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北米project 3 ~Encouragement of Canadian Rockies. その33 【2015/07/08~18】

2016-08-24 23:42:53 | 海外旅行記

2015年7月14日(火)15時6分
ブリティッシュコロンビア州ヨーホー国立公園 フィールド

ナチュラルブリッジを後にした我々は、近くにあるフィールド Fieldという村に立ち寄りました。何で寄ろうとしたのかもう覚えちゃいないんですが、とにかく寄り道したんです。
で、村の奥まで行くと、カナディアンパシフィック鉄道(CP)の東方面行き貨物列車が停まっているのが見えたのです。近くに車を停めてから降りて撮影します。



中々それっぽい画を撮るのは難しいなぁ・・・。
カナディアンロッキーで最初に降り立った町、北部にあるジャスパーを走る鉄道はカナディアンナショナル鉄道ですが、南部のレイクルイーズとバンフを走るのはCPとなっています。
運んでいるのはコールポーター、つまり運炭列車です。貨車は無蓋車に見えますがアレで実際はホッパー車だそうです。



牽引機は、GE AC4400CW形CP9777号機+GE AC4400CW形 UP6419(ex-SP374)号機。2機ともエンジンはかかっています。
本務機のCP機はともかく補機のユニオンパシフィックの機関車がアレですが、これは少し後で。



列車が見える丘(命名俺)の横には給水塔がありました。
CPが1930年に建造したもので、高さは21mでした。ディーゼル機関車導入に伴い1952年に引退してこちらに(恐らく移築)保存されました。
中心の太い柱には穴が空いていますが、これは周りに生息しているキツツキが空けたものだとか。

ここでようやく、フィールドの村が蒸気機関車時代には鉄道の町として機能していたんだなということに思い至りました。
フィールドとレイクルイーズの間にはキッキングホース峠という峠があり、この峠を当初44‰の急勾配で越えていたためここはCP屈指の難所でした。
フィールドは急勾配を登る列車を後ろから押し上げる後補機の機関区として機能していたと推察されます。貨物列車の停まっている線路の周りがやけに空地なんで、昔はもっと賑わってたんだろうなぁと。山越えのための拠点となった機関区は日本にも神奈川の山北機関区や群馬の横川機関区などがあり、それと同じような感じでしょう。
後に44‰勾配の路線はこれから向かう「スパイラルトンネル」というより勾配の緩いループ線に置き換えられ、現在は列車のすれ違いのための信号所程度の役割にまで衰退していると思われます。村の主産業も観光客向けのB&B経営が主流に見えました。村の雰囲気は良かったので泊まってみてもいいかなと思いました。
ちなみにフィールドの由来はスパイラルトンネル建設に際し資金提供をしたアメリカ人投資家サイリス・ウェスト・フィールドからだとか。



さて移動するわけですが、本来この後はタカカウ滝へ向かうつもりでした。スパイラルトンネルはどうも列車が通っている時に見ないと面白くないと言われているのです。じゃあ最初にタカカウ滝に行ってその後ついでにトンネルを見に行こうという予定でした。
ところが、村からトランスカナダハイウェイへ通じる道路にかかる踏切を渡る直前、西方面行きの貨物列車が道路を塞ぎました。ダブルスタックを160両くらい繋いだ長い長い貨物列車がノロノロと通り過ぎるもんですから、踏切が開くのに5分以上かかりました。なるほどこれは迷惑なものだと思いましたね。特に都市部でこんな時間足止めされちゃ堪りませんね。
そして「あーやっと踏切開いたね、じゃあ滝へ急ごう」となるんですが、私は「フィールドに停まっていたコールポーターは今の貨物列車が過ぎるのを待っていて、この後すぐに発車するのではないか?」と勘ぐりました。
それが当たりなら2つのいいことがあります。1つは、コールポーターを間近で撮影できること。もう1つはこの後スパイラルトンネルを通過する貨物列車を見られること。特に後者は重要です。



そういうわけなんで、車を停めて少しの間待機してみることにしました。そして数分後、その勘は的中したのでした。



フィールドで見たCP9777号機+UP6419号機が見事通過していきました。撮影地点を練る時間がなかったので、写真としてはちょっとダメですが。全然コールポーターだって分からない・・・。



例の補機、UP6419号機。機体にも書かれていますが、これは元サザンパシフィック鉄道(SP)のSP374号機なのです。KATOからも鉄道模型が発売されるような有名な鉄道のひとつでした。
SPは1996年にユニオンパシフィック鉄道(UP)に買収されて消滅してしまいましたが、現在でもSP塗装の機関車が残存しているということのようです。
これはブラッディノーズ塗装と呼ばれるもので、ボンネットの部分が赤く塗装されてることから付けられたあだ名です。"bloody nose"とは「血の出ている鼻」(≒鼻血)という意味です。日本の「ムーミン」とか「牛乳パック」とかそんなノリでファンが付けた名前だと思います。
本来はもっと鮮やかな赤なんですが、買収から20年近く放置されているみたいなのですっかり退色してしまっています。
とはいえ、ロードナンバーの改番とボンネットのSPの文字がUPの黄色で塗りつぶされたこと以外は原型を保っているのは貴重だと思います。現在SP塗装機がいくつ残っているのかは知りませんが、少数派で間違いはないでしょう。



