黒鉄重工

プラモ製作、旅行記執筆をやっています
同人誌通販始めましたhttps://603kurogane.booth.pm/

【告知】コミックマーケット94サークル参加(3日目東S03b)のお知らせ

2018-06-19 22:00:08 | 日常記
◎貴サークル「黒鉄重工」は、日曜日 東地区"S"ブロック-03b に配置されました。

去年12月のコミックマーケット93で思いがけずサークル参加童貞を卒業した黒鉄重工であったが、書きたい内容が書ききれなかったためまた次回参加できたら書こうということにしといて、次回の申込み用紙を買って応募したのだった。
そして去る6月8日、当落通知が来まして、上記のような内容で当選が告げられた。



というわけで前回に続きコミックマーケット94でも黒鉄重工はサークル参加させていただきます。
配置場所は8月12日(日/3日目)東S03bです。

前回は海外鉄道本引っさげて海外旅行島で参加したので疎外感があったんですが、今回は満を持して海外鉄道島への配置です。隣をイギリスとミャンマーに挟まれています。やべぇ。
海外鉄道島ってガチ勢が多いので、そんな中ひとりゆるふわなサークルがいるのもそれはそれで疎外感ががが。安住の地はあるのか?



新刊の内容はサークルカットにある通り、過去に私が訪問したカナダの鉄道博物館と保存鉄道の案内本みたいなものになります。
前回は私が縄張りとしていたバンクーバー島を集中して執筆しましたが、今回は島を飛び出て本土の施設に関して記します。
本当は前回で両方共収録するつもりだったんですが、バンクーバー島の内容がめっちゃ多くなって収まりきらないのと単に締切に間に合わないという理由で本土の話は切られたのでした。それを今回書くのですよ、奥さん。
なので、バンクーバーのインターアーバンの保存鉄道とかモントリオールの国内最大級の鉄道博物館とか、まだブログに書けてない施設も出てきます。



ちなみに前回めでたく完売した既刊ですが、再販しようか検討中です(調子に乗ってる
もしそうなったら後日こっちの方も告知します。



という状況になりましたので、ブログの更新は暫くの間(7月末まで?)頻度が落ちます。特に北米Pは執筆にカロリーを使い疲れるので・・・。
また遅延日数が延びるなぁ、今最大27ヶ月遅れなんですけども・・・。


では当日、皆さんとお会いできるのをお待ちしてます!

【1/48】ホンダジェット【ギャラリー】

2018-06-17 21:55:10 | 模型ギャラリー

キット:エブロ 1/48ホンダジェット
仕 様:青塗装
[製作記はこちら]



ホンダが製造した飛行機ということで日本でも比較的知名度の高いビジネスジェット機です。そのうちどこかがプラモデルで売り出すだろうと思っていましたが、エブロがそれをやりました。
塗り分けに沿って分割された機首や飛行機キットには珍しいメッキ部品など工夫が凝らされたキットなのです。



特徴的なエンジン配置は、自分で触って組み立ててみるとこういう構造なのだなという発見があってとても良いです。



旅客機なので胴体は太いですが、機体寸法は実は第二次世界大戦期の大型単発レシプロ戦闘機くらいのものでして、それと並べてみると「ちっちゃいねキミ!」と新鮮な驚きが得られます。1/48のビジネスジェットと聞くとデカく感じますが、実際はそんなことないんで大きさでビビっているなら買ってしまいませう。
ホンダがこのくらい小さな規模の機体を作ったのは、小さいところからコツコツと・・・なのか、この規模の市場なら食い込める見込みがあったのか。

機首の形状はハイヒールと形容されるくらい先端が伸びて尖っています。私はどちらかというとカナディアやガルフストリームのビジネスジェットのような風防と同じ角度でストンと落ちる形状の方が好きではありますが・・・。



風防が広いので操縦席が結構見える。パイロットの人形を置くと見栄えするでしょうね。











放電索は折れやすいので真鍮線に替えたんですが、塗料が剥がれて下地がコンニチハしてしまいました・・・。みすぼらしいので後で塗り直しました。



機首の青い部分を取り外せば中が丸見えになるのだ。
5人目の座席はぼっち席・・・。乗客は基本的に4名まででしょうかね。

機首の外装はちゃんと嵌合が効くようになっているので、ちょっと振り回したくらいでは外れません。



内張りの色は数種類あるみたいなので、好きな内装を選んでみよう。















以上、ホンダジェットでした。

【1/48】ホンダジェット 製作【エブロ】

2018-06-14 23:47:18 | 航空機模型製作記
ミニカーのメーカーであるエブロがホンダジェットのプラモデルを発売してきました。2017年の静岡ホビーショーで突如発表されてから気になっていたやつですが、そこから発売までだいたい1年弱かかりましたかね。開発に手間取ったと見える・・・。
ビジネスジェットのプラモデルというのは小規模なもので、軍用に使われているビジネスジェットがいくつか模型化されているくらいですかね。そういう意味でh権田ジェットは貴重なビジネスジェットプラモなのです。これは買うしかないでしょう。


