黒鉄重工

プラモ製作、旅行記執筆をやっています
同人誌通販始めましたhttps://603kurogane.booth.pm/

【AZモデル】1/72 スティンソンOY-2センチネル【プラモデル製作】

2024-04-05 22:53:00 | 航空機模型製作記
今回はAZモデルの1/72スティンソンOY-2センチネルのプラモデルを作ります。
AZモデルはチェコのメーカーです。同社のキットを作るのは初めてです。OYのようなマイナー機からBf109のような有名機まで幅広い飛行機キットを展開しています。AZモデルを取り扱っている店頭の商品棚を眺めていると目移りして楽しいものです。なにげに、日本語の注意書きがPKGに書かれているのも珍しいかも。




ランナーはこんなかんじ。日本のキットとは見た目の印象が違いますね。形状も全体的にもっさり。たぶん簡易金型を使った成形品だと思います。


風防はバリエーションに対応した2種類入り。2分割にすることでスライド金型の使用を避けています。作る方はちょっと大変なのですが・・・。


樹脂は柔らかめです。機内のトラス構造を割と再現しているのでこういう骨組み上の部品もあります。折らないように気をつけないと・・・。


操縦席にはシートベルトの彫刻あり。ちょっとしたことですが嬉しいです。
計器盤には彫刻はありますがデカールがありません。計器盤を黒く塗って、計器には白の塗料を垂らすように乗せてそれっぽく見せます。目盛りまで再現する必要はないでしょう。


機内の骨組みと風防が普通に合わないので困っています。どうして。


骨組みの脚を一部切ってしまい、どうにか収めました。


風防の付け根にも盛大な隙間があり、これだと塗料が吹き込んでしまいますのでラッカーパテを盛って塞ぎます。


施工後です。


各部品の取り付けには基本的にピンや穴は無く、芋付けです。なので垂直尾翼のように芋付だと強度的に不安が残る箇所もあります。そこで尾翼に真鍮線を埋め込みピンとして、胴体の方には穴を開けて接続軸とします。
脚の接続も芋付けと心許ないものです。特にOYの脚はか弱いので負荷のかかる脚を芋付けは破損の危険大なのです。ここにも真鍮線を仕込んで補強しています。
機体は小さいんですがこういうだるい作業が続くので製作に必要なカロリーは意外とあります。でも、ただ説明書通りに組み立てていく最近のプラモデルと比べると、作っている実感はよほどあるので意外と嫌いじゃないというのはあります。


風防の枠は完成後もよく見えるので、先に機内の色で塗ります。


主翼から脚から尾翼まで、塗装前に全て接着してしまうことにします。プラ用セメントを使った接着は、塗装後につける瞬間接着剤等よりも比較的強力なので、この段階で接着して強度を確保しておこうというわけです。塗装も単色なので塗り分けの手間もないという事情もあります。
やはり隙間が広いのでパテで埋めていきます。


ネイビーブルーで塗装しました。


デカールはこんな感じ。アメリカ空軍機とアメリカ海兵隊機から選ぶことができます。ネイビーブルーの塗装から想像できる通り、今回は海兵隊を選択。
デカールは発色が割とよく、貼る時の感触も良いことから結構好印象です。


つや消しクリアを吹いて最終組立をして完成です。
小さい機体ですが、私の持っている拙い工作スキルが結構入っています。噛みごたえのあるキットでした。


完成させてみると可愛らしいものです。連絡機のキットなんてプラモ市場では存在感が薄いですが、こういう脇を固めるキットがあってこそ世界観が広がるのです。そういうキットを多く出してくれるAZモデルは今後も応援していきたいのです。

というところで今日はここまで。
完成品はギャラリーにて。


<使用塗料>
機体:H54ネイビーブルー
機内:N58機体内部色
計器盤:N2ブラック
座席:N47レッドブラウン
シートベルト:N85セールカラー
排気管:H76焼鉄色
プロペラ:H79サンドイエロー
プロペラ木目:WC03ステインブラウン
プロペラ上塗:N92クリアオレンジ
タイヤ:N77タイヤブラック
ホイール:H8シルバー



【キネティック】1/48 CF-5Aフリーダムファイター カナダ空軍【プラモデル製作】

2024-01-30 23:36:46 | 航空機模型製作記
今回は、カナダ空軍シリーズとしてキネティックのF-5Aフリーダムファイターを作ります。
キネティックは中国のプラモメーカーです。このブログに出てくるのは初めてだったかな?
今回作るカナダ空軍機の他に、アメリカ空軍とベルギー空軍の機体も作ることができます。
F-5Aは、アメリカが西側の中小国の空軍向けに開発した小型戦闘機です。当時のアメリカ空軍の戦闘機はどれも大型で高性能で高価な、アメリカにしか扱えないお大臣様専用機ばかりでしたので、中小国の需要に適した簡素で安価な戦闘機に仕上がっています。

 


F-5の細かな差異まで再現するために機体の部品はバラバラにされています。こういう時、大抵は部品の合いが良くなくて擦り合わせに苦労します。中国メーカーは部品単品で見ると良さそうに見えるんですが、組み立ててみるとイマイチなことがよくあります。
キネティックのF-5も大なり小なりそういう箇所はありましたが、どうしようもないなとまでいくところはありませんでした。
機体各部に貼り付ける編隊飛行灯はエッチングパーツです。