再びそれっぽく撮ろうとするも、上手く行かず。
撮り終えたらケツまで通り過ぎるのを待たずにすぐに車を出します。この後貨物列車が通り過ぎるスパイラルトンネルへ先回りするためです。



着きました。ここが「スパイラルトンネル Spiral Tunnel」、その見晴台なのだ。
わざわざ見晴台を用意してくれているので、見るのは簡単です。



ここどすえ。
順序が逆になってるけど、正向きにするとおかしな表示になるんでこれでええんやで。



これがスパイラルトンネルだっ!!と写真だけ見てもよく分からないものですな。
樹木がすっかり生い茂ってしまって上側の坑口とそこから伸びる線路くらいしか見えません。確かに列車が通ってないとおもろないな・・・。



そこでよく分かる解説!列車はまだ現れないのでその間解説板を使って説明しよう。
まずYou are hereと書かれているのが今いる見晴台。黒い線が線路で下へ伸びるのがフィールド(西)方面、上へ伸びるのがレイクルイーズ(東)方面です。灰色の線はトランスカナダハイウェイです。

見ての通り、キッキングホース峠をよっこいしょと越えるのにループ線を、それもハイウェイを挟んで2箇所で採用しています。
ちなみにこのキッキングホース峠がカナダの分水嶺なんだそうです。ここから東へ流れる水は遠く大西洋(正確にはその手前のハドソン湾らしいが)まで注ぐというのですから気が遠くなります。
フィールドからやって来た列車は、最初の下部隧道 Lower tunnelを抜けると一旦フィールドの方へと戻ります。そうするとすぐに2つ目の上部隧道 Upper tunnelを抜けて、またレイクルイーズの方へ向かって針路を戻すのです。この図から見るとちょうどN字に進んでいるのです。

そもそもループ線とは急激な高低差のある地形に線路を敷く時に建設された設備で、線路を螺旋状に敷くことで急勾配を緩和しているのです。鉄道というのは急勾配に弱い乗り物で、特殊装備のない普通の電車列車が登れる勾配は40~50‰あたりが限界らしいです。客車列車や重量のある長大貨物列車だとその限度はさらに下がります。たぶん勾配20~30‰で難所と呼ばれるはず。
現在は機関車や電車のパワーも上がりましたし、長大トンネルを掘ったり橋を架けたりして地形をぶち抜いて線路を敷けるので、近年建設された鉄道ではこういう設備はまず見られないです。

で、カナディアンパシフィックのこのスパイラルトンネルは1909年開通、距離は18.5km、勾配は22‰なんだそうな。
さてここで時間を2015年3月末に戻してみよう。この時私はバンクーバーで初めてバンクーバーに到達したCPの大陸横断列車の牽引機CP374号蒸気機関車を見たんですが、この機体がバンクーバーに着いたのは1887年。計算が合わないんですねぇ。

実はスパイラルトンネルが建設される以前に旧線と呼べる線路が建設されていたのです。それは「ビッグヒル Big Hillと呼ばれる路線です。CPは当初、22‰勾配の線路を敷設するつもりでいましたが、費用も時間もかかってしまうためループ線なしで勾配44‰(45‰説あり)をほぼ直線のような経路で駆け下りることとしました。
蒸気機関車時代に44‰というのはかなりヤバイ数字だと思われます。簡単に比較できるもんでもないですが例えば蒸気機関車時代の御殿場線(旧東海道本線)では、山北→御殿場間の勾配25‰が難所と言われていました。そう考えるとムチャやったんだなぁと感じます。

まあ山登りは機関車たくさん連結して力づくで登ってしまえば済ませられますが、問題は山下りでして、下り坂で速度を出し過ぎると止まれなくなる恐れがあるんですな。鉄の車輪と鉄のレールだと摩擦力が弱いんで減速しにくいのです。
なのでビッグヒルを下る旅客列車は最高速度13km/h、貨物列車に至っては10km/hにまで速度を落として運転していました。それでも万が一制御できずに暴走列車と化してしまうということがあるので、ビッグヒルには3箇所の安全側線がありました。
この安全側線は分岐すると上り勾配になっていて、ちょうど箱根ターンパイクにある緊急待避所のような感じになっていました。見た感じ他の安全側線同様、本線を速度超過で冒進して惨事を起こすよりは安全側線で脱線させといた方がマシというパッシブセーフティな考えのようです。
話は逸れますが、小田急本厚木駅にある安全側線は、高架の上にあって側線の終端の先は柵があるだけでそのさらに先は高架下に落下なので、安全側線に進入した方が大惨事になりそうな気がします。