ランナーは2枚。程々の大きさのランナーに部品がぎっちり詰まっています。なかなか暑苦しい。


構造的に注目された機首。ホンダジェットは機首が赤や青に塗り分けられているんですが、これって塗り分けようとすると曲面ばかりなので面倒でして。だったら色の着いた部分だけ別部品化すれば塗り分けが楽だよねということでしょう、こういう分割になっています。私には大変ありがたい構造です。
ただし旅客機モデラーガチ勢は継ぎ目のない胴体を好みますので、あんまり歓迎されていないかも。
赤と青の2種類の成型色からの選択式です。塗装しなくてもそれなりのホンダジェットを手にすることができるんですな。


主翼前縁とエンジンの空気取り入れ口にはメッキパーツが使われています。メッキ塗装も今ではやれんこともないですが、やはり手間なのでありがたい。


風防の部品。操縦席の風防は意外と厚い。こんなもんなのか?


胴体を仮組みしてみる。
嵌合は良好。機首の部品もカチッと決まります。結構良いじゃん。


主翼に乗せるエンジンの土台。意外と複雑な形状をしているのだ。


円筒状のエンジンの排気口部品はエンジンナセルにはめ殺しなので、排気口中央にある突起を削って後ハメできるようにしました。右が加工前、左が加工後です。
加工後も位置決めは問題ないですよ。


塗装は機内から始めます。
まず内張りや椅子なんかをベージュで塗ります。プラモデル用塗料ってベージュがないんですよね。肌色用のガイアノーツFG06プラチナブロンドベースを使いました。


座席の背中はウッドブラウンで塗装。
座席にシートベルトが彫刻されているのが良いですね。別売りパーツ要らずだ。


内装はこんな感じ。組立図の配色とは変えています。
乗員含めて7人乗りなので狭いキャビンです。


操縦席の計器類はデカールです。グラスコックピットですね~。


主翼と尾翼には放電索が再現されているわけですが、とにかく細いです。よく樹脂が回りますね。
非常に脆いので、作っているうちに1本折ってしまいました。


というわけでΦ0.5の真鍮線に置き換えることにしました。
全部で13本。ちょっとしんどかった。


放電索のあったところにΦ0.7のドリルで孔を開けて真鍮線を埋め込んで瞬間接着剤で固定しました。


色は青を選択しました。ビジネスジェットらしく(?)メタリックブルーで塗りました。なので垂直尾翼やエンジンナセルもメタリックブルーに塗ります。
デカールは銀のライニングのものがありますので、それを使います。私みたいに部分塗装が面倒な人用に青い部分もデカールになっていますが、これだと色がちぐはぐになってしまうので、面倒ですがメタリックブルーで部分塗装しました。


組み立てして、デカールを貼って、トップコートを吹いて、表面を磨いて艶出しして、完成です。
乗降扉を開けた駐機状態で仕上げました。


空飛ぶスポーツカーみたいな感じなので、メタリックだとかっこいいですね。正解でした。


エンジンのHONDAの文字が眩しい。
レジ番のデカールは赤が2種類、青が1種類でした。ちなみに一番作りたかった色は銀色だったんですが、レジ番が機体の色と連動したものになってる以上、青のレジ番で銀色に塗るわけにもいかず、泣く泣く青にしました。なお、青にしたのは、シンガポールエアショーで見たのが青だったからですね。
なお完成後に、色替え商品として銀、緑、黃の機体を再現できるキットが後日発売されることが発表されました。うーんこの・・・。こういう時間差商法はあんまり感心しないよなー。


機首部は青い部品を外れば内装が見られる仕様。なので素組ですがいつもより丁寧に作りました。


エンジンのメッキが光りますね。


<使用塗料>
胴体白:Mr.カラー GX1クールホワイト
機首青:アクリジョン N88メタリックブルー
エンジン等:アクリジョン N39赤鉄色
機内内張り・座席:ガイアノーツ FG06プラチナブロンドベース
座席後部・機内床:水性カラー H37ウッドブラウン
操縦席モニター:アクリジョン N2ブラック
タイヤ:アクリジョン N77タイヤブラック

