無題・休題-ハバネロ風味-

私の視線で捉えた世の中の出来事を、無駄口、辛口、様々な切り口から書いてみました。

新発田市役所

2017-06-20 10:55:40 | 建築・都市・港

建築の雑誌で、新発田市役所が新築された事を知る。賑やかさを失ったアーケードのついた商店街に、活気を取り戻そうと、市民達が集まって活用できる空間を設けた。これは、駐車場から見た庁舎だが、この吹き抜けの空間は「札の辻広場」と名付けられ、軽自動車に積んだ野菜市場を開いたり、イベントを催したりと使われている。

この日は日曜日だったが、市職員の方の案内で庁舎を見学することが出来た。日曜日でも、市役所は機能している。

庁舎の説明を受ける。

免震は三部構成で出来ている。

 

日曜日も開放されている庁舎だが、入ってはならない所は、開放感のあるシャッターで仕切られている。

5階以上の窓面は、ペア硝子の外側の内面に白い帯が印刷されている。遠くからは雲になって見えるように、そしてブラインドと一緒に日光を遮る事も考慮されている。

小さなブラインドは、梁が邪魔をしていっぺんで大きなブラインドが使えなかったから。

色彩計画も巧い。モノトーンの中に、ポイントで赤を入れている。

床が掘り下げられた議事堂。椅子テーブルは固定式ではなく、市議会が開催されない時期を利用して、コンサートなどを開催できるようにしているそうだ。

議長席の後ろには、塗装の違った木材が・・・。

どうやら、なんちゃって木材のようだ。この細さでこの長さは、狂わずに使うのが実は難しい。格子の後ろは、吸音の為のクッションとメッシュ材が入っていた。音響設計が入っていたようだ。議事堂と廊下の壁は、可動式パーテーションで、取り払うと客席になる。

その廊下の外は、屋上デッキである。

開放的な庁舎だ。

3階から下は、RC造で、基本的には打ち放しだ。ここは杉板の型枠打ち放しに、黒の塗装を掛けている。

見おろすと、広場の半分が子供達の遊び場になっている。可動式のシートのシャッターで、外部と切り離す事が出来る。冬にも充分に使えるだろうと思う。

庁舎のコンセプトは、長岡市役所を研究した痕跡がある。ただ長岡市役所の土間は、外部とツーツーだが、ここは塞いだようだ。

日曜日だが、市民課は窓口を開けている。天井は、打ち放しのRC造に、吸音のクッション材をランダムに貼り付けている。

この市民課のホールもそうだが、十分な広さが確保できている。

玄関を挟んで市民課の向かいは、大画面のTVがあり、自由に市民が使用できるホールがある。その傍らに、「エフエムしばた」のサテライトスタジオがあった。

案内板

アーケード街を見る。庁舎の名前は「ヨリネスしばた」らしい。これも方言なのだろうが、「寄ったら良いでないの」の意味合いだろうと思う。

ここは、アーケードが途切れている。

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