山下り前の念入りなブレーキテストや当時最強の牽引力(それと恐らく粘着力も)を要求されて製作された軸配置2-8-0蒸気機関車の投入などの対策を行っていたにも関わらず、事故は起きるわ列車の編成は長くなるわで、こりゃいよいよマズいということになってきました。
そしてついに1906年に新線「スパイラルトンネル」の建設が始まり、先に述べたとおり1909年に開通しました。ループ線の経路策定時は雪崩の少ない経路を選ぶよう苦心したそうです。
ビッグヒルはスパイラルトンネル開通後25年経った1934年に廃線となりました。廃線跡の一部は遊歩道になっているようですが、気が付かなかったので行きませんでした。



話が大脱線してしまいましたが、さっき撮った貨物列車が来ましたよ!
列車は下部ループ線の坑口に侵入しようとしているところです。列車の行く先に坑門があるのが分かると思います。



そして隧道を抜けて上側の坑口から列車が出てきました。引いて撮ってるんで機関車はもう点みたいな小ささですが...。



そのまま写真の右側へ向かって進んでいきます。
下部隧道の全長は891m、高低差は15mです。
背後にある上部隧道の全長は991m、高低差は17mです。この見晴台からは下部隧道しか見られませんが、上部隧道が見られる見晴台もあるにはあるらしいです。



列車の先頭は森の中へと消えていきます。この後一旦折り返してきます。
なお速度は大変ノロノロとしたものです。それでも数十km/hは出てるはずなんでビッグヒルと比べたら大変な進歩だと思います。列車の長さも増やせただろうし。



コールポーターホッパー車の群れ。先頭が隠れてもまだケツが見えないんですけどぉ・・・。これ全長1000m以上あるよなぁ。
これだけの長さをよく本務機2機+後補機1機で登れるなと思いますけど、よく見たら空荷でした。それでもすごいと思うけど。



やっとケツが見えました。後補機にAC4400CW形CP8532号機が列車を押し上げていました。
機関車は全てAC4400CW形で、それの力を全て合わせると13200馬力になるので、はえーすごいなぁーとなります。



列車のケツが隧道に入ると今度は折り返してきた列車の先頭が目の前を横切りました。
ただし木が生い茂っているので写真みたいにろくに見えません。機関車が赤いので視認しやすいのはありがたいですがこれでは・・・。音はよく聞こえるんですけどね。
もうちょい木を伐採して見やすくしてほしいもんですけど、自然保護区内でそんなこと許されないんでしょうか?



程なくして列車のケツが下部隧道を抜けました。



目の前をコールポーターが走ってます。わかりづらいですけど。
先頭は今頃上部隧道のループ線を回っている頃だと思います。

列車が全て通り過ぎたらこの場を立ち去り、次の目的地のタカカウ滝へと向かいました。
スパイラルトンネルは確かに列車の動きが見えないとどのような構造なのか掴みにくいと思うので、運悪く列車に遭遇できなかったらつまらない観光地だと思います。列車は1日25~30本程度走っているとのことなのでうまく列車を掴んでみましょう。


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北米project 3 ~Encouragement of Canadian Rockies. その32 【2015/07/08~18】

2016-08-23 22:39:28 | 海外旅行記

2015年7月14日(火)14時38分
ブリティッシュコロンビア州ヨーホー国立公園 ナチュラルブリッジ

エメラルド湖の次はナチュラルブリッジ Natural Bridgeというところへ来ました。エメラルド湖まで行った道を戻る途中にあります。
通り道にあるので寄ってみましたが、是非行くべき!というほどでもない感じでした。寄れたら寄ってねというくらい。



ここにありんす。



橋というわけなんで、ここには蹴り馬川ことキッキングホース川 Kicking Horse Riverが流れています。キッキングホースとは昔の地質調査学者が馬に蹴られたのが由来だとかなんとか。
流量は膨大で流れも速く、なるほど馬の蹴りみたいな力強い流れなのだなと。



上流はこんな感じです。
かなり白波が立ってることからも荒々しさが想像できるかと。川辺と呼べるような場所も見える範囲にはありません。



さて、自然橋ことナチュラルブリッジとはなんぞや、という風になるわけですが、滞在当時は結局なんのことだか分かりませんでした。
人工橋ことアーティフィシャルブリッジ(命名俺)はあるんですけどね。



