山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

津波による福島原発事故は予見されていた 

2011年03月29日 08時55分41秒 | Weblog
 今日朝のニュース(2010・3・29)で、自民党の議員が、菅首相が福島原発にいち早く視察に入ったことが初動対策を遅らせたと激しく追及していた。違和感を感じた。最高責任者が現地を視察するのは必要なことだ。
 安全対策の強化を求められても、原発は安全だからと聞く耳をもたずに退けてきた自民党にものをいう資格が在るのかと思う。
 すでに知る人は知るようになってきたが、共産党が以前から福島原発の津波被害への対策を求めてきた。
 共産党の福島県委員会が、チリ地震級の津波が発生した場合、機器冷却海水の取水ができなくなる、機器冷却系が働かなければ、最悪の場合冷却材喪失による苛酷事故に至る危険があると、東京電力に総点検と対策を求めてきた。07年7月のことだ。
 共産党の吉井英勝衆院議員は、06年3月1日の衆院予算委員会で、大津波と原発問題について取り上げた。翌日の『しんぶん赤旗』が「原発8割 冷却不能も」「津波引き波5メートル取水できず 炉心溶融の恐れ」との見出しで報じた。
 先日のテレビで、何棟もの3,4階建ての鉄筋コンクリートの建物が引き波によって横倒しになっているのを映していた。押し波だけでなく引き波がすごい力でコンクリートの建造物までさらっていくのだ。今回、非常用ディーゼル発電機が津波で破壊されて、海水を取り入れるポンプが動かず、原子炉が異常高温になり水素爆発で建物が吹き飛んだ。
 吉井議員は、2010年5月の衆院経済産業委員会でも、外部電源や非常用の内部電源の切断で炉心を冷やす機能が働かなくなる、最悪の事態を想定せよとせまった。
 去年は、すでに民主党政権だが、それ以前は自民党の時代だ。歴代の政府は、十分安全対策をしている、吉井議員のいうことは想定外だとつっぱねてきた。東京電力も福島県委員会の申し入れに対して、知らぬ存ぜぬを決め込んでいた。
 自民党が菅首相に対して、揚げ足とり的な追及をしているのを聞いて、菅政府の対応に問題はあるがそれは少し違うのじゃないですか、と思って筆をとった。
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