黒鉄重工

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超久々のエアフェスタ浜松へ その6【2016/10/16】

2017-09-30 20:18:51 | 旅行・イベント記

午前の飛行展示から昼休みを挟んで、13時45分から本日の目玉ブルーインパルスの展示飛行が始まりました。
静浜基地のように他基地から飛来するのではなく(リモート展示と言うのだそうだ)、浜松基地で離着陸します。
ただし私は会場の後ろ側に陣取っていたのでブルーインパルスの離陸の場面は撮影せず。



1~4番機がダイヤモンド・テイクオフをしたまま編隊で旋回して会場前方から進入。



そのまま後方へ航過。
フラップと降着装置を展開しながらの飛行なので結構濃密。



5番機が単機で離陸してそのままローアングル・キューバンに入ります。急上昇、宙返り、ロール回転を一気に行います。



6番機も離陸。



左手から5番機がフォーポイント・ロールで航過。90度ロールを4回行って1回転します。キビキビしたロールが素晴らしい。



ファン・ブレイク。かなり密集した編隊で割りとよく取り上げられる編隊じゃなかったかなと。



チェンジ・オーバー・ターン。
縦1列のトレイル編隊で進入後にブレイクしてデルタ編隊に移行します。



ブレイク!
一見無秩序にバラけているように見えますが緻密に計算されて訓練も幾度となく繰り返しているんでしょうね。



デルタ編隊へ移行。一番下の機体がちょっと出遅れたか。



デルタ編隊のまま360度旋回します。



1周する頃には機体同士の間隔が密になっています。



インバーテッド&コンテュニアスロール。5番機が単機で背面飛行で左手から航過。
背面飛行はいつ見てもしんどいだろなぁと思います。



レインフォール。デルタ編隊のまま大きくループ飛行します。



ループ飛行の頂点からスモークを展開して降下。
その後ブレイクして末広がりに飛行します。



チェンジオーバー・ループ。後方から進入してトレイル編隊からデルタ編隊へ移行。ちょうどその最中の写真。



ハーフスロー・ロール。
アブレスト編隊(横1列に並ぶ隊形)で進入して途中から背面飛行しながら航過します。

今日はここまで。


最終回へ→

北米project 4 ~Is the order a warbird? その25【2016/03/04~10】

2017-09-28 23:08:28 | 海外旅行記

ヤンクス航空博物館編、今回はドローンとか訓練用ミサイルとかそんな話。軽く見ていきましょう。
まずはラジオプレーン社OQ-2A。カリフォルニア州ヴァン・ナイズの工場で造られた1941年製の標的用ドローンで、15,000機が生産されたアメリカで初めて大量生産されたドローンだとか。
標的用なのですが、これは地上からの対空砲で飛行機を撃ち落とす訓練に使われたとか。
特筆すべきはプロペラが二重反転式になっていること。2対のプロペラを互いに逆方向に回すことでトルクの反作用を打ち消してまっすぐ飛ぶようにしているのです。



ドローンのエンジン。ちっちゃくてもちゃんとしたエンジンなのだ。
当たりどころが悪ければ破壊されてしまうんでしょうけど、回収できたら使えるところは再利用とかしたんでしょうかね?



グローブ航空機社KD6G-2ファイアフライ(1951年)
形式番号的にアメリカ海軍で使われていたドローンですね。水上対空と空対空での訓練で使用。
海軍の偉い人はあれが飾りだと分かっていたのでしょう、脚が付いていないのですが、運用する時はカタパルトからドローンを射出して飛ばしていました。



ライアン航空機社BQM-34Aファイアビー(1958年)
1950年代にしてドローンにもジェット化の波が。最高速度はマッハ0.9まで出て、7Gでの旋回もできるのだそうで、実際速い。
兵器開発とその評価試験に使われたとか。これにも脚が付いていないですが、地上からロケットの補助で発射された他、C-130輸送機を改造したドローンの射出母機、DC-130から空中発射する運用もされました。



ジェット噴流の排気口。



ビーチクラフトMQM-61カーディナル(1959年)
カーディナル(cardinal)というのはローマカトリック教の聖職位のひとつ枢機卿(すうきけい)の意味です。結構位が高いのだそうだが、命名の意図は正直分からん。
兵器の評価、訓練などなんでもできる万能機でした。
尾部にある黄色い筒は射出時に使うジェット推進機じゃないかなと。ちなみに脚のないドローンの着陸は、尾部についている落下傘を開いてふんわりと降りてくるというものでした。



ベルAH-1Fコブラ
前回のUH-1をもとに開発した世界初の攻撃ヘリ。兄弟機とは思えないほど似ていないんですけど。
AH-1のサブタイプはUH-1からの続番ということになっているのでG型から始まります。なのでF型は順序的におかしいな?と思ったのですが、S型の近代化改修型なんですってね。なんで遡ったんだ?
他、詳しいことは割愛(手抜き



ビーチクラフトAQM-37Aジェイホーク(1961年)
もう事実上のミサイルですねぇ。これは大陸間弾道ミサイルの弾頭部の迎撃用に開発されたんだそうです。
F-4やA-4といった飛行機から発射されたんだそうで、やっぱりミサイルじゃないか・・・。



爆弾、ミサイル、ロケットノズル・・・。



こっちにも爆弾がたくさん。飛行機を飾る時の小物として使うんでしょうか?



ヘイズインターナショナルTDU-25/B(1967年)
赤外線誘導ミサイルの射撃訓練に使われるやつです。当時の赤外線誘導ミサイルといえばAIM-4ファルコンなんでしょうけど、特に形状が似ているというわけでもないですね。
航空宇宙防衛軍団(ADC)と空軍州兵(ANG)のF-102、F-106、カナダ空軍のF-101といった迎撃戦闘機で特に使われていたのだそうな。



ビーチクラフトBQM-126A(1984年)
これは巡航ミサイルを模した標的でしょうね。H型の尾翼が特徴。
アメリカ海軍で使われていたやつで、艦隊を狙う巡航ミサイル迎撃のためのものなのでそうです。

以上、訓練用標的機の変遷でした。今日はここまで。


その26へ→

木造トレッスル橋が跳ね上がる瞬間を見に行く【2015/09/21】

2017-09-25 23:57:37 | 日常記

2015年9月21日。
ビクトリアのダウンタウンの外れにセルカーク・トレッスル Selkirk Trestle という木造の橋があります。ここはギャロッピンググース・トレイルという遊歩道にある橋で、徒歩と自転車でのみ渡ることのできる橋です。
これ、ただの遊歩道の橋ではありません。元々は鉄道橋だったものです。そもそもギャロッピンググース・トレイルが、昔の鉄道の廃線跡を転用してできた遊歩道なのです。廃線跡についてはまた後日・・・。
この橋は端の南側(手前側)の橋桁が跳ね上がる構造になっていて、橋を潜ることのできない船が行き来する時に跳ね上がります。これは鉄道時代からあったものです。





場所はここ。橋の左右に延びるトレイルの線形が鉄道っぽいでしょ?



