黒鉄重工

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北米project ~Advance to U.S. その9 【2014/12/19~24】

2015-05-31 22:16:57 | 海外旅行記

ブリティッシュノーザン鉄道 11474号車
British Northern Railroad No.11474

詳細不明。
スイッチャーの台枠を流用して改造した車掌車というゲテモノ。なんでこんなもん収蔵した。



グレートノーザン鉄道 ディーゼル機関車182号機
Great Northern Railway No.182 Locomotive

1951年アルコ製RS-1形。GNRの塗装が施されているが、GNRに所属したことはない。

GNRじゃないならどこにいたのということになりますが、新製配置はMinneapolis & ST. Louis Railroad No.234、最終配置はProctor & Gamble No.1です。
RS-1形は、ロード・スイッチャーと呼ばれる操車場での入換と本線走行のどちらにも対応できる機関車の先駆けです。日本だとDE10形とかDD13形とかが該当します。
現在だと本線用機関車を意味するようで、北米ではこのタイプが発展していって、貨物用機関車はほとんど全てこのタイプです(たぶんな)。



カナダ国鉄 55365号ラッセル式雪かき車
Canadian National Railways No.55365 Snowplow

何回か前にも出てきたラッセル式の雪かき車です。



カナダ太平洋鉄道 402846号ジョルダン式雪かき車
Canadian Pacific Railway No.402846 Jordan Spreader

圧縮空気でウィングを広げて線路の外へ雪を広げるためのジョルダン式雪かき車。ラッセル車の後ろに連結されていた。ウィングを広げると幅は12フィートになる。
雪の降らない季節には、線路に散布されたバラストを広げる用途にも使用されていた。

レディスミスでも見かけたジョルダン式雪かき車です。
ラッセル車で押し分けた雪をこのジョルダン車がさらに拡散させるという算段なんですね。55365号車と402846号車が連結して展示してあるというのはそういう意味か。



パシフィックグレートイースタン鉄道 ディーゼル機関車551号機
Pacific Great Eastern Railway No.551 Locomotive

1948年製。詳しい経歴は分からないですが、GEの65トン級スイッチャーだと思います。



バンクーバー・ワーブス ディーゼル機関車25号機
Vancouver Wharves No.25 Locomotive

1947年製のGEの80トン級スイッチャー。新製配置はカナダ国鉄74号機だった。

551号機の後ろに連結されているスイッチャー。この時期のDLはDLの黎明期に造られた機体のようです。
ちなみに先ほどの雪かき車とも連結されています。雪かき車の編成展示ということですね。北海道のキロマキみたいな感じですかね。実際に除雪していた機関車はスイッチャーとは違うんでしょうけど。



BC鉄道 BC-14気動車
BC Rail BC-14 RDC

3台目のRDCです。「キハ」のRDC-1ですね。


15006号客車
なぞ。車体の形状が軽量客車シリーズとは違うし、窓配置も普通じゃないです。よく分からないです。



車掌車
子供用の遊び場になっている車掌車です。ポップな色に塗られていますね。


パシフィックグレートイースタン鉄道 マックノリス駅
PGE Mac Norris Station

PGEの駅舎です。移築したっぽい?
中に入ります。



エントランス。ファーストクラス車とコーチ車で待合室が異なるようで。



ファーストクラスの待合室。コーチの待合室も基本的に同じです。
ここで遅れている列車を何時間も待つと思うと気持ち沈みますね。時刻通りに列車が来るというのはいいことだな。



当時を再現した駅務室。コンピューターもあったんだぜ!



ホーム。客車1両ちょっとぐらいの長さしか無いです。



客車2両と車掌車1両。ここの展示車はちょくちょく変わるらしい。



CNR No.3223
座席車ですねえ。



CNR "Bill and Dorothy Lahr"
これも座席車。名前が付けられているってことは上級クラスなのかな。



BCR No.1859
車掌車。やけにきれい。ちなみに英語ではカブースcabooseと言います。



PGE No.1926
タンク車です。ディーゼル機関用の軽油を運んでいたようで。



転車台。もちろん動きます。



PGE No.714
荷物車です。その4で書いた兵員輸送車722号と同型っぽいですね。台車は異なっていますが、たぶんこちらは別のものに換装されたんでしょう。
722号が兵員輸送車時代の窓割りを活かした窓配置だったのに対して、714号は新しい位置に窓を設置していますね。ドアより右側にある窓は一見もとの窓を活かしているように見えますが、寸法がわずかに小さいです。



扇形車庫の手前に置かれています。



CNR No.65940
保線要員用の寝台車だったようです。操重車「オハイオ」の控車だったことも。

これで見れる車両は全部見ました。お疲れ様!
とはいえ、資料本に載っているけど見なかった車両が割りとあるので、機会があればまた行きたいですね。でもいつ見れるんだろうね。見れんのか?ていうかどこに仕舞ってあるんだ?



