR GOD HONOUR THE QUEEN.という一節。HMCSハイダの標語でしょうか。訳すなら「エリザベス女王を敬う神を畏れよ」でしょうかね。


これは、爆雷を迫撃砲まで運ぶレールですね。分かりやすいことに爆雷は奥の構造物の蓋から出てきているようです。


その構造物の中へ入ってみると、爆雷の弾薬庫ですね。ハンドルを回すと収納されている棚から爆雷が出てきて、コンベアで次々外へ送り出せるようになっています。中々システマチックです。

というところで今日はここまで。


その21へ→




北米project 5 ~How do you like Canada? その19【2016/6/15~22】

2022-09-19 21:57:08 | 海外旅行記
記念艦HMCSハイダの続きです。
また甲板上に出て艦首へ向けて進みます。
ちなみに観光地としてはガラガラな方で、見学に来た時は自分の他に数組のカナダ人がいるくらいなものでした。国の史跡に登録されているのでそう易易と取り潰されたりはしないでしょうけど、アメリカの空母や戦艦の記念艦と比べるとやっぱり寂しいところです。


艦首まできました。甲板の滑り止め模様はやけに大きくて、これならウォーターラインにしてもあまりオーバースケールとはならなさそうです。


艦首から後ろを振り返れば、主砲が背負式で2基配置されていて、その後ろに艦橋があります。いい眺めですな。


前方2つの主砲はMk XVI(16) 4インチ連装高角砲(QF 4-inch naval gun Mk XVI)です。
この主砲は近代化改修時に載せられたもので、建造当初は4.7インチ砲を装備していました。しかしこれは仰角が-10度~40度までで航空機には対応できませんでした。そこでこの4インチ連装高角砲に交換されたわけです。
主砲の前方には鋼鉄製の防盾がありますが後ろはキャンバスだけです。主砲の発射は電動式でしたが、弾の装填は人力でした。


蓋がされてますが、ここが装填口ですね。


横から。結構メカメカしいのよ。艦載の主砲の内側をまじまじと見たのはこれが初めてかもしれません。


ガンマウントとか。


再び船内へ。これは第2主砲の砲塔でしょうな。


これは主砲の揚弾機ですな。下層にある弾薬庫から上層の主砲へ弾薬を垂直移動させる機械です。・・・といっても詳しい説明が見当たらなかったので、原理や機構はよく分からないんですけども。


エンジンテレグラフに似ていますが、揚弾機のテレグラフですね。これで弾薬庫に指示を出すと思われ。



上級下士官の生活空間です。3段寝台ですがハンモックよりはマシです。


同じく上級下士官の居間です。
最上級の下士官は操舵士や一等航海士たちだそうな。下士官、士官、将官の待遇差というか格差はアメリカ艦をいくつか見てきた中で感じてきましたが、下士官の中でも上の方と下の方では格差があるんですね。これは初めて知る知見でした。これはイギリス式の格差なのかしらね。


彼らのための簡易的な台所です。これで冷たい食事も暖かくして食べることが出来ます。


機関室、ボイラー室の運転保守を担当する上級兵の住まいです。彼らも普通の下士官と区別されていたみたいです。何か手に職つけている人は違うんだねえ。


この暗ぼったい部屋は作戦室です。2つの机があって、片方は自艦とその他全ての艦船と潜水艦の動きを記載するためのもので、もう片方は自艦のいる海域の航空機を追跡するためのものです。どっちがどっちなのか分かりませんでしたけど。


艦長室です。自艦が洋上にいる時はここで生活します。艦橋や作戦室にも近いので便利です。反対側には舷窓もあります。ただし駆逐艦の艦長なのであんまり凝った作りではないんですね。それでも自艦が港にいるとき用の部屋が艦長には用意されています。


はしごを登ってまた外へ出ます。


外へ出たらそこは艦橋でした。・・・屋根がないんですか?まじで?さすがにキャンバスは張れると思いますけど、駆逐艦だと屋根ないんですね。
艦橋の役割は指揮、制御、連絡でございます。艦の行動は全部艦長か当直航海士、航法士官を通じて管理、許可、命令されていました。


いろいろな機械がありにけり。あのドーム状の真鍮の機械はなんだっけかな・・・。前にも見たことあったと思うけど。


これも分かりません・・・。


火器管制的な何かだと思います。


上を見ればマストの先端にレーダーです。これはAN/SPS-6C対空レーダーです。このレーダーは1948年にアメリカ海軍で開発された物で、アメリカの友好国にも輸出されました。近代化改修後のHMCSハイダにも搭載されました。


これは文字が彫られていたので辛うじてわかりましたが、魚雷の発射指示器のようです。魚雷発射管1番から4番までのスイッチがあります。大砲は艦内の火器管制室からの指示で砲撃しますが、魚雷は目視なのかしらん。


角度が分かる的なやつ?