この橋を含めた線路はカナディアンナショナル鉄道により1990年まで使われていたようです。路線のほとんどは1970年代に廃線になりましたが、最後の区間だけはE&N鉄道のビクトリアから延びる支線というか、線路の先にある工場への引き込み線として使われていたフシがあります。当時の写真や動画を見てみると、カナディアンナショナル鉄道のスイッチャーがグレインホッパー車1両だけを牽引しているものが出てきます。
廃線後は遊歩道に転用されたので線路は剥がされてしまったわけですが、セルカーク・トレッスルといった一部の建造物は遊歩道に活用されています。

遊歩道整備に伴って橋桁は付け替えられてしまったのですが、橋脚は恐らく当時のままではないかと思います。鉄製の跳ね上げ部も当時のものがそのまま使われているように見えます。
跳ね上げ部が山なりになっていますが、これは整備時に変更が加えられた部分でしょう。鉄道橋にこのような勾配は不必要ですし、実際当時は水平の橋桁でした。この部分の橋桁を変えたのは、船が通れる高さの限界を上げるためでしょうかね。



跳ね上げ開始は13時からで、それは事前に予告されています。その直前に係の人が橋の制御台に入ります。しばらくすると橋桁が動き始めました。
私は南側の岸から張り出ている桟橋(地図上のGorge Waterway;水上タクシー乗り場だ)から眺めていました。



上がりきりました。
ちなみにどうやって予告を知ったかというと、橋が跳ね上がるからその間は通行止めになるよ、という張り紙が橋に貼られていたのを読んでいたのでした。
なので私の他にも聞きつけた人たちが見物に来ていました。この橋は毎日のように渡っていましたが跳ね上がったのは1~2回程度で、使用頻度は極めて少ないといえます。



程なくして橋を動かさせたボートが橋を横切っていきました。大きさはそれほどじゃないですが、マストが高くて確かに閉じた状態だとぶつけてしまいます。



船が通過したので橋を下ろします。



・・・と思ったら再度上げました。



滑り込み(?)で船が通過していきました。あれもマストをぶつける高さだったし、通過する予定の船だったのかしらん?



今度こそ橋を下ろして跳ね上げイベントは終わり、いつも通りのトレッスルへと戻っていきました。20分ほどの光景でした。
なお高さが大丈夫な船は悠々と通過しています。写真の水上タクシーとかね。



橋を見た後はトレイルを進んでダウンタウンへ。
その途中にポイントホープ船渠という会社があるんですが、ここでは船の修繕を行っています。常に何かしらの船が入れ替わりでドック入りしているので、毎日見ていて飽きないです。
この時はなんとカナダ海軍のフリゲート、HMCSイエローナイフが入渠していました。フリゲートも陸に上るとでかいねぇ。



他にはタグボートでしょうか、ゼネラル・ジャクソン丸もいました。普段は主にこういった民間船を診ています。



船を移動させる時に使う巨大転車台があります。



これはフロスティ丸でしょうか?何の船か分かりかねますが。



もう1箇所見聞ポイント。ジョンソンストリート橋です。この橋はいま架替工事を行っている最中でして、右側の青いのが今使っている橋です。
ジョンソンストリート橋も跳ね上げ橋でして、使用頻度は先程のセルカーク・トレッスルよりも遥かに高いです。ここもダウンタウンへ行くときはよく通りますが、何十回と橋が上がっているところに出くわしました。実際の回数はもっと遥かに多いでしょう。
その青い橋がさすがに老朽化してきたので架け替えようとしているわけです。当然新しい方も跳ね上げ橋になります。
橋は自動車用と歩行者用の2本の橋桁があります。さらに、今はまだ準備工事程度でしょうが鉄道用のものもあるらしいです。廃線になったE&N鉄道の一部を復活させる動きがあって、それが果たされた日にはこの橋を渡ってダウンタウンまで乗り入れるつもりだそうで。



対岸から。まだ橋脚と橋台が建ったくらいです。
2016年春には竣工すると聞いていたのでこうして記録していたわけですが、工期が延びてしまって国外追放までに完成を見ることは出来ませんでした・・・(泣)
執筆時点では、跳ね上げ部以外は橋桁の工事が完了したようです。今のところは2018年4月の供用開始を目指しているのですよ。

橋はここまで。



最後にダグラス通りでバスを見ていきましょう。
BCトランジットのNFI D40LF旧塗装 #75系統。#75系統はブッチャートガーデンを経由しますので、バスでそこへ行くときはこれに乗ると便利。



Nova LFS #31系統。



D40LF新塗装 #4系統。



LFS #21系統。
これは初期ロットでして、窓の形状が窓枠の見えるものになっています。大多数は上記のLFSのような窓枠が見えず一体の大型ガラスに見える(実際は分割されているが)フラッシュマウント窓 Flush-mounted window なので、比較的レアです。



ウィルソン交通Prevost H3-45 (1st generation)。
ウィルソン交通はビクトリア一帯を縄張りにする観光バス会社。他に空港連絡バスやスクールバスもやっています。これは観光バスでしょうねぇ。



アイランドリンクバスのMercedes-Benz Sprinter。
ビクトリア~ナナイモ~コートニー~キャンベルリバーを結ぶ路線バス会社。1日数便が運行されています。
キャンベルリバーは自然豊かな町。ビクトリアまで車で270km、3.5時間かかるそうな。だいたい東京~浜松よ。



BCトランジットのAD Trident 3 #50系統。



Nova LFS #4系統。



LFS #6系統。こう圧縮して撮るのが良い。



AD Enviro 500旧塗装 #14系統。
二階建てバスの旧塗装は赤と青の帯が車体後半から二階まで伸びる躍動感あるもので好きなんですが、新塗装化で一階の窓下に細帯という各社共通のものになってしまい残念です。
それと地味な部分ですが、二階窓の下のVictoria Regional Transit Systemのロゴマークも現在では廃止されたものですので、今となっては貴重です。



D40LF旧塗装 回送。



D40LF新塗装 #15系統。ですが、行先表示器が全部黒塗りになっている、個体差バージョン。



そういえばこの頃からBCトランジットのバス停のサインが新しいものになっていました。2015年9月8日改正から開始されたようです。
バスのアイコンが大きくなり、系統が色分けされるようになりました。
オレンジは15~60分間隔で急行運転をするリージョナルルート、灰色は20~120分間隔運行のローカルルート。後ここにはないですが、平日昼間に概ね15分間隔で運行する青のフリークエントルートの3種類です。
ただし、リージョナルは#15,#16,#50,#70系統、フリークエントは#4,#6,#14,#27,#28系統。残りの数十以上ある系統は全てローカルでして、あんまり色分けする意味が感じられないような。
それと、#15,#70系統は急行路線だったので末尾にX(expressの意味か?)が付いて#15X,#70Xという風に表示されていましたが、今度の改正でXが外されました。ただし、通常は各停系統で一部の便のみ急行運転する時はXが付きます(#61系統とか)。妙にややこしい。