扇形車庫の本館に戻ってふと外を見ると・・・。あ、貨物列車やん・・・。つか、なげーな、貨車何両繋いでんだよ。
やっぱり生きていたのかあの踏切の線路。うーむ、タイミングが悪かった・・・。

最後に資料本などのおみやげを買っていき、West Coast Railway Heritage Parkを去りました。とても充実した博物館でした。
バンクーバーから車で1時間くらいのところで、ウィスラーへ行く道の途中にあるので、見学しやすい鉄道博物館です。おすすめの場所です。
今回は高速バスで来ましたが、レンタカーのほうが便利です。レンタカーをおすすめします。バンクーバーから日帰りも余裕でしょう。はい。

WCRHP編これにて終了。次回へ続く。


その10へ→

ポートアルバーニの汽車に乗りに... その6 【2014/12/14】

2015-05-30 21:31:19 | 鉄道撮影記

終点に着いて、他の乗客たちはぞろぞろと駅を離れていきますが、私はまだ留まります。
機回しや機関車の方向転換がこの後あるはずですからね、それを見ておかないと。あと2時間も暇ですからね。
ホームの先に延びている線路を見てみると、機回し線らしきものが見えますね。



降車確認をしたら、回送列車は前進。機回し線へと向かいます。
スタッフが分岐器を転轍していますね。



回り込んでもっと近くまで行ってみました。
その間に、7号機関車は客車から離れて機回し線を使って編成の反対側へ。
機関車の方向転換は行わないようですね。となると帰りはバック運転か。



分岐器を渡ったところでもういちど進行方向を変えます。



連結作業に入ります。前も書きましたが、案外デカイです。だいたいサドルタンクのせい。



客車と連結。これで機回し作業完了です。



ちなみに踏切から撮っていました。



機回し線の脇には車庫があります。線路とは繋がっていないので単にオブジェクトとなっています。昔は使われていたんでしょうけど。
右に伸びているビームが気になります。ちょうど線路をもう一本敷ける程度の幅です。もともと2線分あった車庫の建物を1線分に縮小したというところかな。奥に見える建物とも繋がっていたのかもしれません。



車庫の中には木造の車掌車があります。形は留めていますが何だか傾いています。
スタッフの兄ちゃんが怪しげにこっちを見てます。機回しを見にくる人ってそんなに珍しいかい?



ある森林鉄道の風景・・・。



機回しを見た後は、お昼ごはんとします。駅のそばにあるカフェでホットドックとスープとコーヒーを食べます。
スープがしょっぱかった記憶しかない。煮詰めすぎだ。



お昼を食べても帰りの汽車の時刻まであと90分くらいあります。どうしたものかと、カフェの奥に続く道を歩いてみます。
そしたら道端に使われなくなったブルドーザーが。



トラックのダルマやトラクターまで。
ん?この先に何かあるのでは?



トラクターが荷台に乗った人間を連れてどこかに去って行きました。・・・これじゃあこれからされる家畜みたいじゃないか。
トラクターが来た方向を見てみると・・・。



!?
巨大な建造物が・・・!


その7へ→

【HG】 ジンハイマニューバ2型 製作 その1

2015-05-28 21:46:21 | ガンプラ(アナザー)製作記

2週間くらい前、家のインターネット回線が一週間くらい接続できない状態が続いていたんですが、その間暇で仕方がなかったんで日本から密輸持ち込んできたプラモデルを組み立てることで時間を潰すことに。
「まさかプラモ作ることなんかあらへんやろ」と最低限の道具だけ持ってって本当に作ることになった一回目の渡加と違って、今回は一式装備していきました。小学生から使っているカッターマットも一緒です。



作るのはこちら、HGジンハイマニューバ2型。もっとなにか無かったんかいという感じですが、自宅に積んであったのを優先して持ち込んできているので、仕方ないです。昔の私に文句言ってください。SEED、00の量産型が作りたかったんよ。今もですが。
まあ、普通にほぼ素組で作っていきます。一式持ってきたと言ってもフル改造できるほどの道具や資材はないです。素組みするには十分な一式装備です。



後ハメ加工は施しておきます。上腕を肩の装甲に後ハメできるように軸受けを加工します。下のほうが加工後のやつですね。
内径よりコンマ数ミリ短く切断します。こうすることでこれが返しになって一度はめるともう外れなくなります。
後ハメがきちんと出来るか確認しながら軸受けを削っていきます。現物合わせになりますね。
これをやると塗装の手間がかなり軽減されますが、組立後のパーツの固定力が低下するのが欠点ですかねえ。



ハイマニューバ2型独特の装備が日本刀ですが、これはあらかじめ購入しておいたコトブキヤの市販パーツNW-32日本刀に置き換えようと思います。
これ、日本刀によくある鞘への収納ギミックをオミットして抜刀状態と収納状態で別々のパーツを付けています。
これは却って納刀時に刀身の塗装剥げの心配だとかそれを防ぐためのクリアランス稼ぎの加工だとかが必要ないんで、面倒くさがり屋な自分には大助かりのパーツです。こういうの待ってたんだ。
長刀と短刀の2種類が付いてきますが、どれをどう装備させるかはまだ迷っています。短刀と言ってもキット付属の日本刀と同じくらいの長さがありますし、2本携帯させることもできるのでいろいろ考えてしまいますね。