以上、ホンダジェットでした。
完成品はギャラリーにて。
 

東武ワールドスクウェアで世界旅行 その5【2017/03/05】

2018-06-11 21:33:27 | 旅行・イベント記
アメリカ大陸を出まして、次はアフリカまで飛びます。エジプトですね。
ピラミッドもひとつやふたつじゃなくてたくさんあるんだそうですが、中でもギザの三大ピラミッドが有名なのです。
手前からメンカウラーのピラミッド、カフラー王のピラミッド、クフ王のピラミッドです。一番手前の小さいのはメンカウラー王妃のピラミッドです。
実物もそうですが、ミニチュアもよく作りましたね、これ。ピラミッドの石段や石の数なんかは正確でしょうし。


地面も抜かりありません。


山の向こうにエッフェル塔・・・。


人面ライオンことスフィンクス。お顔は端正ですけど他の胴体や手足はちょっと・・・という気が。


背景に映る余計なものを排除して撮影すると完全にエジプト。これはエジプト行ったと見栄を張れるでしょう。


エジプト南部にあるアブ・シンベル大神殿。
像が4体いますが、全員これを造らせたラムセス二世です。左の像ほど年が若い設定だそうで。中左の像は四天王最弱なので後の地震で破壊されてしまいました。手前に転がっている岩がそれの残骸です。南無。


エジプトからヨーロッパ地方へワープ。最初はイタリア代表、コロッセオ(78~82年)。ローマ帝国の闘技場ね。よく造るわこんなん。
闘技場の舞台の部分って、あんな迷路みたいになってたのね。まだ知らないことが多い。


その昔は白亜の闘技場だったのでしょう。


ギリシャ代表、パルテノン神殿(紀元前447~432年)。こんなボロボロでも2千年残れば世界遺産だ。


よく見るのはこっち側ですね。
背景も相まって、遠景からの撮影だと本物そっくりに見えますね。すごい。


ロシアまで北上してきました。聖ヴァシリー寺院(1555~1560年)は建物が奇抜なので形だけは知っていますが、中身は何も知らないです。
赤の広場の前にあるっていうので、モスクワの一等地にあるんですね。


ピョートル噴水庭園(1709年)は噴水に凝った宮殿なんだそうな。


低地諸国オランダ代表、マヘレの跳ね橋(1671年)。アムステルダムにある木造橋です。模型では橋の開け閉めと船の通行が見られますぞ。


オランダの平和宮(1913年)。国際裁判所というステキな響きの感じがする場所。最初平和堂と読んでいた・・・それだと滋賀県のスーパーだ。


バチカン代表、サン・ピエトロ大聖堂(1546~1624年)。これは有名です。奥にエッフェル塔が見えるのがなんか素敵。


ローマカトリックの総本山、つまりマジモンの聖地です。


屋根の彫像がひたすら細かいし、壁の傷や退色も実に実感的。鉄道模型でジオラマを少し齧っていた身としてはため息が出てきます。もっとじっくりと見ておきたいものです。


イタリア代表、ピサの斜塔(1173~1350年)。塔を建て始めた途端傾き始めたもののそのまま建設を続行したやつ。違法建築っていうかなんていうか。
なお塔の上から数段は角度を修正してあるのでよく見ると少し反った形をしているのだ。


オーストリア代表、ベルベデーレ宮殿(1714~1722年)
正直、1ミリも知らなかったやつでした。世界遺産なんですけどね。
プリンツ・オイゲンが造らせた宮殿だそうな。プリンツ・オイゲンがここで出てくるか。

さすがヨーロッパは歴史的建造物が多いですが、今日はここまで。



東武ワールドスクウェアで世界旅行 その4【2017/03/05】

2018-06-10 23:12:41 | 旅行・イベント記
東武ワールドスクウェアを見て回っています。次は新東京国際空港(1992年)。でもこの名前では誰も呼ばれておらず、普通に成田空港です。
中でもこれは1992年に開業した第2ターミナルです。


飾られている旅客機はすべてボーイング747。時代ですなぁ。今だったら777か787あたりか。
これは東武ワールドスクウェアの架空塗装ですが、普通に特別塗装でありそうな感じ。


全日空の747もいましたね。飛行機は誘導路をタキシーします。さすがに飛びはしないけど。
奥の灰色の747はアシアナ航空です。あの塗装も今は無いです。


JASは747使ったことないんですけどね。DC-10やエアバスの模型を新しく起こすわけには行かなかったんでしょう。


大韓航空、ノースウェスト航空、エジプト航空・・・。
大韓航空は数少ない現役747ユーザーで塗装も当時から変わらないですが、マニアックな選択だなと思うエジプト航空は旧塗装です。成田への就航も週1便あるんだそうで。で、ノースウェスト航空は死んでしまいました。