正解はこの岩。川を塞ぐように大きな岩が横たわっていますが、これを伝って川を渡れることから自然に出来た橋ということでそう名付けられたんだそうな。
うーんまあ、そう言われればそうだけど、橋と言うにはちょっと・・・という感想ですかな。川が流れている所がちょうど欠けてるし、安全性にも難あり。



で、ご覧のように岩の一部を川の水流が馬の蹴りを食らわせたが如く、風穴ならぬ川穴を穿っているのです。
狭い所を水が通過するので、ただでさえ流量の多い川の流れはここで最も激しくなります。岩を貫いている箇所は確かここだけ。落ちたら流されて死ぬ。



欠けてる所があるとはいえ一応岩は繋がっているんですね。この穿たれた部分だけ見ると確かに「橋」に見えますわ。前言撤回、なるほどナチュラルブリッジだ。
それと、川が岩を穿つ前、要は橋ができる以前は岩の上を通過していたんだろうなぁと思うような痕跡は残っているように見えます。



ナチュラルブリッジの側まで寄ってみます。落ちたら本当に(主にカメラが)シャレにならないんで渡りはしませんでしたが。
「橋」の下を見ると綺麗に丸く削られた岩が見えます。これまでも何度も見てきた水の浸食作用によるものです。長い時間を掛けて岩を下へ下へ削り取っているんだなというのが分かります。

短いですが今回はここまで。実際、滞在時間は30分もいれば十分だと思います。


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北米project 3 ~Encouragement of Canadian Rockies. その31 【2015/07/08~18】

2016-08-19 23:03:44 | 海外旅行記

2015年7月14日(火)12時39分
ブリティッシュコロンビア州ヨーホー国立公園 エメラルド湖




モレーン湖から今度はエメラルド湖に来ました。
レイクルイーズの村からハイウェイ93号線を北上し、その後すぐにトランスカナダハイウェイ1号線に分岐します。フィールドという隣町から横道に入ってエメラルド湖に着きます。
実は州境を越えていて、BC州に戻ってきていたのです。なので時差で時計の時刻が戻るんですが、面倒なので時計はそのままです。



湖の浅瀬。澄んだ水ではないというのが分かるでしょうか。水自体は決して綺麗というわけではなさそうです。濾過水はともかくそのまま飲用するのには向かないんじゃないかしら?



橋を渡ります。



モレーン湖に負けない濃い青色をしています。ここもとても綺麗。
赤いカヌーがいい対比になっていて良いです。



ふーむ、いい景色だ。



鳥が枝に止まっていました。



コウウチョウ Brown-headed cowbirdかな~?と思いますが、自信がないです。
それと、枝葉が入り乱れる中での野鳥撮影は難しいですね。AFだと間違いなく手前の枝にピントが合うんで、MFに設定せざるをえないんですが、MF慣れてないんで合わせている間に鳥がどっか行ってしまうということも・・・。もっと使いこなせるようにならないといけないですね。



対岸に広がる森林。向こう側はトレイルも整備されています。
森林の一部だけ開いていますが、あれはなんでしょうかね?スキー場ではないでしょうけど。



ロッジにあるレストランでお昼ごはんにしました。
バッファローバーガーというものがあったのでそれにしました。牛肉ではなく本当にバッファロー肉を使っているハンバーガーです。
バッファローのパティの他にチーズ、ベーコンチップに野菜ととても食べごたえのあるハンバーガーでした。
肝心のバッファロー肉ですが、牛肉との明確な違いは感じませんでした。ですが、とても美味しいハンバーガーでした。



お昼を摂っている間に外では通り雨が降っていましたが、店を出る頃には止んでまたカラッと晴れてしまいました。こういう悪運は割と強いんですよね。



雲ひとつ無く太陽光がそのまま湖に注ぐので湖もより一層綺麗に見えます。モレーン湖とはまた違った青色、まさしくエメラルド色という感じです。



戻ります。いつの間にか賑やかになっていました。



別の位置からエメラルド湖を眺めます。こちらの方が奥までよく見えますね。



平らな山。キャッスル山みたいな見た目です。
ここも綺麗な湖でした。モレーン湖よりも人は少ないので落ち着いて過ごすことが出来ると思います。



おまけ、エメラルド湖で見かけたバス軍団。
ブリュースターのPrevost H3-45 (2nd generation)。
乗客はクラブツーリズム、つまり日本人でした。日本のツアーバスはフロントガラスにツアー名を書いたボードが置いてあるのですぐに分かります。



ブリュースターのMCI D4505。これは今まで見たことのなかったバスだったかも知れないです。
路線バスのブリュースターコネクト車ですが、エメラルド湖に来る運用はないので今日は観光用に使われているんだと思います。



チャーターバスラインズ・オブ・BCのH3-45 (3rd generation)。
これもクラブツーリズムでした。ブリュースターのツアーとは別の企画のようで、こちらはビジネスクラスの飛行機で行き来するようだったんで、こっちの方が格上ということでしょうな。



