秋海棠はシュカイイドウ科ベコニア属の多年草,
ベコニアの仲間です。
四季咲きベコニアのピンク種と花の感じがとてもよく似ています。
秋海棠は中国名,
それをそのままシュウカイドウと読んだのが日本名のようです。
春に咲くバラ科の木の花,花海棠に似ていて,
秋に咲くので秋海棠と付けられました。
三段論法でいえばベコニアと花海棠も似ているということになります。
日本には江戸末期の渡来,晩夏から秋にかけて2~3cmの淡紅色の花をつけます。
やや下向きに咲くその花の姿が花海棠と同じく,
しとやかで美しい女性を想わせます。
花の割に大きな葉にもおもしろい特徴があります。
葉はハート型をしていますが,
中央の葉脈に対して左右が非対称で,
ハート型で非対称なところから,「片思い」の葉とも呼ばれるようです。
この葉から像の耳を連想したのでしょう,
秋海棠の英語名はエレファント・イヤーというそうです。
写真は用水路の脇,生育条件がよいのでしょう,とても大きな株となり,
花をたくさん付けていた半自生の秋海棠です。
ベコニアの仲間には珍しく,耐寒性の多年草であり,
幾回かの冬を越してこんなに成長したのかもしれません。
十六のはにかむ乙女秋海棠