こっちが古い方のバス停サイン。この時はまだ新旧入り混じりでした。
なお、サインがあるのはダウンタウンや複数の系統が停車するなど主要バス停のみで、引き続き利用の少ないバス停は棒がぶっきらぼうに突き刺さっているだけです。たまに時刻表すらないバス停とかありますからね・・・。

そういえばひとつ思い出しましたが、BCトランジットは車内で無料の時刻表を配布しています。
中身は、バスの乗り方、運賃から始まり、全系統の全便の時刻表(ただし掲載バス停は主要バス停のみ)、地域全体の路線図、各系統の地図上の経路、ダウンタウンや各地のエクスチェンジ(乗り換え地点)の乗り場案内が載っていました。
有料でもいいくらいの充実ぶりです。特に全系統の時刻表と経路を一元化して1冊にまとめているというのが素晴らしく、これ1冊あればバス移動はばっちりという代物でした。日本の路線バスでここまでやっているものはそうそう見かけないでしょう。BCトランジットの規模がさほど大きくないというのもありましょうが、似たような規模の路線バス網は日本にもいくらでもあるはずです。
特に系統ごとに経路を載せてくれていたのはありがたかったのですが、今回の改正の時刻表からこれが削除されました。
結構残念でした。全体路線図では系統同士が複雑に交わり合ってどれがどこを通るか分からないのです。執筆時点では果たしてもとに戻ったのかどうなっているのか存じませんが・・・。

という感じでバスのサインが大きく変わった2015年9月のことでした。
今日はこれでおしまい。

BCトランジットの小型車を見つける【2015/09/19】

2017-09-23 23:19:52 | バス・航空機撮影記

2015年9月19日。
ビクトリアの北にあるアシュトン・アーモリー博物館 The Ashton Armory Museum に行ってみることにしました。
2014年にも行ったことがあるんですが、改めて訪れることにしたのです。



あれ、開いてない・・・。げ、休みですか。火曜、木曜、土曜の9時~12時にしか開館していないのですね。
ちなみに9月19日は土曜日でここまでは良かったのですが、時刻が14時前だったのでこれでアウトに・・・。



窓から中を覗いてみる。
建物の大部分は体育館になっていて、博物館(規模的には資料館程度の大きさだったが)は体育館左側の一室にあります。



なお博物館の場所はこちらです。至近に#30,#31系統のバス停があるので簡単に行くことが出来ます。



開いてないんじゃしょうがないとトボトボと帰るんですが、博物館のすぐ近くにある駐車場にBCトランジットの小型バスがたくさん置かれているのを発見。
あれま、こんなところにこんなものが。このままだと今日の戦果ゼロなので、見ていきましょう。

先に正体を明かすと、ここはハンディダート HandyDART というバスの車庫です。これは障害者用の乗合バスで、家から目的地までの戸口同士を結ぶバスです。時刻表は無く、事前に乗車予約して家の前まで来て貰う形のようです。特に北米で根付いている交通機関です。
パラトランジット Paratransit と呼ぶところもあります。これのパラはパラプレジア(Paraplegia;下半身麻痺者)の意味です。パラリンピックと同じような命名です。
BCトランジットの看板を出していますが、運行しているのはファースト・トランジットという民間会社。BCトランジットがそこへハンディダートの業務を委託しているということでしょう。



Ford E-450 + CBB Polar IIIの小型バス。初めて見ました。ナンバープレートが外されていることから察せるとおり、既に廃車になっています。
Ford E-450は御存知フォード閣下のバンです。普通のバンの他に、特殊車体を装荷するメーカー用にシャーシとキャブとエンジンだけのカタウェイというものが自動車メーカーから供給されています。これもそれを基にコーチビルダーがバス用ボディを装荷したものです。
ボディはCBB (Commercial Bus Builder)のPolar IIIというモデルです。詳しいことは不明と前置きしつつ、BCトランジットでしか見当たらない車種だったようです。
2008~2009年に導入されビクトリアでも運用されていましたが、現在はほとんど廃車になっています。ビクトリアでは全車廃車済みで、残存車は地方の管区で細々と走っているのみのようです。



こちらはおなじみ、Chevrolet 4500 + Arboc SOM28D。これもシボレーのカタウェイとアーボックというコーチビルダーのボディを合体させたものです。
コーチのSOMはSpirit of Mobilityの頭文字。28は全長28ft、Dはディーゼルエンジンです。

この車種は通常の路線バス用にも投入されています。ただし運用は完全に分けられています。
行先表示器が幕式のHandyDARTなのが特徴ですが、それ以外ではハンディダート用と路線バス用の外観は同一です。内装も同一かは分かりませぬ。



こっちはChevrolet 4500 + Arboc SOM25D。SOM25は全長25ftの短尺車です。側窓が1枚少ないのが見分けるポイント。行先表示器も一部はLED式になっています。
SOM25Dは路線バスでは走っていないハンディダート専用車です。



これは少数派です。Mercedes-Benz Sprinter Minibus。メルセデス・ベンツのバン、スプリンターをバス用に造ったもの。スプリンターもたまに街で見ますけど背が高いですよねコイツ。
おでこの張り出た行先表示器が、日本のマイクロバス改造の路線バスを彷彿とさせます。ただ、ハンディダートで使われているところは見ませんでした。たまたま見かけなかっただけか、稼働率が低いのか。



なお駐車場の向かいには会社の事務所と大きな車庫があります。小型車の楽園ですね。
ちなみにすぐ隣にはウィルソン交通の車庫もあります。

ひと通り見終えたので、これで帰りました。おしまい。

【ギャラリー】トヨタ ハイエースH200系【1/24】

2017-09-22 21:35:31 | 模型ギャラリー

■使用キット:アオシマ 1/24 トヨタ TRH200V ハイエーススーパーGL ’10
※製作記はありません



カーモデルにも手を出しました。とりあえず練習台にみんな大好きハイエースを選びました。
製作中の写真はほとんど撮っていなかったので製作編は無しです。
昔バイトの時に使っていたハイエースを元にしましたが、記憶がうろ覚えなのであんまり似ていないらしい。



後ろ。
カーモデルは昔軽トラを作った時以来です。組み立ては簡単でしたがやはり塗装が鬼門です。
銀色はもっと社用車っぽいあの色にしたかったんですがダメでした。想定よりギンギラしてしまいました。銀色は奥が深いですね。
トップコート後は磨き出したので、艶っぽさは多少出せたと思います。



まだまだ甘い出来なので、もっと精進する必要ありますね。



荷室扉は開閉可能になっていますので、段ボール箱を作って荷室に詰め込んでみました。
ただこれ、荷室の窓がスモークガラスなので扉を閉めた状態だと見えないという残念な問題がありますが・・・。



<使用塗料>
■ボディ:黒→銀→スモークグレー(全てアクリジョン)
■シャーシ:黒(アクリジョン)
■内装・座席:グレー(水性ホビーカラー)
■インパネ:RLM66ブラックグレーおよび明灰白色(全て水性ホビーカラー)