ちなみに奥に写っている高架の上を走る黄色い電車あるじゃないですか。あれ、第2ターミナルの本棟と別棟を結ぶ無人交通システムです。アメリカにあるような巨大空港に同じような装置があり、それを真似たんだと思います。でもミニチュアでも実際の建物でも両者は大して離れた距離ではなく歩いて行けてしまうので今は廃線になっています。南無。


エールフランス、ブリティッシュエアウェイズ、KLMオランダ航空。ここらへんは変わらないですね。


東京国立博物館(1931年)。これもちゃんと見たことはないですね。和式とも洋式とも違う趣ですが、ジャワの民家をイメージしたとかで。なんでまた。
左に見切れているのは表慶館(1908年)です。国立博物館は関東大震災で倒壊した上野博物館の代替で建てられたものでしたが、表慶館は生き延びたってことですかね。


独特の屋根形状が美しい代々木国立競技場(1964年)。
東京オリンピックの会場の一つです。今は球技会場に使われていますが元は水泳競技場として建設されたものです。


映画でよく破壊される東京タワー(1958年)。
後で見ますが、フランスのエッフェル塔のパクリだよなぁ・・・と。せっかくだし並べてみたらどうかね。


港湾エリアにきました。どこってわけでもないようですが、横浜あたりですかね?
これはクルーズ船のふじ丸(1989年)です。こんなのいたんかという船で、2013年に引退済み。そりゃ知らんわな。


どこの漁港というわけではないですが、マグロ漁港ということなのでたぶん三崎港あたりじゃないですかね。


湾岸道とかそこら辺?


漁港を眺めているうちにいつの間にかアメリカ大陸に上陸していました。ここはもうアメリカ。
ご存知ニューヨークの自由の女神(1886年)。これの自由はリバティLibertyでして、同じ自由でもフリーダムFreedomとは意味合いが微妙に異なります。気になる人は調べてちょ(丸投げ


アメリカじゃないんですけど、パナマ運河の閘門です。
ボタンを押せば(有料)水位の上げ下げが実演されます。この水位の調節装置はよくできたもので、一度見ておくと良いと思います。自分はオタワ運河で実物を見たんでこれはやりませんでしたが・・・。


ワールドトレードセンター!?殺されたんじゃ・・・。
2001年の同時多発テロで倒壊しましたが、ここでは往時の姿を見ることができるのです。竣工は1977年と意外と最近だったんですね。

奥の先細りのビルはエンパイアステートビル(1931年)です。あれもニューヨークの象徴の一つですね。


一度は行ってみたいニューヨーク。


アメリカ大統領官邸のホワイトハウス(1792年)。


この頃のアメリカ建築、ローマ神殿みたいな柱好きだよね。


こっちは裏口なわけですが、よく映像で見るのはこちら側が多い印象です。こっちの方が映しやすいのかも。

アメリカ編は以上です。やっぱ少ないね。
ちなみにカナダはひとつもなし。泣くぞ。

今日はここまで。



東武ワールドスクウェアで世界旅行 その3【2017/03/05】

2018-06-08 21:07:39 | 旅行・イベント記
東武ワールドスクウェアに入りました。入り口はなんだか遊園地みたいな感じ。
東武ワールドスクウェアは世界中の著名な建造物を1/25縮尺で再現したミニチュアのテーマパークです。かなり精巧に再現されているということで前から気になっている場所なのでした。


入り口にはUSJ的な地球儀が。回らないし、噴水もないですが。


序盤は日本の建築物から。ご存知国会議事堂(1936年)です。ここから日々国営お笑い番組が全国へ発信され国民を楽しませているのだ。


隣は東京駅(1914年)です。ミニチュアが製作された当初より近年復元された丸い屋根を再現しています。
なので2017年夏頃に整備が完了した駅前ロータリーなどの造りは実際とは多少異なっています。


おびただしい数の人形。これ、園内全部で何人いるんでしょうね。


プラットホームも一部再現されています。
中央線の昔の電車が駅を出たり入ったりしているのです。


さらに東北新幹線も走ってます。


電波塔の東武スカイツリー(2012年)
模型は実物より早い2010年に完成したとのこと。これもちゃんと1/25縮尺なんですと。それでも高いな。


観光用施設の東武スカイツリータウンも作り込まれています。


明治村に行ったことのある人にはおなじみ、旧帝国ホテル(1923年)。
明治村では玄関部分だけ移築保存されていますが、全体ではこれだけ大きいのです。


迎賓館(1909年)
和製ベルサイユ宮殿ですね。そういえば実物は見たことないんだよな・・・。


こういう横に広い建物は全体を収めて撮影するのが大変ですが、ワールドスクウェアだといとも簡単にできるのが良いところです。しかも俯瞰して見られるので実際とは違う見方もできるのが魅力。


