日本の心・さいき

日本の文化を通じて、世界平和を実現させましょう。

供養盆踊り・・・

2012-08-14 20:52:45 | Weblog
 昨日(13日)、朝の7時28分に、「龍ヶ岳町」からバスに乗って、約1時間掛けて大矢野町の「さんぱーる」に着きました。そこから直ぐに乗り換えて10時前に「熊本駅」に着きました。その近くにあるレストラン「うまや」でゆっくりと朝食(?)を摂りました。
 豊肥線が来年まで不通の状態になっているので、新幹線で「博多駅」まで行き、(家内の要望で)博多駅に隣接している東急ハンズを見て回った後に、「ソニック」で「大分駅」まで行きました。博多駅からソニックに乗る時、始発なのに長い列が出来ていて、満席で座れなくて、やむなく次の電車に乗り直しました。
 新装した大分駅内で、大分名物の「とり天」を美味しくゆっくりと摂りました(←ちょっと早い夕食ですが・・・)。その後、「にちりん」に乗って故郷の「佐伯駅」に17時過ぎに着きました。
 途中で何度も思いました・・・→日本では、海外と違ってスリに会う心配をしなくていいし、トイレは、アチコチ多くて、安全で清潔・・・日本の旅は海外に誇れるもの!・・・(それに、食事にしても、おしぼりや水は無料だし、その質や料金にしても、決して見劣りしないし・・・)。
 遠回りだったので、(いつもの豊肥線を使った時とは)料金が倍ほど掛かりますが・・・仕方ないですね・・・。
 自宅に帰ると、恒例の百合(高砂百合)が沢山咲いていました。(←手入れが悪いと出来るそうですが?!)
 今日(14日)から、さっそく盆踊り太鼓の予定だったのですが、雨天で、中止となりました。
 予定では、15日(雨天で、14日が延期)が、女島地区(長島地区の隣の地区で、いつも打たせてもらっている地区)、16日が、長島地区(私の住んでいる地区)、18日・・・鶴岡地区(母の住んでいる地区)となっていますが・・・。
 又、独りでの老人施設での(篠笛・ハーモニカ・和太鼓の)ボランティア演奏を以下の如く予定しているのですが・・・。
・8月20日(月)14:00~14:40(?) 「鶴望園」
・8月21日(火)14:00~15:00 「こんね」
・8月23日(木)14:00~15:00 「彦岳の太陽」
・8月27日(月)13:30~14:30 「鶴見の太陽」
・8月28日(火)15:00~16:00 「万葉悠久の丘」
 来年も、こんな感じで出来るかなあ?!

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平和の祭典・・・

2012-08-13 22:37:49 | Weblog
 ロンドンオリンピックが無事に終わりました。メダルの数が今までで最高の38でした。関係者並びに応援の方々、お疲れ様でした・・・(感謝感謝)。
 金が7つで少ないとかの意見もありますが、そんなことはないと思います。紙一重で色が変わった試合が沢山ありました。女子サッカー2位、男子サッカー4位、女子バレー3位・・・息詰まる闘いで、こちらも興奮の連続でした。
 ボルトの100mと200mの連覇も、超スゴイと思いました。
 しかし、全てが、頂点のままずっと継続ってことは、あり得ません。トップに立てば、追われる身になります。そして、いつかは、頂点を他に譲る運命にあります。
 今までの経済発展を世界の国々で見ても、時代とともに変化しています。中国に代わりインドやバングラデシュが台頭して来つつあります。国内でも、いろんな会社が合併したり縮小したりと大変です。老舗の店も、跡継ぎがなくてやむなく閉じているケースもあります。我々一人一人も、いつかは、この世からあの世に行く運命にありますが・・・。
 そんな常に流動性のある不安定の中で、戦争の様な野蛮なことをせずに、皆で興奮したり喜びあったり、国と国とが威信を掛けて闘っている感じのオリンピック、正に平和の祭典だと思いました。
 ありがとうございました(合掌)。
・北島を手ぶらで帰すわけにはいかないとの競泳メドレーリレーの北島を除く3人の決意、正に、精神は金メダル。
・日本の男子マラソン選手の一人が、走り終えた直後に、走って来た方向に向かって丁寧に一礼していました・・・(見ていて、ジーンと来ました)。
・卓球の愛ちゃん、20年間の夢がやっと叶いましたね。小さい時からテレビで彼女の活躍を見ている日本人が多かっただけに、身内が闘っているって感じで応援していた人も多かったのでは・・・。(彼女の中国語も、素晴らしいですね・・・)
・団体戦での勝利は、もちろん、皆のチームの結果が一番大きいのですが・・・個人戦でメダルを取った人も、自分の力だけでなく、多くの人の支えの結果だとしきりに言われていました。私もそう思います・・・オリンピックだけでなく、多くの事が・・・。