フロントアーマーは左右一体になっていますが、真ん中で切断することでそれぞれ独立して可動できるようになります。あらかじめパーツにつっかえが付いているので、切るだけで大丈夫。もう切ってくれって言っているようなもの。
脱完全素組をするにあたって、たぶん一番簡単な加工です。やや乱暴になりますがニッパーでも出来ますしね。



胸と胴のパーツも後ハメできるようにします。胸パーツにある軸受けを肩アーマーと同じ要領で削っていきます。
胴側のダボもはめやすくするため背中側の方を1mmくらい短縮しました。

次回は残りの加工とか塗装とか。完成まで行っているといいね。


つづく

北米project ~Advance to U.S. その8 【2014/12/19~24】

2015-05-26 23:21:39 | 海外旅行記

資料館になっている車両の車内に入ります。指令所関連の物品が展示されていました。ここは軽くスルー。



3074号郵便荷物車へ。こんな感じに現役時っぽい雰囲気で展示されています。ここは荷物室ですね。



郵便室。郵便袋ですね。



仕分け箱。車内で乗務しながら郵便物を仕分けるというのは日本もカナダも同じようですね。



郵袋がたくさん並んでいます。



ここで仕分けていたそうな。



国土の広いカナダ、乗務時間は長期に渡ります(きっと)。なので、トイレは必須です。



別の車両へ。鉄道関連の部品や用具が展示されています。



地上設備の機器ですかねー。



さらに別の車両へ移ると、鉄道模型のレイアウトが広がっていました。トレイン・オン・トレインかな。
しかも作りかけ・・・。こういう展示なのか?



完成しているエリアはなかなか本格的に仕上がっています。



駅のエリア。ダブルスタックカーとかRDCとか。ダブルスタックカーは100両とは行かなくても50両くらい繋いで走らせたいよね。模型めちゃ高いけど。



カナダらしいなあと思える設計です。日本だとこういうのはなかなか無い。



パワーパックも見えました。



コレクション部屋。たくさん所蔵していて目移りしてしまいますね。

WCRHP編、次回で完結かな?


その9へ→

ポートアルバーニの汽車に乗りに... その5 【2014/12/14】

2015-05-25 21:53:17 | 鉄道撮影記

列車は12:30にポートアルバーニ駅を出発します。発進時の蒸気で視界が真っ白に。
発車時には機関車に付いている鐘を勢い良く鳴らします。発車時・停車時および踏切通過時には鐘や警笛を鳴らすというのが現在まで続く北米の鉄道の決まりのようです。鐘の音色がまたいいんですな。
ちなみに、クリスマス列車ということで客車にはモールなどで装飾がされています。



出発してすぐ、右手に貨物ヤードが見えてきました。



小さいタンク車。



丸太運搬用の運材貨車。運材貨車というか建材貨車は現在も限界いっぱいまで大型化してそこらじゅうを走ってますからね。



ヤードに併設されたアルバーニ太平洋鉄道の機関区も見えます。ディーゼル機関車8427号機ですね。アルコ製のRS-3形で、1600馬力だそうです。キャブの6枚窓がユニーク。
他にシェイ式の2号蒸気機関車と11号スイッチャーがいるそうですが、車庫の中かな。
その横に見える黄色いキモいのはなんだろうね。見た感じ自走するっぽいけど。



デルタ線が出現、といっても分からないですけど。
この後一旦停車して、スタッフが線路上の鉄柵を開けていました。普段は敷地内に入れないようにしているんですかね。



そして、なんと道路を踏切で横断。警報器もちゃんと光っていますし鳴っています。道路を走る自動車も停止します。おうおう、生きているのかよこの踏切。



踏切を渡るといよいよ本番とばかりに少しスピードを上げて走っていきます。
今走っている線路はポートアルバーニ支線の本線で、かつて現役だった線路をこうして走っているというわけで、これには興奮します。
途中にはサンタコスをしたおばちゃんがカナダ国旗を元気よく振っていました。ちゃんとお立ち台まで拵えてあります。たぶん沿線の名物なんだろうな。



沿線の撮り鉄。次来ることがあったら沿線で撮影したいね。



森のなかを進むんですが、ちょっと開けたところに出たと思っても霧で真っ白です。一応この景色覚えておいてください。



無人販売?