これは信号旗を収納しておく箱ですね。
以上、分かっていそうで分からないことだらけだった艦橋でした。
というところで今日はここまで。


その20へ→



 
 
 

東海project 2 ~with Noritetsu☆Tabi Kippu. その12【2018/6/9~10】

2022-09-15 22:49:45 | 鉄道撮影記
彦根駅を去った時は昼時だったので、昼ごはんにしました。だいみょうかもんという寿司店で寿司ランチにいたしました。


食事を済ませた後は彦根城へ行きます。道中見たこの建物は彦根市役所です。解体中のようでした。



全部の窓に耐震ダンパーみたいなものが取り付けられてますな。


滋賀県護国神社がありました。あら、彦根市にあるんですか。護国神社はたまに県庁所在地以外の自治体に置かれていることがありますよね。


護国神社はざっと見物していきました。


彦根城へ来た観光バスを見物。これは日本交通の日野・セレガ(#320)。
日交の塗装とはちょっと違うなと思いました。これはビエント・プレミオ(Viento Premio)という上級クラスの観光バスだそうな。32席、36席、40席の3種類があって補助席は無しということでシートピッチと幅の広い座席なんだと思います。あとは、パウダールーム付きの大型トイレを備えています。


阪急観光バスのいすゞ・ガーラ(#760)。


出雲一畑交通のいすゞ・ガーラミオ(#657)。


新富観光サービスの日野・セレガ(#228)。


では彦根城の堀の内側へ入ります。佐和口多門櫓というところから入城します。もう敵対者殺す気満々の造りだよね。
ちなみに彦根城へは初めて来ました。


最初に見るのが厩ですか。それもいいでしょう。


この厩は21頭の馬を収容できたそうで、近世の厩にしては大規模なのが特徴です。建物は上から見た時にL字をしていましたが、この復元では全部は再現できていません。


おトイレを完備しています。


表門から入ると彦根城博物館の縁側みたいなところへ分岐できるんですが、人だかりができているんで行ってみるとそこにいたのは!
ひ、ひこにゃん閣下!
どうやら週末は毎週ここでアイドル活動をやってるみたいっす。活動開始から10年以上経ってるわけですがまだ人だかりができています。やっぱりひこにゃんとくまモンだけは別格ですわ。


こっちにも目線ください~!
2010年代後半登場のゆるキャラだったら埋没してそうなキャラ設計ですが、そこは先駆者の既得権益でしょうかぬ。
ひこにゃんは基本彦根市の外には出られないので、一方熊本県内を自由自在神出鬼没に顔を出せるくまモンとは、そこらへんで差をつけられたような気がします。しかたない。


では城へ。あ、彦根城って平城じゃないんですか。山登りかぁ・・・。


山を登ってさあ本丸だと思ったら、なんじゃこりゃ。橋が架かっていて、右の建物(天秤櫓と呼びます)に入るにはその橋からしか入れなさそうです。橋を渡るためには左へ回り込んでぐるりと一周しないといけませぬ。攻める側だとして、天秤櫓に突入するまでに何回キルされるんだろ、これ。というか守る側は橋を突破されそうと見るや橋を落とすね。防御力高いな。


橋を渡る途中にある鐘の丸。元々は名前通り鐘を鳴らす鐘楼が建っていましたが、鐘の音が城下全体に響かないということで太鼓丸に移設されたそうな。


橋をわたります。


本丸へは基本ここからしか攻められないみたいっす。また入口が狭いのが憎たらしい。


ここは太鼓丸というろころ。

というところで今日はここまで。


その13へ→



 
 
 
 
 

東海project 2 ~with Noritetsu☆Tabi Kippu. その11【2018/6/9~10】

2022-09-13 06:07:21 | 鉄道撮影記
近江鉄道の「ガチャコンまつり2018」の続きです。前回は電気機関車を紹介しましたが今回は電車などそれ以外の車両を見ていきます。
こちらは近江鉄道の主力電車800系です。中でもこれは同社の鉄道むすめ「豊郷あかね」の絵が貼り出された807Fです。通常の黄色塗装の上に豊郷あかねの絵や☆マークを散りばめて貼っているので、そんなにどぎつくない印象。