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小児科って(その10)・・・

2012-08-12 12:22:48 | Weblog
 小児科を受診する患者さんの主訴で多いのは、発熱です。その発熱の原因の大半は、微生物による感染症で、その微生物の大半は、特効薬のないウイルスです。
 麻疹や風疹のウイルスには、ワクチンがあり(最近は、冬の下痢で乳児が入院を余儀なくされるケースが多いロタウイルスのワクチンも出来ていますが・・・)ますが、しばしば罹患するカゼ症候群(急性上気道感染症)のウイルスには、特効薬はありません。(←インフルエンザウイルスとヘルペスウイルスには、幸いに、特効薬が出来ています・・・)
 (1)「抗生物質は、ウイルスには、全く効かない」、
 (2)「抗生物質は、時に、ウイルスにも効く場合がある」、
 (3)「抗生物質は、ウイルスに効く」の質問を(依頼された講演の会場で挙手をしてもらって)したことが何度かありますが・・・2を上げる人が、結構多いのです。正解は、1で、ウイルスには、抗生物質は、効きません!
 3歳未満の子どもさんが来院して、喉が明らかに赤くなっている場合、しばしば親御さんから抗生剤を下さいと言われます。以前、それで治ったからと言われることも、よくあります。
 ここで、医学的見地から、考えてみたいと思います。
 熱が高くて、喉が赤い場合、いろんなケースがあります。夏だと、いわゆる夏カゼの「ヘルパンギーナ」があります。小さな乳児ですと、喉ちんこ(医学的には、口蓋垂と言いますが)の周りに、大きな水疱が左右対照的にポツンポツンと1つずつと見えて、その周囲が赤くなって、子ども自身が痛がっていることが多いかと思います。ヘルパンギーナも、年齢が上がるに従って、水疱の数が増え、大きさがどんどん小さくなっていき、大きな子どもさんですと、水疱がなくなって口蓋扁桃が赤くなっています。もちろん、この疾患では、(細菌に効く)抗生剤は不要です。
 冬ですと、インフルエンザが多いのですが、インフルエンザの喉、一般の人が思っている程、赤くないことが多いのです。インフルエンザの場合、喉をとても痛がり、とてもきつがるケースが多いかと思います。(意外なことに、乳児がインフルエンザになった場合、上の兄弟よりも症状が軽いことが多いのですが・・・)
 熱が高くて、口蓋扁桃が赤くなっていたり、白苔がはっきりと付いている時、「アデノウイルス感染症」が多いのですが・・・外来でアデノチェック検査が簡単に出来、それで陽性にならない場合でも、アデノウイルス感染症が否定できません。
 アデノウイルス感染症の症状としては、高い熱が続き、鼻汁(鼻閉)や咳嗽があり、高い熱がある割には、さほど一般状態が落ち込んでいないことなどで疑います。
 アデノウイルス感染症の検査では、細菌感染症の検査結果と同じ様に、白血球が多くなったり、炎症反応を示すCRPが上がったり、血沈が促進したりすることがしばしばです。
 アデノウイルス(その多くは、発生学的には内胚葉親和性?!)には、流行性角結膜炎や出血性膀胱炎を起こすものなど、多くの種類があります・・・夏に多いプール熱(咽頭結膜熱)では、その名前の通り、喉が赤くて(咽頭炎)、眼が赤くて(結膜炎)、熱があります。
 年齢が3歳を超えていて、喉が赤くて、とても痛そうにして、きつがっていれば、まず、溶連菌感染症を考えて、外来で、直ぐに溶連菌検査(ストレップA)をするべきだと思います。と言うのも、抗生剤を1度でも服用してしまうと、翌日の検査で陰性と出るからです。それに、溶連菌感染症の時には、腎炎などの合併症を防ぐ意味で、しっかりと抗生剤を上げ続ける必要があります。
 溶連菌感染症ですと、昔は、軽い抗生剤であるペニシリンG剤を10日投与していましたが、今は、それでは不成功(25%不成功)に終わることが多いと言うことで、アモキシシリン5(~6)日投与などが行われていますが・・・(←投与の仕方も、今は、いろいろ言われており、又、兄弟への予防的投与の是非も、いろんな意見がありますが・・・)。
 溶連菌の場合は、アデノと同じ様に喉の所見がはっきりとあることが多く、アデノと違って、3歳未満には少なく、その多くに鼻汁と咳嗽がなく(!)、アデノと違って、とてもきつそうにしている事が多いのですが・・・(←さほど熱が高くなかったり、喉もあまり赤くない溶連菌のことも時にありますが・・・反対に、典型的な溶連菌の喉所見と症状があって、明らかに溶連菌なのに、喉の検査で陰性のことも時にありますが・・・)。
 抗生剤を上げて下がったと思っていても、ちょうど熱が下がる時期だった可能性もあります。抗生剤は効いていなくても、抗生剤をもらうことで、親御さんが安心して、それが子どもさんにいい影響を与えて、免疫力が上がって、熱が早く下がった可能性も否定できません。
 私としては、不必要な抗生剤を与えることで、いい菌も死んで、腸内細菌が乱れて、免疫力が低下して治りが遅くなったり、感染症が繰り返されることを心配しているのですが・・・?!