TRAXXのH3-45 (2nd)。



カナダコーチラインズのPrevost LeMirage XL II。
こっちはJTBグランドツアーのバスでした。聞き覚えのあるツアー名だと思ったら、ジャスパーで見たバスでした。まさか再会するとは。
ていうか最近の中国人観光客程でないにしろ未だ日本人も多いのだな・・・。



ユニバーサルコーチラインのMCI J4500。白無垢のバス。

ではまた次の場所へ移動します。


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北米project 3 ~Encouragement of Canadian Rockies. その30 【2015/07/08~18】

2016-08-17 22:32:49 | 海外旅行記

2015年7月14日(火)10時44分
アルバータ州バンフ国立公園 モレーン湖

はい開幕絶景!
これは思わず声を上げたくもなるくらいに綺麗な景色です。



影が無くなるとモレーン湖の美しさが一層引き立ちます。綺麗なターコイズブルーです。絵に描いたような青い湖とはこのことですよ、本当。
やはり氷河が運んできた雪解け水に含まれる微粒子が光を屈折させるとかなんとか。
ただ木が入り込んでしまうのがちょっとね・・・。



縦構図で。
湖の青、森林の緑、山肌の黒、雲の白と色数が多くて目の保養になります。昔のカナダドルの紙幣に採用されていたのも納得の絶景です。
ここは本当に素晴らしいところですね。行くべき。



湖の背後に聳え立つのは「テンピークス」という山々。文字通り10個の頂がある山々です。
荒々しいテンピークスと穏やかなモレーン湖の対比も見事です。



モレーン湖の絶景を堪能したら駐車場へ戻ります。その途中で見かけた今日2匹目のシマリス(通算4匹目)。
道端で急にそれこそ某ポケモンの如く、野生動物が飛び出してくることがよくあるので、外を歩いている間はカメラは手放せないと思います。
慎重に近づけば200mmレンズでもここまで寄れます。本当に人慣れしているようです。



別のシマリス(通算5匹目)。
こっちは何か食べ物を咥えていますが、あれビスケットでしょうねぇ・・・ダメだぞ、餌あげちゃ。


あ、リスでない何かがいるぞ!



「アメリカナキウサギ American Pika」です。これは初めて見ました。
英名だと「ピカ」と呼ぶので某電気鼠を連想させます。



こそこそ動きながら岩場を下って行きました。



高い声で鳴くそうですが、このピカは鳴かなかったと記憶しています(つーか覚えてない
ナキウサギは名実ともにウサギに属する動物なんですが、耳が短いのもあってネズミにしか見えないんですよね。名前もピカだし。



山を降りてきました。やはり低地から見ると美しさ半減ですね。
カヌーも漕げるんでよかったらやってみよう。



左湖岸にある山。
氷河で削り取られてその傷跡が残っていますが、山の地層も見え隠れしていて面白いです。



右側にあるモレーン。モレーンとは前回書いたとおり、氷河が運んできた土砂の堆積物です。
場所によってはこのモレーンのように草木が生えているものもあります。昔からあるモレーンであると同時に、近年は氷河が後退してしまったためモレーンに動きがないということも感じ取れます。

モレーン湖はここまでです。


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例の新車を見に行く 【2016/07/06】

2016-08-16 21:43:53 | 鉄道撮影記

現在黒鉄重工には現在執筆中の北米P3とそれに続くカナダでの出来事がまるっと1年分溜まっています。それでも途中で投げ出すよりはマシだと思いながらヒーコラ執筆しているんですが、最近になって飽きが見えてきてここのところ更新頻度が落ちてきている状態です。
そこで気分転換に2016年7月からの帰国後の出来事を書いていくことにしました。そういうわけなので、たまに最近の話題も入るようになります。これも遅延回復のためです。

それで、帰国から1週間くらい経った7月6日の朝。なんだか早起き出来たので、この日は平日だし静鉄のアレを見に行くことにしました。いつもの音羽町のところで待機します。
写真は1000系です。静岡県立美術館30週年のヘッドマークを装着しています。



すぐにお目当ての電車が来ました。静岡鉄道の新型車両のA3000形です!
約40年ぶりの新型で、去年の発表時には急行運転復活以来の、そしてそれを上回る衝撃を受けました。
細かいことは他の場で既に言い尽くされてるでしょうからそこは省いてしまいます(手抜き
それにしても、かっこいいですね(小並感



後追いも。



今まではいつまで走らせるんだろうとか思いながら撮っていた1000系。



コカコーラゼロラッピングの通勤急行。平日朝は急行が走るので、ここ数年はその時間帯ばかり来ているような。



無塗装の編成。県総止まりなのもポイント。



A3000形が戻ってきました。朝はこっちが順光なのです。



後追いは正面から。
A3000形いい外観しているのですが、ヘッドマークを装着できそうもなかったり(ヘッドマークを引っ掛けるフックが無かったり、そもそもヘッドマークが来る位置に尾灯があったり)、急行運転時に掲出されるカンも付けられそうになかったり、1000系に比べると遊びが少ないのかなと思います。