裏庭。
これもベルサイユ宮殿の裏庭を参考にしたのかしら。


東京ドーム(1985年)
面積の単位にもなっている野球球場。あれ、こんな形だっけ?という程度には馴染みのない建物です。野球中継はテレビでよくやりますけど、外観の写真ってほとんど見ないですよね。

今日はここまで。



北米project 4 ~Is the order a warbird? その48【2016/03/04~10】

2018-06-04 22:58:42 | 海外旅行記

Source of map: Orange Empire Railway Museum (http://www.oerm.org/grounds-map/)
6番の3ft鉄道を見た後、その北にある16番のパイ・ヤードを目指します。
他のヤードがそうだったように保存車が雑に置かれています。前も書きましたが「使いみちは分からないけどとりあえず取っておこう」みたいなノリでかき集めてるようなフシがあり、博物館の人員に対して車両の数が多くて保守作業が追いついていないように見えます。おかげで「こんなものまで残したの」というものもあり、こっちとしては嬉しい限り。



ユニオンパシフィック鉄道#2564蒸気機関車(1921年アルコ製)
ようやく大型(いや中型?)蒸気機関車にお目にかかれました。
車輪配置2-8-2ミカド、型式名MK-10形。MKは「マーク」じゃなくて「ミカド」の意味です。ミカド機の10機種目ということ。
MK-10形は#2555~#2564の10機が製造されて全機がユニオンパシフィック(UP)の子会社ロサンゼルス&ソルトレイク鉄道(LA&SL)向けに配置されました。ただし#2564は1923年にUP直轄のアイダホとユタ北部を結ぶオレゴン支線(Oregon short line)に転属して、1955年の廃車まで貨客機として活躍した模様。
廃車後の1959年、UPはカリフォルニア州オログランデの公園に#2564を寄贈します。その後経緯は不明ですが1996年に公園からオレンジエンパイアへ移送して現在に至ります。たぶん公園で維持できなくなったといったところでしょうか。

そういう由来からか、他の車両が本線から分岐する留置線に置かれているのに対して、#2564だけはそこから分断されたところにポツンと孤立しています。いずれ動態復活させるつもりらしいです。
とはいえ1920年代の蒸気機関車が現存するのは特筆すべきことかなと。



状態はまあ良いほうだと思います。ちゃんと整備すれば輝きを取り戻せるかと。やはり乾燥地帯は強い。
火室が広いような。



炭水車(これは石炭焚き)は水タンクが円筒状になっています。この年代にしては珍しいような気が(なんとなく
水タンクの前半分を覆うようになっている部分が石炭庫です。



#38639無蓋車(製造年不明)
謎無蓋車。書くことも特に無し・・・。



ユニオンパシフィック鉄道#183206有蓋車(1936年製)
普通の無蓋車。コメント書きづらいなぁ。




オレンジエンパイア鉄道博物館#39160長物車(製造年不明)
報告記号OERXってどこの会社かと思ったらオレンジエンパイアか。当然どこかの鉄道から譲渡してもらったものでしょうが、履歴は探れず。
車体長が短めなのが気になりますが・・・。



なんと台車が3軸でした。これ、客車の3軸台車を流用したやつでしょう・・・。
3軸台車は2軸台車よりも部品が多い分整備が大変なので、3軸が余ってたから使いまわそうとはあまり考えにくいのですが、たぶん2軸台車では軸重に耐えられない重量物を運ぶのに使われたんじゃないでしょうか?なので全長もそんなにいらないのかも。



ユニオンパシフィック鉄道#906201食堂車(1927年プルマン製)
乗降扉が無いので食堂車というのは分かると思います(奥の小さい扉は食料等を入れる業務用扉)。車両自体は普通の食堂車ですが運用が特殊でして、これは保線員用の業務用車両なのです。なのでUPの黄色塗装ではなくて銀色に塗られています。
保線にも色々ありますが、この食堂車はデリックサービス・・・つまり起重機を備えた操重車の要員用です。保線員の移動用とか食事を出してたとかそういう使われ方をされていたのかなと。
こういうマイナーな使われ方をされた車両よく残しましたね。それとも営業用の黄色塗装の仕様で復元するつもりかしら?
ちなみに保線をアメリカ英語ではMaintenance of Way、略してMOWと言いますので覚えておこう。アイスクリームみたいね。