以上、トヨタハイエースでした。


超久々のエアフェスタ浜松へ その5【2016/10/16】

2017-09-20 22:05:37 | 旅行・イベント記

地上展示を前回までにやっつけたので、次は飛行展示を一気に見ていきましょう。時間は会場についた直後の10時まで遡ります。
ちょうど展示を終えたE-767早期警戒管制機が着陸してきました。なお観覧席は北側にあるので、普通に撮ろうと思うとド逆光になってしまいます。この時点でもうまともに撮る気が失せています。



次はF-15J戦闘機。小松基地の第306飛行隊から2機が飛来。



静浜の時と同じで、機体が高いわ遠いわで・・・。
返す返すもカナダのエアショーの撮影環境は良かったと漏らさざるをえない。



アフターバーナーを吹かす。



迎え角を取る。よく動いてくれますよ。見る分には楽しい。



脚を見せながらほぼ真上を飛行。



ロールしながら飛行。
これを最後に帰投していきました。



今度は浜松基地第32教育飛行隊のT-4が離陸。
手前のE-767はたぶんドラえもんによって小さくされたんだと思います。



9機が編隊離陸していきました。離陸した後は一時離脱。



次はUH-60JヘリとU-125A救難機が離陸。これも編隊離陸でして、特にUH-60Jが前かがみになりなから飛行するのはかっこよかったですね。
救難時の様子を展示します。



まず足の速いジェット機のU-125Aが遭難現場に急行して情報を収集します。



機体は水色で塗られていて、これ迷彩塗装です。U-125Aの他にも今のUH-60JやUS-2飛行艇も救難機ながら洋上迷彩に塗られています。
遭難した側から見えないじゃん・・・と常々思ってたんですが、これら救難機が本来想定している場面は、敵地で遭難した隊員を強行的に救難するというものなのです。したがって派手な塗装だと敵に見つかってミイラ取りがミイラになるので、迷彩塗装にしてそれを避けるのだそうです。



再び会場上空を航過。この時物資の入ったかばんをパラシュート投下しました。これでしばらくなんとかしてねということで。



次に遅れて駆けつけたUH-60Jが遭難者を捜索。かっこいい角度で飛行しますが残念、逆光です。



遭難者のいる直上で隊員が縄を伝って降りて遭難者を救出していきます。その場面は地上展示機が邪魔で撮りませんでしたが・・・。



無事に遭難者を救出して帰還します。このUH-60Jは空中給油用の給油グローブが胴体右側から前方に伸びるように付いていて、これがかっこいいですね。ミサイルとかじゃないよ。



さっき離陸したT-4が次に展示飛行。最初は台形型の編隊で航過。富士山型なのかな?



次はダイヤモンド編隊。



後追い。



ソロ飛行。



エシュロン編隊。このまま着陸していって終了です。

これで午前中の展示飛行が終了。昼休みを挟んで、いよいよブルーインパルスの出番です。
今日はここまで。


その6へ→

超久々のエアフェスタ浜松へ その4【2016/10/16】

2017-09-19 22:48:33 | 旅行・イベント記

地上展示編も今回で最後。
ちなみにこの時間はちょうど昼休み。飛行展示も行わず、地上展示機なんかを見て回ってね、ということで設けているのだそうだ。
ただ、ブルーインパルス待機のために動かない人も結構いますね。



地対空ミサイルペトリオットミサイル。ミサイル迎撃ミサイル的にも使えるので、日本では専ら北朝鮮の弾道ミサイルの迎撃用に運用されていますね。ただこれはイージス艦がミサイルを撃ち漏らした時の後詰めなので、これが使用されるということはほぼほぼヤバイ状況です。
ミサイル単体を指すこともありますが、これを発射し運用するシステム全体を指すこともあります。
これ、オリーブドラブなので陸上自衛隊の装備かと思いきや航空自衛隊のものです。



まずは花形の発射機。
1基4連装のミサイルランチャーを4つまで、つまり16発まで搭載できます。この発射機が直接発射をするとかではなくて、離れたところにある射撃管制装置からの指示によって発射されるのだそうな。



PAC-3という現在の最新式のミサイル。ただこれはハリボテ臭いです。



レーダー装置。
これがいないと目標の索敵、追尾、識別、PAC-3の誘導ができませぬ。いわばパトリオットの目。
フェイズドアレイレーダーという種類のレーダーで、イージス艦のアレと同じ方式です。



電源車。
射撃管制装置とレーダー装置に電力を供給するための車両。出力150kWの発電機を2台搭載していますが、1台だけで足りる量です。もう片方は異常時の予備電源です。
車両はUDトラックスのクオンですね。めちゃくちゃ張り出してますね、バンパー。どんな意味があるんでしょ?



射撃管制装置。
レーダーの電波を出したりミサイル発射指示を出したり、パトリオットのキモと言えましょうぞ。



トヨタ 100系ランドクルーザー。
たぶん自分のことをパトリオットシステムの一部だと思い込んでいるんでしょう。




ふそうスーパーグレートの平トラック。



なんだか物々しい高機動車。
「基地防空用地対空誘導弾」という短距離地対空ミサイル。これが正式名。
加えてこれは空自での名前で、陸自では11式短距離地対空誘導弾という別の名前を使っています。ややこしいな。
これは発射装置で、パトリオットと同じく射撃管制装置が別にあります。



これが基地防空(ryの射撃管制装置。
射撃管制の他にフェイズドアレイレーダーも備えています。ちょうどレーダーを展開した状態です。



VADS-1改。対空20mm機関砲です。
低空侵入する敵機を撃墜もしくは阻害するというものなんだそうですが、気休めっぽい装備のような。さすがに手動追尾じゃなくて、ちゃんとした追尾装置が付いていますね。



81式短距離地対空誘導弾。さっきの基地防空用地対空誘導弾の前任の装備です。



レール上の発射装置にミサイルが剥き出しに取り付けられている状態。昔っぽいなぁと。

これで地上展示は全て見終えました。
次回から飛行展示編です。


その5へ→

北米project 4 ~Is the order a warbird? その24【2016/03/04~10】

2017-09-17 23:09:09 | 海外旅行記

後何回で終わるかまだ先の見えないヤンクス編。今回はベル社が多めです。
まずはベルUH-1Hイロコイ(1959年・62機目)。色恋・・・もといイロコイというのはインディアンの部族名です。アメリカ軍のヘリコプターはそこから名付けるのが通例だそうです。
他に「ヒューイ」という別名もありますが、これはUH-1の型式名が最初はHU-1だった頃、これをヒューイと読めたことから来ています。UH-1になったら読み方も「ウヒー」にでも変わりそうなもんですが。
H型はA~C型よりも胴体を大型化して容積を増したD型のエンジン強化版とのこと。