ちびまる子ラッピングの急行。



300形復刻塗装に清水七夕まつりHM。



静岡ダイハツ販売のラッピング。去年の撮影時にはいなかった広告です。
もっと「まるでダイハツ製電車」みたいなデザインだと良かったかもしれませんねぇ。



午後の紅茶ラッピングの急行。午後ティーは本当センスがあって好き。



静岡理工科大学のラッピング。車体に書かれている化学式が間違っているらしい。いくら偏差値がアレだからって・・・。



A3000形2周目。今度は通勤急行で登場です。こいつを待っていた。静鉄のホームページで運用が公開されているので、狙うのは簡単です。
逆光でしたがちょうど1000系と離合するところを撮影出来たのはラッキーでした。過渡期ならではの眺めですね、まああと8年間続くんですけど。



もっと寄せてから単独で撮影。急行灯はA3000形では装備されないと思っていたので意外でした。やはりあった方が特別感が出ていいなと思います。



返しの普通を撮ったら、暑くなる前に撤収しました。日本の夏、本当に不快不快アンド不快ですね。夏の間はカナダに居たい・・・。

おしまい

北米project 3 ~Encouragement of Canadian Rockies. その29 【2015/07/08~18】

2016-08-15 22:51:08 | 海外旅行記

2015年7月14日(火)10時2分
アルバータ州バンフ国立公園 モレーンレイク・ロード

カナディアンロッキー旅行もついに7日目に入りました。今日はレイクルイーズ周辺の観光地を巡ります。
最初に向かうのはレイクルイーズの村の南にあるモレーン湖です。モレーン湖までは山道を登りますが、やはり絶景。



駐車場にいたブリュースターのMCI J4500。ここも観光コースになっているようですね。

もし自動車でモレーン湖を訪れるのならば、朝一番にするのが良いです。観光客に人気な割に駐車場が狭いので、昼前には車が駐車場から溢れかえり路駐する車を多く見かけました。
私達は運良く駐車場に停められましたが、到着した10時過ぎには既に路駐車がちらほら見えていました。
こんなに混むのは駐車場が狭いというのはもちろん、光線の向きの関係で湖が綺麗に見えるのが午前中だからだというのもあるらしいです。



TRAXXのPrevost H3-45 (3rd generation)。



カナダコーチラインズのPrevost LeMirage XL II。



TRAXXのH3-45 (2nd generation)。ラッピング車です。



いい雰囲気のロッジもありますが、こっちには行かず。



湖よりも先に目につくのはこの瓦礫の山。
これはモレーンという氷河が削り取った岩石が堆積したもの。モレーン湖の名前の由来はこれから来ています。よくこんなに積み上がるよなと。



これがモレーン湖。湖面と同じ高さから見ると、確かに青いけどすごい綺麗かというとそういうわけでもないよねって感じです、湖面と同じ高さから見ると。
ちなみに左側や奥の湖岸にある土砂崩れでも起きたかのような砂や石の堆積物、これもモレーンです。氷河の流れがわかる分こっちの方がどう堆積していったのか想像しやすいですかね。



瓦礫の上に登るトレッキングトレイルを歩きます。とても短いので楽ちんです。



モレーン湖から流れ出す川。



こんな感じの道です。



今日のシマリスニキ(3匹目)。

今日はここまで。


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北米project 3 ~Encouragement of Canadian Rockies. その28 【2015/07/08~18】

2016-08-14 23:02:49 | 海外旅行記

2015年7月13日(月)17時22分
アルバータ州ジャスパー国立公園 アイスフィールド・ディスカバリーセンター

コロンビア大氷原を見学後は、もうひとつのアトラクションのグレイシャー・スカイウォークへ行きます。
センターの向かいにある大氷原と違って、スカイウォークは自動車で10分くらいハイウェイを北上したところにあります。駐車場を造れるような土地はないので、そこまではセンターから出ているシャトルバスに乗ります。バスは随時運行していたはず。



着きました。2014年に開業したまだまだ新しいアトラクションです。
バスのりばからスカイウォークまでは少し歩きますが、その間もロッキーの絶景を味わえるので問題なし。
入口で音声ガイドを貸してくれて、その中には日本語のガイドもあるので、借りてみると良いです。



渓谷沿いに建設されているので景色はすごいです。
奥から突き出ている茶色の構造物が空中歩道の「ディスカバリービスタ」です。



これが目玉であるディスカバリービスタです。崖から突き出た中に浮かぶ歩道です。Aの形をした構造になっています。
うまい具合に全体が分かる写真は撮れなかったので、ここでも見といてください。



落ちたら死ぬ高さです。



先端はフレーム以外はガラス張りになっていて、チンさむになります。



ヒエッ!