30分くらい走ると右に大きく曲がります。終点の手前で本線から分岐するのです。



だいたい40分くらいで、終点のマクリーン製材所駅McLean Millに到着。楽しい小旅行であった。



ホームはこんな感じのいかにもな簡素ぶり。
帰りの列車は15:00発、だいたい2時間弱あります。2時間もどうするんだよ・・・と途方に暮れますが、この後予想だにしない光景が広がるのであった。


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北米project ~Advance to U.S. その7 【2014/12/19~24】

2015-05-23 21:09:43 | 海外旅行記

バンクーバー・クレオソーティング 2055号操重車「オハイオ」+控車
Vancouver Creosoting No.2055 "Ohio" Steam Crane Car+Idler Car

北米全土の1000箇所の工業地で見られた代表的蒸気式操重車。自走することが出来、最大出力は20トン。石油300ガロンと水200英ガロンを搭載できる。
引退後、フレーザー川に捨てられていたが、ボランティア集団のCansteamによってサルベージされる。1992年にWCRHPに寄贈された。

操重車その2。これも蒸気式操重車です。ボイラーは垂直に据え付けられているようです。
撮影時は自走できると知らなかったので台車周りを観察しなかったのですが、どうやって動力を伝達しているんでしょうね。



控車。特に小屋やクレーン固定装置も無く、ただの長物車という感じ。



パシフィックグレートイースタン鉄道 6501号操重車+6502号控車
Pacific Great Eastern Railway No.6501 Diesel Cranec Car+No.6502 Idler Car

カタピラー社6シリンダーD33Tディーゼルエンジンにマラトー社2シリンダーを追加装備したディーゼル式操重車。
最大出力は蒸気式操重車の414330号を上回る150トン。

操重車3つめ。操重車だけで3台ってのもすごい。これはディーゼル機関式。
なんか見覚えのある形してるなあと思ったんですけど、日本のソ80形によく似た車体をしていました。偶然なんでしょうけど。






控車6502号。有蓋車を切り継いだんじゃないのって感じだ。



"Paul D. Roy"
経歴不明。コーチかな。



今更ですが本館は扇形車庫になっています。ロイヤルハドソンなど重要な保存車はここに収蔵されています。
カナダ国鉄のものを改築して再利用しているっぽいです。
そういえば、ロイヤルハドソンは先頭を奥に向けて(車両後部を車庫の入り口に向けて)展示していましたが、写真撮る分にはこの方向で展示してくれると撮りやすくてよかったですね。
京都・梅小路の扇形車庫に保存されている蒸気機関車は先頭が車庫の入り口を向いているので全体を撮るのが大変、というかムリ。まあ車庫の外から見た時に機関車が揃ってケツを向けているというのも見栄え悪いというのも分かりますが。



ブリティッシュコロンビア電鉄 ディーゼル機関車941号機
Blitish Columbia Electric Railway No.941 Locomotive

1949年ゼネラル・エレクトリック製。BC電鉄が最初に所有した3機のディーゼル機関車のうちの1機。
1996年にWCRHPに寄贈された。

電鉄なのにDLってどういうことだよって気もしますが。スイッチャーだったのかな。



逆エンド。
外観だけ復元と書かれていたので、たぶん静態保存機。



WCXX5569
経歴不明。塗装を見るにカナダ国鉄所属だったものかと。



茶色い客車群。車内が改装されて資料館になっていて中に入れますがそれは後。



カナダ太平洋鉄道 3704号郵便荷物車
Canadian Pacific Railway No.3704 Baggege-Mail Car

1949年製。標準的な郵便荷物車3600形から改造された10両のうちの1両。50フィートの荷物室と30フィートの郵便室を備える。
後年、BC鉄道が事業用車として使うため購入するが、結局改造されずに廃車になる。

車内が面白いのですが後ほど。



カナダ太平洋鉄道 2263号座席車「カウチンリバー」
Canadian Pacific Railway No.2263 Coach "Cowichan River"

1949年製。2200系軽量客車の1両で第二次大戦後のインターシティ列車用に製造された。
引退後はBC州の博物館列車に組み込まれ、その後WCRAに寄贈され資料館として展示されている。

このタイプの客車はカナダ車輌・鋳造Canadian Car&Foundry(CC&F)の軽量客車シリーズのようです。
製造年代的に、スイスの軽量客車Leichtstahlwagenの影響を受けているのではないかなと思います。同様の例は日本の10系客車にも。



コーチの車内はこうなっています。回転シートっぽいですね。リクライニングはするのかな?



カナダ太平洋鉄道 2291号座席車 「クートニーリバー」
Canadian Pacific Railway No.2291 Coach "Kootenay River"

1950年製。カウチンリバーと同系統の座席客車。車内はチャールズ・ケースCharles Caseの鉄道写真館になっている。

ちょっと荒廃が進んでいる客車。



パシフィックグレートイースタン鉄道 6130号バラスト散布車
Pacific Great Eastern Railway No.6130 Air Dump Car

1955年製。バラストおよび盛土を散布するための貨車。圧縮空気シリンダーにより車体を傾けることが出来、それによってバラストを落とした。貨車の側面は蝶番になっている。

バラスト散布専用の貨車ということですな。日本だとホキがやってますけれども。



カナダ国鉄 1246号食堂車「ダンレイブン」
Canadian National Railways No.1246 Dinning Car "Dunraven"

1918年製。座席定員30人の食堂車。1950年代にカフェテリア車に改造され、テイクアウト用カウンターと会計スペースを設けたため座席は22席に減少したが、それ以外の内外装の変更は行われなかった。