ベトナム戦争で使われたことで一躍有名になりました。これの任務はヘリボーンというヘリコプターを使った空挺降下の母機です。ヘリコプターとエアボーン(空挺作戦)を組み合わせた造語です。
ヘリコプターの機動性の良さとパラシュート降下とそのための訓練要らずの容易さが魅力ですが、反面低高度を静止しながら空挺降下させるので敵から見ればいい鴨であり、被弾する可能性が高いです。
その為空挺ヘリの護衛が必要になり、その結果生まれたのがUH-1に機関銃を積んだガンシップ(この機体が一応そうだ)であり、最初から敵をけちょんけちょんにするために開発されたAH-1コブラ攻撃ヘリコプター(奥にいる)なのだ。
それとここの説明によると、救難任務にも多く使われたようですね。



外付けの銃座。ヤンキー魂を感じる。
これはまだ可愛いもので、危なっかしいものになるとガトリング砲、ロケット弾をくっつけた物まであり、武装だけ見れば立派な攻撃ヘリです。



あら~、これは私の中で近頃(当時)噂になっているベルP-39Nエアラコブラ先生(63機目)じゃないですか。
これもここにあるとは思わず、嬉しい驚きが。珍しい機体なのだろうと思っていたんですが、この後巡る博物館でことごとくこれと再会しており、「ありゃ?案外どこにでもいる機体なのか?」とありがたみが若干薄れてしまいますが(実際には現存機は少ない方でして、珍しいことには違いないのだが
1938年初飛行のこれ、上記のベルの造った戦闘機のデビュー作となります。パッと見は一般的な飛行機に見えますが、実はなかなか面白い構造をしているのでござります。ネタ枠です。それをちょっと見ていきましょう。



1.エンジンがミッドシップ配置
胴体のど真ん中からなにやら排気管が飛び出ているのがお分かりいただけるだろうか。あれはエンジンの排気管なのです。それがこの胴体中央に収まっているわけです。
じゃあどうやってプロペラまで動力を伝えるかというと、簡単な話で自動車みたいにプロペラシャフトを介させました。
そもそもエンジンは機首に積むものが常識のこの時代になんで胴体中央に積んだかと言えば、機首に大きな空き空間を作りたかったのである。それをどう使ったのかはその次。
ちなみにエンジンの搭載位置、これは胴体と主翼が重なる部分、つまり重心位置になっています。機体の中で一番の重量物であるエンジンを重心に持ってくるということは運動性能向上(旋回の入りと止めが良くなる)に一役買うのです。自動車のそれと狙いは同じようなものです。この配置は後々意外なところで活きてくるのですがそれはまた今度。

2.コックピットハッチが開き戸
機体の風防と天蓋。これも一見普通の形状に見えますが、よく見ると側面に扉がついていますよね。あそこから出入りします。これ、それっぽい形してますが零戦みたいに後ろにスライドとかしません。
よく見ると天蓋の後ろに出っ張った空気取入口がありますよね。あれはエンジンを燃焼させるキャブレーター用の空気取入口なんですが、これが邪魔でこういう自動車式の扉になったんでしょうね。
なおこの扉クソ狭いので、乗りにくいこと請け合い。乗るのはともかく飛行中に脱出するのが見るからに大変そうで、しかも飛行中は気流でドアが勝手に閉まるような設計になっています。これはデブには乗れないなぁと思いけり。
ついでに、この天蓋は後方視界が確保された涙滴型です。この時代にしては珍しいと言うべきか。でもこんなに窓枠が多いとどうなんでしょうね。前方視界も窓の面積がどうも狭そうで天井も低そうに見えて、これ頭を常に天井に擦りつけながら操縦してたんじゃなかろうなと邪推してしまいます(人が乗っている写真を見つけられなかったんで断定できませぬが



3.機首プロペラシャフトに37mm砲搭載
ミッドシップエンジンと並ぶP-39のもうひとつの魅力です。これを装備したいがためのミッドシップエンジンなのです。37mm砲、航空機用としては超強力な武装で、この時代では他にはドイツのJu87スツーカくらいしか装備していなかったんじゃないかしら?

37mm砲は強力なのですがその分場所を食うし、重量も嵩む。しかも機首にはエンジンというこれまた場所と重量を食う部品がついている。これではイカンでしょと、これを解消するためのミッドシップエンジンなのです。エンジンを胴体中央に移して空いた空間に37mm砲を収めたのです。

「いやいや、別に機首じゃなくても主翼に置いても良くない?Ju87はそうだったでしょ?」でも主翼に重量物を置くと旋回時のGでかかる重量がえげつないことになります。これを解決するには主翼の強度をあげればいいんですが、そうすると今度は強度を上げる部材や部品の分機体重量が増えてしまいます。これもイカん。
それと、翼内武装はわずかに真正面から内向きの角度がつけられていて、一定距離で両翼の武装の弾丸が交わるようになっています。つまり操縦する側はその距離も頭に入れながら射撃する必要あるわけで、それを戦闘中にやるのは超大変というのは想像に難くないかなと思います。
一方で機首に付けた武装は真正面に向かって撃てますので狙いがつけやすいと来ました。機首内に武装をガン積みするのは開発側・運用側ともに望ましい方式なのです。

さらに、なんでプロペラシャフトに付けたのかという話ですが、例えばプロペラシャフトの外側に付けたとして射撃した時にうっかりプロペラを破壊する可能性を排除したかったんだと思います。プロペラ同調装置は付けてたとは言え、ダメな時はダメだったと言いますし。
なお37mmの他に12.7mm機関銃を機首に2門も装備していて、もう濃密というほかありません。それと、主翼に7.62mm機関銃を片翼2門ずつ。戦争でもする気なのかな。



4.降着装置が前輪式
この時代の飛行機の脚は主翼に2本、胴体尾部に1本という配置(尾輪式という)が一般的でした。それがP-39では主翼2本、機首1本という配置(こっちは前輪式)です。これもエンジンが移動して空いた空間に前脚を収納できるようになったからです。
結果、地面に対して胴体を水平にできるようになり、地上時の前方視界は尾輪式格段によかったはずです。乗ったこと無いのでこれも断言できませんが。
これもミッドシップエンジン同様先進的じゃないかなと思います。

他にも試作機では排気タービン装備で高高度性能ばっちり、上昇性、高速性も良好と軍もご満悦。ベルもこれは勝ったなと風呂に入りに行きました。
実際どうだったかというのは、また次の機体が出てきてからにしましょう。疲れた(後回し
まあ、すごくザックリと言うと失敗でした(手抜き



なんだ、2機続けてP-39か。銀色だから2Pカラーかな?・・・でも説明板を読んでみるとこれが違う、P-63Aキングコブラ(64機目)だ。
P-39の発展型でして、P-39で悲惨だった高高度性能をどうにかするためにあれこれ改良した機体です。
P-39と瓜二つに見えてしまうのですが、機体の外観はびみょ~うに異なっています。あまりに微妙なので両者を見比べてもピンとこないのですが、P-63の方が全長が0.75mほど長くなっていて、主翼の形状も変更されて全幅も1.3mほど広がっています。
実は機体の輪郭はP-39から全くの新設計になっているので、見た目はなんだか似ていますが実際のところは全然異なるのです。イチから設計するよりもP-39のものを流用したほうが何かと良かったんでしょうかね。
こういう見た目は似ているけど中身が異なるというのはたまに見られるものでして、古くはF-86のF型とD型から現在のF/A-18のA~D型とE/F型までなどがあります。

