知的成長戦略論-クールに生きる

かっこよく生きるためのメモ。
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国家の核とは?

2013年03月07日 | 国家論
国家の核は、
 憲法
です。

憲法がない国家は、
 近代国家
とはいえないわけです。

そして、
 憲法の番人が裁判所。

その裁判所の判断には、
 いかなる権力も従わなければならない。

そのことを
 憲法は自分の存在を守るために明記している
わけです。


ところが、
 無知な政治家は、裁判所の判断を軽視。

これが、一票の格差の問題。

違憲状態と判断された場合、
 誠実な国会議員であれば、自らの地位を基礎づける憲法を守る義務
 (憲法尊重擁護義務)
を負っている以上、
 すぐに違憲状態を脱しなければいけない
と一致団結して、
 是正に取り組む
わけです。

ところが、
 自分たちの権力闘争を優先し、放置した。
 
 我党にとって、不利になる。絶対反対!
 


今回の東京高裁の判決では、
 違憲状態
という曖昧なものではなく、
 違憲
と断定した。


個人的には、選挙を無効してもよいと思いましたが、
 大混乱を招く
ので、
 そのあたりは避けた
というわけです。

しかし、
 司法権の権威
は、落ちているように思います。

過去、違憲判断がなされたことはありましたが、
 いずれも、何らかの対応をして、
 違憲状態を是正した上で、選挙をしていた
わけです。

これは、政治家が憲法や裁判所(司法権)の権威を尊重していたことの表れ。

それが、今回は、
 違憲状態であることを認識し、選挙を行った。

これほどまで、政治家の質が落ちているということです。



権威を基礎づけるのは、
 権力
であり、
 権力を基礎づけるのは「コンセンサス」
です。

 憲法を尊重しようとか、憲法を尊重しなければならない
といった意思や愛国心が失われてしまうと、
 法治国家の基盤が揺らぐ
ことになります。

こういった状況で生まれるのは、
 恐怖政治という強制力による支配
です。

フランス革命時のロベスピエールの政治や
戦時中の日本の政治など。

政治家が、憲法上の理論に基づかなくなれば、
 あとは、力による政治
ということになります。


憲法という歯止めを失うと、
 国民の権利を侵害するおそれの高い法律が好き勝手に制定される
ことになります。

そのうちに、
 国家により人権侵害の可能性の高い法
がどんどん制定され、
 違憲立法審査権を軽視した国会議員により、違憲状態が放置され、
 強制力により、国民が従わざるを得なくなる。

国会議員は、自分たちがとんでもないことをしていると気がついていない。
どうせ、向こうにはならないだろうと思っていたため。
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