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小児科って(その9)・・・

2012-08-11 18:21:55 | Weblog
 小児科って、それに関わっている小児科医にとっては、とても神秘的で奥深くて面白い科と思うのですが・・・。(←私が又生まれ変わって医師になれたとしたら、又、小児科医を選ぶと思いますが・・・)
 親は子どもを育てていると思っていますが、実は、子どもから育てられていると言った方がいいのではないかと・・・密かに思っているのですが・・・?!母親の場合、直に接することで脳が完全に母親脳になっていますね。父親の場合は、いつから父親脳になるのでしょうか・・・?!
 赤ちゃんをあやすと、笑いますね。しかし、あれは、赤ちゃんが笑うと大人が笑うので、それを赤ちゃんが面白がって笑っているのですが・・・→つまり、赤ちゃんから笑われているのですが・・・?!
 犬は、飼い主の顔をよく見ますね、それに、犬の性格も飼い主そっくりになりますね。短気な飼い主では、短気な犬に、神経質な飼い主には、神経質な犬に・・・?!ヒトも同じです!
 赤ちゃんの右脳は、左脳と違ってとても発達していて、親の気持ちを鋭く理解しています。その能力は、先の犬と同じで、大人以上なのです。ただ、まだ左脳が発達していないので、言えないだけで・・・多くの大人が分からないと思っているみたいですが、それは、間違いです。
 数か月の赤ちゃんは、自分の母親の母乳が付いたガーゼだけに手を出して取ろうとします。1歳前後の乳児でも、危険なことを回避しようとします・・・ケガをするのは、それが危険だと知らなかっただけなのです・・・?!
 眠っているから大丈夫と思っても、赤ちゃんは、眼を閉じていても、夫婦の会話を聴いていますよ。いや、産まれる前、お腹に入っている時から既に、夫婦の会話を全て聴いているのですが・・・(両親の声もしっかり覚えていますが・・・!)。
 母親が不安になっていたり、イライラしていたり、ゆったりとしているのを、赤ちゃんは、母親が何も言わなくても、肌で感じることが出来るのです。
 と言うことは、母親が小児科医とコミュニケーションが上手に取れていない時、赤ちゃんは、とても不安になると言うことです。
 親御さんが信じ切れるドクターを掛かり付けに持って、何かの時には、そのドクターに掛かれることが、赤ちゃんにとっては、とても幸せなことなのです。
 子どもの見方は、「機嫌」「顔付」「食欲」「睡眠」の4つですね。熱があっても、鼻水があっても、咳をしても、下痢をしても、以上の4つがさほど異常でなければ(←主観的に見てしまうと、その判断にかなりの幅があるのでしょうが・・・)、夜に慌てることは、まずありません。次の日の午前中でも、充分に間に合うことが大部分なのです。
 それが、熱があるからと言って、深夜でも慌てることは、赤ちゃんにとっても、迷惑なことです。熱が急に出て注意すべきは、「けいれん」と「脱水」ですが、けいれんは、手足が冷たくて熱が上がる時に起きやすく(その時、顔色が悪い事が多いのですが)、しばらくして温かくなっていれば(少し落ち着いた顔になり)、けいれんが起きにくい状態になっていることが多いのです(←けいれんの多くは熱性けいれんですが・・・)。
 しかし、3カ月未満の乳児の発熱では、小児科医が診ても診断が難しいことが多いので、要注意です・・・。
 ある救急センターの小児科では、時間外に沢山の人が受診しているケースが多いかと思います。ここで取り敢えず診てもらって、翌日は、掛かり付けのドクターに掛かることが多いかと思いますが・・・いつも診てもらっているドクターの方がよく分かることが多いし、救急病院でも、ホントに急ぐ小児の方に限られた小児科医の資源を使って欲しいと願っているのですが・・・。