P-39クンの汚名をP-63クンがそそげたかというとやっぱりダメでして。
こいつの場合、有名なのは戦闘機型ではなくて有人標的機型のRP-63だったりします。これは爆撃機の銃座手が訓練する時の標的で、なかなか面白い機体なんですが、蛇足なので割愛。気になる人は調べてみてね(丸投げ



パッと見見分けがつかないくらい似ていると言っても何かしら違いはあるんでしょう?と疑問の皆さん。そうです、あります。
一番わかり易いのはプロペラの羽根の枚数で、P-39は3枚、P-63は4枚あります。
ただし、あなたの見た機体がもし飛行中でプロペラが回転しているものだったら、枚数が分からなくなってしまいます。そこでそれ以外の差異を見てみましょう。

まずは主翼根本の前縁の空気取入口。これはオイルクーラー用のものです。口が2つ開いていますね。P-39もP-63も口の数は同じですが、P-63の口の大きさは主翼の先端側の方が大きく取られているのに対し、P-39は左右ともほぼ同じ大きさです。



次にエンジン。排気管の数が異なります。P-63は片側12本、P-39は6本です。搭載エンジンはどちらもアリソンV-1710で同じなんですけどもね(サブタイプは異なっているようだが
それと天蓋後ろのエンジン用空気取入口の形状。P-39は楕円形ですがP-63は四角形です。また、P-63は境界層対策で機体表面から浮かしたところに口を持ってきています。P-39も浮かしているとも取れますが、P-63ほど意識していなかったように思えます。
あとは、垂直尾翼の形状がP-63の方が大型化しています。機体の輪郭で唯一分かりやすい差異と言えます。

これだけ分かれば、あなたもキングコブラ博士です。明日会社や学校の友達に自慢してみよう。





P-39とP-63の写真を並べてみる。じっくり見てみると、ああ違うなというのが分かるかと。



アメリカ陸軍のデブことリパブリックP-47Dサンダーボルト(65機目)。本日2機目。
P-47はD型の生産途中から天蓋の形状をレイザーバック型からバブル型へと変更したのですが、その時にサブタイプを変えなかったので両者の形状がひとつのサブタイプに混在しています。なのでD型は分類がややこしいのですが、これはD-40型というD型の中でも最終生産型のロットです。

P-47のバブルキャノピーへの設計変更というのは、天蓋より後ろの胴体上部を"削る"ことによって後方視界を確保しました。しかしこれによりヨー軸の安定性(水平面で回転する動き、自動車の転回みたいな感じ)が損なわれて、勝手に機首が曲がってしまいまっすぐ飛べなくなる問題が発生します。
そこで、垂直尾翼の前縁にドーサルフィンという背びれのようなものを取り付けて、直進安定性を確保しました。
なお、同じ問題はP-51Dムスタングでも起こっていました。初期のP-51Dの写真を探してみると、ドーサルフィンが付いていないのが見つかりますよ。

バブルキャノピーはD-25型から実装されましたが、これにはドーサルフィンがありませんでした。D-25型には後に改造して取り付けられましたが、それを製造時から取り付けるようにしたのがD-40型というわけですね。

この機体は1945年6月に製造されたもので、1953年9月にブラジルへ売却されたものを持ってきたんだそうです。



尾部。背びれがついているのが分かるかと。P-51Dのものよりも小さいのですね。



ビーチクラフトUC-43Bスタッガーウィング(1932年・66機目)
知らない機体だったのと側面まで回り込めなかったのでテキトーに撮影を済ませてしまいましたが、小型飛行機の主要メーカーであるビーチクラフトが最初に造った飛行機です。UC-43というのはアメリカ陸軍での呼称で、ビーチではモデル17と呼びます。
スタッガー(stagger)というのは「ずれる」や「よろめく」の意味で、つまり「ずれた翼」という名前の機体です。これは上翼と下翼の位置に由来します。
複葉機の主翼は上翼と下翼で前後位置をずらして配置する場合があります。この時の前後位置は上翼が前方に来るというのが常識でした。それをスタッガーウィングでは逆に下翼を前方に配置しました。この写真からだとちょっとわかりにくいんですけども。
空気抵抗が軽減され高速性が高い一方で操縦性が悪くなるという欠点がありました。操作性の悪さからスタッガーにはよろめくの意味も含まれていたのかもしれませんね。
1932年初飛行の機体ですが1948年まで比較的長く生産された機種で、この機体も1942年製です。これはヤンクスが発足した1973年の時に加えられた最初期の収蔵品なんだそうです。



ケツを向けて展示されていたロッキードUC-40AエレクトラJr.(1936年・67機目)。UC-40Aはアメリカ軍での呼称で、L-12、モデル12とも。
全金属、単葉、双発の旅客機、L-10エレクトラを小型化した機体。エレクトラを大型化した機体、L-14スーパーエレクトラは有名ですが、ちっちゃいのもいたとは。
元は民間用の旅客機として開発されたものです。



一応横から回り込めます。
正直良く知らんので解説もほどほどに(手抜き



星型空冷エンジンの内部図解。アメリカでこういう展示は珍し目な気がしますね。日本だとこういうのよくあるんですが。



スイッチを押すと内部が動くようになっているのだ。
複雑な動きをするなという印象。



ノースアメリカンSNJ-5テキサン(68機目)
親の顔より見た練習機1号です。御存知T-6なんですがアメリカ海軍ではSNJという型式で採用されていました。
これも多くは語らなくて良いでしょう(手抜き

こんなところで今日はここまで。


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第2回ビクトリア空港大撮影大会 後編【2015/09/10】

2017-09-15 23:06:58 | バス・航空機撮影記

前回に引き続きビクトリア空港(YYJ)での飛行機撮影三昧です。
RWY09に移動して着陸機材を撮影。ウェストジェット・アンコールWS3295便ビクトリア行き(バンクーバー発)Bombardier DHC-8-Q400 (C-GWEU)。バンクーバー空港からの接続便でしょうね。



定期便じゃない機材。今日は本当によくビジネス機やプライベート機が飛来しますね。
コースタルパシフィック航空のPiper PA-30 (C-FDAS)。飛行訓練学校だそうで、これも訓練飛行でしょうか。
旅客機を運行するパシフィックコースタルと名前が似ていますが、関係性は無いらしい。



エアカナダ・エクスプレスAC8555便ビクトリア行き(カルガリー発)DHC-8-Q400 (C-GGMZ)。
カルガリーからこれで来るのか・・・。競合するウェストジェットはジェット機の737なので、値段次第ですが乗るなら後者ですかねぇ。ボンQはやっぱり狭いんですよね。1時間以内の飛行が限度じゃないでしょうか。