オレンジエンパイア鉄道博物館#35586長物車(製造年不明)
謎長物車。部品置き場にされてます。



オレンジエンパイア鉄道博物館#1355(製造年不明)
謎長物車。これはレールやH鋼材置き場にされています。ある意味本来の使われ方をされてますよね。



ユニオンパシフィック鉄道#28504無蓋車(1925年PRSS製)
よくある無蓋車。でもこれアオリ扉無いけどどうやって荷降ろしするんだ。
なおPRSSはなんの略なのか分かりませんでした。教えてエロい人。



サンタフェ鉄道#600175有蓋車(1964年製)
表記類がズレて上書きされているのでなんだか写真がブレてるように見えて気持ち悪い・・・。
1960年代の製造なので全長全高ともに拡大されています。基準がワム80000なのでそれと比べると壁ですね。引き戸が両開きなのが特徴なのだとかで。



なんだこの電車・・・じゃない客車かな?・・・初めに見た謎客車じゃないですの。6両編成になっています。
ていうかすんげー落書きされてる。アメリカだなぁ、容赦ないなぁ・・・。



前面のNJのロゴでピンときましたが、これニュージャージー・トランジット(NJT)で使われていた通勤客車ですね。
前も書きましたが正体はニュージャージー・トランジット コメットI形通勤客車です。1970年代にプルマンスタンダードで製造されました。たぶんこの博物館で一番新しい車両です。最初はエリー・ラッカワナ鉄道用に造られましたが、同社の倒産後にNJTに引き継がれた模様。
2009年までに全車が廃車になりました。廃車後は一部が複数の博物館に引き取られ、うちひとつがオレンジエンパイアです。ニュージャージー州は東海岸なので、西海岸のオレンジエンパイアまで大陸を横断してきたわけです。立地的に縁のない車両なんですが、博物館がそこまでして欲しかった理由とは・・・?
前面は貫通型でダサいデザインの多いアメリカの制御客車にしてはまとも。でも運転室と貫通路の窓の高さがちぐはぐなのがアレ。



#5103制御客車。
車体はアルミ製で台枠は普通鋼です。
乗務員室は無く、乗降デッキと共用です。そこから客が乗ってきたらどーするつもりなのかと問い詰めたいですが、北米の制御客車は伝統的に乗務員扉が無いのです・・・。冬は隙間風が寒そう。



#5124客車。落書きがドイヒー。
扉は70年代製らしく引き戸です。ただ上半分しかないのがアメリカらしいというか。
デッキには階段が付いていて、昔からの高さの低いプラットホームでも乗降できるようになっています。しかし、将来的にホームを客車の床面と同じ高さまで嵩上げするのが検討されていましたので、ノンステップで乗り降りできるよう客車側にも階段を越えていくための収納展開式の足場が予め取り付けられていたようです。
それとこの車体、アムトラックのホライゾン形客車に似ているなと思ったんですが、案の定ホライゾン形の原型になったのがコメットI形だそうです。正確にはこれの改良型のコメットII形が直系の原型ですが。
どーでもいいですがホライゾン形の由来って、コルゲートの無いツルツル車体なのが由来だったりしませんかね?



#5113制御客車と#5116客車
#5113の前面にはトラ柄の警戒色が塗られてるんですね。でも美しくないよね・・・。
扉が開けっ放しだけど、これ入れちゃう系?



お邪魔しま~す・・・って、うわぁ3+2列配置ですか。すっげぇ、めちゃ詰め込むんだね~キミ。
座席の向きは固定で、集団離反式・・・つまり真ん中を境にお互いそっぽを向いている座席です。
しかしつり革や座席の手すりがないあたり、立ち席は想定されてないんですね。



運転席。う~んこの。これ本当に70年代の運転台ですか。計器類は取り払われて今たまたま無いだけと信じたい。現役時代から付いてないなんて言わないでくれよな。
ちなみにこれ、運転士が立つところ無いじゃん・・・と思いますが、上記の嵩上げホーム用の展開式足場を出してその上に立ちます。右端にその足場がデッキの壁に立て掛けられているんですが、分かりますかね?