ダブルルーフの古い客車。手前側のやや高い位置に設けられた窓が厨房スペースかな。


グレートノーザン鉄道 1090号パーラー展望車
Great Northern Railway No.1090 Parlour Observation

1910年製。バンクーバー~シアトル~ポートランド間の列車に使われていたパーラー展望車。1930年代になると余剰車となり、1940年代には電気技師用の寝台車に改造された。
WCRA入手後は工作車として使われ、1090号によってBC州にある鉄道の修復作業のほとんどが行われたと言われている。

これもダブルルーフ客車。パーラーカーというと特急「こだま」の151系のアレを思い浮かべますが、幾多の改造によって原型は留めていないと思います。デッキに登れなかったんで中をうかがい知ることは出来ませんでした。



カナダ国鉄 5161号座席車「マルヤッタ」
Canadian National Railways No.5161 Coach "Marajatta"

1919年製の開拓車(かな? 原文はcolonist cars)。後年座席車に改造される。
現在は改装されて博物館の資料館になっている。

マルヤッタ号じゃなくてマラジャッタ号かもしれない。

車内潜入は次回。


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ポートアルバーニの汽車に乗りに... その4 【2014/12/14】

2015-05-22 22:26:59 | 鉄道撮影記


全ての寄り道を終え、目的地であるポートアルバーニ駅Port Alberniへと向かいます。
クアリカムビーチからは4号線を進んでいけばじきに着きます。森の中や湖畔を走る風光明媚な道路です。時々のポートアルバーニ支線の線路も見えましたね。写真は一枚もないですけど。



着きました。駅の脇の駐車場に車を停めてとりあえず駅を眺めます。ていうか運転している時もそうだったけど霧がすごいなあ。遠くが見えない。



駅はこの地域共通の赤い駅舎が建っています。貨物用ホームがあるのがポイント高い。



なんて思っていたら後ろから鐘とドラフトの音が聞こえたので振り返ってみたら、何か来ました。
おう、まだ出発まで1時間くらいあるけどもう回送してくるのか。



推進運転で回送してきました。編成は機関車1機と客車5両。市街地だけど柵なんてないから撮り放題ですね。
ていうか、すげえ動いてる本物だ感がすごくて圧倒されています。これがカナダの動態保存機!気分が高揚しまくりですね。



停車。というわけで本日のメインであるアルバーニ・パシフィック鉄道Alberni Pacific Railwayの蒸気機関車列車です。
オフシーズン中は運行日がかなり限られるのですが、クリスマス前ということでクリスマス列車としての運行です。
寒いから蒸気がよく立ちますね。



アルバーニパシフィック鉄道7号機関車 Alberni Pacific Railway #7
1929年ボールドウィン製のミカド型タンク機(2-8-2T)。最初の所有者はキャンベルリバー材木社Campbell River Timber co.でアルバーニパシフィック鉄道には後年渡ることになる。
1953年にアルバーニパシフィック鉄道が営業をやめるとマクミリアン&ブローデルMcMillian Blodelに引き取られるが、1954年に橋梁から川に落下し機関士と制動手が殉職する事故に巻き込まれる。幸いにも修理され、1969年まで本線の牽引機として、1971年まで入換機として使われた。
1975年にBC州政府が購入し、1991年にポートアルバーニ市へと譲渡。1995年にアルバーニパシフィック鉄道在籍時への復元が行われ、現在に至るまでポートアルバーニの観光列車の牽引機として活躍している。

と言った感じの7号機関車です。クアリカムビーチで見た4号機関車と同型機なんだと思います。
特徴的なのはサドルタンクですね。サドルタンクはボイラーを囲うように取付けられている水タンクの形態を表します。他にはきかんしゃトーマスのパーシーがサドルタンク機ですね。クアリカムの4号機関車はタンク機では最も一般的なサイドタンク方式です。
ボイラーの周りを囲っているので図体の割に太って大きく見えます。



"Edward H. Sharpe"
我々の乗ることになる客車ですが、明らかに客車じゃない何かから改造された感がします。まあ、車掌車でしょうな。



"Mark F. Mosher"
車掌車改造の客車5両の内3両は窓を取り払ったトロッコ仕様。カナダの自然を満喫できます。ただ冬は寒いぞ。

編成は[#7]+[Edward H. Sharpe]+[W. (Bill) McNichol]+[K.D. (Doug) Wilson]+[Mark F. Mosher]+[Richard H. Grandy]です。
窓付きの客車がトロッコ車を挟む感じですね。



後ろから。編成端の客車にはブレーキ装置などが付いていて、緩急車としての役割も持っているようです。



現役ではないでしょうが、給水塔も付いています。バンクーバー島の駅の中では一番ポイントの高い駅だと思います。
ちなみにこのポートアルバーニ駅がポートアルバーニ支線の終点です。この先も線路が続いていますがすぐに行き止まりになります。昔はそこからさらに専用線か引き込み線が分岐していたんだと思います。