続いてホライゾン航空AS2386便ビクトリア行き(シアトル発) DHC-8-Q400 (N428QX)。
尾翼の絵からおっさんエアの愛称で私から親しまれている会社。
それにしてもQ400もかっこいいですな。



カナダ運輸省のBell 407 (C-GDOT)。真上を飛んでいきました。
ヘリコプターの下方視界用の窓ってああなっているんですね。下方視界は良さそう。



滑走路の反対側RWY27へ移動。スポーツ機っぽい飛行機が離陸していきました。
これはヴァン航空機RV-4ハーモンロケット (C-GVRL)。ヴァン航空機といえばホームビルド機メーカーですので、これもキットを買って自分の家のガレージで組み立てる飛行機です。
ホームビルド機はお金もそうですが組み立てに時間の掛かるやつでして、ちゃんと飛ぶようになるまで組み上げた人の熱意はすごいものがあるかと。飛ぶ時もさぞ楽しいのだろうなと思います。



折り返しのホライゾン航空AS2387便シアトル行きN428QX。空は快晴だし激V。

この後はまた着陸機を捉えに移動するのですが、小型機なのでもしや今までのRWY09/27ではなくて別の滑走路RWY14/32を使うのでは・・・?こういう時はフライトレーダー24を立ち上げて、当該機の動きを確認します。この記事の地図も参考にしてね。
RWY09/27滑走路を使用する時、東のバンクーバー方面から飛来する機材は急旋回して進入します。旋回する時は空港の西側にあるサテライト海峡 Satellite Channel を超えて対岸のミルベイ Mill Bay まで到達します。これの直前までの飛行経路や挙動はRWY14/32のものとは異なります。
RWY14/32の経路だと旋回はもっと緩やかなものになります。なのでこの挙動の違いで進入する滑走路を見極める必要があるんですが、まあいきなり一発目から引き当てるのはちと難があると思います。私も数回チャレンジしてようやく見当がつくようになりましたので。



で、今日の場合RWY14/32滑走路を使用すると判断しましたのでRWY14エンドへ移動します。RWY27からは正反対の位置なので移動だけでも骨が折れます。これで外したらちょっと落ち込みます。
が、読み通りRWY14から進入しました。やったぜ!パシフィックコースタル航空8P113便ビクトリア行き(バンクーバー発)Saab 340A (C-GPCE)。飛行中をまともに撮れたのは初めてじゃないか?



エアカナダ・エクスプレスAC8073便ビクトリア行き(バンクーバー発)DHC-8-Q300 (C-GETA)。
DHC-8が全長が3種類くらいありますがQ300の長さが一番バランスがいいと思います。Q400のやや奇怪な長さもそれはそれで好きですが。



アイランドエクスプレスIE354便ビクトリア行き(バンクーバー・サウス発)Piper PA-31 (C-GIEA)。
バンクーバーから周辺の町を結ぶコミューター航空ですが、あまりお目にかからないやつです。定期便のはずなんですが、もしかして乗客がいなかったら欠航するとかあるんでしょうか?



オルカ航空ORK205便ビクトリア行き(アボッツフォード発)PA-31 (C-GPMP)。
オルカ航空もこの辺を縄張りにするコミューター航空で、やはり定期便のはずなのに撮影に行っても見かけない日の方が多いやつです。
こういう小型機にも乗ってみたかったですけどいかんせん金と機会が無い。



RWY09に移動してCessna 340A (C-GNID)を撮影。どっかの個人所有機らしい。



ウェストジェットWS227便ビクトリア行き(カルガリー発)Boeing B737-700 (C-GWAZ)。
時刻は17時過ぎになっていて、少し陽が傾き始めた頃。



お、またヘリコプターか。



!?うわ、キモっ!
これ、二重反転ローターじゃないですか。こんなの造るのはカモフしかいないんですが、案の定Камов Ка-32 (C-FIGR)でした。サブタイプまで入れるとKa-32A11BCだそうな。こんなところで見られるとは。
二重反転ローターというのは、ヘリコプターの回転翼を縦に2つ配置したものです。Ka-32だと3枚1組の回転翼が上下に2つあるのが分かるかと。
回転翼(メインローター)というのはぶん回すと作用反作用の法則によって回転翼の回転方向とは逆向きに機体自体も回り始めてしまいます。こういうのをトルクと言うんですが、このトルク相殺のために通常付けられているのがテールローターです。ヘリの尻尾についている小さいプロペラのことですね。ほとんどのヘリコプターはこのシングルローター式を採用しております。
一方二重反転ローター式は2組のメインローターを互い違いに回転させることでトルクを打ち消すことを狙ったもの。テールローターが不要となりメインローターも直径を小さくできるので、機体サイズを小さくすることができる等の利点があります。
それでもこれがヘリの主流になっていないのはやはり構造が複雑になってしまうからでしょうかね。



C-FIGRはバンクーバー島ヘリコプター社 Vancouver Island Helicopter の所有。ヘリコプターのチャーターサービスをやっている会社だそうな。
カモフの他にもシコルスキー、アグスタウェストランド、ユーロコプター、ベルと世界の主要メーカーの機材はひと通り揃えているのが自慢らしい。なんかもうコレクターみたいですね。
ちょうどこのYYJが拠点になっているんですが、今まで知りませんでした。

Ka-32は軍用の対潜ヘリKa-27を原型にした民間機用。テールローターのための尻尾が不要と言ってもやはり安定板と方向舵は必要になるんですね。
カナダではこの会社でしか導入されていないようで、これを見られたのは僥倖としか言いようがない・・・です。



ウェストジェットWS1709便ビクトリア行き(ラスベガス発)737-800 (C-FDMB)。
ラスベガス~ビクトリア直行便というどういう需要があるんだ?という路線です。確か夏場しか運行しない季節路線だったはず。
機材はウィングレットが片側2枚に増やされたやつです。なので最近導入された機材だったかと思います。



ホライゾン航空AS2338便ビクトリア行き(シアトル発)DHC-8-Q400 (N423QX)。
エロ光が効いてくる時間になりましたが、まだ日が高いか。

夕方のラッシュ時も過ぎてきたのでここら辺で撤退。
十分な戦果を上げることが出来て満足です。やはりこの空港の撮影はとても楽しいです。



シドニーの町へ撤退する途中でビクトリアフライングスクールの駐機場へ寄ってみることに。
するとどうでしょう、南昌CJ-6が着陸してタキシングしているじゃないですか・・・。うーむ、いま着陸してきたばかりだろうから、もうちょい粘ればよかったな。



ウェストジェットのQ400と絡めて。
CJ-6の登録番号はC-FTKLで、初めて見た個体でした。塗装も迷彩柄で、これもお初。本当に複数機が飛行しているんですね~、びっくりだ。