機体はおおまかに胴体前部・胴体後部・主翼の3つに分かれます。カナダ版のF-5はCF-5と呼びますが、これは地元メーカーのカナディアがライセンス生産したものを装備しています。カナディア製は自国製のオレンダエンジンを搭載したほか、外観的特徴としてエンジンの前に補助空気取入口のスリットが追加されている点が挙げられます。キットでもそれを再現しています。



エアスクープは、穴の彫刻を入れると塗装で表現するよりもリアルさが増しますね。

胴体と主翼の嵌め合いはそんなに悪くないです。エリアルールを意識したくびれた胴体と、偶然の産物から生まれた主翼前縁ストレーキの高揚力装置LERXがよく表現されています。


機体の下塗りとして、全身を黒で塗ります。


機体の迷彩色を塗ります。下地を活かすためにその色が塗られている部分だけを吹き付けます。
まずはパネルの中央部を塗ります。そうするとパネルラインの周辺は下地が残ります。この段階ではパネル中央とパネルラインとの間の色差が大きいので、次にパネルライン周辺を中心に塗料を薄く吹き付けて色差を減らしていきます。完全になくさないようにするのがポイント。


2色目の迷彩色を塗ったところです。


パネル中央部は、迷彩色に白を加えて明度を上げたものを薄く吹き付けて塗装の退色を表現します。


3色目の迷彩を塗りました。
かなり薄い迷彩になっています。塗りたての頃はもっと色が濃かったようですが、経年により色が抜けていったみたいです。


最後にコックピットの座席です。シートベルトにファインモールドのナノアビエーションのシートベルト(F-4・F-8用)を使いました。情報量がぐっと増して精密度が上がりました。全てのキットにシートベルトを付けると金額が積もり積もって大変なので、これぞというキットに引き続き使用していきたいものです。


デカール貼り、つや消しトップコート、最終組立をして完成です!
つや消しは強めにしたのでくたびれた感が出せたんじゃないでしょうか。


国籍章などの注意書き類のデカールは、機体塗装と近似の色だったので貼り付けても目立たなくなってしまいました。


ちなみに今回作った機体は、カナダ旅行の際に博物館で見た物と同じ機番にしてあります。

迷彩の色はかなり寄せられていると思いますよ!


コックピットが存外いい感じに仕上がったので、天蓋を開けた状態で完成させることにしました。


吊るしものは、増槽が5本とロケットランチャーです。

思い出の戦闘機の模型を完成させることができて、感無量でした。
というところで、完成品はギャラリーにて。

<使用塗料>
機体迷彩1:C337グレイッシュブルーFS35237:C1ホワイト(2:1)
機体迷彩2:C74エアスペリオリティブルー:C1ホワイト(2:1)
機体迷彩3:C128灰緑色:C1ホワイト(2:1)
機体下塗:GX2ウィノーブラック
主脚・ホイール:C8シルバー
タイヤ:N77タイヤブラック
空気取入口:N2ブラック
エンジンノズル:C61焼鉄色
エンジンファン:N18黒鉄色
コックピット:C307グレーFS36320
計器盤:N12つや消しブラック
ヘッドレスト:H13つや消しレッド


 
 
 

【ズベズダ】1/144 ボーイング787-9 スクート航空【プラモデル製作】

2024-01-15 08:11:00 | 航空機模型製作記
今回は、ズベズダのボーイング787-9を作ります。
飛行機プラモデルの中でも旅客機というジャンルがあり、古今東西のキットが出てきましたが、軍用機ほどのペースやボリュームではありません。そんな中でこの世で最も現用機の旅客機プラモデルを精力的に開発しているのがロシアのズベズダです。ボーイングやエアバスはもちろん、ロシア製旅客機も多く発売しています。注目のメーカーに違いないですが、プーチンが下手こいたので今はズベズダ製品が入ってくることはありません。この先どうなるんでしょ。

話を戻して787-9です。名作と言われるキットです。作るのが楽しみです。
キットではボーイングのハウスカラーを作れるようになっていますが、私はサードパーティのデカールを使用してシンガポールのLCCスクート航空の機材を作ります。


成形品確認です。長胴型の-9型なので長いです。ゲートが胴体下面に切られているのがうれしいです。


エンジン部品です。


ズベズダ787の白眉な部品はターボファンエンジンのファン部品です。ほとんど全ての他メーカーは、このファンを円盤状に一体化した形状の部品にします。
しかしズベズダのそれは、ファン部品の形状を1枚ずつ再現しています。ファンの羽は枚数が多く1点の部品では成形できないので、2つに分割しているところに執念を感じます。