大きく貼り出された豊郷あかね嬢。ビール列車の立ち絵なので、駅員なのか給仕なのか分からんです。やっぱり伊能津画がいいですな~。
実際にビール列車が走る時はこの807Fが専属で運用に就くみたいですよ。だからこの画なんですね。


800系は車両の大型化と冷房化を目的に中古の西武401系を導入したものです。自社向けに改造した上で1999(平成11)年に登場しています。特に前面は先に登場した220形を継承した独自の三面折妻になっています。


魔改造と車籍流用が特技の近江鉄道が体現した傑作、220形です!これは唯一の現役車226号です(2022年に引退済)。
近江鉄道の運行経費削減のために導入した軽快気動車が結果的には効果が薄かったことと車両が早々に寿命を迎えてきたので、それの更新用に1991(平成3)年~1996(平成8)年にかけて近江鉄道が自ら拵えた伝説の16m級単行電車です。
新車のような見た目ですが本質的には車体更新車両です。台枠は1940年代製の小田急1600形まで遡ることができると言われ、車体は西武701系の側面部材を台枠に合わせて切り継ぎ、前面は貫通型で額縁型の物(いわゆる近江顔)を自社で新規に製作。特に側面切り継ぎはまるで鉄道模型の改造だと言わしめるものでした。また走行機器は在来車や西武の中古をかき集めて流用しました。つまりこの見た目なのに吊り掛け駆動方式の電車です。でも台車は空気バネ装備のFS40。
一方で、製造にあたっては冷房化が命題の一つだったので、近江鉄道初の冷蔵装置を搭載しました。架線から得た1500V電気で直接稼働する珍しいやつだったそうな。たぶん冷房用の電源を置く場所が無かったんだと思いますが。またブレーキは、当時近江鉄道で主流だった自動空気ブレーキに替わって電気指令式ブレーキ(HRD-1)を採用。これは当時の大手私鉄に並ぶ新型装備でした。
戦前設計の古い機器と現代の新鋭機器を巧みに組み合わせた、まさにキメラ、魔改造と呼ぶに値する電車なのです。

気が付いたら営業運転からは撤退していたので、乗ることは叶わずともその姿だけでもひと目見ておきたい電車でした。どうやら展示物の扱いは受けていなかったですが、それでも見やすい位置に止まっていたので良かったです。
電車の後ろには砕石散布用ホッパー車を2台繋いでいます。旅客営業は終了しましたが、工事列車の牽引機など事業用としてはまだ使われていたのです。


乗客が乗る分には当時相応の接客設備だし単行電車で小回りも効いたので、近江鉄道の近代化に少なからず貢献しました。人は見かけによらないのだ。

カルト的人気を持つ220形ですが、意外なことにNゲージ化にはあまり恵まれていません。恐らく、一般の車両よりも車幅が狭いので特に動力ユニットの設計に苦慮するんだと思います。例えば100形の全幅は2,846mmありますが220形だと2,740mmと100mm狭いのです。既存の動力ユニットだと幅が干渉してしまうのかもしれません。16m級の車両は大方似たような狭幅な気もしますが。なお220形実車の全幅が狭いのは、流用した台枠の影響をモロに受けているんだと思われます。
唯一Nゲージで製品化しているのはあまぎモデリングイデアの金属キットですが、なんだか幅が広いように見えて、前面の印象が実車と異なって見えました。多分幅が・・・。しらんけど。


220形に繋がれている砕石散布ホッパ車のホキ11号とホキ13号です。12号もいるってこと?
国鉄のホキ800形っぽいしその譲渡車両だろうかねえ。


車庫の様子。
100形の左隣にいる長物車はチ11号(奥にチ12号)です。500系電車の車体を取っ払って台枠だけ残して長物車(レール輸送車)に改造したっていう近年稀に見るアレっぷり。昔の電車の台枠は貨車に改造しても耐えられる強度を持っていたので、かつては割と見られた改造らしいです。なお、種車の都合で台車は空気バネ装備のFS40形です。空気ばね台車の貨車って昔のコキ車でしか聞いたことないんだけど。