といったところで今日はここまで。


その49へ→

北米project 4 ~Is the order a warbird? その47【2016/03/04~10】

2018-06-03 21:40:34 | 海外旅行記

3ft鉄道の転車台。あとで見ます。



謎スイッチャー。プリマス製#589です。四角四面の機体で、鉄道模型の自由形キットにこういうのがいそうです。
北米型のディーゼル機関車は電気式が主流ですがこういう小型スイッチャーになると液体式もいます。



グリズリーフラッツ鉄道#2蒸気機関車「エマ・ネバダ」(1881年ボールドウィン製)
前回話したとおり、妻とオタク仲間に勧められて購入した機関車。車輪配置は2-6-0。
これもコテコテの装飾がされていて、西部開拓時代の機関車を思い浮かべます。グリズリーフラッツは保存鉄道というわけではないですが、保存鉄道というと原型に忠実であれ、という考えが多いですが、こういうやり方もありだよなと思います。

個人的に感動したのは先輪なんですが、車輪の裏側に波模様が打ってありますよね。
これより前に買った中古の鉄道模型の車輪に同様の模様がついていて、当時はなんの意味があるのか理解できなかったのですがこれを見てこういう模様なのか!と分かった時は雷に打たれるような感じでした。やはり実車を観察するというのは意義があります。

ちなみにこの時機関車は整備中でして、部分的に部品が分解されていました。先輪が外されていますよね。あとはカウキャッチャーも外されているんだと思います。
機関車の下には整備士が潜り込んで整備をしているんですが、わかるかな?脚が出ています。



ライトケースにはサイゼリアに飾ってそうな絵が描かれています。案外、奥さんが描いた絵なのかもしれませぬ。
エマ・ネバダは石炭焚きだったはずですが、煙突はダイヤモンド型なんですね。形骸化してるんだと思います。



キャブにも絵が描かれていておしゃれだな~と思います。
機器類は一通り揃っています。計器類は元から無かったんでしょう。
逆転機のことをアメリカ英語では「ジョンソンバー Johnson bar」と呼ぶんですね。ジョンソンの由来はなんでしょうか?発明した人かな?



炭水車。
石炭庫がバスタブ状ではないのは、元は薪焚きだったから?でもって石炭庫を囲む壁は水タンクになってるんじゃないかしら?
炭水車にも手ブレーキってあるんですねぇ。



足回りの整備を入念にやっているようでした。
静態保存機のはずですが、実はこっそり火を入れて運転しているのか・・・?少なくとも、車輪を回して線路の上を移動できるような状態は維持できているというところでしょうか。流行りの圧縮空気を使えば自走できそうですね。



後ろ側。
炭水車のライニングがいい味出しています。19世紀の機関車にはライニングが似合います。



グリズリーフラッツ鉄道#5一等客車(1881年B&S製) ※B&S; Barney and Smith Car Co.
エマ・ネバダ号に連結されていたグリズリーフラッツの客車です。元々はカーソン&コロラド鉄道#5で、N&C鉄道(正式名不明)、サザンパシフィック鉄道を経ています。
キンボールが初めに手に入れた客車で、全てはここから始まったのだ。小さいですが一端の客車であり、なるほどこれを見せられたら「機関車も欲しいねぇ」と口から零れるのも分かります。それで本当に機関車を買っちゃうのがすごいわけですが。



パシフィックコースト鉄道#704有蓋車(1906年自社製)
パシフィックコースト(1882~1941)はロサンゼルスの北西部を走っていた鉄道です。3ft狭軌路線なので他社線との直通はできないのですが、起点のポートハーフォードではサンフランシスコ~サンディエゴ間の船と連絡していて、寄港した船から乗客や貨物を内陸部へ運んでいた模様。

車両が木造である点もそうですが、手ブレーキのハンドルの位置に注目してください。ハンドルが屋根にあるのが分かります。
これすなわち、カブースに乗っている車掌が車外に出て貨車の屋根を伝い歩いて、屋根から1台ずつ貨車のブレーキを締めたり緩めたりしていたということです。まだブレーキ管などが無かった時代です。
妻面には屋根を歩く際の通路になるキャットウォークの台座も残っています。



車両はもう1列分あります。この列のは一層古そうな雰囲気を出していますが果たして・・・?



サザンパシフィック鉄道#449有蓋車(1891年製)
上の#704とは細かいところが異なる有蓋車。



サザンパシフィック鉄道#39二等座席車(1882年カーター製)
台車の無いダルマ状態で置かれている客車。かなりくたびれていますが、この車体は原型を留めた資料性のある客車と思われ。
手前側の隅の側面に孔がいくつも空いています。腐ってる?でも不自然だな?と思ったら、実はキツツキが空けた孔なのでした・・・。



カーソン&コロラド鉄道#10「エスメラルダ」ビジネス客車(1896年V&T製) ※Vurginia & Truckee
これもダルマ。鉄道会社の社長や役員専用の車両、ビジネスカーです。そういう意味では業務用車両ですよね、これ。「ヤ」ですよ。
内装は一般的なもので、応接間、食事部屋、寝室、風呂、台所がこの1台に詰まっています。小型の狭軌鉄道車なので一部屋一部屋が窮屈そうですが・・・。手前側のデッキは展望デッキになっています。