いい眺めです。



ポートアルバーニ駅の駅舎。入口が小さいよね。
クアリカムビーチで見たのと同系統の感じがしますが、これはカナダ太平洋鉄道の標準的デザインのものだったようです。同じような駅舎が全国にあるとかないとか。
というか、バンクーバー島の鉄道は最初E&N鉄道が開通させましたが、ポートアルバーニ支線が開通した1911年にはカナダ太平洋鉄道に売却されていたようです。なのでこの路線は最初からカナダ太平洋鉄道の路線ですな。
鉄道開通の効果は大きく、それまで物流の主流だった蒸気船を置き換えていったそうです。それも1950年代にはモータリゼーションで衰退していきました。
旅客列車は1957年に廃止され、貨物列車も1988年に廃止になりました。その後1990年にポートアルバーニ市が買い取り、開業当時の姿に復元。



駅舎の待合室。奥にあるのが切符売り場ですね。電信技手部屋とかもあったようで。上の階には駅長とその家族の宿舎がありましたが現在は無いらしい。



昔は駅務室だったんでしょうけど、今は集会場になっているようです。



時刻表。6往復分しか書けない・・・少ない。1日6往復とか田舎かよ。



キャブの中に入れてもらいました。
ふおおってなりますね。生きてる蒸気機関車だ。



レバーとかハンドルとか。よくわからないけど。
貨車30両程度を牽引できます。



ブレーキハンドルかな。
ちなみにこれも重油を燃料にして動きます。確かに油の臭がするんですね。石炭の匂いはしない。
というか火室の投入口が小さいですね。とてもシャベルで石炭を放り込める大きさじゃない。やっぱ産油国は違うなあ。



製造銘板。ボールドウィン・フィラデルフィア工場の60942番目の機体ということですな。6万機って・・・・・・本当か?
上の四角い銘板は過熱器の製造銘板。カナダのスーパーヒーター株式会社製。訳すと文字通り過熱器株式会社。



客車に乗り込みます。車内はクロスシートが並んでいます。ビニール張りだから冬場は冷たい。
カナダの車掌車は、運用が長時間に渡ることからベッドや台所が付いている場合が多いそうですが、これは全部取られている模様。まあ仕方ないね。



トロッコ車。寒いけど写真撮るにはこっちのほうがいいんでここに陣取りました。


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北米project ~Advance to U.S. その6 【2014/12/19~24】

2015-05-20 21:34:00 | 海外旅行記
家のWi-Fiが一週間くらい逝っちゃってたんで更新止まってました(・ω
軌陸車。
保線用の車両ですね。728号かな?



ただの軌陸車じゃないなと思わせるのがこの形状。
普通軌陸車というと自動車をベースに製造されたものを思い浮かべますが、こいつは明らかにディーゼル機関車を元に造られています。新造か改造かはどちらとも言えませんが、変な車です。



"Henry Pickering"
経歴不明。
車両の約半分の窓が取り払われた客車。台車が3軸なことから元は寝台車などと推測できます。
この博物館のイベント列車に使われているようで、それ用に改造を受けたっぽいですね。



BC Rail "Porteau"
経歴不明。座席車か。



Canadian Northern Railway "Pullman Spirit"
経歴不明。
展望デッキ付きのビジネスカーか。カナディアンノーザン鉄道所有と思われますが、名前にプルマンと付けられているのでプルマン社所有だったかもしれないです。



屋外展示場の奥に行くと、何本も敷かれていた線路が一本にまとまっていき、更に奥へと続いていました。
そこにはフェンスがあったので先へ行けなかったのですが、ここから本線へと連絡していると思われます。イベント列車の運行や車両搬入なんかはここを通って行われるのかも知れませんね。



BC鉄道の有蓋車のダルマが。有蓋車ったって箱がでかいよなやっぱり。



屋外展示場全景。



大量の貨車用の台車。



パシフィックグレートイースタン鉄道 273号ホッパー車
Pacific Great Eastern Railway No.273 Hopper Car

石炭および砂利の輸送に使われたホッパー車です。



BC鉄道のタンク車。車番が消えちゃって身元不明。BCOL1910かもしれない?



BECX894
経歴不明のタンク車。意外と多い資料本未掲載の車両。



"McDonald Creek"
WCRAのイベント用車両の一つのようです。元は荷物車ですね。



カナダ太平洋鉄道 EMD FP7A型 1404号機
Canadian Pacific Railway EMD FP7A No.1404

1953年製。1978年にVIA鉄道に売却され6553号機に改番、さらに1995年にアルゴマセントラル鉄道に売却され1756号機に改番。2002年に引退する。
WCRHPへの寄贈に際し、番号をCPR時代の1404号機に復元。塗装もCPR時代のものに復元するつもりらしい。

番号はCPR、塗装はアルゴマセントラルというハイブリッド(?)。
EMDのF型機関車は、戦後の北米の鉄道を調べていくとかなりの頻度で出てくるポピュラーなディーゼル機関車のようです。シリーズ合計で何千両と製造されたそうで・・・。



流線型のボンネットが特徴ですね。愛嬌があります。
元は貨物機として設計されましたが旅客列車もよく牽引していたそうです。この時代の鉄道模型を集めるなら機関車はこれ一台あれば旅客も貨物も事足りそう。