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小児科って(その8)・・・

2012-08-10 16:44:49 | Weblog
 ある建築家(現在、東京で大学教授になっておられますが・・・)が次の様に言われたのを今でも覚えていますが・・・「お金はいくら掛かってもいいからと言われて、一度でいいから、自分の造りたい様に造ってみたい・・・→しかし、実際は、依頼者のニードに合うように造らないといけないし、それも決められた厳しい予算の中で・・・一番難儀するのは、依頼者側にどこまでこちらの意図を理解してもらえるかと言うこと・・・」と。
 (医学生の時に)大学の先生(循環器内科の講師)が、次の様に言われたことがありました・・・「今、この大学にいていいのは、何もお金のことを考えないで、自分が一番いいと思った方法で、治療が出来ていること・・・」と。(←その時、エッ、他の多くの医療機関では、それが出来ないの?!と思って、考え込んだことがありましたが・・・)
 小児科の場合は、現在、多くのことが親御さんとの合意の上で勧められていますが・・・?!
 平成○○年8月10日、外来で点滴している親から、抗生剤を入れてもらえないでしょうかと言われました。以前、抗生剤を入れてもらったら、直ぐに熱が下がったからとの理由で。(←この子の場合、アデノウイルスで、解熱傾向にあったのですが、熱がなかなか下がらない状態でした・・・抗生剤は必要ないとしっかり説明したつもりだったのですが・・・)
 又、ある親御さんからは、「今度、旅行に行くので、前もらった薬を3日分、もらえないでしょうか、あの時、よく効いたので・・・」と言われました。他のドクターにより何の薬が処方されたのかと調べみますと、ステロイド剤が3日分処方されていましたが・・・。
 「入院させて下さい・・・」「点滴して下さい・・・」と、次々と要求が来ます。子どもは、「入院したくない・・・」「点滴したくない・・・」と叫んでいるのですが・・・。
 今は、都会では、「かかりつけの医療機関」は、「3つ」あって、時間内受診のクリニックの小児科医、時間外のみ受診する小児科のある救急病院、入院の時の小児科のある病院とあり、上手に使い分けているとか・・・?!
 熱が直ぐに下がらないからと言って、不安が強い為に紹介状なしでアチコチのドクターに掛かっている親御さんも現にいます(その多くは、いつ受診しても、医療費無料ですが・・・)。せっかく処方されたいいお薬も、子どもが飲まないからと言って、殆ど与えてない例も時にあります。
 そんな中で、小児科医は、モチベーションを落とすことなく、子どもの為に、親御さんと上手にコミュニケーションを取って、粘り強く頑張らなければいけません。
 卒後間もない研修医がスーパーローテートが終わった頃に、ドッと小児科希望者がいなくなる気持ち、理解出来ます・・・?!

