シャンソン歌手

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シャンソン歌手リリ・レイLili Ley長坂 玲 恩師

2012年02月19日 01時27分47秒 | Weblog
シャンソン歌手リリ・レイLili Ley長坂 玲 恩師 勝本章子先生

東京女学館という 学校は 今は どんな教育方針か
存じませんが
私が 小 中 高校 と過ごす12年間では
エスカレーターで 試験無く 競争心無く
良いお嫁さんになり 嫁ぎ先の両親に愛されるような
女性を理想としている 女子を育てていると言う校風でした。

趣味の延長線上で 音楽大学に入学した同級生は10人近くいました。
私も その一人で あくまでも なんとなく 芸大に受験してしまいました。

中学は 合唱班で部長とかして お稽古で 声楽を習っていたくらい
でしたけれど
高校一年生のとき 国立音大の勝本章子先生が ウィーンでの歌手生活を
引き上げて帰国したての時
一年間 声楽を習いました。国立音大を受けるはずでしたけれど
芸大の毛利準先生に 芸大に受かるから・・・と言われて
勝本先生に 事情を話し お別れして 芸大受験体制に入りました。

鳥の子と同じで
初めての声楽の師が インターナショナルだと その感性は
すっかり 身についてしまうものです。
勝本先生の出演するコンサートや オペラを見に行きました。
高校生一年生のときから NHKホール 上野文化会館へ
先生の主役オペラを 見ました。
素晴らしい コロラトゥーラソプラノで
小柄なのに 存在感もあり 大きな通る声で
演技力が抜群でした。
プリマドンナでしたから NHKニューイアーコンサートや
題名の無い音楽会 などのテレビでも 見させていただきました。

勝本先生は 全く舞台を辞めてしまいましたけれど
生徒も とりません。教えません。
一声も出しません。先生の美学だと思います。
私の耳と 目には まだ あの舞台が鮮明に 浮かびます。
今日 今年初めて お会いして 会食して
先生が 年に何回か一ヶ月間ウィーンで 芸術生活(音楽鑑賞)を
なさるので そのお土産話を伺いました。

芸術に対する姿勢が 似ている気がしました。
たつた 一年間の師ですが 恩師です。
40年間 経ても まだ 先生の生きる姿に 先生の声と舞台が
重なります。
ご一緒に 会食した 杉浦聡さんは 芸大邦楽科出身の四年後輩で
ハンサムな 芸術家ですが
日本の歌 古典芸能の 謡い方の母音や子音の話を お聞きして
我々と共通点が一杯あり 声という楽器の使い方は
似ている・・・と 感じました。

音楽家は より美しい色を求め
自分との孤独な戦いをしているのですが
ジャンルを越えて 本物を見極められる感性が 同時に育ち
舞台人でなくなったときも
勝本先生のように 芸術家として 美を享受する喜びを
得られるのだなー と
先生は 私のシャンソンの舞台は いつも いらしてくださいます。
邦楽も 聴かれますし 最近は 私を別の音楽ジャンルに
お誘いくださり 有難い師です。

私は 幸せモノです。良い師に恵まれました。感謝です。