湘南発、六畳一間の自転車生活

自転車とともにある小さな日常

ブラックキャット

2022年01月10日 | 山ラン
 ブラックキャットといっても、昔新日本プロレスに留学していたメキシカンレスラーのことではありません。宅配便とも関係ございません。

 いつもの短い山ラン。展望が開ける場所の手前で折り返した。山道を小さな黒猫が横切ったあとにあらわれた、母親と思われる黒猫。道の真ん中に立ち止まり、じっとこちらに目をやり、その場から動かない。目をそらしたり、後ろを向いたり、後ずさってみたりして、自分なりに敵意のない姿勢を示したりしたのだけど、やはりじっとその場から動かない。一歩前に出ようとすると、肩甲骨を引き上げ、毛を逆立たせて威嚇してくる。これは無理だなと、僕が引き返すことにした。

 鵠沼のアパートに住んでいたときのこと。ぎゃんぎゃんした猫の鳴き声が聞こえてきたのでアパートのドアを開けたら、入り口で2匹の猫が闘っていた。一方は目から血を流している。仲裁に割って入ろうとしたら、激しく威嚇されたので身の危険を感じ、即効ドアを閉めた。そこらにいる普通の猫。でも、とても恐ろしかった。

 毎週録画している“ダーウィンが来た”。観ずに消してしまうことも結構あるけれど、ネコ科の動物のときは必ず観る。以前観た特集番組の映像が忘れられない。ヒマラヤの雪山。崖の端に追い詰めたアイベックスに飛びかかったユキヒョウ。何十メートルも雪の崖を転落しながら、アイベックスの首に牙を立ててしっかり獲物をしとめていた。ネコ科の動物のなかで最強らしいジャガー。岸辺に茂る草むらの中から、水中に飛び込んだと思ったら、ワニを引きずり出した。すさまじい噛む力で、ひと噛みでワニの頭蓋骨を砕くらしい。



 通せんぼしていたのは、ごくごく普通の黒猫。そんな、あれこれを思い出しながら来た道を戻った。