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小児科って(その7)・・・

2012-08-09 17:46:06 | Weblog
 平成○○年8月9日(木)、午前中の診療を終えて、30分ほど掛けて(病院の車で)松島町まで、1歳半健診に行きました。10人の子どもを診ました・・・。

 お腹の大きな母親が、1歳半の男児を連れて来ました。
・小児科医「ボクー大丈夫だよ、今日は痛い注射ないから・・・」「先生、噛みつかないから大丈夫・・・」(と言うと、母親ニコニコ)
・母親「最近、この子、勘が強くなっていて・・・」
・小児科医「お腹の方に、お母さんの注意が行っているのが原因かも知れませんね・・・」
・母親「そう、思います。次の子どものことを考えてばかりで(この子のことを前ほど考えなくなってしまって)・・・」
・小児科医「子どもを平等にと思ったら、上手く行きませんね・・・全ての愛情が100%貴方に行っていますって感じで、それぞれの子どもに接しないと・・・二人同時に同じ場所にいると、難しいですが・・・子どもが独りの時は、眼をしっかりと見て、相手してあげて下さい・・・旦那さんから協力してもわないといけませんね・・・」

 外来にしばしば来ている母親が、1歳半の男児を連れて来ました。
・母親「よく風邪引くんですよ、私が働き出してから、引いてない時がない位にしょちゅうです・・・」
・小児科医「ビタミン愛が足りないとこの子どもさんが訴えているのかも知れませんね・・・」(と言うと、母親、初め何のことか分からなかったみたいですが、しばらくして、納得した感じでニッコリ)
・母親「そう思います。仕事をしてから、疲れて、子どもを前ほどよく見なくなりました(見れなくなりました)・・・」
・小児科医「(母)親の愛情を充分に感じて、親離れが上手く出来るようになります。小さい時に、充分に愛情を与えられたと感じる体験がないと、それをずっと引きずってしまう子、時にいるんですよ・・・(←愛情を注ぐ人が、必ずしも、母親でなく、他の人でもいいと思うのですが・・・)」
・母親「今から、気を付けます・・・」 (←それが出来る様に、周りの人が母親に協力することが大切だと思います!)
(小児科医としては、小児科の患者さんが減って、小児科が潰れる方法をしっかりと教えているつもりなのですが・・・親御さんがそれをしないので、しばしば来院ってことになっているケースが多いのかな?!)