シドニー(Sidney; オーストラリアのシドニーとは綴りが異なる)にある黒鉄重工御用達のフィッシュアンドチップス屋である"Fish on Fifth"で夕ご飯。
たまにはと思いチキンアンドチップス・・・要は魚でなく鶏肉のフライを注文しました。味はうーん、唐揚げのほうが好きだなという感じでした。次からは普通の魚のフライを食べることにしました、つまりそういうことです。フィッシュアンドチップスは激ウマなんですけどね。



帰りのバスを待つ間に退役軍人のクラブハウス (Army Navy & Air Force Veterans) に保存されているF-86セイバーを見てきました。
ちょっとした観察に来たのですが、ふと空をみあげてみると夕焼けが非常に綺麗でした。やはりこの町は美しいな・・・とまたしても再認識させられる光景でした。

今日はこれでおしまい。

第2回ビクトリア空港大撮影大会 前編【2015/09/10】

2017-09-13 23:42:57 | バス・航空機撮影記

2015年9月10日。天気が良いのでビクトリア空港(YYJ)に行って飛行機を撮影してきました。正午辺りから夕方まで、半日ガッツリと撮影しました。成果も大きかったです。
まずはRWY09の端に行って着陸する飛行機を撮影します。撮影地点や空港の生い立ちについてはビクトリア空港の撮影地指南書をご拝読ください。

まずは練習がてらビクトリアフライングスクールのCessna 172S (C-GXTZ)を撮影。空港に航空学校が隣接されているので、実習に使うためよく飛んでいます。



鷹。空を悠々と滑空していました。中々うまく撮れないねこいつは。



Rockwell Aero Commander 690 (C-GBQD)。これは初めて見た機体です。エアロコマンダー500系の派生型のひとつで、色々改良が加えられているそうな。
オーナーはコンエアー Conair だと思われ。既存の航空機を消防飛行機に改造するのが得意なバンクーバーを拠点にする会社です。
ただこれは軽飛行機なので消防機に使うには小さすぎです。なので普段は連絡機、山火事の場合は現場を指揮する管制機として使うんじゃないかなと思います。

この後定期便旅客機が来るはずだったんですが、着陸する滑走路の予測を間違えたためスカに終わります(YYJの滑走路は3本もあるのだ
次まで時間があるので、反対側のRWY27へ異動します。移動には自転車を使います。普通に走るとだいたい10~15分くらいかかりますかね。



うわっ、何だコイツ!?これも初めて見た機体でして、Piaggio P.180 Avanti (N611GT)です。
エプロンを移動していたのでどうやら撮影地点の移動中に着陸してきたようです。
後で調べて知りましたが、こいつは結構珍しいというか独特な形状をした飛行機です。こうしてお目にかかれたのは僥倖としか言いようがないです。
1970年代末のオイルショックの影響で低燃費なプライベート機が求められていた時代に生まれた機体でして、当時は低燃費な機体を造るためにあれこれ工夫した結果、奇抜な形状をした機体が生まれては消えていったとか時代でした。こういうのが流行だったんですね。
P.180の場合とにかく抗力を抑えてそうすれば燃費を下がるのではと考えた結果、他では見ない形状になりました。



斜め前から見たほうが形状を把握しやすいです。う~んキモい。
まず機首のヒゲ。これはカナード翼です。エンテ型かというとそうではなく、普通の水平尾翼も尾部に持っています。揚力発生をカナード、主翼、尾翼の3箇所に分散させることで抵抗を減らせるんだとか。こういうのを三面翼といい、機動性が高くなる効果もありますがP.180ではそれは狙っていないでしょう。
次に胴体。他の機体と大きく異なり、曲面のみで設計された胴体を持ちます。真横から見た時に直線になる部分が無いのです。大雑把に言えば卵を横に寝かしたような形状をしています。これは飛行中の機体にまとわり付く粘性のある空気をうまいこと抵抗を抑えて後ろに流すための設計だとか。
次に主翼。同クラスの他機種(例えば上記のエアロコマンダー)と比べると主翼が後方に付けられています。これも抵抗減、他には機内の騒音低下を目的にしたもの。
最後にプロペラ。プロペラを主翼の後ろ側に取り付けた推進式を採用しています。これも牽引式よりも抗力が少ないだとかで。

空気抵抗が少ないということは推進力を削ぎ落とす要素が少なくなるわけで、最高速度は時速730kmと結構速いらしい。同時期に同じような目的で開発されたビーチクラフト スターシップの最高速度が時速620kmだったことを考慮すると大したものだと。
実用上昇限度も12,500mでこれも結構いいとこ行っているらしい。



再びRWY09に移動します。実は少し前からユナイテッド航空の定期便がビクトリア空港に就航するようになりました。今日の狙いはだいたいこれです。



ユナイテッド・エクスプレスUA5509便ビクトリア行き(サンフランシスコ発)のBombardier ERJ-200ER (N679SA)。
初回にしてはまあ上々といったところですかね。
ユナイテッド・エクスプレスということは、これはユナイテッド航空本体は運行せず、ユナイテッド航空と提携している中小の地域航空会社がユナイテッド航空のブランドを使って運行しているもの。これはスカイウェスト航空運行の便です。



機材を真正面から撮影してみることに。



謎機材。
正面からだとレジが分からないからね・・・。



次はジェット機だ。



ウェストジェットWS449便ビクトリア行き(カルガリー発)Boeing B737-700 (C-GWJE)。
中々中心は捉えられません。それでも砂浜を超低空で飛ぶどこかの空港ほどじゃないですが結構低空を飛んでくれますので迫力があります。



ローカライザーアンテナと合わせて。



少し位置をずらして撮影しました。パシフィックコースタル航空のBeech 1900D (C-FNSN)。時刻表にはない飛来だったので詳細はわからず。
機材も通常は白と紺色のツートンのはずですが、これは真っ白でした。これも分からず。



再度RWY27へ移動。離陸する機材を狙います。
これは撮影地点移動中に着陸してきたホライゾン航空AS2384便ビクトリア行き(シアトル発)Bombardier DHC-8-Q400 (N407QX)。
これの着陸は捨ててたんですが、まさか特別塗装機だったとは。これはオレゴン・ダックスというオレゴン州の男子バスケットボールチームの塗装です。



先程飛来したユナイテッド・エクスプレスの折り返し便、UA5161便サンフランシスコ行きCRJ-200ER (N679SA)が離陸。



後追い。



直後にエアカナダ・エクスプレスAC8068便バンクーバー行きDHC-8-Q400 (C-CGMN)も離陸。



また何かプライベート機が飛来。Beechcraft Model 350 Super King Air (C-FNTA)。
ノーザン・サンダーバード航空 Northern Thunderbird Air の機材で、ここはチャーター便を運行する会社です。
スーパーキングエアは1964年初飛行のキングエアの改良型。現在もこの350型が生産されている息の長い機種です。この大きさのターボプロップ機はこれくらいしか選択肢がないのが長寿の秘密のようです。

今日はここまで。


後編ヘ続く→