こんにちは! ただち恵子です

政治と社会、日々の暮らしの小さな喜び。思いつくままに綴ります。

「幼保一体化」・・・子どもの視点で考える

2012-09-20 22:59:32 | 保育・子育て
「幼保一体化」の「子ども園」は、保護者が仕事などで家で子育てができない子ども達は「長時間児」、そうでない子どもたちは「短時間児」として、同じクラスで保育を受けます。
そのメリットのひとつは、保護者の就労条件の変化があっても、子どもの保育環境が変わらないこと。たとえば、保育所に子どもを預けて働いていた母親が出産のために、仕事を一旦やめなければならない場合。産前産後は、上の子の保育所通所は継続しますが、それ以降、復職できなければ、上の子は保育所に通えなくなります。そんな例は、これまでずいぶん見聞きしてきました。

「子ども園」では、そんな場合、「長時間時」から「短時間児」にかわるだけ。同じクラスで、同じ先生、友達と過ごすことができます。それは、子どもにとって、幸せなことだと思います。

また、0歳から就学前の子どもたちが同じ園庭を使い、クラスは違ってもすぐ近くで過ごすことで「育ちあう」関係ができます。お昼寝から起きた小さな子の着替えを、大きい子が手伝っている光景などが見られました。

「デメリットは?」という質問に、新宿・四谷園の園長先生は「デメリットではなく、のりこえるべき“課題”だと思っている」とおっしゃいました。それぞれ、違う歴史をもつ幼稚園と保育所、子どもたちへの接し方でも異なる場合もあるが、「数年後に、小学生になったとき」をイメージして「何がいいのか」の答えを出してきたということ。

泉大津でこれから作ろうとする幼保一体化の「子ども園」も市が直接責任を持つ、公立の施設です。幼稚園、保育所に関わる職員の皆さんの知恵を集め、保護者の皆さんの不安や疑問に丁寧に応え、子どもたちにとってよりよいものにしていかなければなりません。

新宿区、山武市ともに、「幼保一体化」は行政のトップの掲げる政策として打ち出されていますが、その実施にあたっては数年かけた検討を、保護者、職員が参加して積み上げています。

そのプロセスが、どうしても必要だということが、今回の視察で感じた最も大きなことでした。

明日は、「幼保一体化」での視察後、2回目の委員会懇談会を開きます。

6人の委員全員から提出された、文書によるコメントをもとに意見交換。

私は、前述のような思いから、以下の3点を市に対して要望したいと考えています。

1、楠幼稚園敷地内に建設予定の低年齢児対象の保育所建設にあたっては、本格的な工事着工前に、保護者・地域住民に対する説明とともに、要望、意見を充分に聴く機会を保障すること。
工事着工後もその都度、顕在化する課題、予測できる問題の解決に責任が持てる体制を早急につくるとともに、将来の「一体化施設」のあり方を検討すること。

2、境界の壁を取り除き、「幼保連携」を推進してきた上条保育所・上條幼稚園の成果と課題を明らかにし今後の事業の展開に生かすこと。

3、今後の「幼保一体化」の推進にあたっては、その目的・理念を含め、幼稚園・保育所の職員、保護者など関係者の充分な合意形成が図られるよう、検討機関を設置し、議会及び市民に開かれた議論のもとで「実施計画」を策定すること。
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