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小児科って(その6)・・・

2012-08-08 11:04:01 | Weblog
 小児科では、親御さんから、「大丈夫でしょうか?」とよく尋ねられます。本心は、「大丈夫ですよ・・・(私を信じて)」と言って、親御さんを安心させたい所ですが・・・医学の場合には、個人差が大きく、思わぬこともあり、それが不信感の始まりになることもあって、言えないですね・・・。
 「大丈夫だと思います・・・」と言うと、受け取る側は、「先生からあの時、大丈夫と言われたのに・・・」と言われ兼ねないことになりますが・・・。
 小児科の医師は、検査データや病名を説明することに重点を置きたがりますが、親御さんにとっては、病名や状態よりも、子どもがこの先大丈夫かどうか、それが一番問題になるかと思いますが・・・?!
 実際には、経過を見て判断できることが多いのですが・・・。(←小児科の場合は、外来で病名が来院時に付いたり、入院時に既に病名が付いていることが多いのですが・・・)
 例えば、お腹をとても痛がって来院したとしましょう・・・。
 平成○○年8月6日の16:00過ぎに、8歳の男児が、お腹をとても痛がって、(熱がなくて)嘔吐して、祖母と一緒に(当院を初めて)受診しました。左の腹痛、特に上腹部を痛がりました。部位的には、便秘や腸炎かと思いましたが・・・便秘で嘔吐のことは少なく、今日も普通に便が出たと言い、腹部を触っても、さほど硬い便が触れませんでした。
 頭痛や咽頭痛や鼻汁や咳嗽などもなく、夏休みと言うことで、里帰りで、○本市から田舎に来て、祖母の家に住み込んでいる所でした。祖母の話では・・・→11:30過ぎに、ドーナツと梨を食べていて、他の人も食べて、どうもなっていないとのことでした。下痢がないので、(ブドウ球菌性)食中毒ではなさそうですが・・・。
 痛みが止まらないので、(腸閉そくなどを疑って)腹部の立位写真を撮らせてもらいました(レントゲン写真を撮る時には、親御さんの了解を得てしていますが・・・)。左上腹部にガスが沢山貯まっていました。外科の先生にも診てもらいましたが、病名がはっきりしませんでした。
 血液検査では、白血球は、1万4000と多いのですが、炎症反応を示すCRPは正常で、肝機能や腎機能の検査も、正常でした。(←白血球は、直ぐに多くなるのですが、CRPは、12時間前後しないと上がってきません・・・)
 祖母と相談して(電話で母親の了解も得て)、一般状態が良くないので、入院と言うことになりました。入院して点滴を続けていると、幸いに、次第に痛みが軽減してきました。
 母親が遅れて○本市から来ました。母親の説明ですと・・・→学校でもお腹を痛がって、保健室に行ったことが何回かあるとのことでした。
 入院後、患児は、よく眠れた様子で、翌朝の朝食もちゃんと摂れ(この時には、まだ、少し腹痛あり)、昼食もしっかりと摂れ(この時には腹痛全くなし)、昼過ぎに目出度く退院となり、○本市の主治医に、紹介状を書くことにしました。
 私の今までの経験の中には・・・→同じ8歳の女児で、やはり同じ様な腹痛で時間外に(ショック状態で)来院して、血圧が上がらずに亡くなり、剖検の結果、内ヘルニア(腸間膜裂孔ヘルニア)だったことがありました。
 同じ年齢の男児で、頑固な腹痛が続く為、大学に紹介して、「腹性てんかん」と診断を受けた例もありました。
 もちろん、急性胃腸炎(や時に急性虫垂炎、時にアセトン血性嘔吐症、それに、乳幼児ですと、腸重積症)のことが最も多いのですが・・・大きい子どもですと、内科で内視鏡で調べてもらって、潰瘍になっていたこともありました。
 検査所見に特に異常がない場合では、便秘や腸の機能的な疾患のことが多く(反復性腹痛、腸のけいれんなど・・・)、稀には、S字状結腸茎捻転症のこともありました。
 又、心臓外科や交通事故の後に、とてもお腹を痛がっていた子もいました(虚血?やアセトン血性嘔吐症?の為・・・)。
 診断を付ける上では、特に小児科の場合には・・・→小児は、変化が激しいので、忙しく診て行く必要がありますね・・・そうすることで、無駄な検査もしなくていいし、無駄な治療もしなくてもいいし、いい医療が出来ることになります。しかし、小児科医にとっては、生身の体、大変ですね。それに、いざと言う時の他の医療機関との連携も大切ですね。