220形222号。奥の車番は分からない。これは見た感じ部品取りですかねえ。



820系の赤電塗装です。赤電は西武鉄道のが一般的ですが、近江鉄道などの西武系列の地方私鉄でも見られました。820系も西武車の中古なので似合いますわな。


改造待ちか部品取りで置いてあるんだと思う西武301系(モハ301-4)。


富士重工製モーターカーTMC200A形。製造番号No.60、1966(昭和41)年7月製造。今はもう使われていなさそう。


反対側はクレーン台か何かがありますよ。



転車台ですな。



ワ34号。隣にワ35号もいます。
有蓋貨車なわけですが、国鉄型のワムと比べると小ぶりな車体です。車籍は大正時代まで遡れるみたいで、車体はある時に鋼体化改造されています。
車体に黃帯が巻かれているということは、事業用として使われていたと思います。

500系501号。これも近江鉄道の名作で、車体を自社工場で12両分製作しました。登場は1969(昭和44)年で、当時の大手私鉄に比肩する外観をしています。なお、走行機器類は在来車や廃車発生品や中古の寄せ集め。知ってる。
800系により置き換えられて、この501号だけが保育園の遊具として残されました。前面には顔が描かれてキャラクターチックに。


ト50号です。見た目は長物車なのでチとするのが最適でしょうけど、よく見るとバタを撤去した痕があります。なので元々は無蓋車だったんでしょう。車輪をよく見ると松葉スポーク車輪を履いています。

これで彦根駅構内の車両は見終えました。電気機関車以外の保存車両の処遇はよく分かりませんが、501号は2019(令和元)年に解体済みです。他の貨車等も解体されていると思いますが・・・。
今更残念がっても仕方ないのですがやっぱり解体するには惜しい車両ばかりでしたな。


次は物販です。豊郷あかね専用スペースがありにけり。鉄道むすめはキャラクターを起こしてもらった後にどれだけ露出させて利用させるかが肝心だと常々思っていますが、近江鉄道はその点豊郷あかねをよくこき使っていると思います。聖地巡礼アニメみたいなグッズ展開しています。


物販には行列ができていましたが、並び始めでお品書きの紙を渡されてそれに記入してから係に渡して購入するというもの。行列を早く捌くことができる方法で、オタク向け物販を分かっている人の仕業です。鉄道イベントで遭遇するとは思わなかった。


近江鉄道ミュージアムの建物の中も見てきました。イベント中なので全部は見れなかった記憶ですが。鉄道むすめのスタンプラリーのグッズがありました。現地に行かないと買えないやつですね。ここの中の人が集めてきたんでしょうかね。


豊郷あかねグッズ一覧。ご覧の通り多いんですよね。立ち絵が2枚だけ(表情差分なし)でこれだけ作るとはようやる。


何かしらの車輪。機関車の動輪だと思います。


会場の奥には例のアレが!あれは800系の前面部品です。ずっと工場の建物に立てかけられているんですが、この時もありました。特に鉄道模型をやる人たちからは1/1エコノミーキットの改造パーツなどと呼ばれています。
たぶん、破損復旧用の予備部品だと思いますが、なんで外に置いてあるんでしょ。エコノミーキットで余った前面パーツは工場のストラクチャーに置いてあってもええんやでというメッセージなのだと勝手に受け取っておきます。


これでガチャコンまつりからは撤収します。
この機会を見て電気機関車を見に来たわけですが、これが最初で最後の対面になってしまいました。一度見れただけでも上々でしょう。

というところで今日はここまで。

その12へ→


 
 
 

【1/72】ミコヤンMiG-31B ロシア空軍【ギャラリー】

2022-09-08 06:00:59 | 模型ギャラリー
キット:ハセガワ 1/72 ミグ31B フォックスハウンド
仕様:ロシア空軍「青22」(RF-85444)

ロシア空軍の迎撃戦闘機MiG-31のプラモデルを作りました。
ハセガワから発売されていますが、中身はウクライナのICMの成形品です。まだ成形品の出来が未熟だった頃の物なので、隙間があったりのりしろが少なかったり組み立ては一筋縄ではいかないですが、なにしろバカでかい戦闘機なので組み立てた時の迫力や所有感は満足行くものです。


外観は原型となったMiG-25とよく似ています。MiG-25はあまり実用的な戦闘機でなかったらしいですが、MiG-31ではそこらへん改善されているみたいです。そういうの好きですよ。


前後に長いですねえ。こんなに長くしてどうすんのっていう。でかいということは重いということなので、車輪は全部で6つあります。爆撃機かな?
ICMのキットから受ける印象はなんだかぼんやりとしたものですが、それがかえって似合っている・・・ような気もします。





