黒鉄重工

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北米project 2 ~Major Leaguers und Jäger.  その14 【2015/06/24~26】

2016-05-01 03:03:50 | 海外旅行記

2015年6月25日(木)13時43分
ワシントン州エバレット フューチャー・オブ・フライト

工場見学の集合時刻の13時45分に近づいてきたので、集合場所へ向かいます。
飛行機の模型が置いてありますね。ボーイング以外の飛行機もやたら置いてありました・・・。

さて、肝心の工場見学ですが、見学時はあらゆる所持品を持ち込むことは出来ません。カメラはもちろん、携帯電話、財布に至るまで全て。荷物はコインロッカーに預けることになります。
というわけなんで、写真ありません。これはどうしようもない。まあ、映像や写真はネットの海にいくらでも転がっているんで、探してみてください(丸投げ



集合場所で受付を済ますと整理券を渡されると映写室に案内されます。そこで軽くボーイングとその工場のことについての映像を見ます。内容はもう忘れた。
その後いよいよ工場見学です。FOFの建物から工場までは離れているので、バスに乗ります。写真は前回屋上に行った時に撮っていました。
バスは写真のPrevost LeMirage XL-40でした。おお、ステンレスだ・・・。観光仕様のバスで側窓が僅かに天井まで伸びているんですが、意外とこれが眺めが良いんですね。



見学後に撮影した工場外観。ゴミが・・・。
5分にも満たない時間でボーイングの工場へ。ここは最終組立工場で、各地の工場から集めた部品や部材を合わせて1機の飛行機に組み上げるという行程の工場です。部品の製造自体は行っていないはず。部品は前回書いたとおり世界中から集まってきていて、日本からも主翼だとか胴体だとか大きい部品が来ています。
工場の床面積は39万8千m²、容積は1330万m³とピンと来ないくらい巨大。曰く世界最大の建造物。カリフォルニアのディズニーランドが完全にすっぽり入る大きさだそうな。東京のだと少しはみ出ます。ここまでデカいともう町みたいなもんなので、工員はチャリンコやカートで移動しています。

ここでは大型機の747と777、中型機の767と787の4機種を製造しています。ベストセラー小型機の737だけはシアトル南部のレントン工場で製造しています。余談ですが組立て前の737の胴体は貨物列車に乗って運ばれて来ます。やることが違うもの。
機体は奥から手前に向けて(外に787がいる方が手前)流れ作業で組立てられていきます。なのでひとつのラインに何機も飛行機がいるという格好になり、よくもこんなに造るもんだなと呆れます。昔の飛行機の組立は確か流れ作業じゃなかった記憶なので、その頃と比べてだいぶ効率化してるんだと思います。
見学時はテンションの高いおばちゃんに案内されます。アメリカのガイドはこういう人が多いですね。見学していて楽しいです。
1回の見学で2つの班に分かれて見学します。1班につき十数人だったかな?バスを降りると地下通路に連れて行かれて、そこから業務用の貨物エレベーターに乗せられて上層階に上ります。見学はここから見下ろす形ですることになります。いい眺めでしたよ。ちゃんと見学コースになっていて、あちらこちらに模型やら画面やら解説板やらが設けられていました。
逆に工員と同じ階には降りませんでした。まあ邪魔だしね。
個人的にショックだったのは工員がシャツ一枚メット無しで働いていたことでしたね。さすがに直接機体に携わる人達はメットしている人もいましたが(してない奴もいたぞ)、作業着着てる奴は一人も見かけなかったぞ。イカンでしょ!とはならないのかなアメリカでは・・・。天下のボーイングでこれだもんな。
チャラい格好の工員はいなかったんでさすがに服装規定はありそうでしたが、うーんこの。

見学時間は全部合わせて90分。楽しかったですな。今度は旅客機マニアも拉致って行こうな。



チケットはこんなんでした。



最後に駐車場から機体を見ていきます。
一番手前は空中給油機のKC-767。軍用機もここで造るのか、まあ当然か。
その後ろにはアメリカン航空とエアカナダの787が並びます。