主翼です。ちなみにズベズダの成形品の特徴として表面が梨地になっています。軍用機だと問題ないんでしょうが、つやあり仕上げをすることが一般的な旅客機では不利です。


風防です。窓は透明のガラス部品があるタイプです。


これがスクートのデカールです。アスケンシオというメーカーの物を取り寄せました。オレンジの発色がいまいちなこと以外は、使えると思います。


側面の窓ガラス(本当はアクリルでしょうけど)は活かします。ガラス部品は胴体の内側にはめ殺しで、後ハメできませんので、マスキングゾルで覆い後の塗装に備えます。


ガラス部品を固定します。後で外れないようにテープで抑えておきます。


仮組みします。いやこれは大きいですね。ちなみに、飛行形態で完成させます。


結局梨地のまま塗装することにします。あと、主翼に見過ごせないヒケが出ていたので、パテで埋めておきました。


アンテナなどを植え込みます。


ファンブレードを塗装します。ハブのぐるぐるのデカールがついているのが嬉しい。



完成したファンです。この高密度と緻密さは他のキットでは出せない印象です。素晴らしいです。


エンジンのコーンは、少し青焼きを入れてあります。ここらへんは、めずらしく実機の写真を観察して再現しています。


白を塗装しました。とにかく面積が広いので大変です。787は主翼も白塗装なので見た目が大味になりがち・・・。


アクセントカラーのオレンジを塗ります。左右対称に塗り分けないといけないので、むずいです。


デカールも貼ります。できるだけ近い色を用意したつもりでしたが、やっぱり完全には合わないです。


エンジンも組み立てます。やはりエンジンは出色の出来です。


完成しました。なにしろ1/144なので大きいです。





ここが真骨頂でしょう。ファンブレードを1枚ずつ分けたので、エンジンの向こう側が透けて見えるのです。ファンブレード先端とエンジンナセル内径にわずかな隙間があるのにも注目です。


垂直尾翼のSCOOTロゴは、白地のデカールの上に黒縁のデカールを重ねるので、難しい局面でしたがなんとか処理できました。

キットの出来はやはり秀逸なものでした。今は入手困難なキットですが、また機会があれば作りたいです。
完成品はギャラリーにて。

<使用塗料>
機体:GX1クールホワイト
オレンジ帯:BR04ゴールデンイエロー
主翼前縁:LP38フラットアルミ
エンジン:C104ガンクローム
ファンブレード:LP3フラットブラック
エンジンフェンス:H18黒鉄色
台座:C131赤褐色



【ファインモールド】1/48 サボイアS.21 試作戦闘飛行艇(紅の豚)【プラモデル製作】

2023-10-05 23:54:11 | 航空機模型製作記
今回はファインモールドのサボイアS.21試作戦闘飛行艇を作ります。スタジオジブリの映画「紅の豚」でポルコ・ロッソが操る紅の飛行艇です。何年かに1度は金曜ロードショーで再放送しているので見たことある人も多いでしょう。
ジブリ系のプラモデルは意外と少なくて、一説にはジブリ側があまり商品化許諾しないとかなんとか。そんななかファインモールドはジブリも認める熱意で商品化にこぎつけたとかなんとか。しらんけど。
とはいえ飛行艇という点でも興味深いキットなのです。主人公機ですし。


 


キットの組立は順調に進みます。なので手を加えたところを中心に書いていきます。
機首の機銃口は開いていないので、ドリルで開口します。印象が結構変わります。


エンジン排気管もドリルで開口します。薄ければ薄いほど実感が出ますが、攻めすぎて少し失敗しました。


内装や機体を載せる台車は木製という設定です。サンディイエローで塗装後にエナメルウェザリング塗料のグランドブラウンでウォッシングして質感を良くします。

 

プロペラは上記の塗装をしたら更にクリアオレンジを塗ってニス塗りらしさを表現します。


塗装はベタ塗りで進めます。美しい機体なのでどちらかというとカーモデルの仕上げを目指します。
赤はスーパーイタリアンレッドを使いました。銃口のくぼみのところはエナメルのグレーを使うと塗り分けが楽ですねえ。


本塗装を終えたら、クリアーコートします。艶有りクリアの厚塗りです。でも研ぎ出しはやりすぎだと思うので、吹きっぱなしです。うまく厚塗できれば、それなりに平滑な表面になります。


浮きと主翼の間には張線が通っている設定のようなので、ギリング線を片側2本張りました。張線を展張させながら接着剤で位置に固定させるのですが、余分のギリング線を逃がす先がなかったので、そこが大変でした。


エンジンはこんな感じです。エンジン覆いは外せるようにしてあります。


最終組立をして無事完成です。戦間期の飛行艇なので相応に古めかしいのですが、単葉機ということもあり比較的組み立てが楽です。初めての飛行艇、初めての戦間期機の入門にちょうどよいと思います。


ポルコ・ロッソの人形付きです。キャラ物ということもあり人形がついているといないとでは大きな差があります。こういうのがあると嬉しいですね。

完成品はギャラリーにて。

<使用塗料>
機体:C158スーパーイタリアンレッド
白帯:GX1クールホワイト
緑帯:C66デイトナグリーン
エンジン、燃料タンク:C8シルバー
排気管:C61焼鉄色
機銃:H18黒鉄色
ラジエーター:N10カッパー
内装:H79サンディイエロー
弾倉:H36ダークグリーン
ハンドル:H13つや消しレッド
操縦席:H83軍艦色2
照準器:N12つや消しブラック
計器盤:N84マホガニー
座席:N81カーキ
プロペラスピナー:H27タン
ポルコ・ロッソ顔:N44薄茶色
ポルコ・ロッソ帽子:N81カーキ
ポルコ・ロッソ靴:N2ブラック
ポルコ・ロッソスカーフ:N21グランプリホワイト
ポルコ・ロッソ服:H27タン