ディスカバリービスタは崖に刺さっている根元部で重量を支えているので、先端部には支柱がありません。折れたら死ぬよなぁって感じです。



ちょうど地面に歩道の影が落ちていたので撮影。これはなかなか良い。



景色はまさに絶景の一言。空中から俯瞰できるというのはいいものですな。



ちなみに骨組みは錆びています。去年に開業したばかりなのに?と思いましたが、ロッキーの自然と調和させるためわざと錆びさせたそうです。



見学を終えてバスのりばへ戻ります。遠目から見ると確かに錆びた歩道は目立たないように見えます。
見学時間は多めに見ても1時間ぐらいで済むと思います。



シャトルバスのNFI D40LFでセンターに戻ります。



センターに戻ったら車を走らせて一路レイクルイーズへ。今日はもう宿へ直行です。
相変わらず絶景が続きますし、途中では虹も見れましたし、いいところですね。



レイクルイーズに到着したのは21時前でした。レイクルイーズでは村内のモーテルを拠点にします。
夕食はモーテルに併設されているレストランにしました。大衆食堂という感じの入りやすい店でした。



まずはグリークサラダを食べます。ピーマンが入っているのがここの特徴ですかね?



ピザ。典型的なアメリカピザでしたが美味しかったです。



それとペンネ。これも美味しい。
アメリカ系の料理は美味しくないイメージが付き纏いますが、そういうのは全く感じず程度の差はあれ基本的には美味しいと思えるものでした。そういうまずい店はネットの普及で評判が広がっていくうちに淘汰されていったんじゃないかなと思います。
まあアメリカ(特に内陸や南部)については知りませんが、少なくともカナダでは食事で嫌な思いをすることはそう無いんだと思います。

これで今日はおしまい。翌日へ続く。


その29へ→

北米project 3 ~Encouragement of Canadian Rockies. その27 【2015/07/08~18】

2016-08-08 18:24:39 | 海外旅行記

2015年7月13日(月)14時19分
アルバータ州ジャスパー国立公園 アイスフィールド・ディスカバリーセンター

アイスフィールド・ディスカバリーセンターという所に着きました。ここがアサバスカ氷河へ向かう拠点となります。
アサバスカ氷河のコロンビア大氷原はカナディアンロッキーで一番の観光地で、ここに行かない観光ツアーはたぶん無いと思います。それくらいド定番なので辺りは人で溢れています。

まずは、館内に入って氷河ツアーのチケットを購入します。氷河ツアーとスカイウォーク入場券が一緒になったチケットがあるのでそれを買っておきましょう。
予約無しでも購入できましたが、1時間以上は待たされました。予約できるならしたほうがいいと思いますが、予定の急変も考えられるんで(今回すでに想定よりも推している)、そこをどうするかはその人次第ですかね。
館内にはレストランもあるんでそこで摂ることも出来ます。ただし我々はチケット購入列に並んでいる間にサンドウィッチで済ませてしまいましたとさ。



待っている間にバスでも見ています。
まずは入口に置かれている昔の雪上車。昔はこれで氷原ツアーをやっていたんでしょうかね?
雪上車といえば鉄道や航空宇宙分野でも耳にするボンバルディアなんですが、これも案の定ボンバルディア製の車両でした。



観光バスも多く出入りしています。
これはブリュースターのMCI J4500ですね。確かコロンビア大氷原はブリュースターが運営している観光地だったかな?



ブリュースター・コネクトのPrevost H3-45 (2nd generation)。
バンフ行きの路線バスです。レイクルイーズより北は1往復しか走らない割には見かけますね。



NFI D40LF。どっかからの中古車なんだろうな。ちなみにこれ非冷房車なのです。まあ夏場でも涼しいから要らないですけどね。
これはグレイシャー・スカイウォークという最近出来たアトラクションまでのシャトルバスです。スカイウォークへはまた後で行きます。



ステンレスバスことMCI 102-C3。こっちはディスカバリーセンターからコロンビア大氷原までを結ぶシャトルバスです。



集合時刻になったので館内にある集合場所に集まって、氷河についてのパネル展示が貼ってあるトンネルをくぐりながらバスのりばへ。
102-C3に乗ります。



ちょっとしか乗らないから特別気にはならなかったですけど、やっぱり古いバスですね。



氷原に行く途中で一度乗り換えがあります。ここで乗り換えるのがお待ちかねの雪上車です。装甲車みたいなゴツさがあります。



そして着きました、コロンビア大氷原!!・・・なんですが、どーも記憶が薄いというかなんというか。
滞在時間が短かったのと氷原の上は雨が降っていたので、満喫どころではなかったというところでしょうかね。あっけないもんでした。