お、JALの787もいますよ。



ラン航空の787-9。聞いたことねぇ。
チリのフラッグキャリアで、ランとはLatin American Networkの頭文字だそうな。日本には就航していないんでそりゃ知らんわな。
ちなみに787-9は今まで見たことなかったんで、これが初787-9に。



さっき見たサウディアのB777-300ER(HZ-AK27)が動いていました。これから試運転かな?
パッと見が767と見分けがつかないことで私の中で有名な777でしたが、最近はおでこの広さで見分けがつくようになりました。おでこが広いほうが777で覚えよう。



まあ正面から見るとまた分からなくなるんですけどね。

これにてボーイング撤退。また来ます。



また車を走らせて、今度はエバレットから南下してエドモンズというところへ。ここからフェリーに乗ってキングストンというところへ渡ります。
シアトルとオリンピック半島の間には氷河の侵食によって形成されたピュージェット湾が横たわっていて、アメリカのイメージからはかけ離れた複雑な海岸線を持っています。シアトルから外海に出ようとすると、ピュージェット湾の海峡をすり抜け、オリンピック半島とカナダ領バンクーバー島との間を通ってようやく太平洋という感じです。
この湾を陸路で迂回するとなるとタコマのさらに南のオリンピアまで南下しなければならず、えらく時間がかかるので湾内にはアメリカ最大のフェリー公営会社「ワシントン州フェリー」が湾内にある20の港を10個の経路で短絡しています。



フェリー乗り場の手前に着いたんですけどかなり後ろまで車列が出来ていて、あらかじめ用意されたレーンをはみ出ていました。あっこれヤバい。
この写真は料金所の手前で待っているところなんですがこれの500m以上先までは列が伸びていて、いやこれはまずいなぁ(滝汗)と。
結局当初乗る予定だった16:45発の便には乗船できず、その次の17:25発の便に乗ることになりました。この時点でもう次の侵略先はほぼ攻略できないと悟ったんですが、まあせっかくなんで見えるところだけでも見ようと思って強行しました。



エドモンズのフェリー乗り場のすぐそばには線路があって、近郊列車サウンダーのエドモンズ駅もあります。
そこに偶然アムトラックの列車が通り過ぎて行きました。「普通のP42にスーパーライナーか、たぶんエンパイア・ビルダーかな?」とこの写真だけ撮ってカメラをしまったら、次の瞬間すんごい古い鋼製客車が現れて目が点になりました、はい。カメラを再び取り出した時には通り過ぎてしまったんで写真はないです。何だったんだアレ・・・。



はい乗船。車でフェリー乗ったのは初めてですわ。



今回乗ったのはジャンボ級フェリーのMVスポケーン MV Spokane。ジャンボ級ってまた安直な・・・。スポケーンというのは町の名前です。他のフェリーもワシントン州内の都市名から名前を採っています。
ただし名前に違わぬ搭載能力を持っていて、乗用車206台(!)、乗客2000名(!!)を載せることが出来ます。車両甲板の左右の端2列は2階建てになっていて詰め込みを追求しているのが分かります。
この2階部分は地上のランプから2階へ上がるわけではなくて甲板内にあるスロープで上ります。スロープにも車を停めます。こんな構造は今まで見たことなかったです。なんかもう無理やりだね。
ていうかこんだけ積めるのに1便逃したのか、ワイ。



乗船時間は30分間と短いですが客室もきちんとあります。供食設備もあります。1973年就役だそうなんでちょっと古さが見受けられますが。
ただこれ2000人も客室に入らんだろう・・・。たぶん車内で過ごす人も計算に入れているんでしょう。



外に出ます。いい天気ですね。もうすぐ18時ですが太陽がまだあんなに高いところにあって沈む気配がありません。
この時期は日没が20時~21時と本当に遅いもんですから、サマータイムとの合わせ技で活動時間が長くなって大変よろしいです。日本もサマータイムやりゃいいのに。



お馴染み、航跡の写真。



エドモンズ行きのフェリーとすれ違い。MVワラワラ MV Walla Wallaでした。変な名前だ。たぶんネイティブアメリカン由来の地名でしょうね。
MVスポケーンとは同型ですので、MVスポケーンの外観はあんな感じです。両端にブリッジが付いた両頭船です。

今回はここまで。


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