 
 
 

【モデルクラフト】1/48ノースアメリカン・ハーバードMk.4【プラモデル製作】

2023-09-07 21:46:00 | 航空機模型製作記
今回はモデルクラフトの1/48ノースアメリカン・ハーバードMk.4を作ります。
モデルクラフトというのは聞き慣れないメーカーですが、これはカナダのメーカーです。自分で調べた限りでは、自社で金型開発はしておらず、他社で開発された製品の成形品を使って再パッケージしたり、開発元とは異なる独自パッケージに仕立てて販売しているメーカーのようです。
このハーバードもオシデンタル・レプリカというポルトガルのメーカーの成形品を使っています。
日本でかつて流通していたかは分かりません。私は知人から譲ってもらいました。


ランナーです。キットをくれた方が途中まで組んでいたので一部の部品はランナーから外れています。


主翼のランナーです。
ちなみに、ハーバードというのはアメリカで言うところのT-6テキサンのことです。


透明のランナーです。


細かい型式違いにも対応しているようで、車輪が複数あります。


ランナーに彫刻されたオシデンタル・レプリカの文字。このプラモデルの出自を示しています。
オシデンタルの1/48 T-6は決定版と言われています。けれども流通量が少ないんですな。日本には出回っているんでしょーか。


コックピットから作ります。内部の骨格も再現されていていいですねー。


決定版と言われているだけあって形状は良いと思います。が、機首のエンジンの空気取入口が不完全な形状です。穴になっていないわけです。


そんなわけでプラ板で形状を修正します。プラ板を切り出して折り曲げます。


空気取入口の形状に合わせてプラ板を貼り付けて、カッターで整形して完成です。このくらいなら私でも出来ますねー。


胴体に貼り付けます。付け根の部分に隙間があったのでラッカーパテで埋めました。


コックピットを完成させました。シートベルトはファインモールドの物を使いました。T-6専用品は無いので、近しいものを選んで使いました。


塗装をしました。黄色なので塗料のノリが悪いです。


デカールはカナダのデカールメーカー、リーディングエッジモデルズの「カナダ空軍ハーバードMk.4 ザ・ゴルディロックス」を使います。
これも貰い物ですが、このメーカーは越境ECをやっています。このハーバードのデカールは絶版になっているみたいですが、いま販売されているデカールは日本からでも購入可能です。


デカールは薄くて固めという感触でした。でも全体的に品質は高いと感じました。


デカール貼付け後つやありクリアのトップコートで保護した後、最終組み立てして完成です。


主翼下面。
決定版と言われるだけの中身でした。しかし組み味は時代相応のものだったので、現代の設計開発技術でもって新版を出せば上回ることもできるだろうなと思いました。


1個前に造ったレース機のジービーとハーバードを比較。実はエンジンはどちらも同じですが、片やチョッパヤを追求した機体、片や操縦訓練のために安定性が求められた機体で、形状がガラリと変わる好例です。

<使用塗料>
機体:C113RLM04イエロー
防眩:LP3フラットブラック
プロペラ:LP38フラットアルミ
プロペラスピナー:C8シルバー
プロペラ先端:H4イエロー
エンジンカウル・翼端:LP78フラットブルー
操縦席:N58機体内部色
計器盤:N12つや消しブラック
エンジン:H38赤鉄色
排気管:H76焼鉄色
シートベルト1:N81カーキ
シートベルト2:N85セールカラー
タイヤ:N77タイヤブラック

完成品はギャラリーにて。


【エアフィックス】1/72 ユンカースJu-87B-1スツーカ【プラモデル製作】

2023-08-18 06:12:27 | 航空機模型製作記
今回はナチスドイツの急降下爆撃機Ju-87スツーカを作ります。ドイツ軍の電撃戦を支えた飛行機です。有名機なので色々なメーカーがプラモデルを出していますが、エアフィックスのキットを作ります。


スツーカの名シーンである急降下しながらの爆弾投下を再現するために飛行状態で完成させます。機体を宙に浮かせるための台座が必要になるので、台座と機体を固定するための穴を開けます。
エアフィックスの近年のキットは、地上状態と飛行状態を選択できるようになっていて、飛行状態を作りたい人に優しいです。


機内を説明書通りに塗っていきます。


これも近年のエアフィックスキットの特徴ですが、操縦士の人形が必ず付属します。飛行状態だと操縦士がいないと様にならないですが、エアフィックスなら人形付きなので飛行状態作成への敷居がすごく下がるのです。


士の字にしました。風防枠は先に機内色に塗っておきます。


機体に塗装します。スツーカの迷彩は直線基調です。マスクするのが楽ですねえ。


機体塗装を終えてデカールを貼りました。ここから仕上げにエナメル塗料でフィルタリングを掛けます。
薄めたエナメル塗料を全体に塗って乾燥させたあとに、溶剤を含ませた綿棒やキムワイプで拭い取ります。完全にエナメルを拭き取るのは無理なので、多少は残るわけですがそれが味になっていいらしいのだ。


腹側にもフィルタリングです。塗るだけだとなんだか嘘っぽいスツーカですな。


エナメル塗料を拭き取るとこうなります。ちょっと青いのが残っていてなんとなくいい感じでしょ?


