日本の心・さいき

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為になるかも知れない本(その21)

2007-03-06 18:53:48 | Weblog
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 学校が生徒を無理矢理しばってしまうと、高校生は、じっくりとよく考えるということがなくなる。その結果、どういう頭の持ち主になるか、考えると恐ろしい。

 ある高校生は(女の子であったが)、右の腕をナイフで何度も切って、自殺を図った。幸いに命をとり止めて、大学病院の精神科を受診した。その時、精神科の教授は、「どうしてこうもC高校が多いのかなあ?次がK高校で、次がT高校。市内の三校の進学高校は駄目だぜこりゃ」と言った。C、K、Tの順に勉強の締め付けが厳しいのだ。

 面白いことか悲しいことか、そんな高校生自身が、そんなに厳しく補習をすることに対して「大学に入学する為なら当然」と思っていることである。もっとひどいのになると、「競争こそ素晴らしいのであり、それに勝ったものだけが大学に入るのは当然、弱肉強食の世の中だ」と思っている人もいる。旺文社はそれに拍車をかけ、通添などというのもあったりして、高校生は「1点でも」といつも不安な状態で勉強している。

 古文を読んでも、味わう前に解こうとする。社会・理科に至っては、暗記だと決め付けている。そんなにガリガリ勉強したのだからさぞかしオールラウンドでいろいろな考え方が柔軟に出来るかというと全く違っていて、大学に入学して1カ月も経たないで、「我々は・・・」とマイクを持って言う。そんな人間が全てという訳ではないが、ゆっくり考える暇を与えないと、心のおかしな人間が増えるということは事実である。3カ年もそんな世界にいれば、いや、今では中学生、更には、小学生もそうであるらしい。かわいそうに。


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