山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

ウラジミール、君といっしょに」聞いている方が恥ずかしい。韓国には「無礼者」といい、大国ロシアには猫なで声の安倍政権

2019年09月06日 09時56分06秒 | Weblog
 9月5日の27回目のウラジヲストクでの日露首脳会談には恐れ入った。安倍首相は「ウラジミール、君といっしょに」「ゴールまで、ウラジミール、2人の力で駆けて、駆け、駆け抜けようではありませんか」と呼びかけた。聞いている私の方が恥ずかしくなった。
 安倍首相は、「ウラジミール」「君は」などと歯の浮くようなことを言い、信頼関係がさも不動であるかのようにふるまう。領土問題の前に共同経済活動を進展させる方式に転換した16年の山口県長門会談。大歓待だったがこれが脱線の元。以後、領土は相手にもされない。今度の27回目の会談もだれ一人成果は期待していないし、実際、まったく、何の成果もない。やらない方がました。国費の無駄遣いだ。
 きわめつけは、会談の前に「ウラジミール」が色丹島での水産加工場の稼働式典にウラジヲストクからテレビ参加したことだ。2島返還に後退した安倍首相を待たせたまま、2島のひとつ色丹島の実効支配を象徴する式典にウラジミールが参加したのだ。つまり4島どころか、2島も返さない、実効支配をすすめると宣言したのだ。それをうけて、「ロシアへの信頼」を謳い、「ウラジミール、2人で駆け抜けよう」「日ロの新しい協力関係は、われわれ2人の努力によって、着実に、その姿をみせつつある」「平和条約を結び、両国国民がもつ無限の可能性を一気に解き放ちましょう」とのたもうたのだ。
 安倍政権は徴用工問題で韓国を輸出管理のホワイト国外しをし、その際、河野外相が韓国大使を呼びつけ「無礼者」と呼んた。国連憲章で対等とされている国家関係にあからさまな上下関係を押し付けた。ところが、「大国ロシア」には、「ウラジミール、ねえ、君」。猫なで声だ。
 北朝鮮の拉致問題で何の対話も交渉もできない、対話は意味がないと言い続けてきた一方で、ロシアとの領土問題では、どんどん後退がはっきりし、歯の浮くような意味のない対話を重ね、会談の回数だけを誇ってすりよる。どうみても頭がおかしい。
 もうひとつおかしいのは、テレビのワイドショーだ。連日、韓国の次期法相と目されているチェ・グク氏を「玉ネギおじさん」呼ばわりして揶揄し、面白おかしく取り上げる。戦後初の8億円国有地払い下げ疑獄はどうした。佐川氏が訴追の恐れがあるといって証言拒否したのはそのままでいいのか。ときあたかも、「情報公開・個人情報保護審査会」が国交省と大阪航空局の文書を「開示すべき」との答申を4日出した。嫌韓感情をあおるための番組ではなく、日本の民主主義を蝕んでいるシロアリ軍団をほじくりだす仕事をしろ。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 天王寺美術館浮世絵コレクシ... | トップ | ジャニー喜多川氏のセクハラ »

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事