 
 


エンジンまわりにはオイル汚れを付けます。これもエナメルですね。


こんなもんじゃろー、と納得できたら次へ進みます。


台座と固定しました。ネジ止めです。


爆弾は機体の腕が伸びて今まさに離れんとする瞬間を切り取りました。
ちなみに、なんで腕を使って爆弾を投下するかというと、腕を使わないで投下すると爆弾がプロペラと接触して自爆してしまうからです。腕を伸ばすことで爆弾をプロペラの直径の外から放り投げるのです。


台座を据え付けて完成です。急降下気味の角度にするのがミソです。


飛行状態で作るのも素敵なものですね。
完成写真はギャラリーにて。

<使用塗料>
機体上面1:H64RLM71ダークグリーン
機体上面2:H65RLM70ブラックグリーン
機体下面:H67RLM65ライトブルー
機体上面フィルタリング:WC12フィルタリキッド・フェイスグリーン
機体下面:フィルタリング:WC09フィルタリキッド・シェードブルー
機内:H70RLM02グレー
プロペラ黄色:C113RLM04イエロー
計器盤・プロペラ:C11つや消しブラック
人形顔:N44薄茶色
人形服:H79サンドイエロー
人形手袋:H47レッドブラウン
人形靴:N2ブラック



 
 
 

【ドラウィングス】1/48 ジービーR1【プラモデル製作】

2023-07-30 06:51:49 | 航空機模型製作記
コミケの新刊執筆のために1ヶ月間浮上しませんでしたが、おかげさまで入稿が完了しました。ブログの更新も再開します。
コミケの告知は後日ご連絡します。



今日はドラウィングスの1/48ジービーR1を作ります。
ジービーR1はWWIとWWIIの戦間期に存在したアメリカのレース用飛行機です。速度だけを求めたチョッパヤ飛行機であり、その姿勢は異形な機体形状に如実に現れています。
極端な機体形状とエアレース優勝実績から戦間期の機体としては比較的知名度が高く、プラモデルも過去にウィリアムブラザーズから発売されるなどしていました。
今回のキットはウクライナのドラウィングスから発売されている物です。2018年初版の新しいキットですが、東欧キットなので果たしてどうなのでしょうか。


成形品を見てみます。見た目はしゃっきりしていて、よさそうです。でも見た目は良くても合わせは悪い、というのは中国キットなどでよくあるので、まだ信じきれていません。


別のランナーです。


デカールはちょっと心配になる品質ですが使ってみると問題はありませんでした。
灰色のシートは紅白の塗り分けを再現するためのマスキングシートです。すでにカット済みなのがありがたいです。ただし後でも説明しますがビニール製なので追従性が悪いです。これを型紙にして紙のマスキングテープに転写して使ったほうが良かったかもしれんと思っています。
さらに、張り線などに使うエッチングパーツも付属しています。内容が充実しているのです。


コックピットは鋼管を組んで構成されている形状が再現されています。意外にも部品の精度が良く、かっちりと組み立てることが出来ました。


エンジンも複数部品で構成されていて、実感的です。


コックピットはこんな感じに仕上がりました。エッチングで出来たシートベルトもキットに付属しています。でも、風防がとても小さいので完成後に中はほぼ見えないんですよねえ。


コックピットを胴体にはめるとこんな感じ。すり合わせは必要ですかね。


胴体は左右貼り合わせですが下面が分割されている3点構成です。下面のリブ形状をこれできちんと再現しています。


すごい寸詰まりな胴体なのです。


主翼を付けます。位置決めのボス孔は付いていますが、実質的に芋付けです。主翼の上反角の角度をちゃんと決めておかないと後々後悔しますぞ。
主翼には動翼以外の彫刻がないですが、主翼が木製だからだと思います。


キットにはビニール製の塗装用マスキングシールが付属しています。ただし使ってみると追従性が良くなく、特に胴体のリブとの相性が悪いです。なので、これを型紙にして紙製マスキングテープに転写して使うのが良いと思います。


塗装しました。白はクールホワイト、赤はキャラクターレッドです。


胴体のリブ部分は吹きこぼれがひどいです・・・。


デカールを貼りました。ゼッケンは選択式で、11番を選びました。


エッチング部品を付けます。


諸々の部品を最終組立をして完成です。主翼の張り線もエッチング部品で、薄くて良いですがふにゃふにゃなので扱いが難しいです。主翼上反角がずれたのもあって見た目が悪くなってしまいました。もうちょいうまく組み立てる方法があったかと思います。これは反省点ですね。


性能のために独特で極端な見た目が好きな飛行機なので、そうはいっても完成させることが出来たのはよかったです。また作る機会があれば、次はもっとうまくやろうと思います。