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小児科って(その5)・・・

2012-08-07 13:37:30 | Weblog
 鼻水でも、ちょっと咳でも、小児科外来を来院する親御さんがいます(医療費が無料のケースが多いのですが・・・)。そんな時、「薬なし」としたら、どうでしょうか?親御さんに納得してもらえないケースが多いのではないでしょうか・・・?!
 せっかく処方しても、「美味しくないので、飲みません・・・」って感じで、お薬の苦情も、小児科では、日常茶飯事の出来事です。自分が小さい時には、薬が美味しいなんて、考えたこともなかったのですが、今は、美味しいのが当たり前って感じになっていて(?)、美味しくないと飲まない子が多くなっていますね・・・。
 乳児の鼻閉には、西洋医学では、あまりいい薬がないので、私の場合は、漢方の麻黄湯を投与することが多いのですが(深夜の鼻閉に使用)・・・。よく風邪を引く子には、柴胡剤(柴胡桂枝湯や補中益気湯など)を与えることも多く、長期には、黄耆建中湯や小建中湯や六味丸などを与えることもありますが(証を合わせることが大切かと思いますが・・・)・・・→漢方薬だと、子どもさんから飲んでもらえないことも多いのですが・・・(乳児期から飲んでいると、上手く行くことが多い様ですが・・・?!)。
 外来では、ひどい感染症の子が少なくなった代わりに、アレルギーの子が多くなっています。アレルギーの根本的な治療は、西洋医学では、基本的にはないのですが・・・←症状を取る薬は、いろいろあるのですが・・・。
 抗けいれん剤を毎日服用してけいれんを抑えている場合でも、元をしっかり治しているかどうかとなると、そう言えないことが多いかと思いますが・・・。
 小児科外来でのカゼ症候群(急性上気道感染症)の多くは、特効薬のないウイルスによるものです。幸いに、その場合は、自然治癒傾向が大半です。カゼ症候群に罹患した時は、余病を起こさない様に、保温・安静・栄養などの手厚い看護が必要と思われますが、それが(経済的な理由などで)上手く出来ないケースもあります。
 しばしば中耳炎になる1歳の男児がいました。
 母親が、どうしたら中耳炎の再発が防げるのか、尋ねました。
 医師は、「それは、子どもさんがしばしばカゼを引くからです・・・」と。
 母親は、どうしてこんなにカゼを引くのか、その理由を尋ねました。
 医師は、「子どもさんの免疫力が低下しているから・・・」と。
 母親は、どうしたら子どもの免疫力を上げる事が出来るのかと尋ねました。
 医師は、「子どもさんが不安に思っているからです・・・」と。
 母親は、自分が仕事でイライラしていたり、周りに気を使って落ち込んでいたり、子どもと目を合わせてゆったりと相手をしていなかったことに気が付きました。
 ・・・それを反省して、子どもが沢山のビタミンI(愛)を感じる様に努力しました→その後、子どものカゼを引く回数が少なくなり、その結果、中耳炎も起こさなくなりました・・・。(私の少なからずの経験談からです・・・)

