山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

偏見あおる番組、ABCテレビ「正義のミカタ」

2019年01月05日 14時51分44秒 | Weblog
 今日(1月5日)「旅サラダ」を楽しく見ていたら、次の番組にいつの間にか変わった。東野幸治の「正義のミカタ」という番組だ。構成、コメンテーターともにアベ寄りの番組だ。東野は、松本人志と並ぶ、安倍ちょうちん持ちの二枚看板だ。
 今日は対馬をとりあげていた。日本本土よりも韓国の方がずっと近い。40数キロで目視できる。そんな近さから最近は韓国人釣り客、旅行者が多いという。結構なことだ。ところが番組は、対馬が韓国に乗っ取られるというスタンスで作られている。街なかにハングルがあふれていることが、さも危機かのように。お客さんにわかりやすいようにというのは当たり前ではないか。
 極めつけは、自衛隊の通信基地がある周りに韓国資本のホテルと、民宿があることを大問題にする。自衛隊は金網を通して中は筒抜けだ、中国だったら日本人が逮捕されたという。自衛隊も見られてまずければ高い塀にするだろう。韓国資本ホテルが自衛隊を見据えるようしているというのだ。あほか。自衛隊の金網の近くには、普通宿泊施設は造らない。でも土地が安いから条件は悪くてもつくるのだ。韓国ホテルと民宿のあいだに住んでいる日本人を訪ねてインタヴューもした。町会長もしたという男性は、ホテル進出の対応もした経過も話し、町内会にも加入してもらい、なんの問題もないと答えた。不安でやり切れないという答えを期待したテレビはスカをくらった。韓国による対馬占領の危機という番組の案内人は、小柄な安全保障の専門家という人物だ。しかし、言ってることが怪しい。
 日本政府の安全保障の根幹は、日米安保条約、米韓相互防衛条約によるトライアングルではないのか。この専門家は日韓の対立をあおることをねらっている。歴史問題すなわち植民地支配と慰安婦問題への無反省から、韓国バッシングを広めたいのだろう。北朝鮮の核ミサイル開発中止から廃棄が模索され、米韓軍事演習中止が1年近くになろうかというときに、韓国が日本を制圧占領しようとしているといわんばかりの、いかがわしい番組構成にはあきれはてた。お客さんを丁寧にお迎えするのは当たり前だろう。
 
コメント
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