<使用塗料>
機体白:GX1クールホワイト
機体赤:C108キャラクターレッド
プロペラ:C33つや消しブラック
タイヤ:N77タイヤブラック
シートベルト:H79サンドイエロー
機内:H1ホワイト
操縦席:H8シルバー
排気管:C61焼鉄色
エンジン:H18黒鉄色

完成品はギャラリーにて。


 
 
 

【アルマホビー】1/72 ホーカー・ハリケーンMk I【プラモデル製作】

2023-05-30 22:54:50 | 航空機模型製作記
バトル・オブ・ブリテンを戦った当時の戦闘機と後年それを記念した特別塗装の現用戦闘機を並べてみたいじゃないですか。この場合は、ホーカー・ハリケーンとCF-18ホーネットの組み合わせです。以前CF-18は作ったので第2弾となる今回はハリケーンMk Iを作ります。


ハリケーンというのは戦闘機界では名の知れた存在ですから、古今東西あらゆるキットが存在します。そんな中でも今回はポーランドの新進気鋭メーカー「アルマホビー」のキットを作ります。前評判は良いと聞いています。楽しみです。


部品のほとんどはこの1枚のランナーに収まっています。タミヤキットのような小気味よいパーツ数です。表面は目の細かいシボがかけられています。
ハリケーンにはいくつかのサブタイプがありますが、これはMk Iという初期型の模型です。その気になればバリエーション展開を見越した部品配置もできそうですが、Mk Iに専念した配置となっているわけですな。
部品形状は近作だけあり精密さがあります。特に胴体後部の鋼管羽布張りの外観形状は目を見張るものがあります。


風防ランナーと少パーツランナー。尾翼や車輪はどうしてもバリエーション展開上分ける必要があったんでしょうか。
風防はやや厚めですが透明度は十分です。風防の開閉状態で別の部品が用意されています。形状に正確なのは閉状態ですが、風防を開けた状態を再現しようとすると干渉してしまうようです。なので、形状が悪くなるのを承知で干渉を避けた形状の開状態の風防を専用に設計したんだと思います。アルマホビーは設計へのこだわりが強いんですが、ここでもそれを感じられる部分だと思います。


デカールはテクモッドという会社で印刷されたものを使っています。テクモッドのデカールは発色良し、薄さよし、位置決めしやすさよし、成形品への馴染みやすさ良しといいところしかありません。日本製のデカールよりも上質ですよ。
デカールは3種類分が収録されています。その中でもカナダ空軍の機体を作れるのがこのキットを選んだ決め手です。


ただ個体固有の不良なのか、台紙の剥がれた跡が・・・。印刷剥がれというわけではなかったので、デカール貼付け時に水でふやかして紙のかすを取り去って解決しました。


主脚の収納庫から作ります。ちゃんと壁の形状を部品として分割して再現していて感心します。


こんなんになりました。ちょっと合わせが悪く、減点でした。ただし後に作ったMk IIのキットではこの難点が解消されていて、ちゃんと改良されているんだとやはり感心してしまいました。


プロペラは1枚ずつ独立していて、スピナーに接着する方式。位置決めはちゃんとしているので安心。


スピナー覆いは3種類用意されています。どの機体を作るかで間違えないよう選びましょうや。


覆いをつけると、ちょっと段差ができます。スピナーを削ってすり合わせして段差をなくします。


操縦席部分の鋼管も再現されていて、充実の内容です。組み立ての煩わしさはあまり感じませんでした。最初の脚庫以外に組み立て上ストレスな部分はありません。優秀なキットだと思います。


水平尾翼は左右一体で動翼部は別部品化されている1/72では珍しい分割です。


こんなふうになります。


主翼と胴体を接着します。操縦席の床面は主翼側に彫刻されているこれまた珍しい方式です。たぶん実機がそうなっているんですかねえ。


塗装です。下塗りとかなしでいきなり本塗装です。まずは下面にダックエッググリーンを塗り塗り。


上面はダークグリーンとダークアースの迷彩塗装です。まずダークアースを全面に塗った後、テープでマスクしてダークグリーンを塗ります。
マスクするときは説明書にある塗装図を拡大複写して原寸大にします。それを型紙にしてマスキングテープの上に固定して、テープを型紙に沿って切っていけば型紙の形をしたマスクができます。


塗装を終えた状態。今回は汚しは無しで、きれいな完成品を目指します。
なんだかこれだけだとうそっぽいなあ。


デカールを貼るとイギリス機っぽくみえてきますな。


アルマホビーの成形品には驚かされぱなしですが、一番感心したのは着陸灯と航行灯の形状です。
これらは透明部品の無垢の形状ですが、着陸灯のレンズと航行灯の電球を凹形状として彫刻することでレンズと電球が中空でそこにあるように見えるのです。こういう形状のない他のキットでも基本的に穴を開けるだけで再現可能ですから、この考えはいただきと思いました。


各部品の最終組立です。


下面はこんな感じ。スジボリはどちらかというとくっきり目です。


そんなこんなで完成です。なんだか心地よい組み立て体験をしたような気がしました。同社の他のキットも作ってみたい気が増しました。


レシプロ戦闘機の部品分割はもう完成の域に達しているのですが、まだこういう割り方があるのかと思い知らされました。





今回の趣旨であるところのハリケーンとCF-18の並び。おそらく実機でも実現していない並びです。現実にはありえない並びこそプラモデルの醍醐味です。
完成させて気づいたのですが、この2機のマーキングの文字は同じ部隊であることを示していました!偶然にも同じ舞台をモチーフとしたプラモデルを作っていたのです。なんというめぐり合わせでしょうか。