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小児科って(その4)・・・

2012-08-06 14:22:52 | Weblog
 小児科では、解熱鎮痛剤や抗生物質で、副反応(副作用)が起きることがあります。他の薬剤でも起きますが、頻度的には、小児科では、この2つが多いと思われます・・・。
 今は、解熱鎮痛剤として、アセトアミノフェン(商品名として、カロナールやアルピニーなど)が使われ、他の薬剤は、あまり使われていない様ですが・・・。
 そのカロナールの「添付文書」には・・・→その「禁忌」の中に、「本剤の成分に対し過敏症のある患者」「アスピリン喘息又はその既往歴のある場合」となっていますが・・・→過敏になるかどうか、前もって判断することは出来ないし、前もってアスピリン喘息の判断も、出来ませんね。(アセトアミノフェンの副作用で一番有名なのは、重篤な肝障害ですが・・・!)
 又、「重要な基本的注意」として、「高齢者および小児等には副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に投与すること」とありますが・・・→具体的に必要最小限をどう考えるかとなると、難しいですね。
 子どもが咳をする時、小児科医は、しばしば(痰が切れ易くなる)去淡剤を処方します。しばしば処方されている粘液修復薬(carbocisteine)のムコダインの「添付文書」には、「禁忌」として・・・→「本剤の成分に対し過敏症の既往のある患者」となっています。
 しかし、前もって調べることが出来ず、副反応を見て中止とするか、初めから使用しないことにするかとなりますね。(現に、この系統の薬を使用してない小児科医もいますが・・・)
 アレルギー性鼻炎や蕁麻疹の時に小児科でしばしば使用する薬に、抗ヒスタミン剤(商品名として、ペリアクチンなど)があります。
 ペリアクチンの「添付文書」には・・・→「禁忌」として、「気管支喘息の急性発作時の患者」、「新生児・低出生体重児」とあります。咳や喘鳴がある場合、治療する側に、喘息の急性発作かどうかの判断力が必要ということになりますが、初診で急患で来院して、それかどうかの判断となると、小児科医でも難しいケースが多いかと思います・・・。
 「O-157」で、子どもが亡くなって、一時大問題となりました。その時、厚生省の方から・・・→細菌性下痢が疑われる時は、下痢止めを処方しない様にとの通達が多くの医療機関にありました。
 熱を出して病原体を弱らせたり、咳をして痰を出したり、下痢をしていらない毒素を早く出したりすると考えれば、解熱鎮痛剤や咳止めや下痢止めは、長い目で見ると、処方しない方がかえっていいのではと常々思っているのですが・・・?!
 アメリカでは、既に、乳幼児のカゼ薬を薬局で個人が勝手に買えなくなっています。
 小児科医が、親御さんに長い時間を掛けて説明しても、肝心の点数が上がりません。長い目で治して、来院する回数を少なくすればする程、医療側の収入も確実に少なくなります。そうでなくても点数の低い小児科ですから・・・?!
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1141700J2050_4_04/(カロナール座の添付文書)
http://rx.m3.com/downloads/00052956.pdf(ペリアクチンの添付文書) 

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8月6日雑感・・・

2012-08-06 10:28:56 | Weblog
 1945年8月6日の朝の8時15分に、初めて原爆が投下されました。それを最終的に指示したのは、アメリカのトルーマン大統領でした。
 そのトルーマンの息子さんが来日して、市民と会話しています。いろんな意見があると思いますが、勇気を持って来日していることに対して、それなりの評価が与えられてもいいと思います。彼は、原爆を落とさないで済む世界を強く願っているのですから・・・。
 戦争の時は、お互いに、尋常な精神状態でないことが多いと思います。相手を打ち負かすこと、自分の安全を確保すること、そんな価値観で突き進められることが多いと思います。しかし、罪もない子どもが傷つき、後遺症が永く残ります。
 今は、正にグローバルな時代です。お互いに仲良くして行かなくては、生きていけません。お互いの生き方を認めることから始めないと、いつまで経っても、先に進めません。
 しかし、現実は、使えもしない核を保有している国が多いのです。自分が使えば、いつかは、自分も滅びてしまうのですが・・・。
 ところで、政府は、2030年までのエネルギー対策で、原発0%、15%、20~25%との3案を国民に提示しました。なぜ、この3案になったのでしょうか・・・?!最終的には、15%にしようとのもくろみでは?!
 そんなにしても、結果は、7割近くが0%でした。日本人の感覚は、まともだと思います。福島の悲劇で、核の怖さを再認識した日本人も多いと思います。核を扱う場合は、ちょっと間違えば、取り返しがつかない感じなるで、見切り発車だけは、してもらいたくないのですが・・・。
 今、総選挙すれば、「民主党」大敗で、「維新の会」と「みんなの党」の合わせた数が、「自民党」や「民主党」をしのぐとの予想がまことしやかに言われていますが・・・→日本の将来は、我々一人一人の心掛けと実践にあります・・・。

http://blog.m3.com/syumi-syounikai/20110806/2
http://blog.m3.com/syumi-syounikai/20110807/1
http://blog.m3.com/syumi-syounikai/20110808/1
http://blog.m3.com/syumi-syounikai/20110809/1
http://blog.m3.com/syumi-syounikai/20110810/1


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BA%83%E5%B3%B6%E5%B8%82%E3%81%B8%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%AD%90%E7%88%86%E5%BC%BE%E6%8A%95%E4%B8%8B

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