BC Rail "Capirano"
経歴不明。
このタイプの客車を今まで何両か見てきたけど、これ夏場の時どうしてたんだろう。見た感じ窓開かんないぞ。



カナダ太平洋鉄道 414330号蒸気式操重車+402107号控車
Canadian Pacific Railway No.414330 Steam Crane + No.402107 Idler Car

1913年ブラウンホイストインダストリアルBrownhoist Industrial製。蒸気式操重車の代表例。石炭を燃料にした蒸気による最大出力は100トン。燃料と水を確保するため、使われなくなった蒸気機関車のテンダーを再利用しユニットを組んでいた。事故車の撤去や復旧に使われていたようである。
控車402107号は、長物車か有蓋車を改造したもの。片端にある小屋には作業時に使う道具、ロープ、吊り鎖、ジャッキなどが積まれていた。他に、クレーン未使用時にブームを固定する装置も付いている。



蒸気式の操重車ってのが今まで知りもしなかったんで、その存在にまず驚いていますが・・・。よく見たら煙突付いてるもんなあ。
蒸気式がもともと完成された動力で改良する必要がなく使い勝手も良かったことから1980年代まで使われていたようですね。



控車。小屋付きってのがポイントですよね。ただ小屋が倒壊寸前です。直してあげて。


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ポートアルバーニの汽車に乗りに... その3 【2014/12/14】

2015-05-11 23:22:00 | 鉄道撮影記

ポートアルバーニに行く前にもう一箇所クアリカムビーチQualicum Beachに寄り道をしていきます。



着きました。



ブローデル、スチュワート&ウェルチ4号蒸気機関車
Bloedel, Stewaet & Welch, Ltd. #4 Locomotive

1925年ボールドウィン製のミカド型タンク機。
やはり林鉄用に導入された機関車で、最大で30~35両の運材貨車を牽引できました。



というわけでクアリカムビーチにある4号機関車です。2-8-2タンクですがガタイは大きい。日本のC12形くらいはありそう。
レディスミスの11号と違い、状態は良好。屋根と金網でしっかりと保護されています。
動輪の直径は11号と同じかな?



まあ金網ってのは撮る際にはすごく邪魔なんですけどね。



後ろはこのようになっています。燃料は重油。石炭じゃないんですね。



そして、4号機関車の脇にはE&N鉄道の線路があり、その先には駅が!



線路なう。



というわけでE&N鉄道のクアリカムビーチ駅です。末期はVIA鉄道が旅客輸送をしていました。訪れた当初は存在を知らなかったので嬉しい誤算でした。
ご覧のとおり駅舎が建てられています。殆どの駅は車両一両分にも満たない短いホームと屋根付きのベンチがあるだけの簡易的な設備しかないので、ここが主要駅の一つであったことが伺えます。
でも線路は1線しかないんだよな。撤去されたようにも見えないし。運行拠点ではなかったのかな。



外観は往時のまま、だと思います。
左側が旅客用の待合室で、右側が貨物や手荷物用の倉庫だったのかな?
廃線後はクアリカムビーチデジタルメディアセンターが再活用しているようで、内装は窓から覗いた感じだと結構変えられていました。



駅の対面が芝生なのでとても見通しがよくすっきりしています。列車が来るときに写真を撮れば画になるんだろうな。



駅の表側。



駅の向かいには教会が建っています。



4号機関車と駅舎を一緒に撮影してこの場を去ります。
いよいよ本命のいるポートアルバーニへ。


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北米project ~Advance to U.S. その5 【2014/12/19~24】

2015-05-10 20:47:40 | 海外旅行記
自分でもびっくりするくらい進行が遅いですが、今回から少しは早くなるはず。



車掌車 Caboose
謎の車掌車。車番は不明で、資料には書かれていないしネット検索でもこれといったものはなし。完全に謎。
塗装からしてカナダ国鉄CNR所属の車掌車だったのではないかと見ています。

ただまあ・・・これは本当に車掌車だったのか?と疑うに足る装備が幾つか・・・。



>パンタグラフ!!<
なんでこんなものをつけてるん。
カナダの鉄道はほぼ全て非電化です。ウィキペさんによれば総延長50,000km弱の内電化路線は130kmほど。ただし、たぶんこの電化区間は地下鉄かライトレールなどの特殊な鉄道がほとんどを占めていると思います。貨物列車が往来するような一般的な鉄道は全て非電化・・・のはずです。
なのにどうして?