完成品はギャラリーにて。

<使用塗料>
機体上面1:H72ダークアース
機体上面2:H73ダークグリーン
機体下面:C26ダックエッググリーン
排気管:C61焼鉄色
操縦席:C364エアクラフトグレーグリーンBS283
脚・脚庫:C8シルバー
プロペラ:C33つや消しブラック


 
 
 

【エレール】1/125 ボーイングMD-10(DC-10)【プラモデル製作】

2023-05-15 23:36:30 | 航空機模型製作記
今回はエレールの1/125ダグラスDC-10を作りますよ。DC-10といえば垂直尾翼にぶっ刺さった第2エンジンが特徴的な3発ジェット旅客機です。他にはメーデー民のアイドルとしてその界隈では有名ですね。
このエレール製のキットは、1975年初出の大ベテランです。実機のDC-10は1970年初飛行なので、実機の登場から程なくして製品化されたということですね。ただしこのパッケージは2017年の再販時にリデコされたものです。


キットの縮尺は1/125というおそらくエレールでしか聞いたこと無い数字です。同社の旅客機プラモデルで使われていた模様。1/100でも1/144にもなりきれない中途半端さがあります。
それでも、3発ジェットのワイドボディ機DC-10ですから胴体は巨大で迫力があります。これは何かと大変そうだ。


胴体はこんなです。垂直尾翼と第2エンジンナセルも一体化されています。部品に走っているパネルライン彫刻は動翼部などを除いて凸線となっています。私は凸モールドを彫り直さない主義なので、このまま進めます。


主翼上面です。


主翼下面と水平尾翼です。


エンジン、降着装置、胴体フェアリングなどの小部品です。降着装置はかなり簡略化された表現です。強度は必要十分はあると思います。


この時代のキットにしては珍しく、操縦席の風防に加えて客席の風防も透明部品で表現されています。ただし、今回作るのは貨物機なので客席風防は使いませぬ。


胴体の裏側(コア側)に刻まれているエレールとDC-10の文字。こういうのいいですよねー。


アクリジョンを消化する目的も兼ねて胴体の内側は塗料を塗布して胴体の透けを防止します。


キットに付属するデカールはメキシコのアエロメヒコなのですが、馴染みのない会社なのでそれは使わないことにします。代わりに貨物航空会社のFedExにします。実機も見たことあるし、私にとってはDC-10 (MD-10)の運行会社といえばFedExという認識なので、それに決めました。
FedExは貨物機だけ運行しているので、客席窓はすべて埋めてしまいます。窓はいつもどおり表をマスキングテープで塞いで、裏側から瞬間接着剤を窓の穴に流し込んで固めます。


接着剤が固まったらマスキングテープを剥がします。今回は失敗気味で、接着剤の中に気泡ができてしまい表面に穴が空いてしまいました。


気泡の出来たところはラッカーパテで埋めます。盛って削ってを繰り返してどうにかします。

 


表面処理後白サフを拭いた状態。ラッカーパテはグレーのものを使いましたが、これだと白サフがパテをあまり隠蔽してくれず、胴体の白と色差ができてしまいました。グレーを覆うためにサフを厚塗するほかなく、ちょっとこれはまずかったです。凸モールドだったから厚塗りはあまり気にしなくても良いことが幸いしました。



成形時の離型が難しいのか、胴体は歪んでいます。これは胴体を接着する時に難儀するやつです。ただ接着するならともかく、段差が出ないように止めるのは難しいのですよ。
胴体はひねったりねじったりして矯正しましたが完全にまっすぐにはならず。最後はテープで仮止めした胴体の合わせ目に強力な接着ができるMr.セメントSPを流し込んで力づくで接着しました。

 

セメントSPは速乾性なのでものの十数秒で接着完了となりますが、数日間洗濯ばさみで抑えていました。それでも接着剤で無理やり止めているので手を滑らせて胴体を床に落としたら、衝撃で胴体が割れてしまうんじゃないかと気にしながらの作業となりました。


塗装を終えたところです。基本色の白、胴体腹の灰色、尾部の紫という順番で塗りました。


胴体尾部は垂直尾翼に沿って塗り分け線が斜めに入っているのでマスクが難しい部分です。ですが、過去の製品にこれと同じ塗り分けがあったのでしょう、塗り分け線の彫刻が入っていたのです。その凸線にそってマスキングテープを貼ることで簡単にきれいに塗り分けることが出来ました。


一方腹の灰色は塗り分け線が無いので雑です・・・。


主脚の形状は簡易的なものです。DC-10は脚が4本生えているので脚が1本浮いているような組み立てになりやすく、車輪装着時の高さ調整や脚を組み立てたときのチリ合わせは注意が要ります。