エンジンノズルも大きいですよね。いちいち大きいです。分かりやすい。





主翼は取り付け角度を間違えて上に向かって反っているような形にしてしまいました。これは失敗。なんだか変なのでそーいうのが分かりやすい写真は載せてませんがよく見ると違和を感じます。


お尻のエンジンノズルが大きければ機首も大きい!
MiG-31は実は2人乗りです。前が操縦士、後ろが火器管制士です。よく見ると後部座席の窓があります。


ロシア機にしては珍しいと思いますが装飾的な書き込みがあります。でもすまねえロシア語はさっぱりなんだ。





機体の汚れはうまく表現できたでしょうか。どうかな。





兵装は、主翼にR-33空対空ミサイルと増槽、胴体にR-40空対空ミサイルを吊るしました。

以上、MiG-31でした。


 
 

【ハセガワ/ICM】1/72 MiG-31B【プラモデル製作】

2022-09-07 07:18:00 | 航空機模型製作記
今回はハセガワの「ミコヤン-31Bフォックスハウンド」を作ります。機体の名前がミコヤン31っていうなんかぼかされた感じなのが引っかかりますけど、MiG-31です。検索避け?


ハセガワのパッケージで売られていますが、中身の成形品はウクライナのICMという会社のものです。ハセガワはICMの販売代理店なので、その繋がりで製品化されたと思います。


メイド・イン・ウクライナの紙切れを添えて。
ICMのMiG-31は2006年初版です。この頃のICMのプラモデルはまだ未熟で、このMiG-31も作ってみると難物でした。
ICMのミグってリニューアルしないっけかとうろ覚えの記憶でしたが、それはMiG-25っていう似ているようで違う別の飛行機でした。あれも作ってみたいですよね。


透明部品とデカール。
デカールはハセガワ側で用意したものが入っています。


組立図の装丁はハセガワ式ですが使われている絵はどうやらICM由来かな。ただ当然ですが日本語で書かれているので理解しやすいですぞ。


機体内部色から塗ってみます。ロシア機の機体内部はターコイズグリーンです。目に優しい緑ですが普段日本やアメリカの飛行機を作っていると見慣れない色なので、これで正しいのか少し不安になります。


操縦席もそれっぽく作ります。シートベルトが彫刻済みですばらしい。このキット、凝った彫刻や部品分割をしていますが、金型技術がやりたいことに追いついていない印象でした。2020年代の今のICMならもっと良いものが生み出せるはずなので、MiG-31もリニューアル希望ですね。
機体はすごい尻餅しそうな形をしているので、機首にたくさん重りを詰め込みました。MiG-31の機首はとても太いので、重りもたくさん入ります。


機首は上下貼り合わせです。これだと機首側面の彫刻はあってないくらい浅いので、スジ彫りして彫り直しました。
上下の部品の貼り合わせもよくないので、ラッカーパテで隙間を埋めて帳尻合わせです。めずらしくうまく埋められたかな。


空気取入口にはよく分からない蓋のような部品をつけるみたいです。


空気取入口の中を見ると上に穴が空いているように見えてかっこわるいので蓋をしたほうが良さそうです。


胴体と主翼の接合は、隙間が大きかったのでここもラッカーパテで隙間を埋めました。ここで間違えて主翼に上反角を付けてしまいました(泣)


機体塗装をしました。大型機なので塗るのはそれなりに大変。機体はC308グレーFS36375で塗りました。


機体の退色汚れを出すためにウェザリング塗料のマルチホワイトを全体に塗りました。
一度塗布した後にムラが残るように拭き取ってそれっぽさを目指しました。


うまくできたような、そうでもないような。微妙。


デカールを貼ってつや消しトップコートを吹きました。


脚やミサイルなどを付けて完成です。脚の接着は繊細な部分もあるので本体の重さに負けないか心配です。
他の1/72飛行機(F-16とMiG-21)ち並べてみましたけど、でかいなMiG-31。


工作マットを易易と占拠する大きさです。


ここまで大変でした。東欧キットは一筋縄ではいかないです。


お腹と主翼には大きいミサイルを6発も抱えています。頼もしいですね。
車輪は変わった配置をしていて、ちゃんと6輪とも設置できているか心配です。


エンジンノズルは、シルバーの上にスモークを筆塗りで塗って変化をつけました。こういう表現もありだなと思った次第です。

完成品はギャラリーにて。