さらにこれ。謎の窓。北米の車掌車はもともと屋根の一部が一段高くなっているのですが、そこにさらに増築して窓を設けています。
謎の窓と言ったって、見て一発で架線検測用の窓だって分かったわけですが。
つまりあれだ、車掌車から改造された架線検測車だったのかなこれは。たぶんですが。
ただまあ、どこで使われていたのかは本当に謎。案外、カナダ国鉄から払い下げられたものが地下鉄やライトレールで使われていたのかもしれませんね。
(2016年8月24日追記)
この博物館の横を走っている線路の元所有者であったBC鉄道(現在はカナディアンナショナル鉄道に吸収され消滅)の路線の一部に電化路線「タンブラーリッジ支線」がかつて存在し(1983~2000年?)、そこ専用の架線検測車だった可能性が高いです。
ちなみに電化に合わせ専用の電気機関車も7機製造されていて、そのうちの1機がプリンスジョージの博物館に保存されています。
(追記終わり)



貨車コーナー。有蓋車Box carですね。これはBCOL933016
BCOLはBritish Columbia On Lineの略で、BC Railを表します。BC Railは2004年に廃止になっています。
さすがにすべての車両の手入れには手を回せないのか、荒廃が進んでいます。



有蓋車CN484692
1944年製。1999年のテレビ映画"The AtmicTrain"に出演した貨車。



車番不明。
倉庫として使われていました。



BCOL993039
これも倉庫になっていました。



CN406346
1914年製の小麦粉輸送車。これだけ木造の有蓋車ですね。



PGE4182
上記のような木造小麦粉輸送車の置換え用に1958年に製造。木造貨車よりも容量が大きく耐久力が高くメンテナンスが少なく済んだ。
保存食品の他にもLCL貨物用の貨車としても用いられ、漁船から新品のソファまで運んだという。



BCOL993043



有蓋車はこんなかんじにずらっと置かれていました。
道の反対側には元が何だったのかわからないような資材がそこら中に捨てられて置られていました。



パシフィックグレートイースタン鉄道 623号客車(研修車) 
Pacific Great Eastern Railway No.623 Coach (Rules instruction car)

1950年代に導入された座席車。車体側面にビード処理が施されているのが特徴である。1960年代にバッド社のステンレス客車が導入されると研修車に改造された。
改造に際し、車内には研修用のコンパートメントとギャレー、研修室が用意された。

車内は入らずに素通りしたんでなしです。



BC鉄道 BC-21号気動車 
BC Rail BC-21 Rail Diesel Car(RDC)

経歴等は不明。

個人的にこの博物館で一番見てみたかった車両です。これを見つけた時は思わず嬉しくなりましたね。
RDCとは、要は日本でいうところの気動車(ディーゼルカー)そのものといってよい車両です。
モータリゼーションの普及で旅客輸送量が減少していたアメリカ・カナダの鉄道各社の輸送効率向上のためにステンレスカーでお馴染みの米・バッド社が1949年に開発しました。
両運転台を備え1両から運転でき、総括制御もできるので多客時には適宜増結も可能、ステンレスカーなので塗装や補修の費用を浮かせられるなどの利点があります。
その利点が買われ、北米各地で運用されましたが現在はほとんどが引退しています。



台車。この形状はイコライザー式って言うんでしたっけ?
北米の鉄道の線路は旅客が乗るにはあまり良くない状態のようなので、今でも現役のイコライザー式台車を履いた客車が割りとごろごろしているそうです。



車内はリクライニングシートで快適な旅行を提供。



運転台は乗降デッキと同じスペースに設置。つまり独立した運転台はないです。
乗降扉のところにちょうど運転席が来るんですね。乗り降りの時どうするんだろう・・・。後ろからしか無いよね。



エンジンとか。同時期に製造されていた通常のステンレス客車にエンジンと運転台を載っけたかのようなスタイルが良いですね。ちなみに屋根に乗っているのは冷房装置ではなくてラジエーターです。
なおRDCはいくつか形式があって、このBC-21はRDC-1という客室だけで構成されたタイプ。日本でいうところの「キハ」



連結部。幌はなし。そもそも乗客が通り抜けできていたのかが怪しいです。



BC鉄道 BC-33号気動車
BC Rail BC-33 RDC

やはり経歴は不明。

BC-21と連結しているRDC-3。これは客室と荷物室と郵便室を備えた車両。いわゆる「キハユニ」。
BC鉄道の車番ですが、塗装はPGEのものになっています。



荷物室と郵便室の扉。どっちがどっちかは知りませんが、たぶん扉の幅の広い左側が荷物室。
RDCの形式は他にも「キハニ」に相当する客室+荷物室のRDC-2、「キユニ」に相当する荷物室+郵便室のRDC-4、運転台のない中間車RDC-9があります。



正面から。
RDCは日本のキハ10系気動車に影響を与えたと言われています。単行運転が可能な点、総括制御、そして何よりこの前面デザインです。
貫通路構造に貫通扉左右の小さな窓と上のヘッドライト。パーツの配置がとてもそっくりです。明言はされていませんが、キハ10系が設計思想はもちろんデザインを含めてRDCに影響を受けたのは本当なんじゃないかなと思っています。
北米ではRDCで気動車の系譜は途切れてしまいましたが、日本ではRDCの思想を反映させたキハ10系から続く気動車の系譜が脈々と続いているのを見ると、RDCを一度見ておきたくなったわけです。
今回ここでRDCを見ることが出来たのは本当に良かったですねぇ。

つづきます。


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