第2エンジンのノズルも簡単な形状です。


第1,第3エンジンナセルです。


ファンです。


FedEx機を再現するためにDRAWデカールのデカールシートを用意します。海外ECサイトから購入します。これはMD-11用ですが、DC-10/MD-10にも使えるデカールが付属しているので大丈夫です。
今回はMD-10として作ります。外形はほとんど変わらないので大丈夫です。


中身はこんな感じ。昔のロゴマークも入っているみたいです。


操縦席風防は塗りつぶしたあとデカールを貼るつもりでした。でもあのデカールシートはエレールのキットを採寸して作ったものではないようで、違う縮尺の別のキットを素にしてそれを1/125縮尺に大きさを調整したものだと思います。
よって、デカールと成形品で風防枠の大きさが全然合わない事態となりました。結局、筆塗りで風防を灰色に塗りつぶして対処することにしました。これだたら透明のままでも良かったですね。


DRAWデカールは定着性や薄さや発色は良好なので使いやすいと思います。さすがにカルトグラフほどではないにせよ、です。


エンジンナセルにもFedExマーク。意外と主張が強いですな。


つやありクリアで部品をトップコートして、各部品を組み立てたら完成です。
なにしろでかいので作業机に置いたら写真に全部収まりません。


昔のキットなので手間のかかる箇所もありましたが、巨大なDC-10を手にすることができて満足です。

完成品はギャラリーにて。

<使用塗料>
胴体:GX1クールホワイト
主翼:C73エアクラフトグレー
主翼前縁:C104ガンクローム
垂直尾翼:H39パープル
主脚・車輪:C8シルバー
タイヤ:N77タイヤブラック
風防:N69 RLM75グレーバイオレット
エンジンノズル:H76焼鉄色
エンジン:LP38フラットアルミ


 
 
 
 

【トランペッター】1/72 瀋陽J-8IIフィンバックB【プラモデル製作】

2022-12-24 22:46:11 | 航空機模型製作記
今回はトランペッターの瀋陽F-8II(J-8II)を作ります。トランペッターは中国のプラモメーカーで、同社のキットを作るのはこれが初めてです。
J-8IIはJ-8の改良型で、そのJ-8はJ-7の拡大発展型、そしてJ-7はソ連のMiG-21のライセンス生産機ということで、ミグ戦闘機までその根源を遡ることができます。


デカールは国籍章、部隊章、機番、操縦席の計器盤だけで、必要最低限の内容だけです。このキットの初版は2005年のようですが、その頃のキットにしては内容が少ないなと思いました。軍事機密上の関係でしょうか?


操縦席の計器盤には彫刻は無くて、デカール頼みです。ずいぶんカラフルな計器盤だと思いました。


中国メーカーらしく、表面の形状や彫刻は精密にできています。ただし嵌合は悪い・・・というのがお約束でついて回ってきますが。でもこのJ-8IIは特別嵌合が悪いと感じる部分は無かったです。


胴体ができました。なんだかMiG-21よりも全体的に大きくないかな?


エンジン排気管は奥まったところにあるファンも含めて一体成形でした。


で、すみません、その後塗装が終わるまで写真を撮っておりませんでした。
士の字に組み立てた段階で先に作ってあったMiG-21と並べてみましたが、やっぱり大きいです。一部だけ大きいんじゃなくて、胴体から翼までが単純に一定の比率で大きくなっているような印象です。違うのはエンジンの数で、J-8IIは双発になっています。J-8IIは空気取り入れ口を胴体左右に移動して機首には大型レーダーを配置していますが、改良元になったJ-8では機首周りもMiG-21そっくりです。
なんだか縮尺を間違えているんじゃないかと錯覚してしまいますが、どうやら合っているようです。MiG-21を双発化する代わりに機体をそのまま大きくしただけでは空気抵抗やらが何やらが増えるだけであまり良いとは言えなさそうです。実際、J-8の性能はさほどではなかったみたいですが本当のところはわかりませぬ。


脚やらミサイルやらを組み付けて完成です!実戦配備機ですが、白一色に塗られているようです。なにやらロボアニメの主人公機体みたいです。


塗装は、彫刻の入っているところを黒で細吹きして、そしたら本塗装である白を黒を塗っていない部分へ薄く乗せます。これだと白と黒のメリハリが付きすぎて不自然なので、仕上げに全体を薄~く白を乗せて自然になじませます。
真っ白な機体だと見た目がぼやけてしまいますが、これだと多少はケレン味が聞いてプラモ映えするというものです。


あとは、油汚れのつきそうな動翼部や脚庫などにウェザリングマスターで汚れを付けてあります。白い塗装が美しい機体なのでさりげなく、ですが。

作り始めの時は不安だったトランペッターのキットも、実際に作ってみると意外と悪くなく、カリッとした彫刻が全体を引き締める好印象な物でした。食わず嫌いは克服できたと思います。

というわけで完成品はギャラリーにて。

<使用塗料>
機体下塗:C2ブラック
機体上塗:C316ホワイトFS17875
操縦室:N56ミディアムブルー
座席:N12つや消しブラック
座面:N81カーキ
照準器:N94クリアグリーン
エンジン排気口:C61焼鉄色
胴体エンジン部:LP63チタンシルバー
レドーム:C319薄松葉色
脚カバー裏:C8シルバー