曇ってるし氷河は土被ってるし、近くで見るとあんまり美しいもんじゃないなぁ・・・。富士山と一緒だ。



歩き回れるのは段の低いところだけ。ここだけ整地したのかしら?縁には溶け出した氷河の水が流れています。



つよい雪上車。モデルは分からないけど、たぶんボンバルディア製なんだろうな。
車内環境はあんまよくないです。



氷河体験おしまい。
物足りない感じがしたけど、じゃあまた来るかというとそうでもない感じだ。



車内はこんな感じじゃ。
冷房は当然無いとしても暖房も付いてないのは寒くてたまらなかったぞ。正直とっとと帰りたかった。



またバスに乗り換えてセンターに戻ってきました。人のいる世界だ。



コロンビア大氷原とは別の氷河。遠くから見る分には綺麗なんだよな。



こっちがコロンビア大氷原。ちょうど隠れてしまっているのか、雪上車や氷原の上を歩いている人たちは見えないです。

今回はここまで。


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北米project 3 ~Encouragement of Canadian Rockies. その26 【2015/07/08~18】

2016-08-02 19:32:16 | 海外旅行記

2015年7月13日(月)12時56分
アルバータ州ジャスパー国立公園 ハイウェイ93号線某所

エンジェルグレイシャーを見た後は、再び南下を初めて93号線に出ます。そこからはひたすらハイウェイを走ります。次に向かうアサバスカ大氷原はバンフまで向かう行程のだいたい1/4の地点です。
ドライブは順調で、景色がよく車通りも少ないので快適です。そんな中で、複数の自動車が路肩を徐行しながら走っていました。この先で何かが起きていると思い、他の車に倣って我々も減速します。
減速して周りがよく見渡せるようになったところで周囲を観察してみると、あー何かいますねぇw



うわぁ、山羊の群れが道路を闊歩してるぞ!!サファリパークじゃあないんだから・・・。
カナディアンロッキーでは野生動物がひょっと現れることがあるというのは話には聞いていましたが、いやはや本当に遭遇するとは。
これは全力ですぞ。



車を降りて山羊に近づきます。いつの間に道路の反対側へと移動していました。都合のいいことに進行方向へ向かって動いていたので追いかけるのは楽でした。
山羊の白い体毛はこの白土の中ではかなり馴染んで目立たないです。これも迷彩ですなぁ。



この山羊はシロイワヤギ Mountain Goatです。主にカナダ西部の山岳地帯に生息するヤギです。
ヤギという名前ですがカモシカの方に近い動物です。夏場は3000~5000m級の高山に生息するため出会える確率は低いとのこと。ということはとてもラッキーとなるわけです。



この毛並みが荒くて前脚のあたりが少しはだけたヤギが群れのボスのようです。雌雄ともに角が生えるので性別がどちらかはちょっと分からないです。
仔山羊も従えていて、こっちは白が綺麗なかわいいヤギです。



駆け抜けるシロイワヤギ。



ヤギ注意の標識。標識を見ることを強いられそうな集中線がありますが、これは新しく立てられた道路標識に一時的に付けられるものです。
集中線を付けることでドライバーの注意を引くことを強いるのが目的といったところですかね。



段々道路から離れてしまっていますが邪魔にならない程度にできるだけ追いかけていきます。
それと、撮影は路肩から出ずに安全なところで行ったのであしからず。この写真だと山に登って撮っているように見えてしまうけどね・・・。



何やらお食事中のご様子。土を舐めていますが、これは塩舐めです。土中に含まれるミネラルを摂取するための行動です。



斜面の下側から撮っているのでどうしてもヤギがケツを向けた写真になってしまうのはどうもなぁ。



たまにこちらに顔を向けてくれるのでその時はすかさずシャッターを切ります。



というわけで山羊との遭遇でした。
道路上で野生動物と偶然出くわしたというのはこの時だけでしたので、貴重な出来事となりました。
ドライブを再開します。



運転手を交代したんで景色を撮ることが出来るようになりました。
しばらくすると川と並走します。地図を見ても特に名前があるわけでないそうです。名無し川。
恐らく川に侵食されて均されたのか、この辺りは川に沿ってまっ平らな地形が続きました。



とはいえ普通に山はそびえています。



こういういかにもな道も。異国だなぁ・・・。



あそこにも氷河があったんやなぁという感じの削れ方をしている山。



再び川沿いの低地帯に。
水辺だし何か動物いないかなと外を注視してたんですがそんなことはなかった。



そして氷河が目立つようになりました。



すごい量の氷河です。手前の景色とはえらい違いだ。



そしてこれがカナディアンロッキーの目玉、アサバスカ氷河だ!
次回からここに突撃します。


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