外にも何台か置かれています。
いずれもデンバー&リオグランデウェスタン鉄道(D&RGW)の貨車で、グリズリーフラッツ由来の車両ではないです。



デンバー&リオグランデウェスタン鉄道#732無蓋車(1904年ACF製)
こんなところでリオグランデ鉄道の名前が出てくるとは思わなかったですが、まあ比較的近所か。
これは側面にアオリ扉が付いているタイプ。



デンバー&リオグランデウェスタン鉄道#6768控車(製造年不明)
長物車ですが、控車として使われていた模様。
後述する貨車の長さに収まりきらない貨物を運ぶ時に連結器よりも飛び出た部分を補う目的で使われたと思います。



デンバー&リオグランデウェスタン鉄道#1155無蓋車(ACF製)
この写真の角度だとただの無蓋車に見えますが、実は妻面が取り除かれているのです。それが分かる写真を撮ってないのが痛い・・・。一応、上の#6768の写真の右端に写り込んでる#1155を見ると、妻面がないのが分かると思います。
妻面を外した理由は、鉱山で使う掘削用鋼管を輸送するためのパイプ・ゴンドラ車だったからです。鋼管は長いので無蓋車の長さに収まりきらないのです。加えて、鋼管なので横に転がって脱落しないようにアオリ扉で押さえておく必要があったのです。
D&RGWの無蓋車は、側面を外すだけで簡単に長物車に変身できる構造でしたので、これも普通の無蓋車から妻面だけ外したものと考えられます。
で、鋼管は貨車からはみ出る長さなのでこれだけだと他の車両とぶつかってしまい連結できません。そこで上記の控車を噛ませることでこれを解決するわけです。パイプゴンドラの前後に控車を連結する必要がありましたので、やや効率の悪い運用ですかね。


3ft鉄道はここまでです。
20世紀中頃には途絶えてしまった方式ですので、保存車は19世紀末~20世紀初頭製造と全体的に古いものばかりでした。特に19世紀の車両が一箇所にまとまった台数残っているというのは驚くべきことでしょう。日本だったら明治時代ですぜ。
ひとえにキンボールが蒐集してきたおかげだなと。当然これらを継承した博物館も。

今日はここまで。


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東武ワールドスクウェアで世界旅行 その2【2017/03/05】

2018-06-01 22:13:54 | 旅行・イベント記
鉄道むすめスタンプを押して栗橋駅に戻ってきました。
栗橋駅は東武日光線とJR宇都宮線の乗換駅なのだ。


栗橋駅からは10030系の普通電車で新栃木駅まで。
少し古い電車ですが、近年更新工事が行われて最新の電車に見劣りしない内装に変化しているので、意外と快適に移動できます。


終点のひとつ手前の栃木駅で乗り換えます。乗る電車はまた10030系かそれとも8000系か・・・と思っていたら、来たのは6050系でした。こりゃいいね。


普通東武日光行に乗ります。なお車両は会津鉄道所属の200番代、61201Fでした。会津鉄道の6050系はこれだけなので、よくもまあ遭遇できましたね。


途中の新鹿沼駅で100系スペーシアの通過待ち。スペーシアも停車するのでここでワープもできるのだ。


だんだん山間部へ入っていきます。片田舎という感じで、東照宮への通り道じゃなかったら絶対線路が通らないところだよなと。


イマイチな駅で知られる下今市駅で鬼怒川線に乗り換えます。乗り換え時間がほんの僅かで列車を撮る暇もありませんでした。
乗ったのは会津鉄道直通の快速「AIZUマウントエクスプレス」でした。なので座席は軽快ディーゼルカーとは思えないリクライニングシートなのです。ちょっと座面の奥行きが足らない気もしましたが。


でも乗るのは十数分で、途中の小佐越駅で下車します。
先頭は真っ赤なAT-700形。


後ろは一般型のAT-650形。とはいえこちらも転換クロスシート装備の上級車です。


なんと無人駅でした・・・。


駅舎はこんな感じ。ここが東武ワールドスクウェアの最寄り駅なのだが、あまり駅っぽくない。


駅からワールドスクウェアまでは歩いて行きます。バスで行くほうが楽だけど余裕で歩いていける距離ですので。
途中で見かけたこまどり交通のふそうエアロバス。


昼飯がまだだったのと、園内のご飯は高いだろうということで、ワールドスクウェアの目の前にあるおおぎやラーメンで昼飯。
よくあるローカル系のラーメンチェーン店で、群馬県を中心に展開している店だそうな。味噌ラーメンにしましたが、なかなか美味しかったかと。

といったところで、今日はここまで。
次回からワールドスクウェアに入ります。